閃光星
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閃光星(せんこうせい)は変光星の一種。彩層に起こる予測不可能な爆発現象(フレア)によって、数分から数時間のスケールで急激な増光がおこることからフレア星とも呼ばれる。波長の範囲はX線から電波の部分に及ぶ。
閃光星となりうる恒星は暗い赤色矮星で、彩層が非常に発達している。また褐色矮星にもその可能性が示唆されている。最初に発見された閃光星は、1924年のはくちょう座V1396星やけんびきょう座AT星であるが、1948年に発見されたくじら座UV星(ルイテン726-8B)がよく知られている。このため閃光星はくじら座UV型変光星と分類されている。
代表的な閃光星は、太陽系に最も近い恒星であるプロキシマ・ケンタウリやウォルフ359などである。その他確認されている閃光星は太陽系から約60光年以内と距離が短い恒星ばかりであるが、これは閃光星の性質上近距離でないとフレアによる増光が観測できないためと考えられる。
閃光星に起こるフレアは太陽フレアと同様の物であると考えられている。