HERO'S
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HERO'S(ひーろーず)は、TBSが主催し、K-1の興行会社FEGが運営協力する総合格闘技の大会である。
K-1の総合格闘技版として生まれたK-1 ROMANEXの後継として、リングスの前田日明をスーパーバイザーに招き、名称を変更して仕切りなおしたもの。旗揚げ当初はビッグマウスとの共同開催となっており、上井文彦が総合プロデューサーであった。海外等で積極的にトライアウトを行う他、前田によるリングスコネクションによる外国人選手の発掘も行われている。ジャッジとレフェリングに関しては、和術慧舟會が中心となって運営している Japan Totalfight Championship (JTC)から派遣される形になっている。
2005年3月26日に旗揚げした。当初は、日本人を中心とした中量級路線とK-1選手の総合格闘技進出を二本柱としてスタートした。同年、中量級世界最強決定トーナメントを開催。トーナメントに日本人が多いという一面もあるものの、世界トップレベルの格闘家が集い、豪華な顔ぶれとなった。当初は、日本人選手3人をシードさせるなど日本人を重視しすぎるのではないかとの声も上がっていた。
2006年8月5日の大会からは、新たにライトヘビー級世界最強王者決定トーナメントがスタート。
目次 |
[編集] ルール
HERO'Sでは、競技性を保持しつつ、従来から批判の多かった総合格闘技の残虐性を部分的に排除している。その独自性を規定する主なルールは以下の通りである。
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- 公式ルール第8条第9項において、「スタンドポジション状態の選手によるグラウンドポジション状態の選手への顔面、頭部への蹴り(但し、双方がグラウンド状態での攻防については、顔面、頭部への蹴り技は有効とする)」としている。寝たままの相手の頭を立っている選手がボールのように蹴る、いわゆる「サッカーボール・キック」を禁止したのである。
- さらに同条第10項では、「4点ポジション等を含むあらゆるグランドポジション状態の選手の顔面・頭部への膝蹴り」も反則とする。
また、両選手間に有効な攻防が見られない状態、いわゆる膠着状態からのブレイクのタイミングが早いのも特徴である。これは、総合格闘技に詳しくない観客や視聴者を飽きさせないための方策として有効とされている。
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- 公式ルール第12条第2項では、レフェリー・ジャッジの注意にもかかわらず、「5秒から10秒を目安に改善が見られない場合、両選手をブレイクし、スタンドから試合を再開させる」としている。
[編集] テレビ中継
HERO'Sは旗揚げから主催するTBSが中継している。同じくTBSが中継するK-1 WORLD MAXと同様にHERO'Sも平日開催(特に水曜日、一部土曜日)が多い。放送時間はこれもMAXと同じく平日開催の場合は21:00~22:54(一部20:00~21:54)に放送され、土曜日開催の場合は19:00~20:54に放送されている。
[編集] 興行歴
- HERO'S旗揚げ戦 (2005年3月26日、さいたまスーパーアリーナ)
- 秋山成勲×ジェロム・レ・バンナ
- 記念すべき第一回大会は、KOや一本勝ちが多かった。前田日明スーパーバイザーが「秀吉の一夜城」にたとえたように準備期間が短い中での開催。
- HERO'S 2005 ミドル級世界最強王者決定トーナメント開幕戦 (2005年7月6日、 国立代々木競技場第一体育館)
- 山本"KID"徳郁×イアン・シャファー
- 所英男がアレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラに鮮烈なバックブローで勝利、お茶の間でブレーク。
- HERO'S 2006 ミドル&ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント準々決勝~ (2006年8月5日、有明コロシアム)
- 桜庭和志×ケスタティス・スミルノヴァス
- ライトヘビー級トーナメントが開幕、桜庭のHERO'Sデビュー戦。桜庭は殴り倒されて意識が朦朧となるが、レフェリーはこの状態をダウンと取らず、ドントムーブから試合再開。危険と判断した前田日明スーパーバイザーが試合を止めるべく声を上げたが、これも制止され試合続行。結果的に桜庭は勝利を掴んだものの、試合直後に検査入院。この試合のレフェリングに、一部ジャッジや選手達からも批判の声が上がっている。その後、桜庭は練習中に嘔吐。次回大会は欠場することが発表された。
- HERO'S 2006 ミドル&ライトヘビー級世界最強王者決定トーナメント決勝戦(2006年10月9日、横浜アリーナ)
- HERO'Sライトヘビー級トーナメント準決勝
- 秋山成勲 ×ケスタティス・スミルノヴァス
- 大山峻護 ×メルヴィン・マヌーフ
- HERO'Sミドル級トーナメント準決勝
- アイヴァン・メンジバー×宇野薫
- J.Z.カルバン×ハニ・ヤヒーラ
[編集] 優勝、準優勝者
[編集] ミドル級(70キロ契約)
[編集] ライトヘビー級(85キロ契約)
[編集] 選手
あ
- アイヴァン・メンジバー(イヴァン・メンジバー ) (カナダ)
- 秋山成勲 (日本)
- 曙 (日本)
- 浅野倫久 (日本)
- アースラン・マゴメドフ(ロシア)
- アラン・カラエフ (ロシア)
- アレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ (ブラジル)
- アントニオ・シウバ (ブラジル)
- アントニオ・マッキー(アメリカ)
- アンディ・オロゴン(ナイジェリア)
- イアン・シャファー (オーストラリア)
- 池田祥規(日本)
- 石澤常光(日本)
- イストバン・マヨロシュ(ハンガリー)
- 井上克也 (日本)
- イ・ミョンジュ (韓国)
- イム・ジュンス (韓国)
- ヴァレンタイン・オーフレイム (オランダ)
- 上山龍紀 (日本)
- 宇野薫 (日本)
- エリカス・ペトライティス (リトアニア)
- エルメス・フランカ (ブラジル)
- 大山峻護 (日本)
- オーレ・ローセン (デンマーク)
- 岡見勇信 (日本)
- 奥田正勝 (日本)
か
- カイシノフ・ゲオルギー(北オセチア共和国)
- カク・ユンソブ(クァク・ユン・ソブ) (韓国)
- 勝村周一郎(日本)
- 金子賢(日本)
- 金原弘光 (日本)
- カール"トゥームストーン"トゥーミィ (オーストラリア)
- カーロス・ニュートン (カナダ)
- 菊地昭 (日本)
- キム・ジョンマン (韓国)
- キム・ジョンワン (韓国)
- キム・ドヒョン (韓国)
- キム・ミンス (韓国)
- 金泰泳(日本)
- クラウスレイ・グレイシー(アメリカ)
- クリストフ・ミドゥ"ザ・フェニックス" (フランス)
- ゲーリー・グッドリッジ (トリニダード・トバゴ)
- ケスタティス・スミルノヴァス (リトアニア)
- 國奥麒樹真 (日本)
さ
- 桜庭和志 (日本)
- ザ・プレデター (アメリカ)
- サム・グレコ (オーストラリア)
- J.Z.カルバン (ブラジル)
- ジェロム・レ・バンナ (フランス)
- ジミー・アンブリッツ (アメリカ)
- ジャイアント・シルバ(ブラジル)
- シャミール・ガイダルベコフ (ロシア)
- ショーン・オヘア (アメリカ)
- シン・ヒョンピョ(韓国)
- 須藤元気 (日本)
- セーム・シュルト (オランダ)
- ソン・オンシク (韓国)
た
な
は
- ハニ・ヤヒーラ (ブラジル)
- 浜中和宏 (日本)
- ハリッド"ディ・ファウスト" (ドイツ)
- BJペン (アメリカ)
- ヒース・ヒーリング (アメリカ)
- ピーター・アーツ (オランダ)
- ファイ・ファラモエ (ニュージーランド)
- ブラックマンバ (ブラック・マンバ)(インド)
- ブロック・レスナー
- ホイス・グレイシー (ブラジル)
- ホイラー・グレイシー (ブラジル)
- 朴光哲 (日本)
- ホドリゴ・グレイシー (ブラジル)
- ボビー・オロゴン (ナイジェリア)
- ボブ・サップ (アメリカ)
ま
- 三浦広光 (日本)
- 宮田和幸 (日本)
- 村濱武洋 (日本)
- メルヴィン・マヌーフ (オランダ)
- 門馬秀貴 (日本)
や
- 安廣一哉(日本)
- ヤニ・ラックス (スウェーデン)
- 山本篤 (日本)
- 山本"KID"徳郁 (日本)
- 山本宜久 (日本)
- ヨアキム・ハンセン (ノルウェー)現在はPRIDE武士道に参戦中
- 吉田幸治 (日本)
ら
- ラモン・デッカー (オランダ)
- リッチ・クレメンテ (アメリカ)
- LYOTO (ブラジル)
- レイ・セフォー (ニュージーランド)
- レミギウス・モリカビュチス (リトアニア)
わ
- WAKASHOYO(若翔洋) (日本)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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