みえるひと
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『みえるひと』は、岩代俊明作の週刊少年ジャンプ2005年33号~2006年42号に連載していた少年漫画、及び 第10回ストーリーキングマンガ部門準キング受賞作(週刊少年ジャンプ増刊青マルジャンプ掲載)、週刊少年ジャンプ2004年45号掲載の読み切り作品。本項では連載作品について記述する。
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目次 |
[編集] あらすじ
高校に入学するため上京してきた姫乃は、自分に憑いていた霊を霊問題の専門家である案内屋・明神に退治してもらう。明神の経営する「うたかた荘」の生者として唯一の住人となった姫乃は様々な問題に巻き込まれていく。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 登場人物
[編集] うたかた荘
- 明神冬悟(ミョウジン トウゴ)
- 生者。案内屋。霊と生者のためのアパート「うたかた荘」の管理人。1月15日生まれのA型。霊が「みえるひと」。
- 師匠譲りの黒いコートとサングラスを愛用する(ただし、サングラスは状況に応じて外す場合が多い)。髪の毛が白いが、それは生まれながら溢れ出るほどに魂の力が強いことのしるし。霊を見たり、触ったりすることができ、ある程度の霊撃耐性も持っている。
- 梵術を駆使して霊と闘う。敵を倒したときの決め台詞は「梵(BOMB・ボン)」。
- 技も未熟なうちに師匠を失い、案内屋として道しるべを示すものがいない中で、経験を重ねながら手探り状態で徐々に技を習得していく。最初は補助具である黄布(梵字の入った布)を腕に巻きつけて戦闘していたが、ハセ戦で『空の梵痕(キャのサン=スティグマ)』を得て以後、戦闘で黄布は必要としなくなった。
- 幼い頃に両親と死別、親戚の家をたらいまわしにされていた。望まないのに見え、触れられてしまう霊に対する恐怖も相まって、人に対しても心を閉ざしており若い頃は戦闘ジャンキーの不良であった。その後、先代明神と出会い案内屋を志す。〝明神〝の名は死んだ師匠から受け継いだものであり、元々の名前が冬悟(とうご)という。かつて住んでいた親戚の家に川崎という家があったため、名字は川崎ではという説がある。また、通常は明神と呼ばれているが、先代明神と区別するためなのか、或いはこれが現在の正式な名称なのか、明神冬悟と呼ぶ者もいる。なお、コミックス4巻から人物紹介の所でも「明神(冬悟)」と紹介されている。
- 現在ではかつての荒くれた気性から一転して、飄々として憎めない振る舞いが目立つ。人目を気にせずアズミに絵本を読んでやったり、敵の攻撃をわざと食らってみたり、その場の成り行きで地蟲にセンスのない名前を勝手につけたり、それを自分で忘れたりなどとつかみどころのない行動が多い。成長して多少落ち着き、憧れた師匠の人となりを真似てもいるようだ。ただし戦いの最中など、頭に血が上った時には地が出る。
- 私生活面では夜部屋で寝て朝道路で目覚めるほどの寝相の悪さと、まともに学校へ通えていないための低学力が難点。ガク曰く「学力ゼロの体力馬鹿」。しかし後者の原因となる幼少の頃の辛い境遇から、自分には手の届かなかった「普通の生活」を何より大切に思っており、姫乃のそれを守るため彼女を守ろうとしている。
- 桶川姫乃(オケガワ ヒメノ)
- うたかた荘住人の中では(管理人を除いて)唯一の生者。女子高生。あだ名は「ひめのん」(明神命名)。4月12日生まれのO型。明神同様に霊が「みえるひと」。
- 幼少時は母と2人暮らしをしていたが(父親は海外赴任中。教授職に就いているらしい)、母と死別後は祖父宅や親戚を転々とした後、都内の私立高校に入学するため上京してきた。物心つく前陰魄に遭遇したことがあり、10年後の上京初日に命を狙われることになる。それがきっかけで明神に出会い、また死に近づいたことで霊を見ることができるようになった。ただし霊に触ることはできない。
- 元々は強い霊感を持っていたようで、それには母・桶川雪乃の血筋が関わっているようだ。
- 自分より他人を気遣う優しいおっとりした性格(但しやや天然ボケ気味)だが、ぶっとい芯があり、母親に似たのかここぞという時は譲らない強情さも併せ持つ。
- うたかた荘に来て以来、陰魄がらみの事件に巻き込まれ続け、ロクに学校に通えていないことが目下の悩みのタネ。
- 幾度とない戦いの中で守られるうち、明神に好意を抱きつつある……?
- エージ
- 陽魂。少年の霊。うたかた荘の住人。本名、「眞白 エージ(ましら-)」。5月25日生まれのO型。趣味は野球。
- 具現化したバットを常に持ち歩く、元気バリバリの元気っ子。明神に憧れ、明神の言う「クールにサイキョー(最強)」を目指している。アズミやツキタケに比べれば年長で落ち着いている様子だが、持ち前の熱血ぶりがトラブルを呼ぶこともある。エロいお姉さん(澪)に対する年相応の好奇心も持っているようだ。
- 作中では描かれていないが、時折明神達と外に遊びに行っているらしい。
- 霊になった経緯は不明。持っているバットが「く」の字に折れ曲がっているので、なんらかの事故にあってバット諸共霊となったように見える。
- アズミ
- 陽魂。幼い少女の霊。うたかた荘の住人。本名、「木備野 安曇(きびの あずみ)」。8月8日生まれのAB型。
- 母親と歩いていたときに車に轢かれ、そのまま死亡した。小さな怪獣といわれるほど元気がいい。一番の子守役は明神。絵本が好き。落書きも得意。
- 一切の戦闘能力を持たず、そもそも幼いため、明神たちが戦いに趣くときはお留守番をすることになる。人間願望(アニマ)との戦いの最中、うたかた荘を訪れた澪と出会い、同じく地上に現れたコモンから庇われている。また、戦いの終わりには奇しくもバオの最期を看取ることになった。
- ガク
- 陽魂。青年の霊。本名、「犬塚 我区(いぬづか がく)」。10月11日生まれのB型。通称「Mr.(ミスター)ガラスのハート」。
- 普段はいろいろな所を放浪していて、うたかた荘にはたまに訪れる程度だったが、姫乃に一目惚れしてからはうたかた荘に定住するようになる。その恋心のため、また性格的にも合わないため明神を異常に敵視し、喧嘩をすることもしばしば(これを止めるのは姫乃の役目)。姫乃にもはじめのうちは恐がられていたが、一途な愛が通じたものか現在では「ガクリン」という愛称で呼んでもらえるようになった。
- あだ名の通り繊細でナイーブな反面、感情の起伏が非常に激しく、一度キレると手がつけられない。ときには陰魄にも近くなる(本人曰く「テンションが上がる」「スイッチが入る」)。
- ピコピコハンマーを持ち歩いていて、これを感情に伴って金槌など様々な形態に変化させる。このハンマーはガク自身の破壊衝動の現れであり、特に感情が高ぶったとき(陰魄に近くなった状態のとき)には大きな木槌や弾丸に変化させる。戦闘能力はうたかた荘メンバーの中で明神に次いで高い。また、意外に頭の回転が速く、鋭い洞察力による頭脳戦を得意としている。決め台詞は、「愛の障害排除完了!」。
- 惚れやすいと思われる性格だが、自分が愛情を注げられる相手を求めているというのが実情。それ故自分が愛情を捧げる相手、自分を慕ってくる相手が傷付けられた時は、普段の数倍はブチ切れる。フェミニストのようにも思われがちであるが、怒ったときは敵が女であろうと容赦する姿勢は見せない。まさに「死せども愛に活きる男」。
- 生前は裕福な家の生まれだった。元来秀才であったが(得意科目は数学) 、上記の精神構造が災いしてかみるみる落第。学生時代の日課は女子への嫌がらせに近い告白の嵐。さらには地理の先生の説教に1分で逆ギレして暴れ出した「ピコピコハンマー乱闘籠城事件」をはじめ、数々の伝説を打ち立てている。浪人生の時にツキタケと出会うが、彼と共にある事件に巻き込まれ、霊となった。
- ツキタケ
- 陽魂。少年の霊。本名、「雉ノ葉 月武(きじのは つきたけ)」。6月6日生まれのA型。
- ガクの弟分で常にガクと行動をともにしており、現在はガクとともにうたかた荘の住人。
- 生前はかなりの富豪(成金)の生まれであり、そのせいで不良にタカられていたところをガクに救われた。それからほどなくして、ある事件にガクと共に巻き込まれ、霊となる。首のマフラーを自在に操る能力を持つ。
- 性格は強気で意地っ張り。元々、家の事で周囲から苛められていたので、あまり他者と交わろうとはしなかったが、バオ戦を通じてエージと友情を確立、作中では描かれていないがマフラーをエージに被せて遊んだりもしていた。そしてエージ同様、湟神澪の胸に興味がある様子。
- 戦闘はできるが直接攻撃するような術は持っておらず、基本的にエージとコンビで戦い、攻撃の殆どはエージに任せて援護する立場に当たる。本人曰く「ハートが全て、それが折れたら終わり」らしい。
- 一人称は「オイラ」。ガクを「アニキ」と慕い、明神を「ダンナ」、姫乃を「ねーちゃん」、そして澪を「アネゴ」と呼ぶ。
- 明神(先代)
- 死者(故人)。案内屋。冬悟こと、現在の明神の師匠。「うたかた荘」の購入者でもある。黒いサングラスとコートを愛用する(現明神と違い、サングラスは絶対に外さない)。身寄りのない現明神を拾い、共に生活し、彼を案内屋として、人間として育てた男。
- 性格は豪放磊落。かつ、どこかつかみどころがなく飄々としている。冬悟(現明神)へ「お嫁にいけんぞ」と言ったり、澪に写真と付近のみを簡略に書いたいい加減なうたかた荘の地図を送ったりするなど、滅茶苦茶で周囲を戸惑わせるような言動が多い。澪の言によれば「ドエロ」でもあったようで、実際彼女に対するセクハラはかなり強烈だった。
- 案内屋として強い力を持っていたが、ハセとの戦いで現明神をかばい、そのまま絶命。魂はハセに囚われていて、後の再戦時に現明神に新たな力、空の梵痕を授けることになった。既に成仏したため霊としては現世に残っていない。
- 実は、高い実力を有しながらも剄の総量は凡人に毛が生えた程度で、冬悟(現明神)の10分の1以下であったという。案内屋でありながらも完全な黒髪なのはこれが原因と思われる。抜群の技術力やセンスで基本的な戦闘能力をカバーしているものの、発揮できる力の最大が低いため強敵には苦戦を強いられることもあった。身寄りの無い冬悟を育てていたのは、来るべき戦いに備えて人間側の切り札を用意するためでもあったのだ。
- 名跡のフルネームは明神勇一郎(ユウイチロウ)。だが、本名の姓は内緒らしい。
- なお、増刊青マルジャンプに初掲載された読みきり版「みえるひと」(単行本6巻に収録)における明神(のキャラクターデザイン)は彼だった。
[編集] 陰魄
- ハセ
- 他の魂を吸収して力を付けていくタイプの人間霊。本来の顔を隠し、代わりにコモンの顔を模倣した顔を持っている。かつて明神・冬悟師弟と戦い、先代明神を殺害。その魂を奪った。
- 死後、醜い陰魄になり、古い集落でうずくまっていたところにコモンが現れ、彼についていく。当時は自意識も弱く、コモンに言われるがままに陽魂を狩っていた。やがて力と知恵をつけ、コモンより強くなったと思い襲撃するが敗北、逃亡の後にキヌマと出会う。明神師弟と対決するのはさらにこの後、独立してからのことである。
- 「明神が生きている」という噂を聞きつけてうたかた荘を来訪、現明神やうたかた荘メンバーを苦しめるが、最後は成長した現明神に敗れた。ほどなく、キヌマが魂を集めて上半身のみ復活させるも、アニマのグループに加わっていたコモンと再会。彼によってその場で粉々にされ、消滅する。
- 基本的には弱者をいたぶり自らの力を増すことに酔う悪党だが、変遷を続ける自らの正体や陰魄の在り方について考察し弁論を振るう、妙に哲学的な面も持っていた。コモンの顔を模倣していたのも、「憎んでいるくせに憧れる」という複雑な思いからのものだったようだ。
- 流仙蟲(ルセンチュウ)
- 動物の怨みや憎しみの情念が集まり形を成した霊の一種。イルカのような金魚のような不気味な姿をしている。人間の魂を食う霊としてほぼ退治されていたが、封印だけされて放置された一匹が幼い頃の姫乃と出会い、取り憑いていた。
- 森で迷った姫乃に帰り道を教える代わりに、封印が解けた10年後に魂をもらいに行くと一方的に持ちかける。自由になり、姫乃を追って東京に現れるが明神に阻まれ、最後は『剄櫻』で倒された。
- 完全に余談だが、姫乃らとともにかの「こち亀」に出演したこともある。
- カンテラ法師
- 自分より力の弱い霊魂を狩り、己の力(カンテラの灯り)として取り込む陰魄。その名の通り手に持ったカンテラから炎を放ったり、そのまま殴ったりして攻撃する。性格は非常に執念深く邪悪で、卑屈。
- 樹海に住んでおり、通りがかったエージに因縁をつけた。反撃され手傷を負ったことに腹を立て、エージや姫乃を襲うが、エージの『ゴーストバスター・ストライク』と明神の『剄蘭』の連携で撃退、消滅させられる。
- アズミの母
- 死者。アズミとともに交通事故死した。離れ離れになったアズミを探し回るうち、娘を求める気持ちが強すぎて陰魄になりかける。その思いの現われとして、背中から巨大な腕が生えている。
- 銭湯の煙突に居座っていたところで明神らと接触、アズミとも再会を果たす。意識が暴走していたが明神の『剄楓』で陰魄としての部分=背中の腕を切りとられ、自我を取り戻したが、これにより現世にとどまる強い力を失う。幼いまま命を落とした娘にもっと世界を見てほしかった、遊んでほしかったと願い、アズミを明神に託して一人成仏する。
- ノミ&カンナ(陰鬼)(オンキ)
- 林の中の廃寺に棲みついていた二匹組の陰魄。浮かれ騒ぐ小鬼の類だが、場に澱んだ邪気を集めて巨大な鐘状の陰魄『カナゴモリ』を作り上げ、人間を襲っていた。
- その事件の調査を十味に依頼された明神と、犯人ではないかとの疑いを(主に姫乃に対して)晴らそうとしたガクと戦う。明神にカナゴモリを倒され、自分たちもガクの一閃で二匹まとめて消え失せた。
- 幽灯大師観照(ユウトウダイシ カンテラ)
- 鳥籠のような物に乗った、巨大な僧形の霊。顔全体を隠す頭巾を被っている。人間願望(アニマ)との戦いの直後、姫乃を母・雪乃の元へ連れて行こうと現れた。
- 口調や雰囲気からしてかなり位の高い霊に見えるが、戦闘には手を下さず、姫乃たちに実力行使もしない。ただし、コモンの放った大量の焔狐をより強大な炎の中に吸収してみせるなど、戦闘力自体はけして低くないようだ。現段階では陰魄なのか陽魂なのか、はたまた別の種類なのかは不明。一応、明神は陰魄と認識している。
- 似通った名前と能力を持つ、カンテラ法師との関係は不明。
[編集] 人間願望
- コモン
- 元パラノイドサーカスのメンバーであり、地下水道に棲む人間願望(アニマ)のリーダー格。妖である『焔狐(ほむらぎつね)』の霊。外見は青年だが、狐の耳と尻尾を持つ。あまり気は長くなく、冷徹且つ残忍な性格の持ち主。かつてハセを「暇潰しに育てて」いた。
- キヌマたちのグループに加わったのは最近だが、グループの中で最強を誇り、キヌマに「獣の中の異端」と言わしめるほどの力を持っている。地下に迷い込んだ姫乃を狙う「狩り」をキヌマたちに提案した。
- 地下水道の戦いで明神以下、うたかた荘メンバーを相手に圧倒的な力を見せつける。しかし、うたかた荘と地蟲の団結、極限状態からの明神の成長によって逆転され、とどめには子分であった焔狐たちの反逆に遭い、ついに明神の必殺技『剄花繚乱 闇螢』で消滅させられた。
- パラノイドサーカスを離脱したのも、持ち前の強い野心のためだったらしい。今にして思えば、度を越して自己中心的な性格がすべての命取りだったともいえる。
- 名前は漢字で「狐門」と書く。元ネタはおそらく九尾の狐。
- キヌマ
- 人間願望(アニマ)。亀の霊であるが、老人の姿をしており甲羅を持つ。性格も老獪で、長いものには巻かれるタイプ。ホルトには「世渡り上手」と評されたが、常に腹に一物持ってもいる。
- 魂の再構築師と呼ばれる一種の技術者であり、ほとんどばらばらで自己再生が不可能になった状態からでも魂を修復できるようだ。明神に倒されたハセを修復したことからその技術力が伺え、また消える直前のミズチのせりふからすると消滅寸前だったミズチも彼の手に掛かれば元通りに修復できる可能性があったと推測できる。
- 地下水道の戦いで明神に敗れるも、明神の前では消えず、他の場所で果てたと思われる。
- 元は沼に棲む古老の亀であり、名前はそれを由来として「亀沼」と書く。
- ホルト
- 人間願望(アニマ)。鳥の霊であるが、鳥頭の人間の姿をしている。プライドが高く、自分より強いコモンを常に意識していた。「ホハッ」「ホハハハ」と独特の奇声や笑い声を上げる。
- ガクと戦うが、彼の新技『900mmラブ・パラベラム』の前に敗れ、完全に消滅させられた。
- 本人曰く名前は「異国の地で鳥の神と崇められる者の名」、つまりエジプト神話の隼の神・ホルス神からとられているという。
- バオ
- 人間願望(アニマ)。動物園で飼育されていた一頭きりの象の霊であり、容姿は二足歩行の象。力だけで頭はない。ホルトに率いられていることが多かったが、彼の言葉をアニマとして存在する指標にしており、意外にいいコンビだったようだ。
- エージ・ツキタケコンビと対決、合体技『ゴーストカットスライサー』で真っ二つにされるが、その場で消滅はせず、強い負の感情でかろうじて再生、動き回れる程度の力を取り戻す。コモンを倒した明神たちが地下を脱出後、彼もまた地上へ出て姫乃を追う。だが、偶然聞いた姫乃たちの言葉をきっかけとして、未練を残すことなく消滅するに至る。本来の姿に戻り、成仏したといっていいほど安らかな最期だった。もっとも人から遠かったがゆえに、人間願望(アニマ)として救いを得ることができたと言えるだろう。
- 名前は自身の「バオ」という鳴き声から、ホルトにつけられたもの。ちなみに生前、動物園で飼われていた頃は「パオパオ」という名前だった。
[編集] パラノイドサーカス
- キヨイ
- パラノイドサーカスのリーダー的存在。先代明神も畏怖するほどの恐るべき力の持ち主。
- ゴウメイ、コクテン、グレイとは生前からの仲間。彼らと自分自身を救うため、真霧を殺した際に能力の反動で死亡、パラノイドサーカス誕生のきっかけを作り、アニマとなった。
- ゴウメイ
- 放電現象を起こす力を持つ猿の妖、『雷猿(らいえん)』の人間願望(アニマ)。
- 外見は筋骨隆々とした大男。雷を操る起点である二本の触覚を頭部に持つ。
- 性格は荒々しく乱暴で、とにかく好戦的。事実パラノイドサーカスのメンバーの中で一番「喧嘩」が強いらしい。ただし戦えれば何でも良いというわけではなく、強者同士の真剣勝負に意義を感じている様子。
- コモンを倒した明神に目をつけ、うたかた荘との決闘・第二回戦で対決。小細工抜きの肉弾戦を繰り広げる。
- キヨイ、コクテン、グレイとは生前からの仲間。敵には容赦ないが、仲間思いな面もある。
- グレイ
- 時間の流れを狂わせる力を持つ兎の妖、『クロックラビット』の人間願望(アニマ)。
- 長髪に眼鏡をかけた男性の姿をしているが、頭部からウサギの耳が生えている(と言っても耳は俗に言う"ウサ耳"スタイルではなく、長い耳が髪とともに垂れ下がった状態である)。
- 冷静な性格であり、敵の前では常に落ち着きを見せている。
- キヨイ、ゴウメイ、コクテンとは生前からの仲間。うたかた荘との決闘では、じゃんけんに負けて後から合流してきたコクテンに出番を奪われている。
- 元ネタはおそらく不思議の国のアリスの白ウサギ。
- コクテン
- 蝙蝠の妖の人間願望(アニマ)。頭部にコウモリの羽を生やした、巫女装束の少女の姿をしている。
- 外見的にも精神的にも姫乃と同年配くらい。一見すると若く可愛らしいが、実際はかなり凶暴。無邪気な物言いの中に暴力的な言葉を含むことが多い。
- 敵であるうたかた荘メンバーに軽々しく話しかけたり、一緒に観戦したりと他のアニマより社交的に接してくる。単にマイペースなだけかもしれないが、戦略上の都合と、散っていったミズチの名誉のためもあり、うたかた荘メンバーにむやみに手を出すような真似はしなかった。
- キヨイ、ゴウメイ、グレイとは生前からの仲間であり、キヨイに好意を持っている。お互いの恋心(?)を巡って姫乃と一戦やらかしたりもした。
- ミズチ
- 地中における気の流れ「龍脈」を乱す力を持つ蛇の妖、『水霊(ミズチ)』の人間願望(アニマ)。
- 外見はオールバックで三白眼の男性。一見ヘビらしい特徴は見られないが、体内に無数の黒い蛇を宿している。これは、彼が共生する『水霊』たちの集合体だからである。それゆえに真の意味での仲間意識や協調性というものが理解できず、強い結束を持つ他のメンバーたちが珍しくてたまらない。
- 冷酷・非情・陰険な性格で、目的達成のためならば手段を選ばない。その上狡猾でもあり、心理的な駆け引きはいやらしいほどに巧み。肉弾戦闘は好まないようだが、戦う時には短刀を愛用する。
- うたかた荘メンバーとの決闘、第一回戦で澪と激突、持ち前の戦略で彼女を形勢不利に追い込むも、澪にその上を行かれ『血華美刃 鬼百合』に敗北。バラバラにされて胸部だけがかろうじて残るものの、再生不能・消滅寸前の状態となる。最期は自分らしく派手に消えたいとゴウメイに頼み、介錯の一撃によって完全消滅、リタイアとなる。
- チーム内で唯一、真霧邸以来の仲間でないためか、他のメンバーとは折り合いが悪いように見えた。しかし、彼が消滅した後のグレイたちの言動を見るに、きちんと「同志」として認められてはいたようだ。
- 元ネタは伝説上の生物「蛟(みずち)」からきていると思われる。
[編集] 案内屋
- 湟神澪(コウガミ ミオ)
- 案内屋。腹に『水の梵痕(バのサン=スティグマ)』を持つ。
- 『無縁断世』を巡る戦いに向け、先代明神を訪ねてうたかた荘を訪れる。白い前髪を隠す為かハンチング帽を被り、ニッカポッカを着用。左目の下にホクロあり。治癒術、結界術に長けており、戦闘では腰に提げたペットボトルの水と、刀(長ドス?)を武器とする。
- スタイル抜群の美人で、姐さん気質。普段は冷静に振る舞っているものの、意外と沸点が低く短気な一面もある。先代明神に想いを寄せていたようでもあり、いずれは成長してともに戦うことを望んでいた。
- 弟子時代の明神(冬悟)との面識はなかったが、過去、師匠に連れられた姿を見ていたため冬悟のこと自体は知っていた模様。うたかた荘に合流後はシャボン玉を利用した修行で彼を鍛えた。先代明神の死を引きずっているのか、現明神のことを「冬悟」と呼び続けている。
- 襲来したパラノイドサーカス(特にミズチ)が人間に危害を加えないよう、自ら決闘を提案。すぐにでも戦闘をしたいミズチに交換条件として右腕を持っていかれ、不利な状況のまま最初の戦いに臨む。戦略に長けるミズチを相手に苦戦を強いられるが、磨き上げた水の梵術で最後は見事勝利を収めた。
- 幼い頃両親を亡くした孤児であり師匠の湟神一兆に引き取られる。彼は、血のつながりはないが彼女の育ての親であった。荒れた青春時代を送っており14歳にしてレディースのリーダーになっていたりした。一兆との修行からもたびたび逃げ出しており、その度、先代明神に連れ戻された。この経験から先代明神に好意を寄せるようになったと思われる。
- 本名は園城寺澪(おんじょうじ みお)。趣味はぬいぐるみ集め。
- 湟神一兆(コウガミ イッチョウ)
- 案内屋。澪の師匠で、育ての親。左胸に『水の梵痕(バのサン=スティグマ)』を持つ。全国の除霊師、案内屋と広くネットワークを持つ、霊能力者たちのリーダー的存在でもある。
- 長い白髪と髭をたくわえた、小柄な和装の老人。外見に似合わずファンキーな性格をしており、スケベらしい。
- 17年前、先代明神とともに桶川雪乃と対面し、彼女の意志を確かめた。その後は雪乃を守るためパラノイドサーカスと戦う。ゴウメイとの一騎打ちに敗れたようだが、現在の生死は不明。
- 本名は神山一兆(カミヤマ イッチョウ)。
- 火神楽・M・忠勝(ヒカグラ・マイク・タダカツ)
- 案内屋。右腕に『火の梵痕(ラのサン=スティグマ)』を持つ。剄を銃火器の形に具現化して攻撃することができる。
- 黒々とした口髭が特徴の渋い中年男性。サングラスと葉巻を愛用している。海外で傭兵の経験がある。
- 14年前の戦いでは、長距離火力による狙撃で敵を追い込む役割を果たしていた。軽い人間が嫌いで、軽口を叩く先代明神に説教する場面も。現在の生死は不明。
- 本名は不明。「バレットイーグル」という名の非合法バーのマスターをしていたという。
- ネーミングの由来は本多忠勝だろうか。
- 神吹銀一(カンブキ ギンイチ)
- 案内屋。左の掌に『風の梵痕(カのサン=スティグマ)』を持つ。「処刑者銀一」と恐れられる使い手。
- 端正な顔に眼鏡をかけ、スーツを着こなす。非常にクールな印象の男性。
- 冷静かつ高い分析力を持ち、14年前の戦いにおいて、案内屋の中に裏切り者がいる可能性を指摘した。また、アニマたちの背後にいる統率者の存在も予想していた。現在の生死は不明。
- 本名、松倉銀一(マツクラ ギンイチ)。仮の姿は高校教師で、担当は世界史。弟子や生徒に厳しすぎる一面もあり、受けは悪かったらしい。
[編集] 生者
- 桶川雪乃(オケガワ ユキノ)
- 姫乃の母親。『無縁断世』。当然、「みえるひと」だったのだろう。
- 若い頃から陰魄に狙われ続けてきたが、身ごもっていた子供(姫乃)のために『無縁断世』の宿命に従うことを拒否。その強い意志に賛同した先代明神や、その他梵痕(サン=スティグマ)持ちの案内屋に守られながら姫乃を育てた。しかし、最後はパラノイドサーカスによって強奪されてしまう。
- 長い間行方不明であり、姫乃は死んだと思っていたが、肉体と魂が分かれた特殊な状態でありながらも生きているらしい。現在は『倚門島(イモントウ)』という場所に囚われている。パラノイドサーカスに異天空間(トバリ)の力を与えた。
- 姫乃の性格は彼女に似たらしい。
- 十味源五郎(トミ ゲンゴロウ)
- 生者。通称「トミのじーさん」。元刑事の老人で、霊を見ることができる。開襟シャツとハゲ頭がトレードマーク。
- 明神とは長い付き合いがあり、よく仕事を持ちかけにうたかた荘を訪れる。しかしその報酬は大体払わない。
- そもそも現在の明神と先代明神を出会わせたのが彼であり、現役当時、ケンカを繰り返し頻繁に補導されていた現明神(冬悟)を先代の明神に預けた。先代の死に際し「自分が明神を継ぐ」という冬悟の決意表明を聞いたのも彼だった。
- 明神、姫乃と並んで青マル掲載時から登場している人物。
- 轟宗之助(トドロキ ソウノスケ)
- 雉ノ葉家の運転手。生前、ガクと出会うまでのツキタケの唯一の理解者でもあった。仕事の外でも車好きな青年であり、「轟」という名字と引っ掛けて「自分から『車』をとったらただの『 宗之助』だ」という冗談をよく口にしていた。現在の生死は不明。
- 真霧(マギリ)
- 珍種動物のコレクターで、動物を実験道具としか見ていない異常者。闇のルートから妖(生前のキヨイ・ゴウメイ・コクテン・グレイ)を入手し、実験を行っていた。彼の虐待によって衰弱し、死を迎えようとしていた仲間たちを救うため、キヨイによって殺害される。
- ツキタケの父か先祖と思われる、雉ノ葉なる人物とコレクター仲間だった。
[編集] 陽魂
- 地蟲(チコ)
- 陽魂。ネズミやモグラ等、小動物の魂の集合体『仙陽(陽仙?)(せんよう)』の一種。明神達が住む町の地下に棲んでいる。まん丸の体とブタのような鼻が特徴。長老のジジ以外は個別の名前を持たない。
- ジジを筆頭に40匹いたが、人間願望(アニマ)に襲われて6匹になってしまい、案内屋に助けを求めた。使いに出されたうちの1匹が、勘違いから明神でなく姫乃とエージを地下に引き込んでしまったことから、「地下人間願望(アニマ)編」のストーリーが幕を開ける。
- コモンに追い詰められ、さらに2匹の仲間を失うが、うたかた荘メンバーの活躍によって最終的にはジジ・チコゾー・チーコ(チコミ?)・チコちゃん(最初にヒメノを連れてきてしまったうっかり者)の4匹が生き残った。うち、チコゾーとチーコは今もうたかた荘に滞在中(巻き添えで軟禁状態)。
[編集] 用語・設定
[編集] 用語
- 案内屋(あんないや)
- 霊に関するエキスパート。陰魄退治や陽魂の保護などを行う(それらの仕事は内容によって仏滅、赤口といった六曜を基にした名前で呼ばれる)。梵術と呼ばれる術を使う。名称の由来は、昔案内屋に助けてもらった人々が「安寧や」と口にしたからだと言われる。
- 一般に名跡襲名制に似た襲名を行い、各自自分の師匠の名跡(姓)と本名(名)を合成した名前を名乗っている。案内屋の名跡である姓には「神」という字が含まれ、そのまま案内屋の専門属性(明神=空、神吹=風、火神楽=火、湟神=水、壊神=地(?))を表す。
- 梵術
- 案内屋が使う対霊戦闘術。霊に触れられる程の高い霊力を持った者しか使えない。世を構成する”五大”「空(キャ)・風(カ)・火(ラ)・水(バ)・地(ア)の力を利用し、体内の生命エネルギー(剄)を術に昇華させる。
- 梵痕(サン=スティグマ)
- 五大の属性毎に存在する、剄の操作技術を飛躍的に向上させる「高出力剄回路」。案内屋の中でも一部の者だけが持ち、陰魄たちには脅威として認識されている。案内屋の体表面にそれぞれの属性に対応した梵字として表れるが、そのサイズがそのまま所有者の潜在能力の大きさを表している(明神の『空の梵痕(キャのサン=スティグマ)』は右腕全体を覆うほど大きい)。また、慣れないうちには肉体に対しある程度の反動を伴う。
- 尚、梵痕を持たない案内屋にとって剄の操作は非常に困難なものであるため、補助道具として黄布(梵字の書かれた黄色い布)などを使うことがある。
- 霊
- 本作の設定では、霊は陽魂と陰魄とに大別される。未練のあるために現世に留まった魂が霊であり、未練がなくなると成仏する。生者からは見ることも触ることもできないが、霊からは生者を見ることができる。霊が生者に触ることはできない。薄い壁ならば抜けられる者も存在する。生まれつき霊能力が非常に高い生者は霊を見、触ることができる。また生者が生死の狭間に立ち死の世界に近づいたとき、その者の持つ霊感が高ければ霊が見えるようになる。
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- 陽魂(ようこん)
- 通常の霊。生前人間であったとは限らず、また単体から形成されているとも限らない(例として地蟲のような小動物の霊の集合体など)。全体的に弱いが故に陰魄に虐げられることも多い。
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- パラノイドサーカス
- 姫乃を連れ去るために現れた、観照配下の実働部隊。桶川雪乃を強奪し、彼女の力によって莫大な力を得た陰魄グループ。その当時は案内屋軍団と熾烈な争奪戦を繰り広げた。コモンが所属していたのもその頃。
- 妖のアニマのみ(キヨイ・ゴウメイ・グレイ・コクテン・ミズチ)で構成されている。
- 名前はキヨイによって名付けられた。
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- 妖(あやかし)
- 「生命ある時から高い霊威を持つ」動物のこと。案内屋などの霊能力者を「人の中の異端」とすれば、「獣の中の異端」とでも呼ぶべき存在。何かしらの身体特徴や特殊能力を持っており、裏の世界では人間たちに高値で取引されている。その力は死してアニマとなっても変わらない。
- 無縁断世(むえんだんせ)
- 突然変異の霊能力者。数世代に一人しか現れることはない。霊魂の力を増幅し、創り変える力を持つ。
- その力の危険さゆえに自害するか、「牢」(活岩の鯨と呼ばれる巨大な陽仙の魂内)に入って一生を送るかの選択をせねばならない、過酷な宿命を負う。
- その霊力は16歳を境に発現すると言われている。
[編集] 梵術・技
- 案内屋の梵術
- 基本的に案内屋の能力は一種類特化型で、それぞれ自分の性質に適した種類の術を習得・鍛錬し使用するが、必要に応じて他の種類の術を一部習得する場合もある模様。
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- 空の梵術(キャ)
- 「発剄」。体外へ剄を放出する技術。自身の体内に剄を巡らせることで身体能力を極限まで高めることもでき、格闘戦を専門とする。この原理による高速移動術『飛(フェイ)』は、空以外の案内屋も修行する。使用者は明神(冬悟)と、師匠である先代明神。
- 手に気を練り込み溜め、そのまま掌からエネルギーとして噴出する『剄蘭(ケイラン)』、霊を1つの形として地上に留まれぬ程に分解する『剄櫻(ケイオウ)』、剄をまとわせた手刀を振り下ろし、霊を切断する『剄楓(ケイフウ)』などが基本の技。空中に放出した自身の剄をコントロールし、球状に変化、外側から内側へ凝縮して攻撃する『剄櫻 円想虚“空”』という進化技もある。
- また、明神は作中において、打撃のインパクトの瞬間に最大まで溜めた剄の力を爆発させる『剄花繚乱 “闇螢”(ケイカリョウラン ヤミボタル)』という独自の必殺技を編み出した。
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- 水(バ)の梵術
- 「剄伝導」。様々な物質へ剄を伝達・操作する技術。傷を癒したり結界を張ったりすることができる。作中での使用者は湟神澪。
- 主な技は、対象に刀を突き刺すことで体内に剄を浸透させ、傷を癒す『活剄 血刃鬼百合(カッケイ ケツジンオニユリ)』、周囲に2日以上維持可能な直方体の結界を張る『水剄郭 浄浄沙房(スイケイカク ジョウジョウサボウ)』、自身を包み込む水の結界を張って防御する『守剄 瞬水陣(シュケイ シュンスイジン)』、刀による剄伝導で相手を内部から一気に破壊する必殺技『血華美刃 鬼百合(ケッカビジン オニユリ)』など。
- 一度明神が水の梵術による回復を試みていたことから、回復術の一部に関しては、他の案内屋も習得する場合があるようだ。
- 陽魂の技
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- ガクの技
- すべてが具現化したハンマーによる攻撃。木槌で瞬時に殴りかかる『高回転(フルスロットル)』、木槌を弾丸の様に変化させ高速で振り抜く『900mmラブ・パラベラム』という必殺技がある。
- 『マジカル・オーロラ・プリティ・グレーター・スイスマウンテンドッグ・明神殺し』という「ド適当かつオレ限定の必殺技(明神談)」を放ったこともあるが、おそらくただの思い付きである。
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- 地蟲の技
- 一族全員が、マンホールの蓋を穴が開いた様に一瞬消失させ、また元に戻す『鉄奇開々(テッキカイカイ)』という技を持つが、消費が激しく1日1回しか使えない。
- 複数の地蟲達で地蟲の唄を歌う事によりエネルギー弾(のようなもの)を発動させる『地蟲陣砕々(チコジンサイサイ)』、複数の地蟲の魂を対象に注ぎこみ対象の魂を活性化させる『地氣衡天(チキショウテン)』という切り札も持つ。
- 陰魄の技
- 一部の陰魄は魂殻変化という技を使うことで能力を最大限に発揮することが出来る。その際外見は一部または全体的に変化する。
- パラノイドに関しては異天空間(トバリ)と言う技も使用可能。外部と隔絶された空間内に相手を追い込み戦闘を有利に進めることができる。
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- ホルトの技
- 風を操る。主な技は、手から突風を放つ『飄風(ヒョウ)』、高速移動の『疾風(アクセル)』、『疾風』の高速移動から放たれる抜き手攻撃『太刀風(タチ)』、背中に翼を生やし、それによって周囲の空気を集め強大な風を作りだせる魂殻変化【風陣】、魂殻変化【超高速(フルアクセル)】を行った状態で、大量の風による高速スピードを得、敵を切り裂く『瞬渦太刀風(シュンカタチ)』。
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- ゴウメイの技
- 異天空間(トバリ)は雷雲の結界を張る『吼雷招(ハウリングストーム)』、その雷雲を変化させ、円形闘技場を作り出す『起雲蛮岩(バーバリアンロックス)』。
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- ミズチの技
- 誘爆能力を持つ蛇を操り、大地の龍脈を狂わす事で大爆発を起こす『龍脈之蛇(リュウミャクノヘビ)』が主な技。一匹一匹の殺傷力は高くないが、持ち前の戦略で相手を追い詰めることに真価を発揮する。
- 異天空間(トバリ)は、自身を中心に黒い雨を降らせ、円形状の結界を張る『嘆きの雨』。
[編集] 単行本
- 2005年12月2日発行 ISBN 4088738985 イルカはしゃべらない/ 第一譚~第七譚(週刊少年ジャンプ・2005年33号~40号)
- 2006年2月3日発行 ISBN 4088740211 道標/ 第八譚~第十六譚(週刊少年ジャンプ・2005年41号~49号)
- 2006年4月4日発行 ISBN 4088740440 人間願望(アニマ) / 第十七譚~第二十五譚(週刊少年ジャンプ2005年50号~2006年8号)
- 2006年7月8日発行 ISBN 4088741323 犬塚我区/ 第二十六譚~第三十四譚(週刊少年ジャンプ2006年9号~17号)
- 2006年9月4日発行 ISBN 4088742532 選択 /第三十五譚~第四十三譚・番外編「ダベるひと」(週刊少年ジャンプ2006年18号~27号・赤マルジャンプ6/10号)
- 2006年11月2日発行 ISBN 4088742753 籠城・うたかた荘 /第四十四譚~第五十譚・読切「みえるひと」(週刊少年ジャンプ2006年28号~34号・青マルジャンプH16.4/1増刊号)
- 2007年1月4日発行予定
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