海北蔵族自治州

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海北蔵族自治州は、中華人民共和国が青海省(ツォゴン・シンチェン)内に設置した6つの自治州（ランキョンクル）の一つ。公用語による正式呼称は、チベット名ツォチャン・プーリー・ランキョンクル (mtsho byang bod rigs rang skyong khul) 、中国名ハイペイ・ザンズゥ・ツーティチョウ（海北蔵族自治州, hǎi pěi zàng zŭ zì zhì zhōu）。日本語では、中国語名に基づき海北蔵族自治州（かいほく-ぞうぞく-じちしゅう）、海北チベット族自治州（かいほく-チベットぞく-じちしゅう）等と称されている。

自治州は地区（サクル）級の民族区域自治単位の一種で、本自治州は青海省北部に位置する。

チベット名の「ツォ (mtsho) 」とは、中国名「青海湖」で名高いティショルギャルモ湖 (mtsho khri shor rgyal mo) を、「チャン (byang) 」とは「北」を意味し、あわせて「ティショルギャルモ湖の北」を意味する。中国名「海北」は、その逐語訳である。

面積39,354平方キロ、人口26万（2002年）。蔵族（プー族、チベット族）をこの州の「区域自治」の「主体民族」とするが、回族が区域自治の主体民族である門源回族自治県もある。

[編集] 地理

青海省東北部に位置し、北から東にかけて甘粛省と省境を接し、南は海東地区、西寧市、海南蔵族自治州、西は海西モンゴル族蔵族自治州と接する。海南藏族自治州との境界には巨大なティショルギャルモ湖（略称は「青い湖」を意味するゴンポ湖 (mtsho sngon po) 。モンゴル名「フフノール」、中国名「青海湖」はこの略称の意訳）が広がる。自治州人民政府は海晏県西海鎮に所在する。

[編集] 行政区画

海北蔵族自治州は3県、1自治県を管轄する。下級の鎮は10、郷は18、民族郷は3箇所ある。　

海晏県（ハェイェン・ゾン, ha'e yan rdzong）　面積 4,348平方キロ、人口3万。県人民政府は三角城鎮に所在。蔵族を主体とする。
祁連県（チレン・ゾン, chi len rdzong）　面積15,610平方キロ、人口4万。県人民政府は八宝鎮に所在。蔵族を主体とする。
カンツァ・ゾン（rkang tsha rdzong, 剛察県）　面積12,500平方キロ、人口4万。県人民政府は沙柳河鎮に所在。蔵族を主体とする。
門源回族自治県（モンヨン・フェリー・ランキョン・ゾン, mong yon hu'e rigs rang skyong rdzong）　面積6,896平方キロ、人口15万。自治県人民政府は浩門鎮に所在。ムスリムの回族を自治主体民族とする。