獣王星
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獣王星 | |
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ジャンル | SF少女漫画 |
漫画 | |
作者 | 樹なつみ |
出版社 | 白泉社 |
掲載誌 | LaLa、月刊メロディ |
連載期間 | 1993年12月号 - 2003年1月号 |
巻数 | 全5巻、完全版 全3巻 |
テレビアニメ | |
監督 | 錦織博 |
アニメーション制作 | ボンズ |
放送局 | フジテレビ |
放送期間 | 2006年4月13日 - 2006年6月22日 |
話数 | 全11話 |
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『獣王星』(じゅうおうせい)は、樹なつみ作のSF漫画作品。単行本全5巻。1993年から2003年までLaLaと月刊メロディ(いずれも白泉社発行)で休載を繰り返しつつ連載された(詳しくは#連載雑誌を参照)。
2006年4月から6月までフジテレビ「ノイタミナ」枠でテレビアニメ化された。アニメ化に伴い、2006年3月から5月にかけて原作漫画の完全版(全3巻)が刊行、月刊メロディの2006年5月号、6月号に前後編の『獣王星 特別編 DEATH GAME』が掲載された。
作品用語の一部は北欧神話を元にしている。また、本来の読みと異なる漢字表記が多い。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
西暦2436年、地球から150光年の距離にあるバルカン星系に移民していた人類は太陽系から独立し、独自の政府を築いていた。バルカン星系の首都であるコロニー「ユノ」に住む双子の兄弟、トールとラーイは政治家でかつ科学者の両親を持つエリートの出自。11歳の彼らもエリートへの道を歩む日々を過ごしていたが、ある日両親が殺され、トールとラーイの二人も今まで存在さえ知らずにいた、死罪のものが送られるという死刑惑星「キマエラ」に落とされる。厳しい環境で想像を絶する生態系をもつキマエラは獣王と呼ばれる王が支配する弱肉強食の世界。最先端の設備に囲まれ環境も整備されたコロニーで育ったトールとラーイにとっては生きることさえ困難な星だが、生命力に溢れるトールは惰弱な弟ラーイを連れ、生き延びるために戦っていく。高い適応力を見せ短い期間でキマエラに順応していくトール。やがて、獣王になればキマエラの外に出られることを知ったトールは、両親の殺害と自分達がキマエラに落とされた理由を知るために獣王になることを目指す。
[編集] 主な登場人物
- トール(声:高山みなみ(少年期)、堂本光一(青年期))
- 主人公。スペースコロニー“ユノ”で両親とラーイと安穏に暮らしていたが、ラーイとともに死刑星“キマエラ”へと落とされてしまう。キマエラに落とされたときに持たされたビームナイフを使い、高い生命力と行動力でキマエラに順応していく。茶輪(オークル・リング)トップとの挑戦(トライ)に勝利し、茶輪のトップとなる。
- ラーイ(声:高山みなみ)
- トールの双子の弟。トールとは対照的に弱気な少年。
- ティズ(声:水樹奈々)
- 黄輪・女(サン・リング・フィメール)のセカンド。トールに惚れ、トールのセカンド(後の茶輪セカンド)になる。明るくて、直情的な性格。一人称は「オレ」。
- サード(声:小栗旬)
- 茶輪のサード。本人曰く「本名は忘れた」と言い、飄々として謎の多い青年。トップに引けを取らないほどの実力を持ちながら、何故かトールを茶輪のトップに、果ては獣王にすべく助力する。
- ザギ(声:中井和哉)
- ヘカテ出身の囚人で、茶輪近くの野童を率いるリーダーの少年だったが、後に白輪(ブラン・リング)のトップ、白狼鬼(ブラン・ロウ)となる。キマエラに落とされて間もない頃、野童に襲われるトールとラーイを、自分が2人の「庇護者(ガーディ)」となることで救った。
- カリム(声:朴璐美)
- 白輪のセカンドを務める美女。幼い頃に、襲われているところをザギに助けてもらい、仲間がザギを馬鹿にしているのも構わずに、ザギに着いて行った。斬糸(テグス)を武器としている。
- チェン(声:深見梨加)
- 黄輪・女のトップ。黄輪・女を勝手に抜けたティズを連れ戻しにくるが、ベラソナーに襲われたところをトールに救われる。トールの力を認め、茶輪のトップとなったトールに従う。
- コリン(声:飯塚昭三)
- ティズの友達。30歳を過ぎてもキマエラに住み続けている。
- ユウキ(声:志村知幸)
- 黄輪のトップ。チェンに想いを寄せている。
- オーディン(声:有本欽隆)
- バルカン星系の指導者。
- ロキ博士(声:江川央生)
- 研究施設イオⅡの責任者。トールの両親のかつての同僚。
- ヘイムダル大佐(声:藤原啓治)
- ※第7話登場時、エンドロールに「藤原啓二」と表記される。
- クライン
- トールとラーイの父親。オーディンの腹心の部下。何者かに殺害される。
- イヴァ(声:高山みなみ)
- トールとラーイの母親。夫とともに死亡。
[編集] 用語解説
- バルカン星系
- 地球より150光年離れた星系。いくつかのスペースコロニーが存在する。
- キマエラ
- 死刑惑星。バルカン星系の中に含まれておらず、コロニーの住人はこの星の存在を知らされていない。人間には非常に厳しい環境で、キマエラの植物は意思を持った動物のように動き、人間を襲う。
- 輪(リング)
- キマエラ人のグループ。肌の色や性別で分けられている。これら輪は通常男性の集団を指し、女性は女(フィメール)に保護されている。キマエラの女性は貴重な存在であるため、婚約する男性を選ぶことができる。輪を支配する上位3人はトップ、セカンド、サードと呼ばれる。トップだけは、頭と表記される。
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- 茶輪(オークル・リング)
- 茶色い肌を持った者達が入れる輪。
- トールが茶輪に在籍中(怪我を負ったりしていたため)に挑戦して勝ったためトールのセカンドであるティズは特例である。
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- 白輪(ブラン・リング)
- 白い肌を持った者たちが入れる輪(白人)。
- カリムはザギの部下(セカンド)の為、ティズのように特例である。
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- 黄輪(サン・リング)
- 黄色がかった肌を持った者たちが入れる輪(東洋人)。
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- 黒輪(ナイト・リング)
- 黒い肌を持った者たちが入れる輪(黒人)。
- 挑戦(トライ)
- トップに決闘を挑むこと。勝利した者がその輪のトップとなれる。4つの輪すべてのトップを殺害するとキマエラの王、獣王(じゅうおう)になれる。
- 野童(やどう)
- リングに属さない子供のグループ。
- 十四、五歳になれば大抵の者は出ていくらしく、成人すれば一人(ザギからすれば一匹)で生きていかないといけないらしい。
[編集] アニメ
2006年4月13日から6月22日までフジテレビ系列「ノイタミナ」枠の第4作目として放送。全11話。基本設定やキャラクターは原作と同じ。だが、1クールという短さもあり、ストーリーの変更点は多く、急展開すぎる面も見られそれに残念がるファンも多い。
トール役の堂本光一は本作で初めて声優として出演し、主題歌も歌っている。さらにサード役に小栗旬、他豪華声優を使用した。その効果なのか、全体的に視聴率3~4%(関東地区)、2006年6月15日放送の第10話にてノイタミナ枠歴代2位の4.9%を記録し、深夜アニメでは比較的高視聴率だった。
[編集] スタッフ
- 原作:樹なつみ
- 企画:金田耕司(フジテレビ)
- 製作:内田耕一(フジテレビ)、豊島雅郎(アスミック・エース)、笹田直樹(電通)、清水賢治(スカパー・ウェルシンク)、佐野弘明(SME)、南雅彦(ボンズ)
- プロデューサー:松崎容子(フジテレビ)、南雅彦(ボンズ)/伊藤幸弘、山本幸治(フジテレビ)
- 監督:錦織博
- シリーズ構成:吉田玲子
- キャラクターデザイン・総作画監督:逢坂浩司
- コンセプトデザイン:渡部隆
- 音楽:溝口肇
- 音響監督:三間雅文
- 音楽協力:フジパシフィック音楽出版、ソニー・ミュージックエンタテインメント
- 美術デザイン:成田偉保(KUSANAGI)
- 美術監督:佐藤豪志(KUSANAGI)
- 音響制作:テクノサウンド
- 色彩設計:岩沢れい子
- 撮影監督:大神洋一
- 編集:小野寺桂子
- アニメーション制作:ボンズ
- 制作:獣王星製作委員会(フジテレビジョン、アスミック・エースエンタテインメント、電通、スカパー・ウェルシンク、ソニー・ミュージックエンタテインメント、ボンズ)
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ:『Deep in your heart』
- 作詞:白井裕紀・新美香 編曲:ha-j 作曲・歌:堂本光一
- ※編曲は第4話まで佐藤肇表記だったが、第5話以降はha-j表記になっている。曲の変化は無いと思われる。
- エンディングテーマ:『手をつないで』
- 作詞:佐藤永麻 作曲・編曲:mo'doo- 歌:ユンナ
[編集] サブタイトル
- chapter 01 運命
- chapter 02 茶輪(リング)
- chapter 03 仲間
- chapter 04 挑戦
- chapter 05 決闘
- chapter 06 白狼鬼
- chapter 07 独立
- chapter 08 深層
- chapter 09 獣王
- chapter 10 悪夢
- chapter 11 希望
[編集] 放送局
- フジテレビ:2006年4月13日~6月22日 木曜24:45 - 25:15
- 関西テレビ:2006年4月18日~6月27日 火曜25:25 - 25:55
- 東海テレビ:2006年4月20日~6月29日 木曜26:05 - 26:35
- 岡山放送:2006年5月18日~6月29日 木曜25:35 - 26:35(第1話以外は2話連続放送)
- 新潟総合テレビ:2006年7月17日~ 月曜25:49 - 26:19
- 高知さんさんテレビ:2006年7月31日~ 月曜14:35 - 15:05
※本作はそれまでノイタミナがネットされていない新潟や岡山、高知でもネットされた。(新潟では、その後もネットされている)この内岡山放送は、キー局の放送開始1ヶ月後にネットを開始したが他局と違い2話連続放送というかなり無理な編成から急にネットを決めた可能性もある。
[編集] 連載雑誌
- vol.1 - LaLa 1993年12月号
- vol.2 - LaLa 1994年1月号
- vol.3 - LaLa 1994年12月号
- vol.4 - LaLa 1995年1月号
- vol.5 - LaLa 1995年2月号
- vol.6 - Melody 1997年10月号
- vol.7 - Melody 1997年11月号
- vol.8 - Melody 1997年12月号
- vol.9 - LaLa 2000年5月号
- vol.10 - LaLa 2000年6月号
- vol.11 - LaLa 2000年7月号
- vol.12 - LaLa 2002年11月号
- vol.13 - LaLa 2002年12月号
- vol.14 - LaLa 2003年1月号(完結)
- 特別編 DEATH GAME 前編 - Melody 2006年5月号
- 特別編 DEATH GAME 後編 - Melody 2006年6月号
[編集] 外部リンク
フジテレビ ノイタミナ | ||
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