ゼントラーディの兵士達
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ゼントラーディの兵士達は、アニメ『超時空要塞マクロス』に登場する架空の軍隊「ゼントラーディ軍」に所属する兵士達。元々プロトカルチャーによって戦闘用に造られた為、好戦的な性格をしている者が多いが、中にはそうでもない者もごくまれに含まれている。ただ、だからといって命令無視をすれば、消去刑(分かりやすく言えば死刑)にされてしまう為、結局は誰もが戦場で戦わざるを得ないようである。
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[編集] ボドル旗艦艦隊・第109分岐艦隊(カムジン一家)
[編集] カムジン・クラヴシェラ
カムジン・クラヴシェラは、アニメ『超時空要塞マクロス』に登場する架空の人物。ゼントラン(男性)。劇場版での名前(いわゆるコードネーム)は、カムジン03350。製造ナンバーからも分かるように兵士クラスのゼントランの中でも最古参のメンバーにある(声:目黒光祐)。
ボドル旗艦艦隊・第109分岐艦隊所属の第7空間機甲師団長で、ゼントラーディ軍兵士の隊長格。「味方殺し」の異名を持っているゼントラーディ軍きってのエースパイロットでもあり、自ら戦闘ポッドに搭乗して前線で戦い抜く。実力は、ミリア・ファリーナと同等かそれ以上とも言われている。主な搭乗機はグラージ、ヌージャデル・ガー。
ゼントランの中でも特に好戦的な性格の持ち主で、クールなニヒリストを装っているが、頭に血が上りやすい。が、根はひょうきんな面もある。過去に何度も不祥事を引き起こしているが、その分数多くの実績を持ち、なおかつこれまでゼントラーディが苦戦してきた相手にも勇猛果敢に戦い勝利してきたので、部下のゼントラン達からは、「親分」と慕われている。ブリタイ・クリダニクがマクロスを相手に予想以上の苦戦をしていた為、急遽マクロス奇襲の任を与えられ、ブリタイの元に師団を引き連れ現れた。マクロスのエースパイロットである一条輝とも何度か交戦しており、互角の戦いを演じている。
ボドル戦役時にはマクロスに加勢をしているが、それから2年の間、地球の文化になじめずにいた。そこでカムジンは、ゼントラーディ人が多く住むトラッド・シティを強襲し、自分と同じ様に平和になじめないゼントラーディの兵士達を集めマクロスへの本格的な反抗作戦を企て始める。その際に、リン・ミンメイとリン・カイフンの二人を人質にとるという、これまでのゼントランには無かった行為を行っており、視聴者に地球の文化の中にも良い影響を与える文化があれば悪い影響を与える文化もあるという事を証明している。
西暦2012年。ジャングルに不時着、放棄されていた戦艦を自ら修復したカムジンは、自分と同じ様に文化になじめなかったゼントラーディ兵士達を率いて、マクロスシティの奇襲にかかるが、マクロスの主砲によって戦艦は大破する。その直後、捨て身の突撃を行いマクロスを破壊するが、遺体は発見されず消息不明になる。
ラプラミズとは何かといがみ合う関係だったが、戦後の反乱では行動を共にしており、「文化の力」を信じるミンメイとカイフンを嘲るように彼らの目の前でキスをしてみせた。最終回直後の「アニメージュ」には巨人サイズのまま夫婦になった二人と彼らの赤ん坊のイラストが掲載されている[1]。
劇場版では、一条輝達がバルキリーで土星宙域を飛び回っていた時に、その捕獲作戦の指揮を担当。更に彼らがブリタイのノプティ・バガニス級戦艦から脱出しようとした際に、ロイ・フォッカーのバルキリーを奇襲。乗機のヌージャデル・ガーを破壊されても生身でフォッカーのバルキリーに突撃し、コックピットを潰してフォッカーに瀕死の重傷を負わせる。だが最後の力を振り絞ったフォッカーの反撃によって重傷を負い、更にはフォッカーのバルキリーの爆発に巻き込まれ、相打ちで死亡する。ところが、このフォッカーを倒したゼントランがカムジンだという描写や説明が一切なかったために、エンディングテロップにて、初めてカムジンが劇場版に登場していたのに気づいた人も多いらしい。CVは同一であったものの、映画のゼントランは独自の言語を喋っていた事から、そうとは気づかれなかったようだ。
[編集] オイグル
オイグルは、アニメ『超時空要塞マクロス』に登場する架空の人物。ゼントラン(男性)。ボドル旗艦艦隊・第109分岐艦隊所属の第7空間機甲副師団長で、カムジンの副官(声:稲葉実)。
暴走しがちなカムジンの押さえ役やいつも自ら出撃しているカムジンに代わり艦の指揮を執るなどカムジンのサポートを的確にこなしている。カムジンの師団に所属しているだけあって、大人しい性格をしているとは言えず、ラプ・ラミズと口論になる事もあった。主な搭乗機はリガード。
西暦2012年のマクロスシティへの強襲にも参加するが、乗艦がマクロスの主砲による攻撃を受けた際に、吹き飛ばされたショックで死亡する。劇場版には、カムジンがチョイ役でしか出なかった事もあり、登場せずであった。
[編集] 第8強行偵察部隊
[編集] ワレラ・ナンテス&ロリー・ドセル&コンダ・ブロムコ
ワレラ・ナンテス(声:鈴木勝美) ロリー・ドセル(声:藤井つとむ) コンダ・ブロムコ(声:目黒裕一) の3人は、アニメ『超時空要塞マクロス』に登場する架空の人物。ゼントラン(男性)。第67分岐艦隊司令部第8強行偵察部隊「ブルー・ウインド」に所属する。劇場版での名前(いわゆるコードネーム)は、ワレラ25258、ロリー28356、コンダ88333である。マクロスへの偵察任務で出撃した際、艦内で行われていた「ミス・マクロス」コンテストの放送を傍受し、地球の文化に触れた最初のゼントラーディ人となる。
のちに志願してマイクローンとなり、マクロスに潜入した彼らは文化の虜になっていく。一度は帰還したものの、その際にミンメイ人形をはじめとする文化の産物を持ち帰ったことによって彼ら3人以外にも多くの兵士たちが文化に目覚め、ついには再びマイクローン化して集団脱走しマクロスに亡命する。戦後はマクロス・シティに住み、職を転々としながらも真面目に働いている。いつのまにかブリッジ三人娘(ヴァネッサ、キム、シャミー)らと仲良くなって交際しており、戦後のマクロスシティでは仲睦まじい姿も目撃されているが、その後はあまり幸多い人生とは行かなかったようである。
劇場版にもあまり目立っていないが登場しており、マクロス強襲部隊の隊長格として初めてマクロス内部に侵入。彼等にとって、対立しあっているはずの男と女が共存しているマクロスの世界に驚愕していた。
また、調査の為に、マクロスから回収したいくつかのサンプルの中には、ミンメイ人形もあった。他のゼントラーディ兵士達と共に、ミンメイ人形の事を「マイクローンのマイクローンか」と、怯えながら警戒しており、人形が動き出して歌を歌いだした時には、音波攻撃と錯覚して一時混乱状態に陥ったが、一番人形の間近にいたワレラは突然武器を落とし、不思議な感覚に戸惑った状態となっていた。
後に、ボドル旗艦がマクロスと和平交渉を行った際に、3人とも和平会談の使者として送り込まれている。
ちなみに、3人の名前をつなげて読むと「ワレラ・ロリー・コンダ」とかなり危ないワードになってしまう事は、結構有名である。