メルセデス・ベンツ Aクラス

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Aクラスの燃料電池車(F-Cell)

メルセデス・ベンツAクラス(英語名:Mercedes-Benz A-Classe)は、ドイツの自動車メーカーダイムラー・クライスラー社がメルセデス・ベンツブランドで展開する乗用車の車種である。

[編集] 概要

現在発売されているAクラスは、２代目で2005年から販売されているコンパクトカー(ハッチバック)(メルセデス・ベンツのカテゴリーでは、コンパクトクラス。米国カテゴリーではスーパーミニ)。寸法は同社が発売する車種の中でもっとも小さくまた安価に設定されている、同じプラットフォームを使用した派生車種としてBクラスが存在する。なお、Aクラスと同じプラットフォームを利用したセダン、オープン、クーペタイプの車種は発売されていない。

「A」本来の用途である、燃料電池車、"F-Cell"もある。

日本ではW168、169（「W」はヴァーゲン　独語でクルマの意）共に、ラインナップにディーゼルモデルは無く、現在も1.8リッターと2.0リッターのガソリンモデルのみで、車両本体の価格帯は約250万円から約350万円までとなっている。

Aクラスの発売当時、もっとも安い車種(そして十分に安いと思われていた)であったCクラスよりも、さらに2/3の価格であるため、メルセデス・ベンツのブランディングとして非常に大きな反響(一部には反感)があった。これは、日本でメルセデス・ベンツのブランディングが確立した80年代前半の「全か無か」の時代と比較して、半額程度でメルセデス・ベンツの新車が購入できることを意味している。

現在では、一定の評価が生まれており、メルセデス・ベンツのブランドを手に入れたいユーザーに向けた、エントリーモデルとして扱われている。一方、日本の市場は高額車と低価格車に二極分化しつつあるため、メルセデス・ベンツの2006年上期の販売台数クラス別ランキングでは、4位となっており（1999年は1位）、Cクラスなどと比較しても半分程度の台数しか販売されていない。
※1位Eクラス、2位Sクラス、3位Cクラスとなっている。

[編集] 歴史

[編集] 初代　W168　 1998年～2005年

「A」ことW168は、本来、蓄電池や燃料電池を動力源とした電気自動車用として設計、開発された経緯がある。
そのため、それらを搭載するため、フロアが二階建て構造となっているのが特徴。
実際には、燃料電池の開発の遅れや、車載タンク容量の問題と、インフラ整備の遅れなどの水素がらみの問題が解決されず、結局、ディーゼルとガソリンエンジンによる、メルセデス・ベンツ初のFF車としての販売がメインとなった。

しかし、二階建て構造はそのまま残され、前突の場合、エンジンマウントが破壊され、エンジン、トランスミッションが床下（本来の電池室）に潜り込むことで、短い車体ながら、生存空間を捻出している。

その構造から、フットプリント（ホイールベースΧトレッド）に対し、静的重心がやや高くなる結果となり、メディアが行ったエルクテストでは転倒の危険が発覚、販売開始早々、リコールとなってしまった。
対策としては、タイヤサイズの見直しと、ESPを標準装備とし、ブレーキ個別制御で速度と姿勢を抑える方法を採った。

[編集] 二代目　W169　 2005年～

[編集] 特徴

コンセプト:初代からのキープコンセプトであるが、3ドアモデルもある (日本未投入)。
価格帯:約250万円から350万円までが日本で発売されている。
トルクバンド:同排気量の国産車と比べ、最高馬力では劣るものの、高いトルクを幅広い回転数で発揮するため、実質的には非常に乗りやすくなっている。(加速時に、高回転で回す必要がないなどがその一例)
初代から比較して、大幅に質感が向上している。近年のメルセデス・ベンツは、一時期のコスト削減による質感の低下から回復しつつある。
全高は1595mmであり、タワーパーキングでは、僅かの差で入らない所が多い。
発注から納車までの期間:他の輸入車と同様、国内にある装備・仕様であれば、購入から概ね2～3週間での納車が可能である。なお、求める仕様・装備の車がない場合は、概ね1～3ヶ月程度の期間を要する。

[編集] 発売中のモデル(W169)

いずれも右ハンドルが輸入されている。全車ともFF方式である。

A170 - 1.7リッター(1698cc)の直列4気筒 SOHCエンジンを搭載し、116馬力を発生する。
A170 エレガンス - 1.7リッター(1698cc)の直列4気筒 SOHCエンジンを搭載し、116馬力を発生する。通常のA170よりも装備の充実が図られている。
A200 エレガンス - 2.0リッター(2034cc)の直列4気筒 SOHCエンジンを搭載し、136馬力を発生する。
A200ターボアバンギャルド - 2.0リッター(2034cc)のターボチャージャー付き直列4気筒 SOHCエンジンを搭載し、193馬力を発生する。