XP-62 (航空機)
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XP-62は、アメリカ合衆国の名門戦闘機メーカーのカーチスが、第二次世界大戦中に開発し試作機を飛行させた最後の機体である。機体の大きさで有名なP-47よりもさらに大きな単発単座の高高度用戦闘機であり、与圧式の操縦席を備えて、強力な2,300 HPのR-3350エンジンと2重反転プロペラを採用した。
1941年から開発がはじまったが、エンジンと与圧装置の開発の遅れにより、初飛行の予定は10ヶ月ほど遅れ、1943年6月の初飛行の時点でも与圧装置はまにあわなかった。初飛行時点ですでに運用を開始していたP-47Dに速度、実用上昇限度ともおよばないということで、1943年9月に開発はキャンセルされ、1944年2月に与圧装置の研究のために数度の飛行をおこなって、1機だけ製作された試作機はスクラップにされた。
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[編集] 仕様
[編集] 概要
- 乗員: パイロット1名
- 全長: 12.04 m
- 全幅: 16.36 m
- 全高: 4.95 m
- 翼面積: 39.0 m²
- 空虚重量: 5,340 kg
- 運用重量: 6,650 kg
- 最大離陸重量: 7,553 kg
- エンジン: ライト製 R-3350-17 星形レシプロエンジン × 1
- 出力: 2,300 hp (1,716 kW)
[編集] 性能(推定値)
- 最大速度: 721 km/h
- 航続距離: 2,414 km
- 実用上昇限度: 35,700 ft (10,884 m)
- 翼面荷重: 171 kg/m²
[編集] 武装(計画)
- 20mm機関砲 × 4