小頓別駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
小頓別駅(しょうとんべつえき)は、北海道(宗谷支庁)枝幸郡中頓別町小頓別地区にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)天北線の駅。1989年天北線とともに廃止された。
目次 |
[編集] 廃止時の状況
最終時は単式ホーム2面2線を有する交換可能駅であった。豊富な林産資源を背景に多くの側線を有したが、末期にはその多くは撤去されてしまった。1970年までは、北海道開拓のため建設された殖民軌道の一つである歌登町営軌道が接続していたが、美幸線建設促進のため廃止されている。
小頓別駅には、急行「天北」が停車した。歌登・枝幸方面へ向かう乗客の便宜を図ったもので、駅前からは枝幸発着の宗谷バスが連絡していた。
[編集] 駅跡周辺
小市街を形成。旧丹波屋旅館(2000年、登録有形文化財に登録)がかつての繁栄の痕跡として残る。
[編集] 現況
駅跡はロータリーとなっており、宗谷バスによる代替バスと特急えさし号(道北バスと共同運行)が方向転換に利用している。また駅周辺の廃線跡は頓別川の改修工事による流路変更のため、川や河川敷地となった。
[編集] 歴史
1914年に旭川と稚内を結ぶ国鉄宗谷線の駅として開業した。開業当時は終着駅であった。1980年の国鉄再建法施行にともない、天北線が第2次特定地方交通線に指定され、国鉄分割民営化によりJR北海道に承継されたが、1989年に廃止された。
- 1914年11月7日 国鉄宗谷線音威子府~小頓別間開業にともない設置
- 1916年10月1日 小頓別~中頓別間延伸
- 1922年11月1日 宗谷線が稚内(現在の南稚内)まで全通
- 1929年12月1日 歌登村営軌道小頓別~上幌別(歌登)間開業
- 1930年4月1日 現在の宗谷本線が全通し、音威子府~稚内間が北見線に分離
- 1961年9月1日 北見線が天北線に改称
- 1970年11月1日 歌登町営軌道廃止
- 1982年6月1日 小頓別駅貨物扱い廃止
- 1984年2月1日 天北線貨物扱い廃止
- 1985年8月2日 天北線が第2次特定地方交通線として廃止承認
- 1987年4月1日 国鉄分割民営化にともない、北海道旅客鉄道に承継
- 1989年5月1日 廃止(天北線廃止による)