大聖堂
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大聖堂（だいせいどう）とは宗教建築の種別のひとつで、通常はカテドラルの訳語として用いられている。
キリスト教においてカテドラルとは、司教または主教が長を務める聖堂（教会堂）のことで、典礼の際に司教（主教）が座るための椅子（カテドラ）が置かれているのが特徴となっている。ヨーロッパなどでは古来、市役所などと共に都市の中心にある広場に面して建てられるのが慣例であった。
しかし、これの訳語である大聖堂という言葉は、あまり適切ではなく、単に大きい教会堂のことだと思われがちである。そのため、しばしば大きなアビー（僧院）やパリッシュ・チャーチ（教区教会）が大聖堂と紹介され、混乱を招くことがある。
ヨーロッパ語のカテドラルという言葉は、カトリック教会の司教座聖堂において内陣中央に設けられる司教の座る椅子、すなわち司教座（ラテン語で cathedra）に由来している。他にドイツ語でドム（Dom）あるいはミュンスター（munster）、イタリア語ではカッテドラーレ(Cattedrale)あるいはドゥオーモ(Duomo)とも呼ばれる。
目次 |
[編集] 大聖堂の建築構造
注－ 西ヨーロッパの大聖堂はそれぞれ個々の建築歴があるので、以下の記述は一般的なものであり、すべての大聖堂の建築構造に当てはまるわけではない。
[編集] 設計図
大聖堂を平面図に表すとほとんどの場合、身廊（東西)と翼廊（南北)が交差して十字形を描く。翼廊は大きく突出しなかったり（例：ヨーク大寺院)、側廊の向こうに突き出さなかったり（例：アミアン大聖堂）する場合もある。
 身廊 |
 クロッシング |
 翼廊 |
 アプス |
 回廊 |
 側廊 |
 拝廊 |
[編集] 中心線
通常、中心線は東西方向に置かれる。外装においては西の正面に、内装においては東の端に重点が置かれる。
教会や大聖堂のすべてが厳密な東西軸を堅持するわけではないが、その場合においても、西が入り口で東が奥という条件は守られる。
[編集] 垂直性の重視
通常は、外観が上方へと伸びる顕著な特徴がある。ドームであったり、中央の塔であったり、西の2つの塔であったり、あるいはシュパイヤー大聖堂のように東西両端に塔を持つ場合もある。 塔には、ピナクル（小尖塔）やスパイア（尖頭）や小さな円蓋が付属している場合がある。
[編集] 西正面
西正面は外観で最も装飾的な部分である。行列聖歌ドアの数は3つが多く、彫刻や石のトレサリーで華やかに装飾されている。 ファサードの中心的存在は、バラ窓などの大きな窓、印象的な彫刻群である。 しばしば2つの塔がファサードを縁取る。
[編集] 身廊
大多数の大聖堂には高くて広々とした身廊がある。身廊の両側は、アーケードを境にして下の側廊と分けられる。 ゴシック様式の大聖堂では、身廊と側廊の屋根の高さの差の部分にクリアストリー（採光用高窓)が設置され、そこから光が差し込む。 側廊が身廊と同じくらい高いと「hallenkirche（独）」と呼ばれる。 多くの大聖堂は両側に側廊を持つ。 パリのノートルダム大聖堂は2つの側廊とチャペルの列を持つ。
[編集] 翼廊
翼廊は大聖堂の腕の部分に当たる。修道院を基盤にしたイギリスの大聖堂は、しばしば2つの翼廊を持つ。 身廊と翼廊が交差する部分はクロッシングといい、上に「fleche（仏）」と呼ばれる小さな尖塔やドーム、特にイギリスでは大きな塔（尖塔はあったりなかったりするが）を載せていることがある。
[編集] 東奥
東端は、大聖堂の建築では最も多様性を示す部分である。 内装では、東端に聖域があり、大聖堂の祭壇が設置されている。
- イタリアとドイツのロマネスク - 東端は丸い。下部は丸いアプスで上部は角ばって張り出している場合があるが、イタリアとドイツのロマネスクでは普通である。
- フランス、スペイン、ドイツのゴシック - 東端は長く、アプスの端は高くアーチが組まれている。側廊の東端はこのアプスに接続し、低い廊下や回廊を形作る。「chevet（仏）」と呼ばれるチャペルが放射状に突き出している場合もある。
- イングランド - 東端の形状は非常に多様である。いくつかはノリッジ大聖堂のように、アプスの端を回廊で囲っている。多くの場合、3つのチャペルが突き出して様々な形状を示す。19世紀以前のイギリスの大聖堂は、完全な形では「chevet」を持たない。リンカン大聖堂などいくつかは四角い崖状の東端を持つ一方、ほとんどの大聖堂では聖母マリアのチャペルが突き出して、厳密な形は崩れている。
低い回廊が四角い東端に接続する例もある。
[編集] 内部の特徴
[編集] 身廊と側廊
建物の中心部分であり、十字の長い方の腕にあたる部分である。信者の集まる部分は身廊という。 「nave（身廊)」という用語は船を表すラテン語からくる。 大聖堂は人生という嵐の中、神の民を運ぶ船を象徴している。 さらに言えば、大きな教会の高い木造の屋根は、船の胴体と同じように作られる。 [1]
身廊は側廊によって両側から補強され、側廊はアーチなどの柱を境に身廊と区別される。 側廊のおかげで、身廊が信者で一杯になったときでも人々の動きは妨げられない。 身廊と側廊は内部の壁を強化して、石で作られた大聖堂の高い屋根を維持する。
[編集] The font, lectern and pulpit
Towards the western end of the nave stands the font, or water basin at which the rite of Baptism is performed. It is placed towards the door because the Baptism signifies entry into the community of the church. Standing to the front of the nave is a lectern from which the Holy Scripture is read. In many churches this takes the form of an eagle which supports the book on its outstretched wings and is the symbol of John the Evangelist. The third significant furnishing of the nave is the pulpit or rostrum from which the sermon is preached and the biblical readings are expounded. The pulpit might be of marble or wood, and may be a simple structure or represent a highly elaborate carved sermon. It is often decorated with the winged figures of a man, a lion, a bull and an eagle, representing the Gospel writers, Matthew, Mark, Luke and John. [2]
[編集] The quire
The second main division of a cathedral is the area where the services take place and the Holy Office is sung, often by a choir of men and boys. This area of the cathedral is called the Choir or Quire. It may be separated from the nave by a highly decorated screen of wood or stone upon which sits the organ. It often has finely carved and decorated wooden seats called the stalls. The bishop's throne or cathedra is usually located in this space.
[編集] The sanctuary
Beyond the quire is the Sanctuary where the Blessed Sacrament is laid on the altar or communion table for the consecration. 'Sanctuary' means 'Holy Place'. The word has passed into modern English with an altered meaning because a criminal who could gain access to this area without capture was thereby given the sanctuary of the church.
[編集] Presbytery and chapels
In many cathedrals there is a further area beyond the sanctuary which is called the Presbytery. This is where the priests or monks could make their private devotions. Often there are many additional chapels located towards the eastern end of the cathedral. The chief among these is the Lady Chapel which is dedicated to the Virgin Mary. In English cathedrals of monastic foundation, there is often a second transept containing chapels. [3]
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ↑ W. H. Auden, "Cathedrals, Luxury liners laden with souls, Holding to the East their hulls of stone"
- ↑ T. Francis Bumpus, The Cathedrals and Churches of Belgium, pp.24-25
- ↑ Gerald Randall, Church Furnishing and Decoration, pp.38-55
[編集] ギャラリー
 トリフォリウム |
 上から順にクリアストーリ、トリフォリウム、身廊のアーケード |
 アミアン大聖堂の平面図 |
 パリ、ノートルダム大聖堂のバラ窓 |
