シムカ
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シムカ (Simca) はフランスにかつて存在した自動車メーカーであり、「Société Industrielle de Mécanique et Carosserie Automobile」の略である。
1934年にイタリアのフィアットの資金援助で、同社製品を高関税対策としてフランス国内で製造する目的で設立され、イタリアでは「トッポリーノ」と呼ばれた初代500を「シムカ5(サンク)」、1100を「シムカ8( ユイット) 」の名で生産した。第二次世界大戦後になって、1951年にフィアットを基本としながら、独自の斬新なデザインを採用した「アロンド」の成功でフランス第4位のメーカーとなった。1954年にはフォードのフランス拠点、フォードSAFを、1959年にはタルボ(Talbot)を買収した。また、この頃、イタリア出身のレーシングカー製造業者、ゴルディーニと組んでF1にも参戦し、ポール・フレール(現:自動車ジャーナリスト)やプリンス・ビラも在籍していた。
1963年に米国クライスラーの強引な乗っ取りで傘下に入り、1970年には英国ルーツ・グループやスペインのバレイロス(Barreiros)とともに「クライスラー・ヨーロッパ」と名乗るようになった。一方で1969年、経営危機に陥ったマトラと業務/販売提携。独創的3座席スポーツカー、バゲーラが1973年に登場した。しかし、経営危機のため1979年、PSA・プジョーシトロエンに売却、かつての買収先のブランドである「タルボ」を名乗るようになった。そのタルボも、1986年にはプジョーに完全統合された。
[編集] 主な生産車種
1930-'40年代
- シムカ5
- シムカ8
1950年代
- アロンド (シムカ9)
- ヴデット (旧フォードSAFが設計)
1960年代
- 1000
- クーペ1000/1200S
- 1300/1500
- 1100
1970年代
- クライスラー160/180/2リッター
- 1307/1308シリーズ
- オリゾン
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- Club Simca France(フランス語)
- Simca 1000 rallye de légende (フランス語)