チャールズ・F・アダムズ級ミサイル駆逐艦
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チャールズ・F・アダムズ級駆逐艦 | |
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艦級概観 | |
艦種 | 駆逐艦 |
艦名 | 海軍功労者。一番艦はチャールズ・フランシス・アダムズ海軍長官に因む。 |
前級 | ファラガット級駆逐艦 |
次級 | スプルーアンス級駆逐艦 |
性能諸元 | |
排水量 | 基準:3,277t、満載:4,526t |
全長 | 133.2 m (437ft) |
全幅 | 14.3 m (47ft) |
吃水 | 6.7 m (22ft) |
機関 | 4缶、ギアード蒸気タービン2軸、70,000shp |
最大速力 | 33ノット |
航続距離 | 4,500海里(20ノット時) |
乗員 | 士官24名、兵員330名 |
武装 | ターター・ミサイル発射機 1基 (DDG-~14 Mk 11、DDG-15~ Mk 13) 5インチ砲 2門 ASROC 8連装発射機 1基 12.8in(324mm)短魚雷3連装発射管 2基 |
チャールズ・F・アダムズ級ミサイル駆逐艦(Charles F. Adams class guided missile destroyers)は、アメリカ海軍の駆逐艦の艦級。1958年から1967年にかけて29隻が建造された。23隻はアメリカ海軍で使用され、3隻はオーストラリア海軍、もう3隻は西ドイツ海軍で使用された。本級はフォレスト・シャーマン級を元に建造されたが、ミサイル駆逐艦として建造された初の艦級であった。本級は1962年のキューバ危機や、ベトナム戦争で使用された。
アメリカ海軍は1993年4月29日に本級最後の艦であるゴールズボローの就役を解いた。オーストラリア海軍およびドイツ海軍は2003年までに本級を全て退役させた。本級のうち4隻は1992年にギリシャ海軍に移管しているが、その4隻もすでに退役した。
チャールズ・F・アダムズはモスボール化され保管施設に係留されているが、同艦を博物館として保存しようとして民間グループが活動している。ホーエルはブラジルで同艦を発電プラントとして使用しようとする民間企業に売却された。この2隻及びキモン(前セムス)を除いた全ての艦は標的艦として沈められるかスクラップとして売却され、またはこの二つの運命のため保管中である。
目次 |
[編集] 同型艦
- チャールズ・F・アダムズ (USS Charles F. Adams, DDG-2)
- ジョン・キング (USS John King, DDG-3)
- ローレンス (USS Lawrence, DDG-4)
- クロード・V・リケッツ (USS Claude V. Ricketts, DDG-5)
- バーニー (USS Barney, DDG-6)
- ヘンリー・B・ウィルソン (USS Henry B. Wilson, DDG-7)
- リンド・マコーミック (USS Lynde McCormick, DDG-8)
- タワーズ (USS Towers, DDG-9)
- サンプソン (USS Sampson, DDG-10)
- セラーズ (USS Sellers, DDG-11)
- ロビソン (USS Robison, DDG-12)
- ホーエル (USS Hoel, DDG-13)
- ブキャナン (USS Buchanan, DDG-14)
- バークレー (USS Berkeley, DDG-15)
- ジョセフ・シュトラウス (USS Joseph Strauss, DDG-16)
- カニンガム (USS Conyngham, DDG-17)
- セムス (USS Semmes, DDG-18)
- タトノール (USS Tattnall, DDG-19)
- ゴールズボロー (USS Goldsborough, DDG-20)
- コクレーン (USS Cochrane, DDG-21)
- ベンジャミン・ストッダート (USS Benjamin Stoddert, DDG-22)
- リチャード・E・バード (USS Richard E. Byrd, DDG-23)
- ワッデル (USS Waddell, DDG-24)
[編集] ギリシア海軍
- キモン (Kimon, D-218):元セムス
- ネアコス (Nearchos, D-219):元ワッデル
- フォーミオン (Formion, D-220):元ジョセフ・シュトラウス
- テミストクレス (Themistocles, D-221):元バークレー
[編集] 西ドイツ海軍
リュッチェンス級駆逐艦(Lütjens-Klasse)は旧西ドイツ海軍向けに建造された改チャールズ・F・アダムズ級とも言える艦であった。乗組員の居住区画、バウ・ソナーの位置、マストや煙突が異なった。
- リュッチェンス (D185 Lütjens)
- メルダース (D186 Mölders)
- ロンメル (D187 Rommel)
[編集] オーストラリア海軍
王立オーストラリア海軍は独自の仕様書に基づきチャールズ・F・アダムズ級3隻の建造を発注した。これらの艦はパース級(Perth class)と呼ばれた。アメリカ海軍仕様とほぼ同じであるが、ASROCの代わりにアイカラ対潜ミサイルが搭載された。
- パース (HMAS Perth, D-38)
- ホーバート (HMAS Hobart, D-39)
- ブリスベーン (HMAS Brisbane, D-41)