放送室 (ラジオ番組)
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放送室(ほうそうしつ)は、TOKYO FMをキーステーションにJFN34局ネットで放送中のラジオ番組。「松本人志の放送室」とも呼ばれる。放送開始当初はJFNCが制作していたが2005年7月にTOKYO FMに移行された。
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[編集] 概要
- コンセプトは「マイナーな密室芸、誰にも(聴いていることを)言うな。」ただこの番組のファンと称する芸能人(特にお笑い芸人)も多く、後述するとおり最近では大規模な公録も行われており番組開始当初のこのコンセプトは無いに等しい。
- 毎回冒頭で「松っちゃん○○で~す」と松本がひとネタ振るため、芸人ではない高須も「高須ちゃん○○で~す」と乗らざるを得なくなり、そのネタに対して松本がダメ出しをするというのが定番。リスナーからその部分用にハガキが来てそれを採用している(謝礼は耳栓)。
- 初期は、あくまで演者としては素人と自認する高須を松本が追い詰める構図が多かった。高須が噛んだりすると松本が舌打ちし、高須は、笑いに関しては松本が世界最強であることを身をもって知っているだけにそういう事に異常におびえ、松本に何か噛みやトークの組み立て、ネタの質についてつっこまれるとすぐ「そやねん」とまず認め、自分で自分のトーク内容について反省する状況が多々あった。が、年月を重ねるにつれ、逆に高須が松本を追い詰めることが増えた。トーク中、なにかひとつネタを会話に盛り込もうと一瞬考えている松本に対し、「うん?うん?何や?行こ!行こ!」と突っ込む。これはさんざん松本にいじめられた経験から高須が鍛えられた結果といえよう。
- 二人が親しいスタッフや、小学校の時の友人など、特に有名でない人の名前が説明もほとんど無いまま話題に出てくるため、聞き始めたばかりのリスナー等は誰のことかわからず困惑することもある。例えば単に「フジイ」という名前が出てくれば、それはお笑い芸人の「藤井隆」を指すこともあるが、松本と高須の小・中学生時代の友人で電気店の息子である「藤井利隆」を指すことも多い。また、フジテレビのプロデューサーである清水宏泰がゲスト出演した際、やはり少年時代の友人でホルモン屋の息子・「山里」の名前が出てくると、清水は話が読めず「山里って誰ですか?」「そんなんでラジオやってるんですか!?」と驚いていた。
- 芸能界の裏話など万人に興味深い話題も出るが、昔の尼崎の町並みの話など完全に内輪の、リスナーでは全く理解できない話が展開されることもままあり文字通りの「フリートーク」番組である。
[編集] 歴史
- 2001年10月4日 : 木曜日の深夜1時30分からJFNが当初37局フルネット(当時)で放送を開始。
- 2003年3月27日 : fm osakaがネット打ち切り(ちなみに、同年4月にKiss-FM KOBEがJFNに加盟したため、それ以降はKiss-FM KOBEで放送されている。)AIR-G'が一旦ネット打ち切り。
- 2004年9月頃 : fm fukuokaが一旦ネット打ち切り。
- 2005年4月1日 : 番組開始当初の時間が、「やまだひさしのラジアンリミテッドDX」の枠となったため、全国で放送時間が変更し、それぞれの地域でバラバラの放送時間に。TOKYO FMでの放送時間が、土曜日の26:00~27:00に移動。AIR-G'、fm fukuokaがネット再開。
- 2005年7月1日 : TOKYO FMへ制作を移行。それにより、ホームページもTOKYO FMのサイト内へ移動した。が、AFBとRADIO BERRYが一旦ネット打ち切り。
- 2005年8月頃 : RADIO BERRYがネット再開。
- 2005年9月30日 : FMYとμFMがネット打ち切り。(10月7日にJOY FM制作の「ウラニーノ・へボロックアワー」ネットを開始する為。しかし、事前予告を用意しないままネットを打ち切られた為、ウラニーノのHPのBBSに批判の書き込みが相次ぐ。)
- 2005年10月1日 : AFBがネット再開。
- 2006年3月25日 : AIR-G'で再び打ち切り。
[編集] 企画
- テーマ :初期の放送では毎週50音順のテーマが用意されていたが(例:「あ」の週なら「相方」「愛」について語る、など)、それが約一年で終了するとハガキ、メールでテーマが募集されるようになった。50音テーマ終了直後は応募されたハガキ等がよく読まれていたが最近はほとんど読まれなくなっている。二人にはテーマが無くても喋るネタは尽きないようである。
- ノベルティー :2002年4月11日放送の回でこの番組のノベルティー(「ひとしずく」という松本人志の自宅の水道から汲んだ水)を作ろうという試みが行われたが、衛生的な理由により却下に。後日、番組特製の耳栓が作られる。
- 12人の公開録音 :2002年6月20日、27日放送 放送室初めての公開録音が行われた。27日の放送ではヘイポーが特別ゲストとして出演。CM明けの後半では観客出題による松ちゃん・高っちゃんの面雀が行われた。
- ゲスト出演 : 2003年1月16日放送の回では木村祐一、千原ジュニアが出演。4人のトークのあと、番組後半では面雀が行われた。2003年1月30日放送の回では松本、高須双方の母親が電話でゲスト出演、2003年7月17日放送の回では山崎邦正が出演、レギュラーが減っていっていること、最近の若い芸人がどんどん面白くなっていっていることに危機感を感じている事を露呈した。2005年8月27日放送の回では放送室ファンの間ではお馴染みの鼻くそ食いの黒清水こと清水宏泰と城間康男がゲスト出演。二人が自身のすべらない話を披露した。
- 史上最大の公開録音 : 2003年12月27日、日本武道館で「高須ちゃん生誕40周年祭り」と称した公開録音が行われた。ゲストに小・中学生時代の遊び仲間やヘイポーなどが出演し、サプライズゲストで浜田雅功も登場した。
- カプリチョーザ杯 :下段参照
[編集] カプリチョーザ杯
番組で、松本人志が「カプリチョーザ旨いわ~!」と発言したことでカプリチョーザから食事券がプレゼントされる。二人でただ食いに行ってもしょうがないので、これを優勝商品として電話による後輩芸人によるダジャレ大会を開いた。後にこの関係が発展しカプリチョーザが正式な番組スポンサー(2005年4月から6月まで)となった。
挑戦者は事前に与えられたテーマに関する言葉を松本・高須との電話の会話の中で織り込んでいき、その面白さを競うというものである。わりと思いつきで突発的に始まった企画であったが、二回目以降もカプリチョーザからお食事券が提供され、「カプリチョーザ杯」として確立された企画となった。
基本的に吉本の後輩芸人が多いが、放送作家や他社の芸人も登場。別に面白そうな人間を選んでるわけではないので、毎回松本と高須で、その週のある程度の出来を予想するが、毎回予想外のところが面白いネタを炸裂させ、その落差が面白い。松本曰く、「ボケよりもツッコミのほうが向いてる企画かも知れんな」。
[編集] 過去のカプリチョーザ杯開催リスト
※出演者の後の()は課せられたテーマ
- 第一回カプリチョーザ杯(2004年12月16日放送)
- 第二回カプリチョーザ杯(2005年01月06日放送)
- 今回の挑戦者はジャリズムの渡辺鐘(国の名前)、吉本新喜劇の大山英雄(果物)、元チュパチャップスの宮川大輔(動物)、ライセンスの藤原一裕(色)、FUJIWARAの藤本敏史(花)。松本は宮川に期待をよせていたがまったく振るわず、「コスモス、コスモス(もしもし)」「今日はジャスミン(休み)でした。」「暇だからハスに構えてた」「今田ツツジさんに可愛がってもらってて。ウメーもんばっか食わしてもろてますわ。高級ローズとか。」「女の子のパンジーずらしてリップにチューしたい」「かっふんだ」などの名句で圧倒的支持を得て藤本が優勝した。意外な所で大山が「オトンとミカン(オカン)」など健闘するも一歩及ばず、松本に「そこが大山やねん」とダメ出しされていた。
- 第三回カプリチョーザ杯(2005年04月23日放送)
- 第四回カプリチョーザ杯(2005年09月09日放送)
- カプリチョーザ杯総集編(2005年03月31日放送)
- 第一回目と第二回目の総集編。編集が秀逸。なおこの回をもってネット放送は終了し、放送時間も変更された。
- カプリチョーザ杯決勝戦(2006年01月14日放送)
- これまでのカプリチョーザ杯優勝者計4名でチャンピオンの座をめぐって争われた。テーマは千原兄弟・靖史が乗り物、FUJIWARA・藤本が飲み物、DonDokoDon・平畠が花、バッファロー吾郎・竹若が国名。チャンピオン大会らしく非常に接戦になったが、安定感があるという理由で松本の推す平畠に優勝が決定した。
[編集] 書籍
- 「松本人志 放送室」 松本人志 著 TOKYO FM出版 ISBN 4887450834
- 「放送室の裏」 松本人志・高須光聖 著 ワニブックス ISBN 4847015150
- 「放送室 (その2)」 松本人志・高須光聖 著 TOKYO FM出版 ISBN 4887451199
- 「放送室 (その3)」 松本人志・高須光聖 著 TOKYO FM出版 ISBN 488745158X
[編集] JFN系列の放送時間
- 金曜深夜1時 長野、石川、群馬、富山、福井、岐阜、三重、滋賀、岡山、香川、徳島、高知、広島、山陰、佐賀、長崎、大分、宮崎、沖縄
- 金曜深夜2時 秋田、新潟、愛媛、福岡
- 金曜深夜3時 青森、福島、静岡
- 金曜深夜4時 宮城
- 土曜深夜2時 TOKYO FM、栃木、熊本
- 土曜深夜3時 岩手、山形、兵庫
- 日曜深夜1時 愛知
[編集] 主題曲・主題歌
[編集] スタッフ
- 編成 宮野潤一(TOKYO FM)
- ディレクター 長谷川朝二(オフィスまあ)
- AD 塚本英明(スノーバード)
[編集] 備考
[編集] 放送内容
- 2005年10月よりTOKYO FMの放送内容とJFN系列の放送内容が異なっている。これは10月の番組改編期にFMYとμFMのネット切れ及びAFBのネット再開などの様々な諸事情があり、ネット局への対応としてTOKYO FMの初回放送からネット局すべて一週遅れて放送される状況となった。(2005年9月の最終週にネット局用として前述のカプリチョーザ杯の総集編が放送されたが、TOKYO FMでの放送予定はないようである。またこの時冒頭で高須が「今日は、ネット局用で放送します。」とコメントしていた。)
- 2006年5月27日の放送によるとCD化が企画されているらしい(発売時期、収録内容は未定)。
[編集] 地獄の3本ノック
- 収録はいつも隔週で収録している。基本2本録りで行われているのだが、稀に3本録りを行うため松本が「地獄の3本ノック」と名づけた。これは収録が終わったら直ぐに2本目、3本目と収録を開始し、殆どインターバルがない状態で数時間喋り続けなければならないためである。3本目となるとさすがに松本・高須に疲れが見え始めた様子が垣間見えるようになる。
[編集] 外部リンク
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