とかち (列車)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
とかちとは、北海道旅客鉄道が札幌駅~帯広駅間を函館本線・千歳線・石勝線・根室本線経由で運転する特別急行列車。また、同区間を運転するスーパーとかちについてもここで記す。
目次 |
[編集] 運行概況
全ての列車がトクトクきっぷである「得割きっぷ」・「得割グリーンきっぷ」の対象となっている。
[編集] 所要時間・運転本数
- スーパーとかち
- 1日2往復。
- 全区間を最速2時間27分で結ぶ。
- とかち
- 1日4往復。
- 全区間を最速2時間52分で結ぶ。
[編集] 停車駅
札幌駅 - 新札幌駅 - 南千歳駅 - 追分駅 - 新夕張駅 - 占冠駅 - トマム駅 - 新得駅 - 十勝清水駅 - 芽室駅 - 帯広駅
- 「スーパーおおぞら」と異なり、停車駅は完全に固定されている。なお、占冠駅の上り列車(札幌行)は「スーパーおおぞら」は停車せず、「とかち」系統しか停車しない。また十勝清水駅、芽室駅も「とかち」系統のみ停車。
[編集] 使用車両
- スーパーとかち
- JR北海道キハ283系気動車
- 編成は5両で、自由席車2両、指定席車2両、グリーン車1両。
- とかち
- 国鉄キハ183系気動車
- 編成は5両で、自由席車2両、指定席車2両、グリーン車1両。
[編集] 列車編成・スーパーとかち
1・7・6・12号に使われている。
- 基本編成
- 増結編成(最大9両編成)
- 1、増1、3~6号車:普通車指定席
- 2号車: グリーン車指定席
- 7、8号車: 普通車自由席
編成は「スーパーおおぞら」と共通運用である。増1号車を増結していることが多い。
[編集] 列車編成・とかち
3・5・9・11・2・4・8・10号に使われている。
- 基本編成
- 1~2号車: 普通車指定席
- 3号車: グリーン車指定席
- 4~5号車: 普通車自由席
- 増結編成
- 1~2、4~6号車: 普通車指定席
- 3号車: グリーン車指定席
- 7~8号車: 普通車自由席
グリーン車は、平屋式の0番台(キロ182-9の1編成のみ)と、ハイデッカー式の500番台(キロ182-506・507・508の3編成)がある。(なおハイデッカー式の500番台のうち、キロ182-508に関しては、オーディオパネルがある。)ちなみに平屋式の0番台とハイデッカー式の500番台のグリーン車の配列は、1人用の座席(C席)と2人用の座席(A席・B席)の位置が左右逆となっている。
[編集] 沿革
列車愛称の「とかち」は帯広市を支庁所在地とする北海道の十勝支庁または、十勝国から採られている。その為、本稿では主にこの名称を与えられた急行列車・快速列車と、現行の特別急行列車に連なる列車を取り上げる。
[編集] 列車名としての「十勝」(とかち)・「とかち」
- 1962年2月1日 「十勝」(とかち)の名称で札幌駅~滝川駅~帯広駅間を結ぶ急行列車が設定される。
- 1968年10月1日 "ヨンサントオ"と称されるダイヤ改正により、列車愛称の統合が行われる。これにより「十勝」、同区間を運行する急行「狩勝」に統合され、「十勝」名称上廃止。
- 1986年11月1日 滝川駅・旭川駅と帯広駅を結ぶ快速列車に「十勝」の名称が再び与えられる。
- 1990年9月1日 特急「おおぞら」のうち、札幌駅~帯広駅間で運転される列車の名称を「とかち」とする。この際、快速「十勝」は「狩勝」に改称される。
[編集] 石勝線経由特急列車としての「スーパーとかち」・「とかち」
- 1990年9月1日 特急「おおぞら」の増発に伴い、従来、札幌駅~帯広駅間で運転される列車の名称を分離し、「とかち」の名称が与えられる。運行当時は5往復。
- 1991年7月27日 「とかち」全列車に2階建車両「キサロハ182形」を連結。「おおぞら」との差別化を図るため「スーパーとかち」の名称が与えられる。
- 1997年3月22日 振り子気動車(キハ283系気動車)による「スーパーおおぞら」の運転が開始。これにより、従来「おおぞら」で使用していたキハ183系気動車の編成による(2階建車両を連結しない)列車が「とかち」の名称となる。
- 2000年3月11日 「スーパーとかち」を使用する列車がキハ283系気動車となり、1往復となる。キハ183系気動車は2階建車両連結車を含めて全て「とかち」という名称の使い分けとなる。
- 2001年7月1日 「スーパーとかち」2往復に。「とかち」は4往復になり2階建車両の全列車連結を終了。