鹿島線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
鹿島線(かしません)は、千葉県香取市の香取駅から茨城県鹿嶋市の鹿島サッカースタジアム駅に至る東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(地方交通線)である。
目次 |
[編集] 路線データ
- 管轄(事業種別):東日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者)・日本貨物鉄道(第二種鉄道事業者)
- 路線距離(営業キロ):17.4km
- 軌間:1067mm
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:全線(直流1500V)
[編集] 運転
[編集] 旅客列車
成田線からの分岐駅は香取であるが、運転系統上の分岐駅は佐原である。千葉または佐原からの普通列車が鹿島神宮駅まで運転される。一部に横須賀線・総武快速線からの直通列車もあり、成田駅で分割された付属編成の4両が使用される。いずれも、終着は鹿島神宮駅である。
優等列車としては、東京~鹿島神宮間に特急「あやめ」が1往復運転されているが、佐原~鹿島神宮間は普通列車(特急料金不要の各駅停車)となる。
鹿島神宮~鹿島サッカースタジアム間は、夜間留置の為の回送車以外JR車の乗り入れはなく、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線からの乗り入れ列車(気動車)のみが運行される。
2002年のサッカー・ワールドカップ開催時に東京方面からJRの列車(電車)を鹿島サッカースタジアム駅まで運転する輸送計画が立てられたが、前年に発生した兵庫県明石市の歩道橋圧死事故を教訓に、警備上の問題から見送られた。
[編集] 貨物列車
貨物列車は高崎機関区のEF65形電気機関車の牽引で鹿島サッカースタジアム駅まで運行され、鹿島臨海鉄道鹿島臨港線の神栖方面へと引き継がれる。鹿島臨海鉄道鹿島臨港線内で荷役するコンテナ輸送や鹿島工業地域で製造・消費される化成品のタンク車による輸送が主な収入源である。
以前はEF80形、EF81形電気機関車、DD51形ディーゼル機関車などが牽引していた時期もあった。
[編集] 使用車両
- 113系
- 幕張車両センターの113系は4両と6両の2種類あるが、6両編成は入らない。
- E217系
- 4両の付属編成のみ入線する。
- なお、2002年のワールドカップでカシマサッカースタジアムが使用されたときは、グリーン車付きの11両編成が使用された。成田線成田以東にE217系の11両が入ったのはこのときが初めてである。その後1・2年はカシマサッカースタジアムで国際級の試合があるときに11両での運転があったが、利用客が定着せず現在は11両編成が運転されることは滅多にない。
- E257系500番台
[編集] 他社乗り入れ車両
- 鹿島臨海鉄道6000形気動車
- 大洗鹿島線水戸方面から、鹿島サッカースタジアム~鹿島神宮間に乗り入れる定期運用。
- 鹿島臨海鉄道7000形気動車(茨城県所有)
- 不定期運用で、大洗鹿島線水戸方面から、鹿島サッカースタジアム~潮来間に乗り入れることがある。(あやめ祭り期間等)
[編集] 歴史
鹿島臨海工業地帯の開発にともなって敷設された路線である。
- 1970年8月20日 鹿島線香取~鹿島神宮間(14.2km)開業
- 1970年11月12日 鹿島神宮~北鹿島(現在の鹿島サッカースタジアム)間(3.2km・貨物線)開業。香取~北鹿島間で貨物営業開始。
- 1974年10月26日 香取~北鹿島間電化
- 1978年7月25日 鹿島神宮~北鹿島間で旅客営業開始(鹿島臨海鉄道鹿島臨港線旅客営業開始による。ただし北鹿島駅での旅客扱いは行われない。以下同様。)
- 1983年12月1日 鹿島神宮~北鹿島間の旅客営業廃止(鹿島臨海鉄道鹿島臨港線旅客営業廃止による)
- 1985年3月14日 鹿島神宮~北鹿島間で旅客営業開始(鹿島臨海鉄道大洗鹿島線開業による)
- 1987年4月1日 国鉄民営化により東日本旅客鉄道に承継。日本貨物鉄道が第二種鉄道事業者となる
- 1994年3月12日 北鹿島駅を鹿島サッカースタジアム駅に改称。サッカー試合日の鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の一部列車に限り、旅客営業開始。
[編集] 駅一覧
香取駅 - 十二橋駅 - 潮来駅 - 延方駅 - 鹿島神宮駅 - 鹿島サッカースタジアム駅
[編集] 接続路線
鹿島臨海鉄道大洗鹿島線とは終点の鹿島サッカースタジアム駅で繋がっているが、実際の佐原方面~鹿島神宮間の旅客列車との乗り換え駅は鹿島神宮駅となる。
- 香取駅:成田線(佐原へは全て直通)
- 鹿島神宮駅:鹿島臨海鉄道大洗鹿島線方面直通列車(旅客列車の乗り換え駅)
- 鹿島サッカースタジアム駅:鹿島臨海鉄道大洗鹿島線、鹿島臨海鉄道鹿島臨港線(貨物線)