池上・曽根遺跡
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池上・曽根遺跡(いけがみそねいせき)は、大阪府和泉市池上町と泉大津市曽根町とにまたがる弥生時代中期の環濠集落遺跡をさす。範囲南北1.5キロメートル、東西1.5キロメートル、面積約60ヘクタールに達する大集落遺跡。1976年に国の史跡に指定された。1995年から史跡整備が行われている。
目次 |
[編集] 発掘の経緯
- 1903年:池上町在住、故南繁則氏石鏃発見
- 1921年:池上町在住、故南繁則氏長首壷発見
- 1954年:大阪府立泉大津高校地歴部、土器の採集
- 1958年:市営住宅の建設に伴い和泉市教育委員会の発掘調査。紀元前2世紀頃の土器・炭化米などを発見。
- 1961年:府営水道敷工事に伴い大阪府立泉大津高等学校地歴部の発掘調査。竪穴式住居を検出。
- 1967年:国道26号建設に伴い大阪府教育委員会が範囲確定調査を行う。
- 1969年:国道26号建設に伴い大阪府教育委員会が発掘調査開始。(~1971年)
- 1971年:府道松之浜曽根線内範囲確定調査を行う。
- 1974年:府道松之浜曽根線内第一次発掘調査開始。
- 1978年:国道26号建設に伴い大阪府教育委員会が発掘調査開始。(~1979年)
- 1987年:府道松之浜曽根線内第二次発掘調査開始。
- 1990年:史跡池上曽根遺跡整備委員会による発掘調査。
- 1993年:集落を取り囲む大溝を検出。
- 1995年:大型高床式建物・丸太くり抜き井戸検出。
[編集] 主な遺構
- 環濠は、二重にめぐらされている。
- 環濠で囲まれた居住区が約25万平方メートル
- 環濠集落西方一帯の水田域が推定される。
- 巨大丸太くりぬき井戸(弥生時代中期)
- 直径2m、深さ1.2m。樹齢700年のクスノキを一木造りしている。
- 方形周溝墓×20基(弥生時代中期)
- 墓域は約40万m2
- 約15m四方、周囲を溝で巡らせた内部に5カ所棺を埋めた跡を検出。
- 竪穴住居
- 鉄製品の工房
- 高床式大型建物
- 土間床平屋建物
- 高床式大型建物の南東側に検出。
- 規模:南北約30m、東西7.6m、約230m2。
- 建物外側に、屋根を支える独立棟持柱の柱痕(直径40cm)を2か所検出。
[編集] 主な遺物
[編集] 出典
[編集] 池上曽根遺跡史跡公園
池上曽根遺跡史跡公園 |
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敷地面積 | 3.5ha(第1期整備範囲) |
所在地 | 〒594-0083 |
大阪府和泉市池上町213-1 | |
電話番号 | 0725-45-5544 |
池上曽根弥生学習館 | |
所在地 | 〒595-0004 |
大阪府泉大津市千原町2丁目12-45 | |
電話番号 | 0725-20-1841 |
公式サイト | 池上曽根弥生学習館 |
- 開館時間/午前10時~午後5時(冬季は午後4時まで)
(ただし入館は午後4時半まで、体験受付は4時まで)
- 休館日/月曜日(祝休日は開館・翌日休館)年末年始
- 入館料/無料(体験学習は実費)
- 目的:
- 池上曽根遺跡を通じて、地域の歴史を学ぶ。
- 弥生人の文化・生活に触れるための体験学習を行なう。
- 立地:
- 池上曽根遺跡の史跡指定地に隣接