E-767 (航空機)
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| 概要 | ||
| 分類 | 早期警戒管制機 | |
| 乗員 | 操縦士2人、機器操作員19人 | |
| 製造者 | ボーイング | |
| 寸法 | ||
| 全長 | 159 ft 2 in | 48.51 m |
| 全幅 | 156 ft 1 in | 47.57 m |
| 胴体長 | 155 ft | 47.24 m |
| 全高 | 52 ft | 15.85 m |
| 水平尾翼幅 | 61 ft 1 in | 18.62 m |
| ホイールベース | 64 ft 7 in | 19.69 m |
| 主翼面積 | 3050 ft² | 283.3 m² |
| ロートドーム直径 | 30 ft | 9.14 m |
| ロートドーム厚 | 6 ft | 1.83 m |
| 重量 | ||
| 空虚重量 | -- | -- |
| 全備重量 | -- | -- |
| 最大離陸重量 | 385,000 lbs | 174,635 kg |
| 機関 | ||
| エンジン | GE CF6-80C2B6FA ターボファン ×2 | |
| 出力 | 61,500 lbs × 2 | 27,900 kg × 2 |
| 燃料容量 | 24,140 Gal（推定） | 91,378 l（推定） |
| 性能 | ||
| 最大速度 | 432 kt以上 | 800 km/h以上 |
| 航続距離 | 5,600 nm | 10,370 km |
| 実用上昇限度 | 34,000 ft - 40,100 ft | 10,360 m - 12,222 m |
| 連続警戒滞空時間 | 9.25時間（進出半径1,000 nm） | |
| 13時間（進出半径300 nm） | ||
| 武装 | 搭載不可 | |
| 初飛行 | 1996年8月9日 | |
E-767は、アメリカ合衆国の航空機メーカー、ボーイング社が開発した早期警戒管制機。開発母機はボーイング767。日本の航空自衛隊が保有する。
目次 |
[編集] 導入経緯
航空自衛隊では1976年（昭和51）9月6日のミグ25亡命事件によって、防空体制の欠陥が発覚して以来、早期警戒機としてE-2Cを運用していたが、更なる警戒能力向上のため、ボーイングE-3 セントリーの購入計画を進めていた。しかし、1991年（平成3）にE-3の母体となるボーイング707型機の生産が終了してしまったことから、翌1992年（平成4）にボーイングが提案した767型の改造機＂767 AWACS”を採用することとし、平成5年度予算で2機、平成6年度予算で2機の計4機を発注した。ボーイング767には日本企業が全体の15パーセントを担当しているため、ただ購入するだけとなる707よりは国内の理解も得られ易かったと言えるかもしれない。
1号機は767本体が1994年（平成6）10月に初飛行、レーダーシステムを搭載した完成機体が1996年（平成8）8月9日に初飛行し、1998年（平成10）3月に航空自衛隊へ納入された。導入した4機のE-767は警戒航空隊第601飛行隊に配備され、同じく警戒航空隊の空中警戒管制隊配属の隊員によって運用された。2005年（平成17）3月31日より両者は統合され、警戒航空隊の飛行警戒管制隊（浜松基地）となった。点検や修理は川崎重工業が担当している。
2005年現在、日本のみが保有しているが、ボーイングではアメリカ空軍の採用を見込んでおり、20機ほどの需要があるとしている。
[編集] 機体
機体はボーイング767-200ERをベースにしており、ボーイング方式の詳細な形式ではボーイング767-27C ERの改造機という位置づけになる。形式に含まれる「7C」は日本政府が顧客であることを示す。室内は全て機器類で占められて窓は一つも無く、胴体上部に円盤型の直径9.14ｍのロートドームが装備されている。レーダーシステムはE-3 セントリー最終型と同様のウェスティングハウスAN/APY-2が搭載されている。これは他機の方位、距離、高度を同時に測定できる三次元レーダーで、同社のAN/APY-1と比べて洋上監視能力が強化されている。E-3の初期型に搭載されていたAN/APY-1も空対空監視ではAN/APY-2と同等の能力を有しているが、洋上監視に強いAN/APY-2は国土が海で囲まれている日本の航空自衛隊にとって大変好都合である。レーダーで獲得した情報は高速処理コンピューターによって14台あるディスプレイに表示される。他に敵味方識別装置、通信データリンク装置、航法装置が設置されており、主力のF-15J/DJ戦闘機と組み合わせて運用することで、これまでに無い強力な防空体制を得ることができるようになった。また、将来のアップデートにも対応できるように、機内は余裕を持たせて機器類を配置してある。ボーイング707をベースとしているE-3と比べてキャビンの床面積が約1.54倍、容積が約2.1倍あるため機内の移動も容易で居住性は良いとされる。将来の空中給油のため配管などの準備がされており、簡単な工事によってKC-767などからの空中給油が可能となる。
