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インフォームド・コンセント - Wikipedia

インフォームド・コンセント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

インフォームド・コンセント (informed consent)(以下、IC) とは、医療行為(投薬・手術・検査など)や治験などの対象者(患者や被験者)が、治療や臨床試験/治験の内容についてよく説明を受け理解した上で(informed)、施行に同意する(consent)事である。説明の内容としては、対象となる行為の名称・内容・期待されている結果のみではなく、代替治療、副作用や成功率、予後までも含んだ正確な情報が与えられることが望まれている。

目次

[編集] 概念

「説明・理解」と「同意」のどちらが欠けてもICとして成立しないが、しばしばこの点は誤解される。「お医者様に全部お任せします」といって十分な説明を受けない態度や、「十分に医師歯科医師として説明は行った」として半ば説得して「同意」させる態度があるが、これらは不十分なICの例である。

ICは、従来の医師・歯科医師の絶対的権威に基づいた医療を改め、患者の選択権・自由意志を最大限尊重するという前提に基づいている。説明する側は検査や治験の利点のみならず、効用の原理を平易な言葉で説明し、副作用合併症などの予期される危険度や、他の方法(alternatives)についても十分な説明を行い、同意を得る必要がある。また、同意をいつでも撤回できることが条件として重要である。こうすることで初めて、自由意志で治療または実験を受けられることになる。

臨床試験/治験についてICの必要性を勧告したヘルシンキ宣言は、ナチス・ドイツの人体実験への反省から生まれたニュルンベルク綱領をもとにしている。

日本では1997年平成9年)の医療法改正によって、医療者は適切な説明を行って、医療を受ける者の理解を得るよう努力する義務が明記された。

説明無き治療で侵襲を与えた場合、刑法上での傷害罪殺人罪に当たるという主張がある。一方で医療行為によって健康を増進させることは善意と根拠に基づいて法律で保護された行為であって傷害罪の対象にならない、という意見があり、対立している。

このような中で、同意のない治療を行った場合に損害賠償が認められた判決は、1980年代より相次いでいる。

[編集] 実践

ICの原則では患者本人の意思が、配偶者や親、その他の家族の意思よりも優先される。病状などは患者のプライバシーだからである。しかし闘病には家族の理解と支えも欠かせないものなので、家族のICも必要となる。この点は、後述するように、しばしば議論の対象となる。

病名告知、病状告知、予後告知、等に際しては、科学的に正確に伝えることも大事だが、患者が真に納得して受け入れるためには患者の心情や価値観に配慮した告知が必要となる。

科学的、医学的には全く正当な診療であっても、患者の価値観に沿ってICを得なければならない。宗教上の信念から輸血を拒否したエホバの証人信者に対して、輸血治療を拒否する明確な意思があることを知りながら輸血の方針に関し説明をしないで手術を施行した事例では、意思決定をする権利を奪い、患者の人格権を侵害したとして、日本国と東京大学医科学研究所付属病院の担当医に損害賠償が認められた(2000年2月29日最高裁判決[1])。

[編集] 困難

医師・歯科医師は、あらゆる医療行為について、ICを行う責任があると言う概念は、2004年現在、一般論として各医療機関にほぼ普及したと言えるが、その実現にあたって、いくつかの困難が伴うケースが存在する。

[編集] 未成年患者

まず、患者が未成年で判断能力に欠くとされる場合である。注射を嫌がり続ける幼児に対しては、通常、保護者の同意のもとに治療行為が行われる。しかし、たとえ未成年であっても、判断能力があると認定される限りにおいて、患者の意思は尊重されると考える者が多い。何歳から判断能力を有するとされるかについて統一されてはいない。アメリカ小児科学会のガイドラインでは15歳以上からはICを得るべきとされている。 子供には‘未来を得る権利’があるため、その時点での自己決定権を制限されるという考えがあり、これが子供の自己決定権が保護者によって代替される根拠となっている、と言われる。

[編集] 意思の疎通が出来ない患者

患者の意識が不明であったり、痴呆(認知症)などのために判断能力(意思能力)を欠くために、患者自身の意思が確認できない場合は、家族など代理のものにICを行わざるを得ない場合がある(法律上の後見人等による同意に関しては成年後見制度制限行為能力者も参照)

[編集] 精神病患者

統合失調症など、精神に病を持っている場合、患者の病状によっては医師の説明を理解し、治療に関して同意を得ることが困難なこともある。また病名を正確に告知することで患者自身がショックを受け、病状が悪化する、さらには発作的に自殺や殺人などの自傷・他害行為を行うことが予想される場合は、医師側も告知に慎重にならざるを得ない。

もっとも医師が患者に病名等を教えないことでかえって患者が医師や家族に不信感を持ち、患者が治療を拒否したり、医師に病名を問い詰めたりするなど、困難な状況を招くこともある。

そもそもICの概念自体が、患者に十分な理解力、判断力があるという前提で成り立っており、精神疾患ではこの前提が成り立たないことが時に起こる。そのため、やむを得ず患者には病名や治療方法を知らせず、家族等には病名を知らせるといった方法を取ることもある。この場合、患者の状態が十分安定したときに病名の告知をすることもある。

なお精神保健及び精神障害者福祉に関する法律では措置入院緊急措置入院など患者の意志にかかわらず、精神保健指定医の判断で患者を入院させる制度が規定されている。

[編集] 救急患者

患者が生命の危機に瀕した救急患者で意思を確認できない場合など時間的余裕がない場合、もしくは意識がないなど医学的にICが困難と認められる場合は、ICを省略し、救命治療を優先させて事後の説明で代替させることは、差し支えないとされるが、適正な運用に注意が必要である。

[編集] がん

癌の告知の際、日本では、家族に病名を告げるが本人に告げない、というのが長く続く慣例であった。これはICの概念に反し、実際ICの普及とともに癌の告知率は大きく上昇した。一方で、癌の場合に病名を告知して欲しくないと考える人は根強く存在し、実際に告知したことで訴訟になった事例もあるため、ここでもICの適正な運用について議論が存在する。

[編集] 現状の問題点と展望

あらゆる行為に伴って、起こる可能性があり、医療従事者が考慮すべき医学的事項は膨大な範囲に及ぶ。患者に十分な理解力・判断力がある場合においても、数分や、長くても数時間のICでは伝わりきらない情報は存在し、患者は最終的に、専門家である医師とはかけ離れた量の知識を元にして判断・同意を行わざるを得ない。

また、非常に稀な事象や軽微な事象を敢えて説明することが治療の本質をぼかし、患者の満足度低下や不安の増大をきたし、治療の機会を逸する可能性も指摘されている。例えば「CT造影剤によって数十万人に1人が死亡します」といった類の情報について敢えて患者に情報を提供するかどうか、あるいは単なる腕からの採血検査(比較的安全な検査だが血腫や神経損傷、失神などの副作用が知られている)に対して同意書面が必要かどうか、といった点に関して統一基準はない。これらは2006年現在、各医療機関の裁量に任されている。

裁判例においては、10%を超える死亡率が予測された手術に対して事前に死亡率を伝えなかった過失が認定された例(東京高裁平成13年7月13日)がある。一方、「死」という言葉を直接使わずに説明したことに対して「重大な心理的影響を与えかねない」として過失が否定された例(東京地裁平成15年6月27日)も存在する。

患者と医療従事者の双方の立場を守るために存在し、十分な認知を得たICであるが、日常の運用は両者の良心によって為されているに過ぎない実情がある。これらの事例において争われる事件は増加すると考えられるため、法整備やガイドライン作成が望まれている。

インフォームド・コンセントの本来の意味について十分に理解しない医師の中には「先進国最低の医療費しか与えられず、患者数あたり極端に少ない医療従事者数で支えている日本の厳しい医療体制で、充分なインフォームド・コンセントを行うことは、疲弊した医療現場に多大な犠牲を強いているのが現状である。マスコミによる医療不信を煽る誤った報道、患者の権利意識の過剰な増大もあり、インフォームド・コンセントという概念の一人歩きが、近年の医療崩壊の原因のひとつとも考えられている」とする意見もある。

また「医師が時間をかけて説明しても、患者・家族が疾患に対し全く正しく理解できていないことも多い。そもそも患者全てに正しい理解力・判断力があるわけがなく、インフォームド・コンセントなど幻想に過ぎない」とする極論もある。 しかし、例えば弁護士とクライアントの関係のように、互いの専門知識にアンバランスがあっても、一方が専門知識と経験およびデータなどをもとにした真摯なアドバイスを行い、それを聞いた素人が自分の価値観で判断をすることは可能であるし、専門家の専門性と素人の自己決定権が尊重されるという関係は存在し得る。そうした関係の構築を怠ってきたという反省が日本の医療界にはない。そのことが上記のような子どもじみた極論が横行する理由であろう。

[編集] 用語

「インフォームド・コンセント」という外来語は一般に分かりづらいため、様々な日本語訳が考えられている。1990年日本医師会が公表した報告では「説明と同意」という語が使われている。ほかに、国立国語研究所の外来語委員会は2003年4月に、「説明と同意」に加えて「納得診療」という言い換えを提案している。ただし現状ではこれらの言い換え語自体が日本語として根付いてはいないほか、「情報を与えられ理解し、承諾を行う」という元々の英語のニュアンスが出ていないために批判を受けることもある。 78ia

[編集] 患者側で注意すること

  1. 理解力のある家族と一緒に説明を同時に聞くこと。
  2. 正確な診断名・病期などを聞き、書面で書いてもらう。
  3. その疾患がどんな疾患なのかの説明を受ける。
  4. どんな治療法があるのか、各治療法ごとの利点・欠点を聞く。
  5. 治療をしない場合の経過を聞く。
  6. 別の選択肢およびその疾患に対する他の治療施設の有無を聞くこと。

医師に提示された治療に納得して同意したら、きちんと書面で同意内容に署名するのが通常である。


[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク・参考文献

  1. 平成一〇年(オ)第一〇八一号、第一〇八二号平成一二年二月二九日第三小法廷判決
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