プロキシマ・ケンタウリ
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データ 元期 J2000 |
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星座 | ケンタウルス座 |
赤経 | 14h 29m 43.0s |
赤緯 | -62° 40' 46" |
視等級 (V) | 11.05 |
特徴 | |
スペクトル分類 | M5.5 V |
色指数 (B-V) | 1.90 |
色指数 (U-B) | 1.49 |
変光星型 | 閃光星 |
アストロメトリー | |
視線速度 (Rv) | -20.3 km/s |
固有運動 (μ) | 赤経: -3775.64ミリ秒/年 赤緯: 768.16ミリ秒/年 |
年周視差 (π) | 771.99 ± 2.25ミリ秒 |
距離 | 4.22 光年 (1.295 パーセク) |
絶対等級 (MV) | 15.49 |
詳細 | |
質量 | 0.12 M☉ |
半径 | 0.15 R☉ |
光度 | 5-12×10-5 L☉ |
表面温度 | 2,670 K |
金属量 | 10% |
自転周期 | 30-33 日 |
年齢 | 1×109 年 |
他の名称 | |
アルファ・ケンタウリC, GCTP 3278.00, Gl 551, LHS 49, V645 Centauri, HIP 70890
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プロキシマ・ケンタウリ (Proxima Centauri) は、ケンタウルス座に属する恒星である。ケンタウルス座アルファ星の第2伴星であり、太陽系に最も近い恒星として知られている。プロキシマ・ケンタウリは1915年に南アフリカの天文学者ロバート・イネスによって発見された。発見当時、プロキシマ・ケンタウリは既知の恒星の中で最も暗い恒星であった。
目次 |
[編集] 特徴
プロキシマ・ケンタウリは赤色矮星であり、地球からの見かけの等級(視等級)は11、絶対等級は15.5である。非常に暗い恒星であるため、地球からの観測は肉眼では不可能である。アルファ・ケンタウリAおよびアルファ・ケンタウリBからプロキシマ・ケンタウリを観測したときの見かけの等級は4.5である。
ヒッパルコス衛星の観測によるプロキシマ・ケンタウリの年周視差は772.33±2.42ミリ秒角である。プロキシマ・ケンタウリに最も近い恒星はアルファ・ケンタウリAおよびアルファ・ケンタウリBであり、いずれもプロキシマ・ケンタウリから0.21光年の距離にある。太陽はプロキシマ・ケンタウリから4.22光年の距離に位置しており、プロキシマ・ケンタウリから6.55光年の距離にはバーナード星が位置している。地球からプロキシマ・ケンタウリおよびアルファ・ケンタウリAを観測したとき、プロキシマ・ケンタウリとアルファ・ケンタウリAの角距離は約2度である。
2002年、VLTIが光干渉法を用いてプロキシマ・ケンタウリの角直径を計測したところ、プロキシマ・ケンタウリの角直径は1.02±0.08ミリ秒角であることが判明した。このとき太陽とプロキシマ・ケンタウリの距離は4.22光年であることが知られていたため、プロキシマ・ケンタウリの直径は太陽の7分の1、木星の約1.5倍ほどであることが明らかになった。またプロキシマ・ケンタウリの質量は太陽の7分の1、木星の150倍であることも同時に明らかになった。
[編集] プロキシマ・ケンタウリへの旅行
プロキシマ・ケンタウリは、地球との近さから、しばしば恒星間航行の目的地として挙げられる。20世紀末から21世紀初頭にかけて宇宙船として使用されたスペースシャトルでプロキシマ・ケンタウリを目指した場合、その移動速度は約7.8キロメートル毎秒であるため、プロキシマ・ケンタウリに到着するまでに16万年を要する。
[編集] 関連項目
- ケンタウルス座アルファ星
- アルファ・ケンタウリA
- アルファ・ケンタウリB
- 近い恒星の一覧
[編集] 外部リンク
- プロキシマ・ケンタウリの画像(英語)
- アルファ・ケンタウリの構造(英語)