アントシアニン
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アントシアニン (Anthocyanin) は抗酸化物質として知られるポリフェノールの一種で、アントシアニジン (anthocyanidin) をアグリコンとする配糖体のこと。植物界において広く存在するアントシアン(anthocyan, 果実や花の赤、青、紫を示す水溶性色素の総称)の一種で、高等植物では普遍的な物質であり、花や果実の色の表現に役立っている。
B 環(構造式右側のベンゼン環部分)のヒドロキシ基の数によりペラルゴジニン、シアニジン、デルフィニジンの3系統(表参照)に分類され、糖鎖の構成により様々な種類がある。B 環上のヒドロキシ基がメトキシ化 (−OCH3) されているもの(ペオニジン、マルビジン、ペチュニジンなど)も存在する。糖鎖の結合位置は、A 環(構造式左側の二環構造)の3位(荷電酸素原子から時計回りで数える。B 環結合部位の下)と5位(同じくA環左半下側)のヒドロキシ基が主である。発色団はアグリコン部分で、ペラルゴニジンは鮮赤色、シアニジンは赤紫色、デルフィニジンは紫赤色。pH により色調は変化し酸性条件下で赤色、アルカリ性条件下で青色となる。また、3位のみに糖鎖が付いたものよりも 3位、5位両方に糖鎖の付いたものの方が濃色となる。
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[編集] 生合成
アントシアニンのアグリコンであるアントシアニジンは、植物体内においてチロシンおよびフェニルアラニンから、4-クマロイル CoA、テトラヒドロキシカルコン、ナリンゲニンを経由して生合成される。
[編集] 健康食品
生合成されたものがさまざまな健康食品に添加され視力改善から抗酸化作用まで幅広い効果があるかのように宣伝されているが、医学的な裏付けのある薬理作用などは確認されておらず、アントシアニンを薬効成分とした医薬品も認可されていない。ブルーベリーの薬効成分として疑似科学的なさまざまな効果が過剰なまでに宣伝されている。
[編集] アントシアニンを含む植物
- クワ
- クランベリー(苔桃)
- すぐり(ベリーの一種 別名*カシス)
- ハスカップ
- ブルーベリー
- ブラックベリー
- プルーン
- ビルベリー
- アサイベリー
- ブドウ
- ラズベリー
- イチゴ
- 赤キャベツ
- ナス
- 黒米
- 黒大豆(黒豆)
- 黒ゴマ
- 有色サツマイモ(特にムラサキイモ)
[編集] 外部リンク