宝くじ号 (鉄道)

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南阿蘇鉄道MT3010形（MT3010）

宝くじ号（たからくじごう）は、日本宝くじ協会の助成金を基に製造・改造された鉄道車両。

[編集] 概要

南阿蘇鉄道MT3010形（MT3010）車内

日本宝くじ協会は宝くじの収益の一部を普及宣伝費として預かっており、地方公共団体や公共性の高い事業者（鉄道事業者の場合公営鉄道と第三セクター鉄道）の申請に応じて助成を行う。この助成金を基に日本宝くじ協会からの寄贈という名目で製造・改造されたのが宝くじ号である。

宝くじ号と呼ばれる鉄道車両はトロッコなどの車体、レトロ調および運転されている地域の観光名所などのラッピングが施されているなどの塗装、一般の鉄道車両よりグレードアップしたクロスシートや臨時・団体列車に対応したお座敷改造可能な特殊構造のロングシートならびにテレビ・カラオケ機器類などの特殊な車内装備など、一般の鉄道車両と区別されている。また偶然ではあるが、助成金が交付されるのが公共性の高い公営鉄道と第三セクター鉄道であるせいか宝くじ号と呼ばれる鉄道車両は大半が気動車である。

肥薩おれんじ鉄道 HSOR-150形（HSOR-151）車内

日本宝くじ協会では主に宝くじの宣伝広告を目的としており、車体には「宝くじ号」もしくは「寄贈日本宝くじ協会」の表記がある。一方で鉄道事業者では日本宝くじ協会の地域振興や観光客誘致という目的のためイベント対応車として主に臨時・団体列車として使用されることが多いが、一般の鉄道車両と共通運用で定期運用に使用されることも多い。

[編集] 車両

甘木鉄道 AR400形（AR401）

高千穂鉄道TR400形（TR401）

2006年（平成18年）12月現在までに公営鉄道1局4両・第三セクター鉄道16社24両の28両が日本宝くじ協会の助成金を基に製造・改造されている。

[編集] 現在の車両

鉄道事業者	車両形式	車両番号	車両の愛称
公営鉄道
東京都交通局	40形	40-1・2
第三セクター鉄道
三陸鉄道	36-600形	36-601	さんりくしおさい
三陸鉄道	36-300形	36-302・402	くろしお
秋田内陸縦貫鉄道	AN-2000形	AN-2001
由利高原鉄道	YR-2000形	YR-2002	おばこ
会津鉄道	AT-400形	AT-401	風覧望
会津鉄道	AT-300形	AT-301
天竜浜名湖鉄道	TH9200形	TH9201
智頭急行	HOT3520形	HOT3521
井原鉄道	IRT355形	IRT355-201	夢　やすらぎ
若桜鉄道	WT-3300形	WT-3301	さくら
阿佐海岸鉄道	ASA-200形	ASA-201	あさしお
土佐くろしお鉄道	9640形	9640-2S
	9640形	9640-11	手のひらを太陽に
	TKT-8000形	TKT-8021	ヤイロチョウ・だるま夕日
甘木鉄道	AR400形	AR401	卑弥呼
松浦鉄道	MR500形	MR501	レトロン
くま川鉄道	KT-200形	KT-201
南阿蘇鉄道	MT3010形	MT3010
高千穂鉄道	TR400形	TR401	手力雄
肥薩おれんじ鉄道	HSOR-150形	HSOR-151	さっぴぃふるさとくん
肥薩おれんじ鉄道	HSOR-150形	HSOR-152	おれんじちゃん

[編集] 過去の車両

鉄道事業者	車両形式	車両番号	車両の愛称
公営鉄道
東京都交通局	30形	30-1・2
第三セクター鉄道
三陸鉄道	36-300形	36-301・401	おやしお

[編集] 日本宝くじ協会以外の団体の助成金を基に製造・改造された車両

前述の通り宝くじ号は日本宝くじ協会の助成金を基に製造・改造された鉄道車両であり、日本宝くじ協会以外の団体の助成金を基に製造・改造した鉄道車両は宝くじ号ではない。ただしたとえ日本宝くじ協会以外の団体の助成金を基に製造・改造された車両が含まれているとしても、設計や使用用途など仕様がほぼ同一である場合は1形式にまとめることも多い。