藤村隆男
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藤村 隆男（ふじむら たかお, 1920年10月5日 - 1993年12月25日）は、広島県呉市山手町出身。昭和初期から後期（1940年代-1950年代）のプロ野球選手。右投げ右打ち、投手。兄はミスタータイガース藤村富美男。
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[編集] 来歴・人物
呉港中学（現呉港高校）で兄、富美男の4学年下、柚木進と同学。1937年甲子園夏選手権に2学年上のエースで4番田川豊と、投手兼・センター6番で出場。柚木進は投手兼・ファースト3番。三投手を擁したが準々決勝でこの年準優勝した熊本工業の川上哲治に3安打に抑えられた（1-5）。最上級生となった1939年春選抜には、おそらく高校野球史で他に例の無い、のちプロで二人とも百勝を上げる柚木との二枚エース（藤村の方が主戦）で出場。ファースト道仏訓、ショート竹林実（金鯱）らを揃えた強力チームだったが初戦敗退した（対島田商業1-2）。
1940年、前年まで兄、富美男が所属していた大阪タイガースに入団。1年目からシュートを武器に主力投手として活躍し、1942年末に軍の召集により退団するまでに22勝した。戦後、1946年パシフィックに入団。白石勝巳を同チームに誘ったのも隆男である。翌1947年まで在籍したが肩の故障のため退団した。翌1948年、今度は白石が創部した社会人野球・別府植良組に誘われ入団。温泉に漬かっていると肩が治り1949年には、復帰を熱望していた大阪タイガースに再入団し、チームの主軸となっていた兄、富美男とともにプレーした。御園生崇男の指導によって急成長した藤村は、同年16勝をあげ、エースとなった。
同年オフには若林忠志、土井垣武、別当薫等が毎日オリオンズに引き抜かれ阪神は弱体化したが、ライバルであった梶岡忠義とともに1950年代前半の阪神投手陣を支えた。1952年、梶岡が防御率1.71で最優秀防御率のタイトルを獲得すると、藤村は25勝6敗で最高勝率のタイトルを獲得し、エースの座を争った。1956年オフに広島カープに移籍し、翌1957年に現役引退した。
引退後は1959年から1966年まで広島のコーチ、1967年から1968年まで近鉄のコーチを務め、1969年に二軍監督として阪神に復帰した。スカウト、二軍監督などを長く勤め、熱意と愛情あふれる指導で川藤幸三などを育てた。1980年退任。阪神球団史上最も偉大な選手であった兄、富美男と比較され続けたが、投手として入団しながら野手に転向した富美男に対し、隆男は最後まで投手としてプレーしたことを誇りにしていたという。また、ライバル梶岡の通算131勝を上回る通算135勝をあげた。金田正一・金田留広兄弟と共に、最も実績を残した兄弟と言える。
1993年12月25日没。享年73。
[編集] 通算成績
- 投手 試合414 勝利135 敗戦97 奪三振748 防御率2.65 勝率.586
- 野手 試合489 安打170 本塁打4 打点63 盗塁7 打率.195
[編集] タイトル・表彰
- 最高勝率1回（1952）
