久那土駅

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久那土駅（2006年1月撮影）

久那土駅（くなどえき）は、山梨県南巨摩郡身延町三沢にある東海旅客鉄道（JR東海）身延線の駅である。特急「ふじかわ」は通過し、普通列車のみが停車する。

[編集] 駅構造

単式ホーム1面1線をもつ地上駅である。線路は東西に走り、ホームは線路の南側に設けられている。開業当初からの木造駅舎は撤去され、その代わりとして平成11年（1999年）3月に、ホーム上の市ノ瀬寄りに待合所が新築された。この待合所の内部にはいすなどが設置されているだけでなく、業務用の倉庫が設けられている。ホーム上にはこのほか、市ノ瀬方から順番に上屋ともう一つの待合所も設置されている。ホームから外部に出るには待合所脇から降りている階段を使うか、ホームの市ノ瀬方の端に近い場所にあるスロープを使う。

開業当初から駅員が配置されてきたが、昭和40年代に合理化の一環として日本交通観光による業務委託駅となった。しかしその後当駅は無人駅となって現在に至っている。自動券売機などは設けられておらず、当駅で切符を購入することは出来ない。

[編集] 駅周辺

身延線の線路は、かつての西八代郡久那土村の村域を、その西側で南北に貫いている。駅は旧久那土村の西側、北の端に近い場所に置かれているわけであるが久那土の中心部はこの駅から近いところに存在する。駅の南を現在の市川三郷町と身延町の境界にある蛾ヶ岳（標高1280メートル）に水源を発する三沢川が東西に流れている。

駅前には広い広場がありここには公衆トイレが設置されている。駅前広場を抜けると山梨県道9号市川三郷身延線に出るが、そこから東側に300メートルほどこの県道に沿って商店が立ち並んでいる。この商店街には店向という地名がついており、昭和2年（1927年）に当駅が開業したのち、周辺各地域から多くの人々が駅の近くで商売をするために移転して出来たものである。

店向の街並みが途切れてもなお県道を東へ進むと今度は500メートルほどで大草の集落に入る。大草は久那土の行政における中心地でここには身延町立久那土小学校、身延町立久那土中学校、身延町役場の久那土出張所などがある。久那土出張所は古くは久那土村の役場であり大草は当時から久那土の行政における中心地であった。

久那土村はその後昭和31年（1956年）に古関村、下部町、共和村と合併して西八代郡下部町の一部となった。その下部町も平成16年（2004年）に中富町、身延町と合併して南巨摩郡身延町の一部と成ったのでこの駅は今は身延町に属している。

駅から東へおよそ200メートル、店向から南側に折れる道を行くとすぐに山梨県立峡南高等学校である。当駅も朝夕はこの高校に通う生徒によって込み合うことになる。