チャプスイ
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チャプスイ(広東語 雜碎、英語 chop suey)は、アメリカ式中華料理のひとつ。
広東料理の炒雜碎(チャーウチャプスイ)がもとになった料理で、豚肉、鶏肉、タマネギ、シイタケ、モヤシなどを炒め、そこにスープを加えて煮た後に、水溶き片栗粉でとろみをつけたもの。
そのまま食べるほかに、白飯や中華麺にかけて食べる。 ほぼ八宝菜に似た料理であるが、店や地域によって相当な違いがある。
清朝末期の政治家である李鴻章(1823年 - 1901年)が渡米した際に、出された料理が口に合わず、全ての料理を細かく刻んで、ひとつの鍋に入れてごった煮にして食べていたところから生まれたという説がある。(一説には、料理人が自発的に広東風のごった煮を作ってすすめたところ、李が大変うまいと褒めたという) またある一説には、李鴻章が宴会を開いた折、宴会料理の残りをごった煮にしたところ大変旨かった。これがチャプスイの起源であるともいい、実は起源などは諸説あって定まらない。
なお宴会料理のごった煮を特に李公雜碎(李鴻章雜碎とも)と称し、普通のものとは異なり大変豪華なものとなる。1999年に横浜の中華料理店が復元を行っている。
アメリカではテイクアウトの中華料理の定番メニューのひとつであり、南米でもよく食べられているようだ。
名古屋市の給食メニューにはこのチャプスイが入っているが、他の地区では見かけないことが多い。
神奈川県の給食にもチャップスイはあるが、子供たちの間でことごとく不評であり、チャップスイの日には県内で大量に残飯が出ることで有名である。 一説によると、一緒に給食を食べる教師の好みを給食調理員が聞き入れて作ったが、給食に相応しい栄養バランスのよさから、定着メニューとして続いているようである。