八五郎

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八五郎 （はちごろう)は、古典落語に登場する架空の人物。職業は大工・左官等様々で、江戸落語を中心に大活躍する。ちなみに、上方で出てくるのは『八五郎坊主』ぐらい。

[編集] キャラクター

通称『ガラッ八』。ひどい時には【八】まで省略され、単に「がら」と呼ばれてしまう事も多い（子ほめより）。そのあだ名どおり相当うるさい性格で、『浮世根問』では喘息もちの隠居が『知らない物は無い』と威張るので挑戦しに行き、物凄い詭弁を持って陥落させたりしている。

また、好奇心旺盛な一面もあり、『つる (落語)』や『道灌』等で物知りの人物（大抵は近所のご隠居）の所へいろいろと教えを請いに行っている。そのせいか知略に優れ、『だくだく』ではガランドウな自宅を書割を使って豪勢にしたり、『掛取万歳』では次々とやってくる借金取りを個々の趣味を用いて撃退したりしていた。

ただし、かなり短気な一面もあり、『天災』・『二十四孝』は実母を蹴り倒したりとものすごい事をやっている。

『五貫裁き』や『三法一両損』等、何故か裁判にかけられることが多いキャラクター。

[編集] 登場する噺

• 『たらちね』:お清さんと言う女性と結婚。女房の馬鹿丁寧な言葉に振り回される。
• 『野ざらし』:隣人の話を聴いて向島へ。釣りを始めて大騒ぎ。
• 『妾馬』:赤井御門守と競演し、殿様をいきなりタメ口で呼び三太夫をハラハラとさせる。
• 『船徳』:船頭の一人として登場。
• 『粗忽長屋』:『船徳』と並び、数少ない『熊五郎』との競演噺。
• 『高砂や』:結婚式の仲人を頼まれ、謡曲の『高砂』を歌う羽目となり悪戦苦闘。

[編集] その他

『能天熊にガラッ八』と並べられる割には、彼と並ぶ名バイプレーヤーである熊五郎との競演は少ない。しかし、彼の甥っ子が意外な所で熊五郎と競演していたのだ。

それは『雛鍔』という噺。植木屋の熊五郎が、仕事先である大名屋敷で若様と遭遇するのだが、この時若様と一緒に居たのが『妾馬』にでて来る【三太夫】だったのだ。つまり、この屋敷の主は【赤井御門守】と言う訳。

『妾馬』では、八五郎の妹である【お鶴】が御門守に輿入れし、男児を産んでいる。その男児が『雛鍔』にでて来る若様だとすると・・・。