南海地震
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南海地震(なんかいじしん)は紀伊半島の熊野灘沖から四国南方沖を震源とする周期的な巨大地震の呼称。最も新しいものでは、1946年12月21日午前4時19分に和歌山県潮岬沖で発生したマグニチュード8.0の昭和南海地震がある。
この付近ではフィリピン海プレートが南海トラフで日本列島の下に潜り込むため、たびたびマグニチュード8級の巨大地震が100年 - 150年周期で起きている。21世紀中には発生するだろうと予想される東海地震・東南海地震とならぶ大規模地震として地質学者・地震学者から注目されている。
この1946年に起きた昭和南海地震では地震発生直後に津波が発生し、主に紀伊半島・四国・九州の太平洋側などに襲来した。地震や津波被害が激しかった地域は高知県中村市、須崎市、高知市のほか和歌山県串本町、海南市などであった。中村市では市街地の8割以上が地震動で生じた火災等により滅失したほか、串本町や海南市は津波による壊滅的な被害を受けた。 死者は行方不明者を含めて1443名(高知県679名、和歌山県269名、徳島県211名)、家屋全壊が11591戸、半壊23487戸、流失1451戸、焼失2598戸に及んだ。
なお、南海地震は過去1000年余りの地震活動の記録が残されている世界的にも例をみない地震である。