JR貨物コキ200形貨車
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コキ200形(こき200がた)とは、JR貨物が私有貨車の老朽取替用及び各種海上コンテナの輸送拡大用として2000年(平成12年)度から製造した貨車(コンテナ車)である。なお、鹿島臨海鉄道所有の私鉄貨車コキ2000形についてもここで解説する。
[編集] 特徴
前述の通り、私有貨車の老朽取替用として製造された。そのため、ISO規格の20ft24tタンクコンテナが2個積載可能となっている。また、高さ8ft6inのコンテナまでは制限なしで輸送可能となり、9ft6inのコンテナも区間制限はあるものの輸送可能となった。
[編集] 構造
ISO規格の背の高い海上コンテナを輸送するため、車輪径を810mmと小型化し、積載面高さを1mまで下げている。また、自重を軽減するため、連結面間は15mに抑え、自重16.9tに抑えている。これにより、48.0tもの荷重が可能となった。
台車は新形のFT3で、軸バネは軸ゴムとシェブロンゴムの組み合わせとし、枕バネはコイルバネ2組を使用している。増加した荷重に耐えるため、軸受けは大形化されている。ブレーキは応荷重式電磁自動式で、測重機構は油圧式から空気式に変更されている。また、日本国内で実用された貨車では初めて、基礎ブレーキ機構にユニットブレーキを採用している(試作車ではDMT試験車ワ100形で採用されたことがある)。
最高速度はコキ100系と同じ110km/hで、併結ももちろん可能である。積載可能なコンテナは、20ft24tは2個,20ft30.48t及び40ft30.48tは1個である。12ftは積載できない。
なお、コキ200-1のみ量産先行車で、側梁の形状が異なる。また、平成13年製造の45~は、留置ブレーキ動作時に車側に表示板が突き出す手ブレーキ緊解表示装置が設置されている。
[編集] コキ2000形
鹿島臨海鉄道が2001年(平成13年)に2両を導入した貨車で、コキ200形と同仕様。JRとの連絡直通車として使用されている。
なお、コキ200形と同様に、コキ2000形の2両も量産先行車で、側梁の形状が異なる(-1はコキ200-1と同形状。-2は製造会社が異なるためさらに構造が異なる)。
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