北朝鮮によるミサイル発射実験 (2006年)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2006年7月5日 (KST) に、北朝鮮によるミサイル発射実験が行われた[1]。短距離ミサイルノドン2号やスカッド、長距離ミサイルのテポドン2号などの計7発の弾道ミサイルが発射されたと見られている[2]。すべてのミサイルは日本海に着弾した。
テポドン2号はカナダやアラスカの西海岸まで射程に収めるとも考えられているが、今回の実験では発射の42秒後に落下している。これが、意図的なものであるのか技術的な失敗であるのかは明らかではない。
目次 |
[編集] 詳細
# | 発射時刻 (KST) | 発射場所 | タイプ | 落下時刻 | 落下地点 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 3時33分 | キテリョン | スカッド-C | 日本海 | |
2 | 4時04分 | キテリョン | ノドン / スカッド | 日本海 | |
3 | 5時01分 | ムスダンリ | テポドン2号 | 発射の42秒後 | 日本海 |
4 | 5時12分 | キテリョン | スカッド | 5時17分 | 日本海 |
5 | 5時31分 | キテリョン | ノドン | 5時36分 | 日本海 |
6 | キテリョン | ノドン | 日本海 | ||
7 | 17時22分 | キテリョン | ノドン / スカッド | 17時28分 | 日本海 |
1発目のミサイルは午前3時32分(現地時間)に発射された。これは、ほぼ同時刻に打ち上げられているアメリカのスペースシャトルディスカバリーの打ち上げ日時(午後2時37分EST)にあわせたものとみられている。
最初の2発の中短距離ミサイルの試験は、続くテポドンミサイルの発射実験から注意をそらすためのおとりであったとの見方もある[3]。
[編集] 各国の対応
[編集] アメリカ
アメリカのブッシュ大統領は午後4時20分(東部標準時夏時間)頃にミサイルの発射の事情を知った[要出典]。
クリストファー・ヒル国務次官補は「領域に向かう用意ができている」とし、スティーブン・ハドリー大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は「挑発行動」と非難した。[4]
[編集] 韓国
韓国の統一省は、緊急のセキュリティーミーティングを開いた。 [5]
[編集] 日本
安倍官房長官(当時)および額賀防衛庁長官(当時)は、発射後に警戒態勢とした。また、首相官邸で安全保障会議が行われた。[6]
内閣官房長官が「北朝鮮からの弾道ミサイル又は何らかの飛翔体発射について」との声明を緊急に発表。毅然とした対応を発表するとした。[7]正午過ぎの記者会見で経済制裁を含めた当面の対応を発表した。
7月5日は万景峰号が新潟西港に入港を予定していたが、この影響でしばらく沖合2kmの場所で停泊していた[8]。午後になり希望者の下船のため接岸したが、貨物のやり取りは認められず、そのまま北朝鮮に向けて出航した。
[編集] オーストラリア
オーストラリアのジョン・ハワード首相は「極めて挑発的である」とオーストラリア放送協会の番組内で非難した。 [9]また、アレクサンダー・ダウナー外務大臣は、北朝鮮との国際関係が悪化すると発言した。
[編集] マスコミの対応
- 日本
- 日本のマスコミでは、朝4時頃から徐々にミサイル発射について速報で伝えた。各局、朝のニュース番組ではこのニュースを伝え続け、午前6時15分頃からの安倍官房長官の1回目の記者会見を中継で伝えた。その会見まで、NHKのおはよう日本等、いくつかの局が「発射されたミサイルは2発」などと報じていたが、会見を受けて3発(当時)に変更されるなど、局によって発射された弾数に違いが見られた。CNNのニュース映像などを取り込みながらニュースを報じていたフジテレビ系列のめざましテレビでは、「発射されたミサイルは3発・・4発・・・」と情報が錯綜していることを伝えていた。7時台、8時台になっても引き続いてこのニュースが報じられ、NHKでは純情きらりの放送を中止した、安倍長官の2度目会見が行われようとしているころ、再びミサイルが発射され、計6発になったとの速報が入り、大々的に報じられた。その後も、麻生外務大臣や額賀防衛庁長官の記者会見が行われるなどしたが、各局、お昼頃までには通常の番組編成となっていった。夕方の時間帯には、再び各局がミサイル発射のニュースを伝え、午後5時半頃には7発目のミサイルが発射されたとの速報が入り、続々と伝えられた。7発もの断続的なミサイル発射を受けて、民放などでは、さらなるミサイル発射が行われるとの憶測も広がった。
[編集] 脚注
- ↑ (英語) http://english.yna.co.kr/Engnews/20060705/610000000020060705085002E5.html
- ↑ (英語) http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2006/07/05/wkorea05.xml&sSheet=/news/2006/07/05/ixnews.html
- ↑ (英語) http://www.theage.com.au/news/national/missiles-for-beginners/2006/07/05/1151778991373.html
- ↑ (英語) http://www.cnn.com/2006/WORLD/asiapcf/07/04/korea.missile/index.html
- ↑ (英語) http://english.yna.co.kr/Engnews/20060705/630000000020060705085315E6.html
- ↑ (日本語) http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060705i104.htm
- ↑ (日本語) http://www.kantei.go.jp/jp/tyokan/koizumi/2006/0705seimei.html
- ↑ (日本語) http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060705i104.htm
- ↑ (英語) http://www.cnn.com/2006/WORLD/asiapcf/07/04/australia.missile.ap/index.html
[編集] 関連項目
- 北朝鮮核問題
- ミサイル防衛
- 北朝鮮によるミサイル発射実験 (1998年)
- 北朝鮮によるミサイル発射実験 (1993年)
- 朝鮮民主主義人民共和国の核実験 (2006年)
- 朝鮮民主主義人民共和国関係記事の一覧
- 国際連合安全保障理事会決議1695
- 国際連合安全保障理事会決議1718
[編集] 外部リンク
- 北朝鮮ミサイル開発問題 - Yahoo!ニュース
- 北朝鮮核問題 - 朝日新聞
- 北朝鮮の核問題 - 読売新聞
- 北朝鮮の動き - MSN毎日インタラクティブ
- 北ミサイル発射 - 産経新聞
- 北朝鮮核問題 - 朝鮮日報
- 北朝鮮核問題 - 中央日報
- 北朝鮮 - 聯合ニュース
この「北朝鮮によるミサイル発射実験 (2006年)」は、軍事に関連した書きかけ項目です。この項目を加筆・訂正などして下さる協力者を求めています。(関連: ウィキポータル 軍事 - ウィキプロジェクト 軍事) |
カテゴリ: 現在進行 | 出典を必要とする記事 | 2006年 | 軍事 | 軍事関連のスタブ | 朝鮮民主主義人民共和国の軍事