ルビー
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ルビー(Ruby、紅玉)とは、赤色代表する宝石である。7月の誕生石。日本では寺尾聰のヒット曲『ルビーの指環』(1981年)に描かれていることで有名。
ルビーはコランダム(鋼玉:こうぎょく)と呼ばれる鉱物の一種である。
コランダムは宝石の中ではダイヤモンドの次に固い鉱物で、モース硬度は9。主成分はアルミナ=酸化アルミニウム(Al2O3)である。
コランダムの中で赤色示すものをルビーと呼び、透明なものから不透明なものまであり、当然、透明感が高く、インクルージョン(不純物やキズなど)の少ない物が高価である。また、コランダムは不純物の違いで色が変わり、クロムが不純物で濃い赤色になるものをルビー、濃い赤色以外で特に鉄、チタンが不純物で青色になるものをサファイアと呼ぶ。また、薄い赤色のものをピンクサファイアと呼ぶ(ルビーの発色機構は色素を参照。)。
ミャンマー、タイ、カンボジア、タンザニア、マダガスカルなどが原産地である。なかでもミャンマーでは「ピジョン・ブラッド」(ハトの血)と呼ばれる最高級のルビーが得られる。
成分中に金紅石の針状結晶が混ざることによって反射光が星状に見えるものは「スタールビー」と呼ばれ、珍重されている(スター効果、スターサファイアもある)。
色彩的には赤から外れるが、インド産の透明感のない小豆色のサファイアにスター効果現れるものがありインドスタールビーと呼ばれる。
[編集] 産業への用途
高い硬度を有することから、時計の軸受け、レコード針などに用いられる。また、かつては人工的に作られた合成ルビーが、固体レーザー素子として用いられた(ルビーレーザー)。