シャドウハーツ
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シャドウハーツ | |
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ジャンル | RPG |
対応機種 | プレイステーション2 |
開発元 | サクノス |
発売元 | アルゼ |
人数 | 1人 |
メディア | DVD-ROM 1枚 |
発売日 | 2001年6月28日 |
価格 | 7,140円(税込) - 通常版、 1,980円(税込) - PlayStation2 the Best版 |
対象年齢 | CERO:15歳以上 |
『シャドウハーツ (SHADOW HEARTS)』は、2001年6月にアルゼから発売されたプレイステーション2用RPG、またそのシリーズ名。
目次 |
[編集] 概要
- シャドウハーツシリーズの第一作目。舞台は1913年の中華民国及びヨーロッパ各地で、プレイステーション用ゲームソフト「クーデルカ」の15年後の世界を描く。
- 発売当時は「ファイナルファンタジーX」などの有名作品と時期が近かったため陰に隠れる形となっていたが、完成度の高いストーリーや個性的なキャラクター、異色の世界観が評価された。
- 以下の登場人物は、実在の人物がモデルとなっている(ただし、あくまでモデルとして使われているだけで、史実通りではない)。
- 廉価版にはシャドウハーツIIの予告映像を収録したおまけディスクが追加されている。
- 続編として、2年後の同世界が舞台の「シャドウハーツII」、中心人物達を一新し1929年のアメリカ大陸を描く「シャドウハーツ・フロム・ザ・ニューワールド 」がある。
[編集] システム
- SP
- サニティポイント(正気度)の略。戦闘開始時はキャラクターごとの最大値だが、行動する度に減少し、0以下になると暴走、操作不可能となる。戦闘終了時に暴走状態のキャラクターは経験値を取得できない。アイテムで回復できる。一部の敵はSPの現在値を減らすSPダウン効果のある特技を使用するが、SPダウンを防ぐアクセサリーも存在する。同様のシステムがゴーストハンターRPGに見られる。
- グレイヴヤード
- 主人公であるウルの心の中に存在する世界。ウルの夢の中に度々出てきていたが、アリスと出会ったことをきっかけに、ウルのみが現実世界と行き来できるようになる。ソウルエナジーを貯め新たなフュージョンモンスターを手に入れたり、溜まったマリスを戦闘で祓う事ができる。直訳すると墓場。
- ジャッジメントリング
- 戦闘における殆どの行動の成否を、ジャッジメントリングで判定する。ジャッジメントリングの形状は、リングと呼ばれる円盤上に、ヒットエリアやクリティカルエリア、ステップエリアと呼ばれる色付きの扇形のエリアが一定数存在する。リングの中心から円周へ伸びるバーと呼ばれる一本の線が、時計回りに一周する間にコントローラーの○ボタンをエリア内で押せれば行動は成功、クリティカルエリアで止められれば大成功、エリア外でバーを止めたり、エリアを過ぎるまでにバーを止められなかったりした場合には失敗となる。ジャッジメントリングは、福引や一部のイベント、ショップでの値切りなどの成否判定にも使用される。
- スコア
- それまでのプレイ内容の各種データと評価を閲覧できる。ゲーム本編への影響は全くない。戦闘回数、気絶回数、逃走回数、さらにはリングの成功率やパーフェクト率、今までの移動距離などの細かいデータが本編開始直後から累積され、それらを総合したランキング(モンスターでいうとどの程度かという物。99位のカマイタチから1位の天凱凰まである)もあらわされる。
- 戦闘
- 戦闘は敵・味方の区別なく、個別のAGI(敏捷性)順に行動順の回ってくるターン制戦闘である。AGIを一時的に上げることもできるが、その場合はジャッジメントリングのバーの回転速度も速くなるため、利点ばかりではない。バトルメンバーにはパーティーの6人中最大3人を選ぶ。隊列には前列と後列の区別があり、後列にいるキャラクターは、受ける通常攻撃のダメージを減らすことが出来るが、敵に与えるダメージも少なくなる。
- 属性
- 全てのモンスターと味方キャラクターと攻撃手段、及び一部のサブキャラクターには、地・水・火・風・光・闇・無の7つの属性が設定されている。火と水、風と地、光と闇はそれぞれ相反し、反対属性の攻撃を受けるとより多くのダメージを受ける。但し通常攻撃は無属性であるため、反対の属性を持つ敵に通常攻撃を行っても、ダメージの値は他の属性のキャラクターが行った場合と変わらない。
- 名前変更
- パーティーメンバーには初登場時のみデフォルト以外の名前を付けることが出来るが、共通の登場人物であっても、IIのプレイデータへ引き継がれることはない。
- ピットファイト
- 闘技場。パーティーから1人を選び、開催者が召喚したモンスターと戦って10連勝すると賞品が貰える。
- 福引
- ジャッジメントリングを利用したサブイベント。世界福引協会の会員に話しかけると、アイテムの福引券と引き換えに挑戦できる。バーは止めない限り永遠にリング上を回転する。エリア内でバーを止めれば対応する賞品が貰えるが、失敗しても参加賞としてティッシュが貰える。但し史実では、物語の舞台である1913年にはティッシュペーパーは存在しない。
- フュージョン
- パーティーメンバー中ではウルだけが使える能力。フュージョンモンスターと呼ばれる魔物の魂と融合してその姿に変身し、その魔物の持つ特技を使えるようになる。フュージョンの際には大量のSPを消費する。シャドウハーツの世界には、その手段や融合対象が違う融合能力者は複数いてハーモニクサーと呼ばれ、システム上はほぼ同じように処理される。後述の日向甚八郎の降魔化身術も同様の能力である。
- マリス
- 悪意。戦闘でモンスターを倒すごとに少しずつ溜まっていき、その度にウルの持つタリスマン(ペンダント型のお守り)にはめられた石の色が青から赤へと変化していく。タリスマンが完全に赤に染まると、死神が具現化してウル達の前に現れるようになる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 登場人物
[編集] パーティメンバー
- ウルムナフ・ボルテ・ヒューガ(声:高橋広樹)
- 通称ウル。ガラの悪い主人公。RPGの主人公にしては珍しくチンピラっぽい言動や行動をとり、出会ったばかりのアリスやマルガリータにセクハラ発言をしている。父は日本人、母はロシア人だが幼い頃に死別。魔物の姿に変身できる能力フュージョンを持つ。父親は軍人で、とある任務(日本沈没をたくらむ陰陽師、徳壊の殺害)のため、妻と子(ウル)を連れて中国大陸へ渡り各地を転々とする。しかし父親は徳壊に殺されてしまい、その後徳壊の差し向けた魔物により母親は死に、自身はフュージョンの能力に目覚める。その時から自身の心に聞こえてくる「謎の声」の主を探し、魔物を倒しながら旅をしてきた。ある日、「声」にしたがってアリスを助け出した事が彼の運命を決定付けた。「ごめんなさいは?」など名台詞多数。
- アリス・エリオット(声:石橋千恵)
- 可憐なヒロイン。幼い頃に「声」が聞こえ、エクソシストとしての才能を開花させる(ただし、現実のエクソシストはカトリック教会公認の職種であり、女性が任命されることもない)。父親は神父で、婚姻が禁じられている身分でありながら娘がいる理由は説明されていないが、自身も彼の手伝いをしながら悪魔祓いの仕事をしていた。しかしその力を欲した、アルバート・サイモン枢機卿に付けねらわれ、フランスのルアンで追い詰められるが、父親は捨て身の覚悟で彼女を逃がし殺される。彼女自身も父親の力で遠く中国大陸に飛ばされるが、日本軍につかまってしまう。彼女とウルの出会いが、世界の運命を左右するとは知る由も無かっただろう。
- 劉朱震(声:真田健一郎)
- 陰陽師で、ウルの父親の友人。かつて武漢の寺院で徳壊と共に修行をしていたが、現在は魔物退治の仕事をしている。とある村の異変を調査中にウルとアリスに出会う。魔術に関しての知識は豊富で、ベーコンにも引けはとらない。江戸っ子気質のようではあるが、ウル一向のよき「じいちゃん」的存在である。ウル曰く「コンビニ陰陽師」。
- マルガリータ・G・ツェル(声:そのざきみえ)
- 某超大国のスパイ。コードネームはマルコビッチ。モデルはマタ・ハリである。日本軍の動向を調査中、奉天で、日本軍に対し爆破工作を仕掛ける。その時巻き込まれたウルとアリスに興味を持ち、同行する事に。面倒見のいいタイプなのか、ウルの「保護者」を自称する事も。戦闘中は時代を無視した携帯電話で、秘密兵器を何処からか調達している。なお秘密兵器の中には手榴弾やライフルの他にタライ、ついには爆撃機まで出てくる。
- キース・ヴァレンティーナ(声:野島健児)
- トランシルヴァニアの城で眠っていた吸血鬼。兄と妹がいるが、二人とも強烈な個性の持ち主であり、次男であるキースは唯一の常識人と言っても過言ではない。地元の人々からは「蒼き城の領主様」とよばれ、400年以上も昔から静かに暮らしてきた。しかし、そんな生活に飽き飽きしていたらしく、ウルを追って城を訪れたアリスたちに興味を抱き、少しばかり強引に仲間になる。実は福引協会副会長という肩書きをもっており、数百年前、「前会長」に誘われて入ったという話が彼の福引をしたあとに聞ける。そして1年後、前会長の引退に際し、繰り上げ人事という形で福引協会会長に就任する。
- 本作ではニーナと親しい関係にあり、二作目では芳子、三作目ではロロマを福引協会のキャンペーンガールに起用するなど、何かと幼女に接近する場面が多く、ロリコンなのではないかという疑いを感じさせる。
- ハリー・プランケット(声:日野聡)
- ロンドンのストリートチルドレンで結成されたギャング団「ロンドンラッツ」のリーダー。孤児たちを率いてスリなどを働いていた。母はクーデルカ。母親と同様、超能力の持ち主でありその母は、超能力を持つが故、異端諮問会に連れ去られた。精神病院に幽閉されている母を助け出すため、ウル一行の仲間になる。ちなみにゲーム中では名前が出てこないが父親はかつてクーデルカと共にネメトン修道院で不思議な一夜を過ごしたエドワード・プランケットである。
[編集] サブキャラクター
- ロジャー・ベーコン(声:我修院達也)
- ウェールズに住む変な生き物。齢700歳の伝説の魔術師。モデルは哲学者のロジャー・ベーコン。見た目は骸骨のように枯れた老人だが、その頭には世界のあらゆる真理が詰まっているらしい。「クーデルカ」から「シャドウハーツ・フロム・ザ・ニューワールド」の全作に登場する皆勤賞キャラでもある。
- アルバート・サイモン(声:郷里大輔)
- 見かけは人のよさそうな英国風紳士であるが、かつての師である「ロジャー・ベーコン」の名を騙り、ユーラシア大陸の各地で暗躍する魔術師。南満州鉄道列車内にてアリスを拉致しようとするが、ウルによって阻止される。本編において主人公らの宿敵として立ちはだかる。この世を滅ぼさんがため異界から「超神」を呼び寄せる。結局ウルたちの活躍により阻止されるが、世界を滅ぼそうとしたのには、大きな目的があったことがIIで判明する。
- 徳壊(声:川久保潔)
- 上海を根城に自らの理想郷を形成せんとする仙人。朱震の兄弟子。かつてウルの父・日向甚八郎と戦い半身を失っている。その後、日向に敗れた腹いせに、ウルとその母親・アンヌを殺害すべく使い魔を送り込んだ。この時にアンヌは死亡し、ウルがフュージョン能力を覚醒させる。日向を自爆に追い込むだけあって、それなりに強敵である。「鬼門御霊会(きもんごりょうえ)」という禁断の儀式の触媒にするため、アリスを利用する。マルガリータはそんな彼の様子を見て「ロリコン趣味のエロじじい」と罵っている。
- 日向甚八郎(声:田中秀幸)
- 大日本帝国陸軍特務機関所属。階級は大佐。ウルの父親であり親友。鋼の如く確固たる魂の持ち主。息子と同様に融合の術(降魔化身術(ごうまけしんじゅつ))の使い手である。本編から14年前の1899年に、徳壊が行おうとした「鬼門御霊会」を阻止し死亡する。息子とは熱い絆で結ばれており、死してもなお、ウルの心に宿り続けて息子を見守り続ける。ウルが越えるべき最大の壁でもある。
- クーデルカ・イアサント(声:笠原弘子)
- 物語の核心を握る人物。アリスと同様、高い霊力を持つ女性で、ウルを導く「声」の主。ハリーの母親。アルバートは彼女の霊力を利用し、神降ろしの儀式の触媒にさせるべく、異端審問会を使って拷問を繰り返していた。なお彼女は、シャドウハーツの前作に当たるプレイステーション用ソフト、「クーデルカ」の主人公である。しかし、ハリーがいる影響か、15年前とは違い温厚な性格に変わっている。
- 川島よし子(声:中山真奈美)
- 大日本帝国海軍中佐。諜報などを得意とする帝国軍人。女性だが男の服を着ており、「男装の麗人」と呼ばれる。モデルは東洋のマタ・ハリと呼ばれた川島芳子から。中国大陸制覇に向け、上海を攻略するために邪魔な、徳壊を殺害しようとたくらむ。そのため、アリスの力を利用する事を思いつき、運び屋を装いウルたちに近づく。しかしウルと行動をともにするうち、彼のまっすぐな人柄に親近感を抱くようになる。物語の舞台がヨーロッパに移った後のイベントで、内部の権力闘争に巻き込まれ上海で謀殺されたことが発覚する。なお2でも別の「川島芳子」が登場しており、そちらの方が史実の「川島芳子」に、より近い設定となっている。ゲーム中では触れられていないが射撃の名人である。
[編集] その他の人物
- 加藤政二
- 軍曹。地質調査官として中国大陸に派遣されるが、川島中佐の作戦に巻き込まれる結果となる。川島中佐に片思いするようになる。
- 麗麗
- 中国の大連にある小さな漁村の少女。漁から戻ってこない父親の無事を海神に祈り続けたがついに戻らず、海神を呪って海に身を投げる。その後そのあまりの念の深さから妖怪となって度々村に現れるようになった。
- 海ババ(声:白石加代子)
- 漁村に住む老婆。ウルたちに麗麗の話をする。彼女がする麗麗の話の部分はフルボイスで、語り部の秀逸な話術もあいまってまるで本物の怪談を聞いているかのような臨場感がある。
- 舞鬼
- 徳壊の部下。九龍城砦の無法者の親分らしい。日向の戦友である陣大人の店で働いていたが、徳壊側に寝返る。「死亡の遊戯」という怪しげな特技と伸びる腕(錯覚?)、魔法を受け付けない特異体質の持ち主。ウル曰く「クソ徳壊のパシリ」。ウル達に敗れた後、アルバートによってエミグレの秘術の実験材料に使われ化物となった。
- 梅元
- 朱震と古いなじみの鍼灸師。オネエ口調。朝陽村の一件のとき朱震に同行していた。鍼を打つことで武器と使用者の相性を上げ、結果、武器の威力が上がったり、ジャッジメントリングのヒットエリアが拡張されたりする。いい年のおじさんだがどうやら若い男が好みのようで、やたらとウルたちに興味を示す。
[編集] 登場する地名
[編集] 亜細亜編
[編集] 欧州編
[編集] フュージョンモンスター
- ウルの精神世界「グレイブヤード」に巣食う各属性のモンスターの魂とウルが融合(フュージョン)した姿。属性ごとにさまざまな特徴がある。
- 地属性
- 猛虎(もうこ)
- マッドブル
- ロボ
- 水属性
- 龍人(りゅうじん)
- ドラグナー
- エギル
- 火属性
- 炎武(えんぶ)
- イフリート
- フォロン
- 風属性
- 烈風奇(れっぷうき)
- イカロス
- セラヴィー
- 光属性
- 天邪鬼(あまのじゃく)
- バルド
- サンダルフォン
- 闇属性
- 冥刹皇(めいせつおう)
- カロン
- ツェルノボーグ
- 無属性
- アモン
- 天凱凰(てんがいおう)
[編集] 死神
- ウルの心に潜む「悪意」たちがそれぞれ具現化したもの。ゲーム中盤まではキツネ面が、終盤では仮面たちがウルの心の弱さをあざ笑うかのように彼の前に姿を現す。グッドエンドのルートでは、四仮面がウルに「ごめんなさいは?」と迫られ素直に謝るという可愛らしい一面を見せる。
- キツネ面
- ウルの父親、日向甚八郎の姿をした死神。ウルの持つ「タリスマン」に蓄積されたマリス(モンスター達の憎悪思念)が許容量を超えるとウルの命を奪いに現れる。正体はウルの悪心であり、最後は己の心の闇を克服したウルに直に破れる。キツネのお面は日本にいた頃、お祭りで日向が幼いウルに買ってあげた物。
- 金貨の仮面
- 四仮面の一つ。ウルが心のどこかに抱えた「物」への欲望が具現化したもの。
- 杯の仮面
- 四仮面の一つ。ウルが心のどこかに抱えた「遊興」への欲望が具現化したもの。紅一点。
- 杖の仮面
- 四仮面の一つ。ウルが心のどこかに抱えた「怠惰」への欲望が具現化したもの。
- 剣の仮面
- 四仮面の一つ。ウルが心のどこかに抱えた「暴力」への欲望が具現化したもの。
- アートマン
- ウルの心の最深部に居を構える、死神を統括する存在。アートマン戦の勝敗によってアリスの生死が決まる。アートマンがアリスに対して発動する特技「存在崩壊」はホラーゲームにもひけを取らないおぞましい演出で、多くのユーザーに恐怖を与えた。
[編集] 四冊の経典
- ひとたびその力を行使すれば、この世の黄金率までもをゆがめてしまうほどの強大な力を秘めた禁断の魔術書。当然それに記された魔術を使うには、膨大な魔術の知識や代償が必要だが、古来よりその力を欲した者たちにより、血の惨劇が繰り返されてきた。
- エミグレ写本(エミグレ文書)
- 死を克服し、新たなる生命を生み出す秘術について書かれている。ロジャー同様「クーデルカ」から「シャドウハーツ・フロム・ザ・ニューワールド」まで登場する、物語の鍵を握る文書でもある。ゲーム中では、ある男がその力を使い、自身の母親を甦らせようとしたが結局失敗し、生まれたのは醜い怪物であり、自身は実験装置に落ち、怪物の一部となるという末路をたどった。この時生まれた怪物は「クーデルカ」のラスボスによく似た姿をしている。
- ルルイエ異本
- 狂気の神々の城を浮上させ、宇宙から外なる超神を召喚する秘術について書かれている。神降ろしの最終手段としてアルバートが所有していた。
- バルスの断章
- 星の魂を具現化し、古神(いにしえがみ)を召喚する秘術について書かれている。ゲーム中ではなぜかロジャーが所持しており、ウルが持っていた「ある本」と交換することになる。徳壊の「裏鬼門御霊会」はこの経典を参考に実践したと思われるが真相ははっきりしない。
- 本編の隠しダンジョン「古代遺跡」の場所が書かれている。ゲーム中では朱震がウェールズにあった「ある人物」の墓から発見する。この本だけは物語と直接関係していない。
[編集] 神降ろし
- 鬼門御霊会(きもんごりょうえ)は14年前に徳壊が行おうとした儀式。地霊神を召喚し、地脈を揺るがすことで列強国日本を沈没させるというもの。実際には世界を消滅させるだけの驚異的な魔術で、徳壊は禁忌であるこの儀式を実現させたい願望に取り付かれて破門された。その所業は日向大佐の命と引き換えに阻止されたが、地脈は乱れ「上海大震災」を引き起こしてしまった。そして14年後の今作、徳壊は倶骸塔(くがいとう)の霊機(れいき)と「光の鍵」であるアリスの力を使い「鬼門御霊会」を凌駕する奥義「裏鬼門御霊会(うらきもんごりょうえ)」を実践するも、あと一歩の所でウルに倒された。これで世界は救われたかと思いきや、アルバートの出現によって「裏鬼門御霊会」は完成し、天凱凰(てんがいおう)の降臨によって再び上海は壊滅するのだった。
- アルバートの行おうとした神降ろしの儀式は、ネアム(古代エピ語でウキ)と呼ばれる、かつて古代生命が地球に残した遺産を台座に、宇宙の彼方から「超神(ちょうじん)」を呼び寄せるというもの。この儀式を実践するにはアリスと対を成す「闇の鍵」であるクーデルカの力が必要となる。ネアムは星のツボと言われており、シャドウハーツの世界ではナスカの地上絵やバベルの塔もその一つであるとロジャーは語る。
[編集] スタッフ
- 監督、脚本:板倉松三
- 音楽:弘田佳孝、光田康典
- プロデューサー:三原順
- キャラクターデザイン:加藤美也子
[編集] 主題歌
『Shadow Hearts』
- 作詞:James H Woan
- 作編曲:弘田佳孝
- vocal:笠原弘子