掛取万歳
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掛取万歳(かけとりまんざい)は落語の噺の一つ。年の暮れに演じられることが多い。関西では「掛け取り」という題で演じられる。六代目三遊亭円生が得意にしていた。上方では喧嘩の件までを「借金取り撃退法」の題で演じることがある。六代目春風亭柳橋は「掛取り早慶戦」とアレンジし、野球の早慶戦をパロデイにした近代的な演出で人気を得た。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
八五郎の家は大晦日だというのにお金がない。そのことで女房とけんかになり、困った八五郎は借金取りの好きな趣味で断りをしてやろうと思いついた。 その内容は以下のとおり。
借金取り | 借金の内容 | 断り |
---|---|---|
大家 | 店賃 | 狂歌 |
魚屋の金公 | 魚代 | 喧嘩 |
大坂屋の旦那 | 不明 | 義太夫 |
酒屋の番頭 | 酒代 | 芝居(歌舞伎) |
三河屋の旦那 | 不明 | 万歳(三河万歳) |
他にも、大津絵・かまやせん節など色々な断りが出てくる。パロディーに彩られた断りの内容と、それに飲まれた借金取りのドタバタ振りを楽しむ作品。