本郷 (文京区)
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本郷(ほんごう)は、東京都文京区にある地名である。旧東京市においては、「本郷区」が存在した。
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[編集] 沿革
本郷一丁目から本郷七丁目までの地域。 文京区南東部。菱形の地区で、中央を南北に本郷通り、東西に春日通りが走る。中央に拠点駅(本郷三丁目駅)。本郷通りが尾根となり、緩やかな台地(本郷台)になっている。南に外堀(御茶の水)、北に東大、東に湯島、西に後楽園。
日本屈指の文教地区。中央の本郷三丁目駅から、南部に商業(医療機器など)・病院地区。北東部に東京大学、北西部に商業(出版業)・住宅地区。東京大学のメインキャンパスがあるため、「本郷」は東大の俗称でもある。一帯に出版社・研究所その他関連施設が多く、在住する学者多数。他方、南部は秋葉原と連結、近時IT産業が興隆。
[編集] 歴史
湯島郷の中に集落が出来た事に由来し、室町時代から戦国時代に本郷と呼ばれるようになる。弓町、元町、真砂町、本郷、金助町、菊坂町、本富士町などが合併されて誕生。湯島の中心地であったために湯島本郷とよばれていたのが、本郷となった。町屋として早い時期から開けた。明治から昭和にかけて、夏目漱石、坪内逍遥、樋口一葉、二葉亭四迷、正岡子規、宮沢賢治、川端康成、石川啄木など多くの文人が居を構えた。
現在の本郷三丁目交差点角に店を構える「兼安(かねやす)」は江戸時代から小間物屋として現代まで営業を続けており、ここ以南の江戸城に近い側を指して「本郷も かねやすまでは 江戸のうち」という川柳が残されている。そのほか、江戸時代・明治時代から営業を続ける老舗が今も多く残っている。
[編集] 交通
- 鉄道
- 道路
[編集] 施設
- 東京大学: 町域の多くを占めるキャンパスがある。
- 順天堂医院: 高度医療を提供する特定機能病院の一つ。天保9年に西洋医学を採り入れて蘭方医学塾和田塾が創設し、後の順天堂醫院となる。順天堂醫院は現・順天堂医院の前身。
- 本郷給水所公苑(東京都水道局): 人口地盤上に構築された公園施設。和風庭園と洋風庭園がある。
- 本郷館: (1905年に建築され百年を経てなお現存する3階建ての木造下宿)