フランス海軍

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フランス海軍（フランスかいぐん、フランス語：Marine nationale）は、フランスが保有する海軍。フランス軍の4つの軍事組織（フランス陸軍、フランス海軍、フランス空軍、フランス国家憲兵隊）のうちの一つ。

第二次世界大戦での教訓から独自の軍事体制を維持しており、戦略核や空母など保持している。また、海外に植民地があることから、小型の艦艇を警備用に展開している。海軍司令部はパリの総司令部、ブレストの大西洋艦隊司令部、トゥーロンの地中海艦隊司令部及びシェルブールの英仏海峡小艦隊司令部が存在する。

[編集] 組織

[編集] 幕僚機関

国家海軍幕僚長（Chef d'état-major de la marine、CEMM）：現在の海軍幕僚長はアラン・ウドー・ドゥ・ダンヴィル（Alain Oudot de Dainville）提督。

[編集] 主要部隊

海軍総司令部（la force d'action navale、FAN）
潜水艦部隊（les forces sous-marines、FOST）
海軍航空隊（l'aviation navale、AVIA）
海洋歩兵及び水陸特別部隊（fusiliers marins et commandos、FORFUSCO）
海上憲兵隊（Gendarmerie Navale）
マルセイユ消防大隊（Bataillon de Marins-Pompiers de Marseille）

[編集] 主要機関

[編集] 歴史

フランス海軍は王室との伝統的な結びつきによりLa Royale ("the Royal")として親しまれてきたがイギリス海軍に代表されるヨーロッパ諸国の海軍のように王室に関わる称号を戴くことはなかった。モットーは "Honneur, Patrie, Valeur, Discipline" ("名誉、祖国、勇気、規律")。これらの言葉は海軍のどの艦船のデッキにも刻まれている。

[編集] 19世紀における技術革新

19世紀においてフランス海軍はイギリスによる制海権の優位に対抗するため、砲弾・甲鉄艦・潜水艦等軍艦における技術革新を主導した。またエミール・ベルタン（Emile Bertin）技師が大日本帝国海軍に招聘された。

[編集] 第二次世界大戦

開戦当初、連合国側として枢軸国相手に参戦して、ノルウェーの戦いやフランスからの撤退作戦などに参加し、イタリアの参戦後はイタリア本土の砲撃も行った。だが、フランス降伏により引き揚げる。主力の一部はドイツの手に落ちることを恐れたチャーチルにより、1940年 7月、現在のアルジェリアのメルセルケビールにおいてイギリスの攻撃を受ける（メルセルケビール海戦）。フランス海軍の一部は自由フランスとして連合国として参戦したが、ヴィシー政権側の艦艇は9月にはダカールでイギリス海軍と交戦し、その後も1941年6月のイギリス軍のシリア･レバノン侵攻や、1942年11月のトーチ作戦の際にもイギリス海軍やアメリカ海軍と交戦した。そして、1942年11月27日に、連合国の北アフリカ上陸に反応したドイツのヴィシー政権下のフランス侵攻に伴うフランス艦隊接収を恐れ、トゥーロン港において一斉に自沈した。

[編集] 艦艇

現在就役中の艦船は以下の通り。過去に就役した艦艇についてはフランス海軍艦艇一覧を参照のこと。

空母
- シャルル・ド・ゴール：フランス海軍は2隻の空母を所有することになっているが、現在は1隻での運用をしている。
駆逐艦
- シュフラン級 - 1隻
- トゥールヴィル級 - 2隻
- カサール級 - 2隻
- ジョルジュ・レイグ級 - 7隻
フリゲート
- ラファイエット級 - 5隻
- フロレアル級 - 6隻
ヘリ空母
- ジャンヌ・ダルク - 平時は練習艦として使用
強襲揚陸艦
潜水艦
- ランフレクシブル級原子力潜水艦 - 1隻
- ル・トリオンファン級原子力潜水艦 - 4隻
- リュビ級原子力潜水艦 - 6隻
- バラクダ級原子力潜水艦 - 未配備
通報艦
- デチエンヌ・ドルヴ級通報艦 - 9隻

その他沿岸警備・支援艦艇多数。

[編集] 主な海戦

[編集] 著名な海軍軍人

（生年順）　　
エイブラハム・デュケーヌ Abraham Duquesne (1610年-1688年)
ジャン・デストレー二世 Jean II. d'Estrées (1624年-1707年)
ジャン・バール Jean Bart (1651年-1702年）
クロード・デ・フォラバン Claude de Forbin-Gardanne (1656年-1733年)
レネ・デュゲトルーアン René Duguay-Trouin （1673年-1736年)