いつものところ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
同人文化 |
同人 - 漫画 - 小説 |
イラスト - アニメ |
コンピュータゲーム |
同人創作 |
同人誌 - 同人小説 |
同人漫画 - 同人アニメ |
同人ソフト - 同人ゲーム |
CG - 音系同人 |
MADムービー - Flash |
創作文化の概要 |
自費出版 |
パロディ - 二次創作 - オマージュ |
やおい - ガールズラブ |
おたく - 秋葉系 - 同人女 |
カップリング - 萌え |
活動 |
同人誌即売会(一覧) |
同人サークル |
同人ショップ |
コスプレ |
いつものところは同人ゲームサークル。ゲームデザイナー/シナリオライターの柊★たくみ(ひいらぎ・ぼし・たくみ)とイラストレーターの宝城芯哉(ほうじょう・しんや)によるユニット。
毒の効いたパロディアドベンチャーゲームと手堅いテーブルゲームで定評がある。2001年に発表した『サユリの誤』以降はテーブルゲームに力を入れるようになったが、2004年4月に発表した最新作『D・クレイジー!』は『ONF』以来のアドベンチャーゲームとなった。
目次 |
[編集] 伝説のパロディアドベンチャー『Kanoso』
1999年6月、既に一大ムーブメントを巻き起こしていた『Kanon』のパロディとして発表した『Kanoso ~思い出を壊す物語~』は、原作を忠実にトレースしつつも、『北斗の拳』『グラップラー刃牙』などの少年漫画から『スペランカー』などのゲームまでを網羅したギャグや、原作と微妙に異なる性格設定と宝城の描く「毒目」キャラがマッチした登場人物、そして「バッドエンド見てこその『Kanoso』」と後に評される事になる「マルチバッドエンド」などで、(賛否両論はあったものの)『Kanon』ファンの支持を集め、いつものところは一躍人気サークルに躍り出た。
『Kanoso』が『Kanon』の二次創作に与えた影響は大きく、特に原作でも設定に謎の多い水瀬秋子に振られた「地上最強の生物」という称号や「ミズセ・アークデーモン」という読み仮名(本作及び『カノソ64』では、主人公以外の登場人物は、字面こそ原作と同じながら、読みを微妙に変えている)、本作中で倉田佐祐理(クラーク・サユリン)の笑い声として使われた「にやそ」、原作主人公のデフォルトネームをもじった「木目沢ネ右一」(あいざわ・ゆういち)などは、『Kanon』二次創作界でちょっとした流行語となった。
また、沢渡真琴(さわたし・まこと)の頭に生えている謎の魔界植物「ジョニー」(登場作品によりフルネームは全て異なる。『Kanoso』プレスCD版では『ジョニー・ザ・パックン』)は、渡辺製作所の『魔物ハンター舞』、TYPE-MOONと渡辺製作所が共同で制作した『MELTY BLOOD』、フランスパンの『どりるみるきーぱんち』などに客演するほどの人気キャラになっている。
[編集] オーガナイザーとして
強烈過ぎるゲームの印象が強いいつものところだが、同人ソフトのオーガナイザーとしての役割も果たしている事はあまり知られていない。
2001年5月に同人ソフト初の体験版集『ふぁーすとふーど』を立ち上げ(同年10月発行の第2号まで担当)、『月華の鬼士』ではBGM担当として7つの同人音楽サークルに活動の場を提供するなどは、その一例であろう。
- 『ふぁーすとふーど』は2004年6月現在も発行が続けられているが、いつものところ自身は第3号以降制作に関わっていない。
[編集] 作品一覧
- Kanoso~思い出を壊す物語(カノソ - おもいでをこわすものがたり)
- 内容については前出項を参照されたい。フロッピィディスク版、CD-R版、プレスCD版があり、それぞれ内容に異同がある。
- プレイ中はPC用18禁版『Kanon』のCDをドライブに挿入し、CD-DAをBGMとして使用する。
- カノソ64~うぐぅ来訪者~(カノソろくよん - うぐぅらいほうしゃ)
- 『Kanoso』のセルフパロディ的なアドベンチャー。ゲストイラストに南向春風。
- 「白目」世界からの来訪者、月宮あゆあゆ(つきみや・あゆあゆ)と「毒目」世界の天野美汐(あまのみ・しーた)が主人公。
- 20世紀カノソ(にじゅっせいきカノソ)
- 『Kanoso』のフロッピィディスク版、元ネタ辞典、イラスト集などを収録。
- W IMPACT(ダブルインパクト)
-
- ONF~闘う羅刹へ~・雨の章(ワンフゥ - たたかうらさつへ - あめのしょう)
- 再び南向春風をゲストに迎えた『ONE』のパロディアドベンチャー。原作の長森瑞佳ルート及び里村茜ルートを元ネタとしている。「雨の章」という副題が示すように、当初は『ONE』の全キャラクターを網羅する予定だった。
- 『Kanoso』同様、『ONE』のCD-DA部をBGMとして使用する。
- サユリの誤(さゆりのご)
- いつものところ初のテーブルゲーム。必殺技が使えるリバーシ『偉誤』(いご)シリーズ第1弾。
- 月華の鬼士(げっかのきし)
- 偉誤シリーズ第2弾。ストーリーモードでは、『Kanoso』と『痕』のキャラクターが対戦。勝ち抜く事で『月姫』『歌月十夜』『MOON.』『月陽炎』『いただきじゃんがりあんちょこっとあどべんちゃー』のキャラクターが使用可能になる。
- 本作より、高野うぃが原画として参加。
- 同人ソフトとしては異例のインターネット対戦対応や、PIECE版も用意するなどの意欲作。
- 月歌の姫士(げっかのきし)
- 『月華の鬼士』の一人プレイ版。使えるキャラクターは『月姫』『歌月十夜』から。
- ゲッカノキシPL+US(げっかのきしぷらす)
- 『月華の鬼士』のアップグレードディスク。『月歌の姫士』のキャラクターや『月華の鬼士』の隠しキャラクターに加え、『秋桜の空に』『水夏』『蒼刻ノ夜想曲』のキャラクターも登場。
- Kanoso↑(かのそあっぱぁ)
- 『Kanoso』『カノソ64』のフルボイス版、『サユリの誤』(「W IMPACT」版とは内容が異なる)、『かのぽそ』(『Kanoso』キャラを使った落ち物パズル。サークル3LDK製の『おねかのえあぽん』の体験版)を1枚にまとめたグレードアップ版。
- 『カノソ64』オリジナル版のそれを拡充した専用のBGM用CDが添付されているが、『Kanoso』フルボイス版は『Kanon』のCD-DAをBGMとして使用できるようになっている。
- SERVEROCHI!!(さばおち)
- 『ラグナロクオンライン』を元ネタにした落ち物パズル。唯一の成人向け作品。1周目は高野うぃ原画、2周目は宝城芯哉原画。2周目こそがこのゲームの神髄である。
- D・クレイジー!(ディー クレイジー)
- 『D.C. ~ダ・カーポ~』のパロディアドベンチャー。
- 『闘心伝2~桜の章~』(とうしんでん ツー - さくらのしょう)
最新作(2005年8月現在)。『To Heart 2』のパロディアドベンチャー。
この他、2003年に『ラグナロクオンライン』ネタのアクションパズル(名称なし)を無償体験版としてネット配布している。
[編集] 関連項目
[編集] 作中パロディの元ネタ
[編集] 直接的なもの
作品タイトル、キャラクターなどに使われたもの。
- Kanoso
- カノソ64
- 20世紀カノソ
- ONF
- サユリの誤
- 月華の鬼士 / 月歌の姫士 / ゲッカノキシPL+US
- SERVEROCHI!!
- D・クレイジー!
[編集] 間接的なもの
ゲーム中の会話やイベントなどに使われたもの。前項までに挙げた作品は除く。
- ドラゴンボール
- 聖闘士星矢
- ジョジョの奇妙な冒険
- 魁!!男塾
- 修羅の門
- 修羅の刻
- ドラゴンクエスト
- 覇王街
- 宇宙英雄物語
- むこうぶち
- ストリートファイターII
- デスクリムゾン
- ライジング斬 ザ・サムライガンマン
- センチメンタルグラフティ
- るろうに剣心
- キン肉マン
- 餓狼伝説
[編集] 関連項目
- TYPE-MOON 同人ゲームサークルとしていつものところと並び称された。いつものところの特徴でもある殺されるバッドエンド「デッドエンド」が非常に多いところが共通(攻略対象に殺されるものや1つの選択ミスがそれに直結するものなど)