非接触型決済
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非接触型決済（ひせっしょくがたけっさい）とは、ユーザ側カードなどと店舗側のリーダ/ライタなどを有線通信ではなく無線通信によって接続して決済するシステムのことである。主に非接触型ICカードを利用した決済をさすが、この項目では、その他の無線通信（光無線通信を含める）を用いた決済システムの説明も含まれる。
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[編集] 概要
非接触型決済は、現金を使わず手軽にすばやく決済ができるのが特徴である。
日本での非接触型決済の草分け的存在は、Edyである。2001年1月にサービスを開始し、現在（2006年5月時点）、累計1,790万枚（そのうち、おサイフケータイでの利用者は310万人）発行され、32,000店の利用可能店舗を擁するサービスとなった。EdyにはFeliCaが使われており、クレジットカードや、キャッシュカード、全日本空輸と提携してのANAマイレージカードを代表とする各種のポイントカード・会員カード、社員証・学生証など各種の身分証明書などと一体化したタイプのカードの発行、おサイフケータイでのサービス提供などを行ってる。これらは他のサービスと共通点が多く、ある意味、日本における非接触型決済のサービスの基本形といえるかもしれない。
Edyと双璧をなすのが、JR東日本が発行するSuicaである。現在（2006年5月末現在）、累計1,665万枚（そのうち、ショッピングサービスが可能なのは、1,263万枚）発行され、6,300店の利用可能店舗を擁する。発行枚数や利用可能店舗の数では、Edyに劣っているが、Suicaのサービスは、首都圏や仙台、新潟近郊だけなので、密度的には上回っているといえよう。また、SuicaはEdyと違い、鉄道などに乗車できるという利点をもつ。そのため、定期乗車券使用者なら、毎日のように所持し、使用する。そのため、他のIC乗車カードと相互利用を図れば、より一層の利用が見込まれる。
[編集] 問題点
現在の日本での非接触型決済の問題点は、その非接触型決済のサービスごとに使える店舗が別れ相互に利用できないことと、そもそも使える店舗自体すくないことである。そのため、顧客側にサービスごとに使える店舗を探すという手間を強いている。しかし、SuicaとiDの共通端末の整備[1]（2007年1月運用開始予定）や、SuicaとPASMOの相互利用（2007年3月利用開始予定）[2]、nanacoの端末での他の非接触型決済の利用（2007年度開始予定）[3]などで徐々に解消される方向へ向かっている。
非接触型決済のサービスが並立していることは、顧客に短期的な不利益を与えているが、サービス間での競争が積極的に行われることによって、よりよいサービスを顧客は受ける事が出来るため、長期的には利益を与えていると考える事も出来るため、一概に問題点といえないかもしれない（クレジットカードもサービス開始当初は端末などが相互利用できなかった）。
[編集] 乗車カード
日本では数々のIC乗車カードが導入されている。乗車や乗車券の購入など以外での非接触型決済でも使われているカードもある。その代表的なのが、2004年3月に電子マネーサービスを開始したSuicaである。その後、PiTaPaやICOCAが続いた。これらは、将来の人口減に伴う乗客減に備え、鉄道会社が鉄道以外での収入源を確保するなどのためである。
現在、利用できる店舗は、駅構内や系列の店舗がほとんどであるが、徐々に駅近くやその他の位置にある店舗も増えている。
乗車以外の非接触型決済ができる主な乗車カード
- Suica（2004年3月利用開始）
- PiTaPa（2004年10月利用開始）
- ICOCA（2005年10月利用開始）
- PASMO（2007年3月利用開始予定。Suicaとの相互利用も同時に開始予定）
[編集] ETC
ITSの一分野であるETCは、有料道路の料金を料金所で止まらず支払う事が出来るシステムである。日本のほとんどの有料道路に対応し、割引制度も充実しているが、ETC車載器を購入もしくはリースして設置し、ETCカードを入手し、セットアップするという準備が必要である。現在は、有料道路の料金の支払いが主であるが、駐車場やガソリンスタンドなどのロードサイドの支払いに使える方向へ進んでいる。
[編集] クレジットカード
日本でのクレジットカードは小額決済で使われる事が少なかった。そのため、クレジットカードは諸外国並みに小額決済の利用を増やすために、手軽に早く利用できる手段として、非接触型決済サービスを始めたのである。そのため、数万円以下の決済の場合は、信用照会を行わずオフラインで済ませて、早い処理を行い行列を作らないように工夫したり、すでにクレジットカードを持っている顧客に対して簡単な申し込みで提供したり、DCMX miniのように簡易な手続きのみで非接触型決済サービスのみを提供する例も出てきた。
主なクレジットカードの非接触型決済サービス
- iD
- QUICPay
- Smartplus
- VISA TOUCH（2006年9月から利用開始予定）
[編集] 携帯電話
携帯電話での非接触型決済は、おサイフケータイ、赤外線通信、QRコードなどで行われる。
[編集] おサイフケータイ
おサーフケータイは、現在新たに発売する携帯電話のほとんどに装備されている。そのうえ、すでにEdyが標準装備されているため、初期設定を行いチャージをすれば、すぐに非接触型決済を行うことも出来る。また、NTTドコモのおサイフケータイ搭載FOMAは、902iSシリーズ以後、iDのNTTドコモでのサービスであるDCMXが標準装備されている。そのため、DCMX miniなら、（簡易な審査が存在するが）初期設定を行えばすぐ利用できる。
- おサイフケータイでの非接触型決済
[編集] 赤外線通信
赤外線通信での非接触型決済は、ビザが中心として開発したVISAッピがある。しかし、商用化試行まで行った後、計画は止まり、結局、ビザの携帯電話での非接触型決済サービスはおサイフケータイを利用したVISA TOUCHを展開することになった。
[編集] QRコード
QRコードでの非接触型決済は、コカ・コーラが展開している自動販売機の一部で使えるCmodeがある[4]。だが、現在展開中の新型自動販売機はおサイフケータイも併用して使える。
[編集] ネット
ネット上での非接触型決済は、FeliCaのリーダ/ライタであるPaSoRi[5]を利用して行う事が出来る。現在のところ、eLIOまたはEdyが使用できる（おサイフケータイのEdyの場合、PaSoRiを使わずネット決済を行う事が出来る）。
[編集] コンビニエンスストア
手軽ですばやい決済を求められるコンビニエンスストアは非接触型決済に最適な場所といえよう。そのため、コンビニエンスストア各社は非接触型決済を導入を図っており、am/pmのclub ap、サークルKサンクスのKARUWAZA CLUBのように会員制度をはじめているところもある。
コンビニエンスストアでの非接触型決済
| コンビニエンスストア名 | サービス名 | 導入年月日 | 備考 |
|---|---|---|---|
| サークルKサンクス | Edy | 2004年7月1日 | KARUWAZA CLUB |
| am/pm | Edy | 2001年3月12日 | club ap |
| ローソン | Suica | 2005年11月下旬 | 東京都の一部店舗[6] |
| PiTaPa | 2006年1月20日 | 大阪府の一部店舗[7] | |
| iD | 2006年4月 | [8] | |
| ファミリーマート | Suica | 2004年9月28日 | 首都圏・山梨県・宮城県の一部店舗 |
| Edy | 2005年8月12日 | 沖縄・南九州 | |
| セブン-イレブン | nanaco | 2007年春 |
[編集] 関連項目
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