児童会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
児童会(じどうかい)は、初等教育である小学校におかれる児童による自発的、自治的な組織である。盲学校・聾学校・養護学校の小学部にも、小学校に準じておかれる。
目次 |
[編集] 概要
児童会は、学校の全児童をもって組織され、教員の適切な指導の下に、学校生活の充実と向上のために諸問題を話し合い、協力してその解決を図る活動を行う。発達途上にある児童を対象とする組織であるため、児童会の運営は主に高学年の児童が行うものとされている。
小学校学習指導要領の「第4章 特別活動」に説明がされている。中学校、高等学校では生徒会、大学では、学生自治会という。
[編集] 歴史
第二次世界大戦の終了に伴い、連合国軍最高司令官総司令部による民主主義定着政策の一つとして、学校における生徒の自主活動が推進され、小学校、中学校、高等学校などに自治会が設けられた。なお、その後、小学校、中学校、高等学校などの自治会の活動は学習指導要領に規定され、小学校などでは「児童会」、中学校、高等学校などでは「生徒会」という名称に改められた。
[編集] 組織
多くの児童会では、議事機関と執行機関が同一となっている。「児童会集会」「代表委員会」「各種委員会」などがあり、代表委員会が実質的に指導的な立場にある。
児童会集会 | 代表委員会 | +-+-+-+++-+-+-+ | | | | | | | | 生 環 放 新 図 保 集 奉 活 境 送 聞 書 健 会 仕 委 美 委 委 委 委 委 活 員 化 員 員 員 員 員 動 会 委 会 会 会 会 会 委 員 員 会 会 [児童会運営に参与する組織(校務分掌組織)] 校長 | +-+-+ | | 教頭 職員会議 | 特別活動指導部 | 児童会代表委員会の顧問教諭など
- 児童会集会
- 全校児童集会と学年児童集会に区分される。児童会の計画や内容、報告や連絡を行うものとされている。大抵の場合、代表委員会が企画するが、児童が一堂に会し、レクレーション活動や奉仕活動などを行うことも多い。
- 代表委員会
- 高等学年の代表者によって構成され、諸問題について協議する。
- 各種委員会
- 各種業務を分担して担当する組織である。高学年の全児童が分かれて、各々の委員会に所属する。
- よくおかれる委員会の例: 新聞委員会、放送委員会、図書委員会、環境美化委員会、保健委員会、飼育栽培委員会、集会委員会、奉仕活動委員会など
[編集] 参考資料
- 文部科学省, 『小学校学習指導要領』, 国立印刷局, 2004年, ISBN 4-17-153321-X
- 文部省, 『小学校学習指導要領解説 特別活動編』, 東洋館出版社, 1999年, ISBN 4-491-01552-X