イエスタデイ
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『イエスタディ』 (Yesterday) は、ビートルズが1965年に発表したアルバム『HELP!4人はアイドル』(※ アメリカ合衆国ではキャピトル・レコード編集盤イエスタディ・アンド・トゥディ)に収録されているアコースティックバラード風の楽曲である。著作権上は作詞作曲:レノン=マッカートニー名義だが、実際はポール・マッカートニー単独作。1965年当初は、アメリカのみのシングルカットで4週1位。イギリスでは当初4曲入りEPとしてカットされ、後に全世界規模で(イギリスでも1976年に)シングルカットされている。
歌詞の中で「イエスタディ」という単語が入っている部分は、初期デモ段階の歌詞においては「スクランブルド・エッグ」(煎り卵)となっていた。仮タイトルも同じ「スクランブルド・エッグ」であった。また、歌詞の面でジョン・レノンによる若干のサポートがあったとジョン自身がインタビューで発言している。
弦楽四重奏のアレンジは、プロデューサーのジョージ・マーティンによるものである。レコーディングに参加したのは、アコースティック・ギターとボーカルを担当したポールだけで、それ以外の三人は参加していない。わずか2テイクだけの録音で、2テイク目が正式バージョンである。なお、この曲はビートルズのコンサートではバンドの曲として演奏された。その場合は、ポールはリードボーカルとベースを担当した。
「イエスタディ」は、世界中のミュージシャンやシンガーによるカバーも多く、一説にビートルズ活動中の時点で既に1,000を超えるカバーバージョンが存在したとも言われている。現在ではカバーバージョンがいくつあるのか確認不可能なため、「数千種以上」としか言いようがない状態である。また世界で最も多くカバーされた楽曲として、ギネスブックに認定されている。
「ロックバンドがスリーコードやロックンロールのメロディにとらわれない作曲を行った」という点、また、「ロックバンドがストリングスを使用した」といった点などでも評価された楽曲。
ポールはこの曲が出来たきっかけについて、就寝中に夢の中でメロディが浮かび、あわててコードを探してスタジオで完成させたと答えている。また一説に、「あまりにも自然に浮かんできたものだから、別の誰かの曲のメロディなんじゃないかと思って、みんなに聞かせて廻ったけど、誰もこのメロディに心当たりが無いみたいだったから、自分が作った曲なんだとわかって作り始めた」という逸話もある。ただ、後年になってクラシックなどに同様のメロディと思うものがようやく発見されてきたといったようなニュースもあるが、もはやそれは盗作などではなく、偶然似ていたといったレベル程度のものである。
歌詞の内容から、別れた恋人を想う歌と考えられていたが、後にポールによって幼いときに失った母への想いを歌った楽曲であることが明らかにされた。
ちなみに、ポールは後のウィングス時代にアンサーソング「トゥモロウ」(Tomorrow)を作っている。出だしのフレーズはコード進行も同じ。(キーは異なる) ※アルバム『Wings Wild Life』収録
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[編集] ミキシング
モノラル・ミックスは1番の"something wrong,now i long"の個所に深いエコーがかけられている。
[編集] エピソード
イエスタディはビートルズの最も有名な楽曲のひとつである。このため、ポールのライブでも定番にもなっており、ポールはインタビューの中で、「いつも「イエスタディ」を求められて、嫌にならないか」と聞かれ、「たとえば、ローリング・ストーンズのライブに行って、サティスファクションが演奏されなかったら、『金返せ』って思うよね。」と返答している。
[編集] カバー
[編集] 収録アルバム
選抜高等学校野球大会入場行進曲 | ||
前年度 2000年 第72回 宇多田ヒカル 『First Love』 |
2001年 第73回 サザンオールスターズ 『TSUNAMI』 The Beatles 『Yesterday』 『Hey Jude』 『Ob-La-Di Ob-La-Da』 |
次年度 2002年 第74回 坂本九 ウルフルズ Re:Japan 『明日があるさ』 |