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子役 (こやく)とは、一般的にテレビドラマや映画、演劇などで活動する5歳から12歳までの児童俳優を意味する。
[編集] 概要
厳密には字が示す通り、役を演じる子供を指す言葉であるが、広義には芸能活動をする子供全般を指すこともある。この場合、バラエティ番組出演や雑誌モデルなど、演技以外の活動を中心とする子供も含まれることになる。もっとも、これらには、子役というよりはジュニアアイドルの範疇に入れる方が適切な者もいる。
また、演技以外のタレント活動を中心とする子供は、狭義の「子役」には含まれないため、「子役タレント」と呼び区別する場合もある。しかし、はっきりした線引きが出来るものではない。
能では、子供の出演者は「子方」と呼ばれる。隅田川のように実際に子供(の亡霊または幻影)を表象することもあれば、源義経のような貴人を象徴することもある(安宅、船弁慶)。
子役が成人の俳優に転進できた例は少ない。子役と成人の俳優は要求される技能が異なるからである。一方声優への転進は目立つ。
[編集] 子役を取り巻く環境と問題点
- 子役には親のサポートが少なからず必要とされるが、その度合いが強く母親が自分(の世間的ステータスの上昇)を投影するかごとくふるまうさまをステージママと呼ぶ。子役の将来やビジネスに関して所属事務所やテレビ局などとトラブルを起こすこともある。
- また子役は、子どもごころである極端なプライドを、テレビに出ていることから、過剰な自意識として硬直化させ増幅させていることが多い。このため、芸能人以外の職業の人間や一般人またステータスが低いとされる芸能人を見下す態度を取ることがあり、そのさまがテレビを通じて流れてしまうこともある。こういった子役に関しては、中尾彬といったベテラン俳優からも「(子役は)ほとんどそういう(プライドが高い、あいさつをしない)やつらじゃないか(NTV系「踊る!さんま御殿」より)」と苦言が呈されることがある。
- 子役が有名人や芸能人の子であった場合、特にそれが端的に表れることがあり、親のステータスを威に着て番組でステータスが低いとされる芸能人を見下す態度を取ることがあり、批判がなされることもある。芸能人としての競争もシードされていることも多いが(例:政治学的な権力の関係論、子役本人自体には権力はないため)、親を超えられない子役も多く、そのためか非行に走ってしまう例もある。
- 大人の俳優として大成出来るか不安、「天才子役」と扱われた場合のまわりからのプレッシャーなどから子役は「薬物中毒」や「SEX依存症」になりやすいと言われる。事実米国のドラマ「フルハウス」に出演していたジョディ・スウィーティンは、塩酸メタンフェタミンの依存症になり毎日常用していた過去を告白し、同国の人気バンド、ブラック・アイド・ピーズの女性ボーカルのファーギーは、タイム誌で、長年にわたってクリスタルメス(覚せい剤)の依存症であるという告白をしている(彼女は「子役からキャリアを始めた人にはよくある事よ」と語っている。)。米国だけでなく様々国の元子役は同様に薬物依存を告白している。
- 子役の子のプライバシーや将来における進路の自己決定権というものも問題視されている。子役の子はプライバシーという概念をわからないままプライバシーが確保されているとはいいがたいこともある。子役としてうまくいっている以上、周りの親や事務所によって本人が望む進路を進むことができないこともある。
- また、子役は仕事上の都合から、所在地が東京といった都会の周辺に限られる傾向があるため(新幹線で親とともに通う稀なケースもあるが)、テレビに出る子役はキャストとしてモノトーンになる傾向があり、全国の子どもを体現し現しているとは言いがたい状況が生まれることがある。また、地方の子どもはどんなに実力があっても自分のみの意思で経済的に動くことが可能な18歳までの間に競争が終わっていることがあり、機会の平等の観点から疑問が呈されることもある。
[編集] 子役・子役出身者
[編集] 1920-1940年代生まれ
[編集] 1950-1960年代生まれ
[編集] 1970年代生まれ
[編集] 1980年代生まれ
[編集] 1990年代生まれ
[編集] 2000年代生まれ
[編集] 関連項目