ギルガメッシュ
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『ギルガメッシュ』 (Gilgamesh) は、少年キングに連載されていた漫画作品。また、それを原作としたアニメ作品である。原作は石ノ森章太郎。
目次 |
[編集] 漫画
1971年(昭和51年)少年キング第32号から連載されていた石ノ森章太郎の作品。タイトルの由来にもなったギルガメシュ叙事詩に構想を得たSF漫画である。
[編集] 設定
数千年前、地球に宇宙人(地球人から見た神)が飛来し人類を支配、人類に文明を与えた。その後、別の宇宙人種族、悪魔族が地球を襲い、もといた宇宙人は敗れてわずかに生き残った子孫は隠れ、一方悪魔族は地球を支配し人類を奴隷とした。
[編集] あらすじ
197X年、円竜也とその姉紀代子はおじさんの研究所に呼び出される。そこにはクローン技術により作り出された10人の擬瑠亀主(ギルガメッシュ)がいた。彼らは悪魔族の一味である円盤族(UFO族)に科学技術で対抗するべく研究に研究を重ねていた。
研究所の場所を知った円盤族らは研究所を襲い、竜也やギルガメッシュを殺そうとするが、竜也はその祖父にあたる円鬼堂に救われる。鬼堂は円竜也ら円家と、ギルガメッシュたちは同じ祖先、宇宙人である事実を打ち明ける。円竜也ら超能力を使える者達とギルガメッシュたちは一致団結して円盤族に対抗していく。
[編集] 主な登場人物
- 円竜也(後に円鬼堂を襲名)
- 当初は自らの超能力に自信をもてなかったが、修行により確かな超能力を得る。中継増幅人間(アンプリフアイアーマン)で、他の超能力者の力を集め増幅し放射する能力を持つ。
- ギルガメッシュ
- 5千年前の宇宙人の息子(宇宙人の男性と地球人の女性のあいだに生まれた混血児で半神半人)のミイラからクローン技術により複製(クローン)された複製人間(クローンマン)。当初10人いたが、円紀代子に九朗を、UFOに四郎を殺される。後に自分の複製を大量に造りだした。ギルガメッシュは超能力を持たないと思い込んでいたが、竜也たちと同じ血を引くために、その力を最終章で発見する。
- 宇宙人(地球人から見た神)
- 竜也やギルガメッシュの祖先であり、文化を持たない原住民(地球人)に初めて文化を与えた種族。原住民にとって彼らの成す業は神の所業であったため神々とも呼ばれている。また、人間の文化はこの宇宙人によってもたらされたという設定になっている。
- (注)作品の中には宇宙人の名前をあらわす名称が具体的に出ていない。悪魔族も宇宙から飛来したとされているので、あやふやな表現が含まれる。
- 悪魔族
- 竜也やギルガメッシュらの祖先の後に地球にやってきた崩壊と死をもたらす種族。宇宙人は地球人との共生を図ったのに対し、悪魔族は地球人の完全支配を目的とした。宇宙人をほぼ壊滅させたものの、支配すべき地球も荒廃した。これが、神話に残る”火と熱の火柱””大洪水”という設定になっている。
- 円盤族(UFO族)として具体的に登場する。円盤族の武器はUFOの形をした空飛ぶ円盤で、すべてのものを破壊できる光線を出せる。UFOは竜也らが使える超能力によってしか破壊できない。円盤族は悪魔族の中では地球人を監視する役目がある。
[編集] アニメ
漫画が原作ではあるが、アニメと原作の内容は大きく異なっていた。
2003年10月から2004年3月まで、関西テレビ(KTV)制作でフジテレビ系列局全局で放送された。
テレビ東京系以外で放送された深夜アニメで、全ての系列局で放送されたのは、日本テレビ系(ほか)で2000年10月から1年間放送された「デジタル所さん」以来、2例目だが、30分番組としてはこの作品が最初だった。
KTVとしては1973年の『ゼロテスター』以来30年ぶりの自社制作アニメである。
フジテレビの深夜アニメで、全ての系列局で放送されたのは、実は、これが唯一の存在である(2006年10月現在)。
[編集] あらすじ
十数年前の10月10日、遺跡調査施設「ヘブンズゲイト」の大爆発が起きた。後に「XX (ツインエックス)」と名づけられたその史上最悪の事件の日以来、空は「シェルタリングスカイ」と呼ばれる、鏡に覆われたような空になってしまった。そこから発生する磁気は、コンピュータをことごとく使用不能にした。
そんな時代を生きる2人の主人公、円紀世子・竜也姉弟は、XX の首謀者とされる父親と、アルコールにおぼれて多額の借金を残したまま死んでいった母親のせいで、世間から逃げるような生活を行っていた。
ある日、借金取りから逃げている途中に突然の雨に降られ、偶然通りかかった古びた洋館で雨宿りをすることにした。その洋館には3人組の先客がいた。彼らと関わったことで、2人は世界をかけた戦いへと巻き込まれていく。
[編集] 主な登場人物
- 円竜也(声:浪川大輔)
- この物語の主人公。15歳。少々臆病なところがあるが、とても姉思いである。後述の伯爵夫人に「買い取られ」、「オルガ」の一員としてギルガメッシュとの戦いに巻き込まれていく。その時、突然デュナミスと呼ばれる超能力に目覚めた。
- 円紀世子(声:中村千絵)
- 18歳。竜也にとっては不甲斐ない母親に代わる存在で、彼女自身もそのことを自覚している。後述の伯爵夫人のことをあまり快く思っておらず、最後まで彼女たちとはなじまなかった。
- 伯爵夫人(声:斎賀みつき)
- 正式名はヴェルデンベルグ伯爵夫人、旧名「影山紘子」。結婚後夫を XX で亡くし、莫大な遺産を引き継いだ。「ホテルプロビデンス」のオーナーで、前述2人を「買い取った」人物。「ヘブンズゲイト」が爆発する直前までそこで科学者として働いていた。竜也達を「家族」と考え、その和を大切に考えている。原作には登場せず。
- 藤崎イサム(声:伊藤健太郎)
- 伯爵夫人の集めた超能力者集団「オルガ」のリーダー格。常に冷静で賢く、伯爵夫人からも絶対の信頼を得ている。原作には登場せず。
- 御室風子(声:小林沙苗)
- 「オルガ」の一員。明るい性格をしているが、ややお調子者。後述の月岡透とは非常に仲が良く、いつも2人で遊んでいる。原作には登場せず。
- 月岡透(声:宮田幸季)
- 「オルガ」の一員で、「オルガ」の中では最年少。そのため、多少甘えん坊な一面を見せる。周囲も彼のことをかわいがっている。原作には登場せず。
- 円輝道(声:浪川大輔)
- 円竜也達の実の父親。XX の首謀者として世間から恨まれている。「ギルガメッシュ」という謎の集団をつくり、再び世界を混乱に陥れようとしている。
- ノウェム(声:渋谷茂)
- 「ギルガメッシュ」の1人でリーダー格。人間時の外見は男。セクス、オクトと共に洋館で、竜也と紀世子を仲間にしようとしていた。 原作には登場していなかったが、九朗と思われる。(似ているから)
- ウーノ(声:木村亜希子)
- 「ギルガメッシュ」の1人。人間時の外見は女。勝気な性格。原作には登場せず。
[編集] スタッフ
- 原作:石ノ森章太郎
- プロデューサー:井上光晴、古市忠嗣
- スーパーバイザー:小野寺章
- ラインプロデューサー:田嶋秀樹
- アニメーションプロデューサー:川人憲治郎
- 監督:むらた雅彦
- シリーズ構成:薩川昭夫
- 音楽:和田薫
- キャラクターデザイン:奥瀬サキ
- アニメーションキャラクターデザイン・総作画監督:佐藤雅将
- クリーチャー・メカニックデザイン:竹谷隆之
- アニメーションクリーチャーデザイン:東出太
- 美術監督:小坂部直子、GREEN
- 色彩設計:斉藤裕子
- 編集:古川雅士
- 撮影監督:斉藤陽一郎
- 音響監督:岩浪美和
- 音響効果:川田清貴
- 音楽制作:avex mode
- 番組宣伝:前田ひとみ
- アニメーション制作:ジャパンヴィスティック・グループタック
- 制作協力:Sammy・博報堂・avex
- 制作:関西テレビ・ジャパンヴィスティック
[編集] サブタイトル(日本語訳)
- #1 前奏曲
- #2 伯爵夫人
- #3 小さき神の作りし子ら
- #4 ホテルプロヴィデンス
- #5 力
- #6 シェルタリング スカイ
- #7 不協和音
- #8 さよならの冬
- #9 セツルメントにて
- #10 聖なるテロリズム
- #11 ツインエックスを遠く離れて
- #12 メリーウィドウ〜陽気な未亡人〜
- #13 柘榴
- #14 オクトーバー プロジェクト
- #15 ザ・ゴキブリ
- #16 “誰も寝てはならぬ”
- #17 ピアノ
- #18 青の領域
- #19 オルガ・シューピアリア
- #20 涙
- #21 神の子宮
- #22 天国の門
- #23 犠牲
- #24 浄化の大洪水
- #25 家族の肖像
- #26 ギルガメッシュないと〜いんちきゲームの夜〜
[編集] 外部リンク
- _Gilgamesh_ - アニメ版公式サイト