考えるヒト
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『考えるヒト』(かんがえるひと)は、フジテレビジョンで毎週火曜日深夜0:35-0:58(JST)に放送されたバラエティ番組。2004年10月19日開始。2005年9月20日放送終了。
タイトルはオーギュスト・ロダンの作品「考える人」からとられている。
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[編集] 第1期・考えるヒト~公募の錬金術~
松本人志を筆頭に、各世代の芸能人が知恵を絞って真剣に公募に取り組む。取り上げられる公募は各種イメージキャラクターの愛称募集、キャラクターのデザインの募集、標語、川柳など。著名なものとしては住友生命が募集する「その年の世相を反映する創作四字熟語」などがある。
考案中、オーケストラ(早稲田大学交響楽団)が脳をリラックスさせるクラシック音楽を生演奏し、より良いアイデアが生まれるように促す。各世代芸能人代表のパネラーはフリップで公募案を出すので、一種の大喜利の様でもある。
中田が松本にアイデアの発表を催促するスパルタぶりが名物となっている。またM1席のアップダウン竹森は『笑点』の落語家のようなダジャレ風のアイデアを連発するため、よくダウンタウンの2人にいじられている。Kids席の子供が無意識に下ネタギリギリのアイデアを出して大人達を慌てさせるという意外な笑いを生むことが多々ある。
芸能人が出した全てのアイデアは考えた本人の名前で実際に応募する。中でも浜田が選んだ最も採用されそうだと思われるアイデア1点は、人間国宝が特別に作った超高級和紙製はがきに書いて送る。
スタッフが選んだ2つの公募に応募する方式から、2004年11月16日放送分(第5回)から5つの公募の中から出演者が2つ(週によっては3つ)を選ぶ方式に変更された。
番組で紹介された公募情報は締め切りまで多少の余裕があり、もちろん一般視聴者も応募できる。しかし芸能人と全く同じアイデアを書き写して応募する人が続出する事態が発生したため、オリジナルの証明として2004年12月7日放送分(第8回)から、番組特製切手を貼って応募するようになった。
エンディングでは送った公募の採用報告がなされる。松島トモ子・西村知美らの入選実績がある。松本人志は 2005年1月13日放送分(第13回)「西日本貸しおしぼり協同組合キャッチコピー」で「一まいのシャワー」で最優秀賞受賞、10万円を獲得した。
第19回放送(2005年3月8日)では、各世代のパネラー1名ずつの原則を破り、松本+子供達6名の「Kids大会」が、第21回放送(2005年3月22日放送)では松本+一般高齢女性による「M3大会」が行われた。
[編集] 出演者
- 司会
- パネラー
毎週、各世代1名ずつ(計8名)
- Kids(男女~12歳):細山貴嶺、大塚雄介など
- Teen(男女13~19歳):新垣結衣、山崎真実など
- M1(男性20~34歳):竹若元博(バッファロー吾郎)・竹森巧(アップダウン)など
- F1(女性20~34歳):高島彩、中野美奈子、中村仁美など
- M2(男性35~49歳):松本人志(ダウンタウン)など
- F2(女性35~49歳):飯星景子、藤田朋子など
- M3(男性50歳~):西岡徳馬、丹古母鬼馬二など
- F3(女性50歳~):藤田弓子、大山のぶ代など
- ナレーション
[編集] 第2期・考えるヒトコマ
2005年5月3日の放送から完全リニューアルし、パネラー4人で4コマ漫画を考える内容となった。番組内でタイトルは「考えるヒトコマ」と表記されたが、テレビ欄などに掲載される正式タイトルは「考えるヒト」のままだった。
レギュラーパネラーは松本人志のみ。ゲスト3名。MCは浜田雅功(編集長)・中田有紀(デスク)が担当。ケンドーコバヤシと中川翔子は、毎回作品のクオリティが良かったため、レギュラー相当の扱いとなり毎回出演することになっていったとのこと。
与えられたタイトルに基づいてパネラー4人が1コマ目を考えて発表し、その中から最も優れた1点を浜田編集長が採用。それを踏まえて2コマ目を4人が考え、同様に3コマ目・4コマ目を作成・決定していき、1本の4コマ漫画を合作で完成させる。
以前はオーケストラが生演奏していた作成中の音楽をラジカセで流すなど、セットや演出は全体的にコストダウンしている。
完成した作品は番組の呼びかけに応じた雑誌に実際に掲載された。4コマ漫画専門誌をはじめファッション誌・求人情報誌など幅広いジャンルの雑誌に同時連載されていたが、雑誌側の事情で打ち切りになることもあった。企画開始時に子供向けの漫画誌「コミックボンボン」での連載が既に決定していたが、下ネタが多いためか短期間で打ち切りとなった。
なお、2005年7月12・19日には第1期の「考えるヒト~公募の錬金術~」が一時復活した。
2005年9月20日に、レギュラー放送は終了した。2005年末から2006年正月頃に特番が予定されていたが中止になり、不定期としての放送もお蔵入りになった。なお、お蔵入りになった理由についてスーパーバイザーの高須光聖は「放送室」で「特番の内容は総集編だが、放送枠がなかった」と語っていた。
[編集] 放送局
フジテレビ以外で放送されていたFNSのネット局の放送状況。フジテレビはたまにイベント番組(関東ローカル)を放送されるため、同時ネット局よりも遅れて放送されることがあった。
[編集] 同時ネット
[編集] 時差ネット
- 北海道文化放送 - 1週と1日遅れ、水曜深夜(第21回までは同時ネット。第22回・2005年4月12日放送分から遅れネット)
- さくらんぼテレビジョン - 3週遅れ、水曜深夜
- 富山テレビ放送 - 1週遅れ、金曜深夜
- 東海テレビ放送 - 5週遅れ、火曜深夜(2005年10月5日に、2005年8月16日放送分をもって打ち切り)
- 高知さんさんテレビ - 1週遅れ、火曜深夜
- テレビ西日本 - 1週遅れ、金曜深夜
- テレビ長崎 - 5週遅れ、水曜深夜、『よる☆バラ』枠で放送
- 沖縄テレビ放送 - 4週遅れ、土曜深夜
[編集] 主なスタッフ
- 企画 : 塩谷亮、酒井健作
- 構成 : 田中到、矢野了平、岐部昌幸
- スーパーバイザー : 高須光聖
- 演出 : 藤本達也
- プロデューサー : 佐々木将、伊藤征章
- チーフプロデューサー : 清水宏泰
- 制作協力 : 吉本興業
- 制作 : フジテレビバラエティ制作センター