造園
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造園(ぞうえん)とは、私的な空間である庭園や公共的な空間である公園などの緑地を土木的な基盤整備、意匠、植物の栽培管理によって造ることである。『造苑』とも言う。さらには公園や緑地に関する都市計画や設計、自然環境や田園環境の保全、景観の修正(修景)に関する分野、園芸のうち家庭園芸(ガーデニング)に関する分野も含まれる。
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[編集] 個人的な空間における造園
[編集] 公共的な空間における造園
[編集] 家庭園芸(ガーデニング)
そもそも、「藝」とは植物を植えるの意、つまり園芸の語源は「園に植物を植える」という意味であり、農業とも造園とも意味を異にする。日本では江戸時代からこの意味での園芸が非常に興隆して、多くの古典園芸植物が育成される等、早くから一つの芸道的文化として造園術や農業から独立して存在している。これが造園術とほとんど同義である西欧の gardening、また農業の一形態であるとする horticulture とかなり大きく異なる点であり、明治時代以降、西欧園芸の流入と共に、日本では「園芸」の定義に大きな齟齬を来すこととなった。未だにこの問題は解決していないが、学術的に西欧式概念で園芸が定義されているので、造園術や農業の範疇に入らない芸道的、趣味的な園芸分野が応急的に趣味園芸、家庭園芸等といった呼称で片隅に追いやられる結果となってしまった。しかし、これこそが本来美的文化としての園芸の本質を成すものであるとも言われている。 加えて昭和60年代以降、イギリス式庭園術が紹介され、「ガーデニング」の名で一時もてはやされた。この結果、特に呼称のみが定着し、一般的にはガーデニング=園芸という図式が固定される傾向も生まれた。 したがって現在の日本では、一般家庭の庭先において、自らの手によって花卉や樹木を植え、あるいは花壇を設けて観賞したり、また、菜園を設けて蔬菜や果樹を生産し、主に自家用に消費することを家庭園芸(ガーデニング)と言う場合が多い。特にイギリス風スタイルで行なわれるものがガーデニングと呼ばれる傾向が強い。しかし、『家庭園芸』とは言うものの、農業的見地からの定義による「園芸」の意味する野菜などの食物の生産について指す場合は『家庭菜園』や『クラインガルテン』などと呼び、家庭園芸と言った場合には、造園的な分野である花卉や樹木の植栽を自ら行う行為を指すことが多い。 家庭園芸や家庭菜園は、かつて「年寄り臭い趣味」とされ敬遠されることもあったが、近年、若い女性を中心に粋な趣味として見直されつつある。
しかし、盆栽や古典園芸植物、あるいはマニアックな園芸植物などは今でも芸道的、芸術的な傾向を強く保持しており、これを全面的に家庭園芸に含ませることはできず、また趣味園芸として一括りにすることも難しい。当然農業や造園術の範疇にも属さない。そこで、美を追求する園芸という意味で、これらを「鑑賞園芸」として定義する人々もいる。
詳しくは園芸を参照。
なお、園芸用の農地は、建物の基礎部分に接して農地等を設けると、害虫が家屋に侵入して様々な悪影響を及ぼしたり、雑草を焼却しようとして根から基礎に火が回り建物火災となることすらある。これらの点や防犯上、建物の基礎部分周囲には砂利を敷き詰めることが望ましい。
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