和央ようか
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和央 ようか(わお ようか、本名大川 貴子(おおかわ・たかこ)、1968年2月15日 - )は元宝塚歌劇団宙組の2代目男役トップスター。大阪市天王寺出身。 愛称はたかちゃん,たかこ。血液型O型。
幼少のころからクラシックバレエやピアノ等を習う。 中学時代は走り高跳びの選手だった。 帝塚山学院高等学校時代はミュージカル部で活躍。バレンタインデーに集ったチョコレートの量は母校の伝説となっている。友人に誘われて宝塚歌劇に出会い受験を決意。
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[編集] 略歴
初舞台は「キス・ミー・ケイト」。同期に女優の麻乃佳世・森奈みはる・初風緑・汐風幸や白城あやか(中山秀征夫人)・現宙組組長の美郷真也らがいる。
同年5月10日、雪組に配属。恵まれた容姿と資質で早くからスター性に注目され、新人公演主演など期待の新進男役スターとして成長し、1997年雪組2番手となる。
1998年、宙組の立ち上げメンバーに選ばれ、宙組に異動。初代宙組トップスター・姿月あさとに次ぐ2番手となる。
姿月退団後の2000年6月、「うたかたの恋」(全国ツアー公演)でトップスターに就任(入団13年め)。本拠地・宝塚大劇場でのお披露目公演は同年8月の「望郷は海を越えて」(嵐で難破し、ロシアにたどり着いた漂流民を描いた)。
2001年、新人公演で抜擢された『ベルサイユのばら』に再び出会い、主役フェルゼンを華麗に演じた。
2002年、『鳳凰伝~カラフとトゥーランドット』に主演、同作は日本演劇協会賞を受賞。
2004年、第29回菊田一夫演劇賞で『BOXMAN』の演技に対し相手役の花總まりとともに演劇賞を受賞。
同年、『ファントム』では、宝塚初という異色の仮面の主人公ファントム(エリック)を魅力的に演じ、自身の当たり役とした。
『風と共に去りぬ』ではレット・バトラーを豪快に演じた。
高い人気で名実共に宙組をリードしてきたが、翌年10月に退団を発表。
その年の12月の『W−WING』ドラマシティ公演でフライング中に転落。全治1ヶ月の重傷を負い、同公演が中止になる。
第92期生初舞台公演『NEVER SAY GOODBYE―ある愛の軌跡―』への出演が心配されたが、幸い無事に回復。同公演の東京公演千秋楽(2006年7月2日)をもって退団した。
[編集] スター像
持ち前の甘いマスクに、長身(172cm)を生かした迫力ある舞台姿とダイナミックなダンス、声量豊かな歌唱力でトップスターとして約6年間にわたってスター性をいかんなく発揮した。作品や役にも恵まれ,相手役である花總まりとはゴールデンコンビと呼ばれ絶大な人気と宝塚屈指の観客動員力を誇っていた。
そのスマートで洗練された舞台姿と共に、オフでの気さくな人柄やファンを大切にする姿勢など爽やかな自然体の魅力も併せ持っていた。
[編集] 雪組時代(1988~1996)
- 『ベルサイユのばら』(新人公演)
(研2でオスカル役に抜擢。本役は一路真輝。相手役のアンドレは轟悠が演じた。)
- 『天国と地獄 -オッフェンバック物語-』
(ハワード/ルイ・ナポレオン役を演じる。新人公演ではロバート/ジャック・オッフェンバック役で初主演。本役は一路真輝)
- 『二人だけの戦場』
※ロンドン公演参加
- 『雪之丞変化』(最後の新人公演主演/難役・雪之丞を見事に演じた/本役は一路真輝)
- 『大上海』(バウホール公演初主演)
- 『あかねさす紫の花』(白雉の歌手で研8とは思えない堂々としたソロぶりを発揮)
- 『エリザベート』(革命家・エルマー役…和央のために新たに作られた役/東京公演はルドルフ役)
- 『晴れた日に永遠が見える』華麗なコスチューム姿と濃厚なラブシーンを披露
- 『嵐が丘』(バウホール主演/孤独なヒースクリフを熱く好演)
[編集] 宙組2番手時代(1998~2000)
※香港公演参加
- 『エクスカリバー/シトラスの風』(黒髪・長髪の黒い騎士クリストファーを快演)
- 『嵐が丘』(バウホール・東京青年館公演主演)
- 『エリザベート』(皇帝フランツ・ヨーゼフを好演)
- 『激情−ホセとカルメン/ザ・レビュー'99』(メリメ、ガルシアの2役を演じる)
- 『砂漠の黒薔薇/GLORIOUS!!』(放浪の王子ヤワン役)
[編集] トップスター時代(2000~2006)
- 『うたかたの恋/GLORIOUS!!』(全国ツアー)(2000年)
- 『望郷は海を越えて/ミレニアム・チャレンジャー!』(2000年)
- 『ベルサイユのばら2001』(2001年)
- 『カステル・ミラージュ~消えない蜃気楼/ダンシング・スピリット』(2001年)
- 『鳳凰伝/ザ・ショー・ストッパー』(2002年)
- 『聖なる星の奇蹟』(2002年)
- 『傭兵ピエール/満天星大夜總会』(2003年)
- 『白昼の稲妻/テンプテーション!』(2003年)
- 『BOXMAN』(2004年)
- 『ファントム』(2004年)
- 『風と共に去りぬ』(全国ツアー)(2004年)
- 『ホテル ステラマリス/レヴュー伝説』(2005年)
- 『炎にくちづけを/ネオ・ヴォヤージュ』(2005年)
- 『W−WING』(2005・2006年) ※フライング中に転落。以降の公演は全て中止。
- 『NEVER SAY GOODBYE―ある愛の軌跡―』(2006年)
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