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北斗の拳の登場人物一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

北斗の拳の登場人物一覧(ほくとのけんのとうじょうじんぶついちらん)では、漫画・テレビ・OVA『北斗の拳』に登場するキャラクターについて解説する。

目次

[編集] 主要人物

以下の人物は、個別記事参照。

[編集] 北斗四兄弟

北斗神拳の伝承者候補として先代伝承者リュウケンの養子として育てられた才能豊かな四人の兄弟。中でもラオウ、トキ、ケンシロウの三人により北斗神拳は最強の時代を迎える。
  • ケンシロウ - 主人公。北斗の末弟にして一子相伝の北斗神拳の正統伝承者。
  • ラオウ - 北斗の長兄で北斗神拳継承者候補の一人。ケンシロウとの継承者指名争いに敗れた後、“拳王”として恐怖を持って世を支配し、世紀末に天の覇者を目指す。
  • トキ - 北斗の次兄で北斗神拳継承者候補の一人。被爆により死の病に犯され継承者の道を断念するが、実の兄ラオウを倒すため再び拳士として立ち上がる。
  • ジャギ - 北斗の三男で北斗神拳継承者候補の一人。ケンシロウが継承者に決定した後はケンシロウの名をかたって暴虐を働く。

[編集] 南斗六聖拳

南斗聖拳一〇八派を統べ、皇帝の居城を守る六つの門の衛将とされている。また、6人それぞれが一つの星とその宿命を背負っている。
  • シン - 南斗六聖拳「殉星」の男。北斗神拳と対極をなす南斗聖拳(代表流派:南斗孤鷲拳)の使い手。ケンシロウの胸に七つの傷を付け、婚約者のユリアを奪う。その後、暴力組織KINGを立上げ、自らも“KING”と称する。
  • レイ - 南斗六聖拳「義星」の男。南斗水鳥拳の使い手。ケンシロウたちと出会うことで、本来の「義星」の輝きを取り戻していき、最期の瞬間まで友情と愛のために戦い続ける。
  • ユダ - 南斗六聖拳「妖星」の男。南斗紅鶴拳の使い手。異常なまでの美への執着から、優美で華麗な南斗水鳥拳を使うレイに激しい妬みを感じている。
  • サウザー - 南斗六聖拳「将星」の男。北斗神拳と同じく一子相伝である南斗鳳凰拳の伝承者。誰よりも愛深きゆえに苦しみ、愛を否定することに。心の渇きをいやすかのごとく、“聖帝”と名乗り覇道を歩む。
  • シュウ - 南斗六聖拳「仁星」の男。南斗白鷺拳の使い手で、“盲目の闘将”と呼ばれる。サウザーの覇道に異を唱え、抵抗勢力として闘う。
  • ユリア - 南斗正統血統の女性にしてケンシロウの婚約者。「慈母星」の宿命の元、“南斗六聖拳最後の将”として「南斗五車星」を従え、乱世を鎮めようとする。

[編集] その他

主人公のケンシロウと共に旅を続け、成長して行く二人。全編に渡って活躍する(全編に登場するという観点では黒王号もいるが、こちらは除く)。
  • バット - ケンシロウと供に旅する少年。成長後は帝都の圧政と戦う“北斗の軍”の若きリーダーに。
  • リン - ケンシロウと供に旅する少女。成長後はバットと共に“北斗の軍”の若きリーダーとなるが、天帝ルイの双子の妹であることがわかる。

[編集] 北斗神拳

北斗神拳先代伝承者。
蒼天の拳の主人公、霞拳志郎の弟で、かつては霞羅門という名前だった。
継子に恵まれず4人の養子をとり、ラオウ、トキ、ジャギ、ケンシロウの師父となる。
ジャギを除き、リュウケンが育てたラオウ、トキ、ケンシロウの三兄弟によって、北斗神拳は最強の時代をむかえていたが、先代伝承者の務めとして、潜在能力の高さと北斗宗家の血筋もあり、次代の北斗神拳伝承者にケンシロウを選ぶ。しかし長兄ラオウは天を握る覇者としての野望を捨てず、リュウケンは一子相伝の北斗の掟に従い、その拳を封じようとする。師弟の闘いは、リュウケンが奥義「七星点心」で優位に進め、ラオウをあと一歩まで追いつめるが、老いと病から突然の発作を起こし、倒す腕はありながらも返り討ちに遭い、無念の最期を遂げる。
尚、2人の戦いを知ったトキは、止めようとしたが間に合わなかった。その後トキは、リュウケンの亡骸を密かに埋葬し、「病死」であったとケンシロウに告げたため、トキに再会するまでの間、ケンシロウやシンも含め北斗の関係者は、全員リュウケンの病死を信じていた。
先代伝承者として拳の才気も高く、壮年の頃には、魔界の入り口に立ち北斗神拳に闘いを挑んできた、北斗琉拳のジュウケイを破って正気に戻させた挿話もある。
リュウケンの拳は「七星点心」に見られるように、「柔の拳」を得意としており、トキこそがリュウケンの拳の忠実な継承者と言える。
かつてリュウケンと龍虎と並び称され、リュウケン以上の腕を持ちながら、一子相伝の宿命から伝承者の座を彼に譲り隠遁した拳士。実の兄弟のように育ったリュウケンの拳を封じる(倒す)ことを拒み、自ら伝承者候補から降りた。
ケンシロウとの闘いで傷を負ったラオウに、その傷の回復具合をはかるための相手として選ばれる。拳を交えることで、ラオウをしてさすがに強いと言わしめたが、ラオウの底知れぬ強さを感じたコウリュウは、何としても彼を倒すために、奥義「七星抹殺」によって相打ちを狙うも、力及ばずラオウの剛拳の前に散った。
彼が死の間際「北斗最強の時代」を予言し、なぜラオウ、トキ、ケンシロウの三人を同じ時代に生んだのかと天を恨んだ言葉によって、ジャギは「北斗の兄弟」からは除外されることになった。
ちなみに息子が二人いるが、両名とも拳の心得はなく、コウリュウは伝承の掟を忠実に守っていたと思われる。
息絶えたコウリュウの側に、ラオウが、かつての北斗神拳伝承者候補の男たちを供養するための木彫りの仏像を置く、というシーンがある。ラオウ編において、数少ないラオウが心中の哀しみを見せた場面であろう。
一部のファンの間で、「蒼天の拳」の主人公、霞拳志郎の後の姿ではないかと指摘されているが、旧作、新作を通じてこれを立証する描写は現在までなく、少数意見にとどまっている。1935年に25歳としても、北斗の拳が60年後としても85歳くらいであり容姿などに無理があり、霞拳志郎がリュウケンの実兄であり、正統伝承者という点を考慮しても無理がある。いずれも今後の「蒼天の拳」の展開で明らかになるだろう。

[編集] 南斗五車星(トウを含む)

注:五車星は南斗一〇八派には含まれない。

南斗正統血統ユリアを守護する海・山・雲・炎・風の五星によって構成されている。 海は軍師、山は鬼の拳、雲は我流の拳。但し、炎と風の拳に関しては、(一歩譲って)南斗聖拳の流れをくんでいると見えなくもない。

南斗五車星の一星「風」の拳士。シュレンの弟星。
「風の旅団」を率いてラオウ軍に挑んだが、ヒューイの拳は全く通じず、ラオウに一撃で葬られた。
アニメ版では、ケンシロウに対し手合わせを望むなど、出番が大幅に増え、さらにオリジナルキャラクターの弟・シオン(声優:難波圭一)も登場している。ごくごく短い期間の登場ではあったが、険のある独特な目つきや、アンバランスなポニーテール、表情とは裏腹な優しさ、己の使命と運命の行く末を見透している潔さから、一種の魅力を漂わせ、彼のファンも少なくない。まともキャラの1人。
また、彼の使う拳法の名は、原作では「我が拳は風を友とし空中に真空を走らせる」と言ったのみで不明だったが、アニメ版では「五車風裂拳」という名が付いている。風の中に真空を生じさせ、鋼鉄をも一瞬にして切り刻むという恐るべき必殺拳である。原作では、自身の説明どおり真空波を放ち、拳王軍の部隊長を曲刀ごとスライスしている。この窮奇(かまいたち)のような拳技説明については、レイが自身の南斗水鳥拳を、『 鋭い手刀は大気の中に真空波を生む。』と説明していたことがあり、この部分においては拳の原理は似ているのであろう。
余談だが、タイピングゲーム「激打2」では「五車真空斬」という謎の技を使っていた。
名前と風貌の由来は、1980年代前半に人気を博していたロック・シンガー、ヒューイ・ルイスと思われる。
南斗五車星の一星「炎」の拳士。ヒューイの兄星。
その名の通り、燐を使用して火炎を使う戦法を用いた(相対する相手は斬られながら炎を纏って倒れる事になる)。この戦法で、ラオウが放った屈強な衛兵二人を倒している。
南斗六聖拳・最後の将のため、そして、弟星・ヒューイのかたき討ちとして、ラオウに挑むも返り討ちに遭い、最後は全身に炎を纏ってラオウに突撃するも一蹴される。ヒューイが倒されたことで涙を流し、死に際しても、ラオウが「まさに炎の男よ」と言うほどの激情家だった。「朱の軍団」を率いていた。
また、彼の使う拳法の名は「五車炎情拳」だが、原作で拳法の名を名乗ったのはシュレンただ一人だけである。
南斗五車星の一星「山」の拳士。心優しき大男。
かつては人の命を虫ケラとしか思わず、修行時代のラオウも恐怖を覚えたという「鬼」「悪鬼のフドウ」と呼ばれた暴虐の徒であったが、幼い頃のユリアとの出会いから万民に愛される善人へと改心し、五車星の一員へ。「若草色の軍団」を部下とする。
登場当初は図体のでかいだけの臆病者を装ってケンシロウたちに近づいたが、知人となった鶏商人を殺した悪党を拳法により両断してからは、自身の正体が五車星の山であることを告げる。
上記の悪党を両断した拳法は、アニメ版では「五車山峨斬」と命名されていたが、一度しか登場せず、それ以降は圧倒的な体躯から繰り出すパワー系の闘い方が主流となった。
ラオウとの戦いでは封印していた武具を解き、鬼神となって奮戦する。実質完敗はするも精神面で圧倒し、再びラオウの体に恐怖を刻ませて深い敗北感を与えた。
モデルはプロレスラーの橋本真也(故人)とされている。
南斗五車星の一星「雲」の拳士。ユリアの異母兄。
我流の拳と称する自由奔放の拳を駆使する。リュウケンをしてラオウ、トキと同等と評された天与の才の持ち主だったが、とある事情から世をはかなむ無頼の生を送り、南斗五車星の一員としての務めには全く携わらなかった。しかし南斗六聖拳・最後の将の素性を知り、死を賭してラオウに挑む。
自分の命を賭けるに値するものができたことで目覚めたジュウザの覇気は、当初ケンシロウと相対した時、格下と見て黒王号から降りなかったラオウも、全力を持って当たらんと即座に地上に降りたほどで、ラオウにダメージらしいダメージを与えたのは、北斗神拳の使い手以外では彼がただ一人である。
第一回目の相対の時、ラオウの足止めを第一の目的と考えるジュウザは、トリッキーにラオウを煙に巻き、黒王号を奪取してその場を去る。しかしその際に一瞬拳を交えたとき、ラオウの底知れぬ強さを感じたジュウザは、そう長くは足止めできぬと考え、ケンシロウが最後の将(異母妹であるユリア)を任せるに値する男であると見届けた後、再びラオウの前に立ち塞がり、闘いを挑む。
ジュウザは防具を外し背水の陣に身を置いた上で、最高の一撃に全てをかけんと「撃壁背水掌」を打ち込む(この技を成功させるため、身体には油を塗っていた)。その一撃は見事に決まったかと思われたが、ラオウは受ける寸前にジュウザの肩の秘孔・鏡明を突きジュウザの腕を麻痺させていたため、威力は半減していた。ジュウザはせめて腕一本でも取ろうとしたが、それすらも適わず。同等の素質の持ち主でも世捨て人だったジュウザと、戦いの人生に生きていたラオウとでは、厳然たる実力差が開いていた。
ジュウザはラオウに秘孔・解亜門天聴(意思に関わらず自白させ、逆らおうとすると肉体は血を噴き崩壊する)を突かれ、最後の将の所在と正体を喋らされようとしたが、全身から血を噴き出し、激痛で息も絶え絶えになりながらも耐え抜き、最後には、ラオウに対して悪態をつく意地を見せて息絶える(アニメ版ではこの後、さらに戦いが続き、最後は意識を失ってもなおラオウに立ち向かうという意地を見せた)。
ジュウザは最後まで口を割らなかったものの、図らずもその気迫がラオウに最後の将の正体を悟らせるという結果となった。
ラオウと黒王号は、ジュウザを漢と認め丁重に弔っている。
ラオウがケンシロウ、トキ以外にライバルと認め、黒王号が第一部でラオウ以外に唯一鞍を許した男ジュウザは、その飄々とした中に秘めた純愛、さらにはその想いを振り切ってまでラオウと決死の相打ちを狙った生き様などから、ファンの間でも抜群の人気を誇る。
アニメではかつての仲間が「雲の軍団」として彼のもとへはせ参じたが、ラオウとの最終決戦では彼らを思って突き放していた。
「我流の拳」は、奇妙なフェイントや全身を使った関節技が多い。これは、当時格闘技の世界で流行ってきていた「シューティング」や「コマンド・サンボ」、プロ興業に参加し始めたばかりだったアンディ・フグの後ろ回し蹴りや変則カカト落とし等が、ジュウザの技の参考にされているためである。ラオウの腕を「もらう」ために使ったのは、有名な「腕挫十字固」であった。
南斗五車星の一星「海」の戦士。
「海の兵団」を率いる。五車星の軍師的存在であったが、ラオウ、ケンシロウの力量を見誤ったことから事態の混乱を招いた。その「失態」故に一部で「無能な軍師」の代名詞のように扱われているが、ラオウによれば「世が世なら百万の軍を自在に操る男」であり、そもそも「兵の群」を操るのが軍師である。ラオウのごとき下手な軍隊を軽く蹴散らすほどの「超個人」を相手にしなくてはいけなかったことや、それに対するに戦力として計算できる手駒は(自らを含む)五車星のみ、しかもそのうちジュウザはほとんど当てには出来ず、フドウはケンシロウの護衛役に回すしかなかったという状況下では、やむを得なかったのではないかという説も取りざたされている。
なおアニメ版のリハクは拳法家でもあり、ラオウと拳を交える場面も描かれた。
トウという娘がおり、彼女もまた“南斗聖拳最後の将”であるユリアの従者として、献身的に仕える。そんなトウがラオウを愛していたことを、リハクが知っていたのかどうかは不明。
第2部では、北斗の軍の参謀として登場。かなり老いた感じはするが、天才軍師の頭脳は健在である。
アニメ版にのみ登場する拳法の名は「五車波砕拳」。変幻自在の構えにより、荒波が岩を砕くが如き必殺の一撃を繰り出す拳法で、画面に大波が出るほどの大掛かりな演出が印象的だった(ラオウには全く通用せず)。
南斗五車星の一星「海」のリハクの娘。父や他の五車星の拳士ともども、“南斗聖拳最後の将”であるユリアを護る。アニメ版では、再三の出仕の要請に応じないジュウザに対し、彼の性格を利用し、眠り薬を盛った酒を飲ませて、最後の将の元に連れてくるなど活躍のシーンが見られた。
幼い頃よりラオウを一途に愛していた女性で、ラオウがユリアを求めて最後の将の都を急襲した際には、ユリアの囮となって脱出する時間を稼ごうとする。
その時にラオウへ愛を告白するが、受入れてもらえないことを悟ると、ラオウの短剣を奪って、自ら胸を刺し自害する。ラオウの記憶の中で生き続けることを願った行動であったが、当のラオウは、「想いが届かないならば、誰の手に渡らぬよう殺してしまえ」という価値観を持っており、その行動が意図した結果をもたらしたかは不明である。
トウの死を知った父親であるリハクは、さぞかし複雑な心持ちであっただろう。アニメではトウとラオウのエピソードが描かれている。

[編集] その他(序章から北斗神拳継承争い決着まで)

[編集] KING(シン)の部下

KING(シン)の副官で参謀を務める、細身にどことなくゲイっぽい印象の外観の男。アニメ版オリジナルキャラクターであるがインパクト十分。鳥に乗って移動したり瞬間移動のような技を駆使し、ゴッドアーミー(原作のゴッドランド。アニメではシン配下の部隊へと設定変更)やジャッカルらシン配下の軍団を縦横に操りケンシロウを幾度も追い詰める。トランプを使った幻惑技を多用するなどして直接の戦闘を避ける傾向にあったが、最後は南斗翔天拳というアニメ版オリジナル拳法を使ってケンシロウと激しく激突。最期は、言うことを聞けば命は助けるとしたケンシロウの要求を突っぱね死を選んだ。断末魔は「ひでぶ」アニメ北斗を代表する声優・千葉繁にとって、ジョーカー役は北斗での初仕事であった。
アニメ版オリジナルキャラクター。
ジョーカーと同格のKING(シン)の副官として途中加入した軍人。泰山寺拳法の使い手。鋼の身体を持つ。ジョーカーが情報収集・調略面を担う参謀役なのに対し、KING全軍の総指揮官であり、増援軍と共に忠実に職務を遂行してきたが、シンのあまりの理不尽かつ傍若無人さから、反逆心を抱きはじめ(あるいは、最初から乗っ取るつもりで)、反乱を起こすべく、部下の大半を("共鳴せぬ者にはを!"という方式で)味方に。そして、遂にシンとKINGの座を賭けて決闘、泰山寺拳法奥義・妖鬼幻幽拳(正式名称:妖剛筋鬼幻幽拳)で追い込もうとするも、すぐに見切られ、やはり南斗聖拳の前には歯が立たず、最期は、奥義・南斗飛竜拳によって、自慢の鋼鉄の躰も亀裂だらけにされた上、とどめの突きを入れられて、無残に砕け散って逝った。
なお、その直後に拳王軍がサザンクロス近くまで侵攻して来ていた事や、泰山流の使い手の多くが拳王軍に所属している事などから、一部のファンの間では、「彼は拳王(ラオウ)が、KING滅亡を計るため、本隊到着直前に、あらかじめサザンクロスへ差し向けたスパイではないか?」という説がある。現にサザンクロスはこの内乱の後、各所で暴動が発生し崩壊してしまう。
シン率いるKINGで最強の幹部。ケンシロウ曰く「ブタ」。
外見は極端な肥満体で、上半身には刺のついたサスペンダーしか身につけていない。モデルはプロレスラーのアブドーラ・ザ・ブッチャー。額の左部には、トランプのごとくハートのマークとKの刺青が入っている。
普段は温厚な性格で、紳士口調、一般人に乱暴するモヒカン集団を諌める一面を持ち、善良な市民には紳士的に接するが、ひとたび自分の血を見ると逆上して「いてぇよぉぉ!!」と大声で叫びながらすごい勢いで突進しながら暴れまくり、自身の部下を含めた周りの人間を皆殺しにしてしまう癖がある。
KINGの構成は、トランプの札のようにスペード、ダイヤ、クラブ、ハートの各部隊に分かれ、それぞれのトップが「スペード」などマークの名前で呼ばれている。ハートもその四天王的存在の一人である。
このうち、前三者は、ケンシロウにとっては雑魚に毛が生えた程度のものでしかなかったが、ハートだけは、どんな衝撃も吸収する特異体質で北斗神拳をも無効化する「拳法殺し」の肉体と、ケンシロウに一度はダウンを喫させたほどの攻撃力を持っており、別格の存在であった。彼を倒すことのできる者は、いかなるものも貫通する南斗聖拳の使い手であるシンのみとされていた。もっとも後から登場する南斗六聖拳や五車星の拳士の、切り裂き、切断、衝撃波、真空波などの攻撃も吸収して無効にできるかは定かではなくおぼつかないが、細胞そのものを滅殺できる元斗皇拳の使い手ならば確実に殺せるはずである。
のちに多くの宿敵・強敵(とも)を打ち破った2000年の歴史を誇る一子相伝のケンシロウの北斗神拳を、対戦時には「へなちょこ拳法」と言っていたが、結局はケンシロウの「北斗柔破斬」により、蹴りの連打によって腹部の脂肪をかきわけられ、その下にある秘孔を突かれて「ひっ!ひでぶっ!!」と断末魔の悲鳴を上げて最期を迎えた。
TVアニメ版では、設定はほぼ漫画版に準じるが、オカマ語でナヨナヨと喋り、外観とのアンバランスさが一層異様さを醸し出していた。一方、アニメ映画版では、シンではなくジャギの部下として登場し、ケンシロウに対して丁寧語で話していた。
なお映画版ではシンの部下(=トランプ札に関連する名前)という設定の制約がないため「エレファント」というオリジナルの名前で登場する予定であったが、結局原作通りハートの名に戻された(エレファントという名前は完成直前まで使用されていたようで、劇場用予告編では「ケンシロウVSエレファント」というテロップがそのまま使用されていた)。
声優はTV版が飯塚昭三氏だったが劇場版の滝口順平氏のほうが有名になり、以後の音声付きゲームソフトなどは全て滝口氏が吹き替えているが、2006年にリリースされたパチスロ機「北斗の拳SE」やセガの対戦格闘ゲーム「北斗の拳」では、ハートの声は飯塚氏が担当している。
『北斗の拳』の中でも何故か最も人気の高いキャラクターであり、そのカリスマ性からファンより「ハート様」と様付けで呼ばれることが多い。
最近ではタイピングソフト激打3や格闘ゲーム北斗の拳のキャラクター表記の際にも「ハート様」と様付けされておりファンのみならずメーカーもハートに対して「様」を付ける事が多くなっている。ちなみにハートの英語表記は「Mr.Heart」と唯一Mrを付けて呼ばれている。
また、週刊少年マガジン連載中の未来町内会ではハートの登場シーンそのものが完全にパロディ化され、ハートとしか思えない敵キャラを登場させている。
シン(KING)の部下。長身痩躯で巨大なかぎ爪を付けた蟷螂拳の使い手。ケンシロウ曰く「カマキリ」。サザンクロスで余興半分に囚人を惨殺していた(本人は修行と称していたが、実態はただのリンチ)が、ケンシロウによって叩きのめされ、KINGの居場所を喋った後、秘孔の効果で背骨を折られて死亡。
シン(KING)の部下。顔に歌舞伎のような隈取を施しており、棍棒のような大振りの棒を駆使した棒術使い。ケンシロウ曰く「くまどりやろう」。またスイカほどの石を噛み砕くほど顎の力が強い。ケンシロウをおびき出すために村人を無差別に処刑していたが、当のケンシロウに発見され交手破顔拳で爆死。
  • スペード(声優:玄田哲章、(格闘ゲーム)米田直嗣)
シン(KING)の部下で最初にケンシロウと対峙した男。ケンシロウ曰く「ハゲ」。ボウガンを使ってケンシロウを狙ったものの、二指真空把で跳ね返され右目を潰される。その後襲った村で再びケンシロウと戦うことになるが、激怒したケンシロウの北斗残悔拳を受け、指を抜かれてから3秒後に「死に たわっ」と断末魔の叫びを遺して上半身が真っ二つに裂けて爆死。テレビでは7秒に変更され、死ぬまでの間、悲鳴を上げてのたうち回るスペードの横にタイムカウンターが表示されカウントダウンするというサディスティックな演出がなされていた。ちなみに、アニメ版のスペードやハートらの4人は名前の最後にそれぞれ「J(トランプのジャック)」が付き、ハート・ジャック、ダイヤ・ジャック、スペード・ジャック、クローバー・ジャックとなっている。
シン(KING)の部下(アニメオリジナル)。ギリシャ神話に登場するような服装の男で、南斗龍神拳という火炎を吐く、拳法と言うより大道芸のような闘術を使う。幻術使いのパトラと組んでケンシロウを襲うが大道芸が通じる筈もなく、ケンシロウに烈火逆流拳という、対ドラゴ専用のような技で倒された。
シン(KING)の部下(アニメオリジナル)。ほとんど魔女のような幻術使い。現在まで「北斗の拳」全ての編を通して、仇役に徹した唯一の女性キャラクター。湖に浮かぶ西洋風の城の住み、幻術技を駆使してケンシロウを追い詰め、相棒のドラゴとタッグでとどめを刺そうとするがケンシロウに簡単にかわされてしまう。直後に両眼に水晶玉をはめ込まれ、視力を失ったところに、ドラゴが吐いた南斗龍神拳の火炎が誤って直撃し火だるまとなり絶命。
シン(KING)の部下(アニメオリジナル)で、シンと共に南斗聖拳を学んだ男。マッチョな体躯にゲイ風の衣装をまとった怪しい男。なぜかキスをする場面が多い。南斗百斬拳の使い手。卑劣な計画でケンシロウの命を狙うが失敗、怒りに燃えたケンシロウの猛攻を受け、噴火口に転落して死亡。
シン(KING)の部下(アニメオリジナル)。往年の怪物ホラー映画のマッドサイエンティストのような風貌。南斗暗鐘拳の使い手だが、これは街の大聖堂にある鐘の音を聞かせて、特定の人物を真っ二つに切り裂いたり、死体を蘇生させたり、生きた人間をゾンビ化して操るという、どういう原理なのかは不明だが、ほとんどブードゥー教の呪術のような技で拳法とはカテゴリが完全に違う。暗鐘拳でリンや街人を操ってケンシロウを追い込み、更に北斗神拳で爆死した部下の死体をも蘇生させて再度攻撃させるなどの反則オカルト技で善戦したが、最期はケンシロウに北斗百烈拳を浴びて教会の鐘楼に激突、蹴り上げられ、天井を突き破って、十字架に磔にされ、ミイラのようになって滅びる。ちなみに巨大なアフロヘアはカツラで、最期の百烈拳を浴びている最中に外れて飛んでしまい、死に際に恥を晒してしまった。
ホラー仕立てのストーリーも相まって、生前のザリアの風貌、倒されると急速にミイラ化して逝く不気味さから、北斗の登場人物の中でも、気味の悪いキャラクターの一人として上げられる。
シン(KING)の部下(アニメオリジナル)。スーツを着こなした洒落た男だが、拳法の心得はない。南斗列車砲の責任者。他にもヘリコプター部隊や秘密要塞(昔の軍艦を改造したもの)を指揮するなど、全般的に兵器部隊の指揮官であった。ケンシロウのために囮になったジェニファーを列車砲で殺害するが、怒りに燃えたケンシロウに追いつめられ、秘孔を突かれて爆死。
尚、南斗列車砲には「ジョーカー・バルコム」と言うKING軍№2である二大幹部と同じ名前が付けられているが、それが意図的なものかどうかは不明。
シン(KING)の部下(アニメオリジナル)。ゴールドウルフ隊の隊長。ケンシロウを南斗人間砲弾(サーカスで見られるアレそのもの)で襲撃するが部隊は簡単に粉砕。最期は秘孔で体の自由を奪われた挙げ句、ケンシロウによって大砲に詰め込まれて発射され、いずこかへ消えていった。襲撃作戦の真っ最中でもランチタイムになると休憩してしまい、優雅に食事をしていた。
シン(KING)の部下(アニメオリジナル)。全員が元スピードレーサーというオートバイ軍団の指揮官。拳法の心得はないようである。ジーナ村を襲撃してケンシロウに、「この世に一つしかない戦車」で戦いを挑んだが、超絶人間のケンシロウにかなうはずもなく敗れ去った。
シン(KING)の部下(アニメオリジナル)。重機を使った塊し屋(こわしや)軍団の指揮官。鉄球付きの重機でケンシロウに挑むという大変珍しい勝負を見せてくれたが、やはりケンシロウにかなうはずはなく、秘孔を突かれて爆死。
  • コウモリ人間
シン(KING)の部下(アニメオリジナル)。コウモリの翼と鋭い牙を持った完全な怪人であり、人間の生き血を吸う。シン配下では最も異様な化物である。南斗聖拳の流れを汲む蝙蝠拳の使い手で、2人いて、空中を飛び回りケンシロウを追いつめるも、鉄骨の足場によって空中戦のハンデを克服したケンシロウに粉砕された。

[編集] ゴッドランド(原作では独立軍閥、アニメ版ではKINGの配下軍)

  • 大佐(カーネル) (声優:(TV・映画)矢田耕司
ゴッドランド(GOLAN)の総帥にして自称「世界最強」の南斗無音拳の達人。
もとは特殊部隊レッドベレーの指揮者であったが、核兵器のボタンを握る軍の高官から張り子の虎扱いされて屈辱を受ける。しかし、彼ら「腐ったブタども」が核戦争で自滅した後、強靭な肉体と殺人技術の優位性を確信し、青年を集めて殺人兵器に鍛え上げる「神の国」ゴッドランドを建国。自分は神に選ばれた人間であると信じて疑わない男である。しかしながら、そんな兇悪で恐ろしき国の総帥である割に言葉遣いは、それ程荒っぽくない。
アニメ版ではシンの部下として登場、GOLANの概念が消えたため、劇中では「ゴッドアーミー」という、シン配下のエリート精鋭部隊を指揮する軍団長としての立場であった。
各地から子孫作りのための女を拉致したが、その中にリンがいたため、ケンシロウと衝突することになり、彼の手によってゴッドランドは壊滅する。カーネルは、ケンシロウをして気配を感じさせなかったほどの凄腕で、それなりの傷を負わせたが、次第に格の違いを見せ付けられ北斗神拳の前に敗れ去った。その時の断末魔は、「めェぐァわああっ!!! めェぐっ!!? うげェえええーっ!!!!」(アニメ版)。「はう!! あおおえへげえっ!!」(原作)。アニメ映画版でもTVと同じくシンの部下として登場したが、最期は更に酷い扱いになり、サザンクロスに迫るラオウ軍への警戒中に、シンから「ユリアは何処だ」と質問されたところ、思わず「お言葉ですがそれどころではありません」と口答えしたばかりにシンの激怒を買って斬り刻まれてしまった。
ゴッドランドに仕える冷酷かつ残忍な佐官。
特殊なムチ(原作ではピアノ線)を武器としている。原作では、GOLANの優秀な子孫作りの為に、各地から女を拉致する部隊の隊長だが、アニメ版では、マッド軍曹と共に特殊部隊レッドベレーの訓練生(いわゆるレッドベレーのタマゴ)達の修行ぶりを監督。たとえ訓練であろうと、たとえ兄弟であろうと、勝った訓練生に対しては「神は強い者しか選ばん、殺せ!」と負けた訓練生にとどめを刺して殺させるという容赦なき残酷さ。
しかし、その割には最期にケンシロウとの決闘の末、拳法によって殺される際、「ま、待ってくれ! 死にたくない!!」と命乞いをし、死を否定するなど、かつて訓練生達に言い放った事とは矛盾する事を言い残して死亡した。
  • 警備隊長 (声優:?)
事実上アニメ版オリジナルキャラクター。ゴッドランドの警備隊隊長。いわゆる巡査部長的存在。
巡回務めの他、1ヶ月ごとにジョニーの経営するレストランより水や食糧、酒などの徴集を担当。
彼もまた、冷酷な心の持ち主で道路で老人がツマづいても、かまわず通過し撥ねさせようとしたほど。老人を救ったケンシロウのことを風来坊と呼びつけ、神に逆らったとしてケンシロウを痛めつけようとしたが、ダイヤをしずめた交首破顔拳によって出番を終えた。
  • マッド軍曹 (声優:田中康郎)
ゴッドランド(GOLAN)のゲリラ戦を得意する残忍な下士官。兵を統率し、修行ぶりを監督する。
アニメ版オリジナルの展開ではケンシロウを捕らえる為、兵団を率いて街中に現れ、背後から鉄球を直撃させることに成功し、ゴッドランドの本拠地に連行している。
GOLANでの戦いでは、ケンシロウに特殊工作隊で使うニードルナイフを投げて全身の血を吹き出させようとしたが、鍛え上げられたケンシロウの体には通用しなかった(アニメ版ではこの役を、マッド軍曹の絶命後に最高警備隊隊長なる人物が果たす。)。続いて多勢の兵を訓練の成果として挑ませ、なぶり殺しにしようとするも軽く一蹴されてしまい(アニメ版の拳技名「北斗連環組手」にて)、再びケンシロウと直接対決をする。
ゲリラ戦でのナイフの名手で、一秒間に10回突くことができる殺人芸(さらにアニメ版では、ナイフにサソリの毒が塗りこまれている)が自慢であったが、北斗神拳伝承者の動体視力にかかるとスローすぎて問題にならず、背後を取られ秘孔を突かれる。秘孔により、体の自由を奪われて溺死しそうになるとカーネルの居場所を吐く。解放された後、ケンシロウにもう一度襲いかかろうとするが、彼はすでに殺されていたことに気づいていなかった。断末魔の叫びは「はぁひゃ~~~!!」「たわば!!」

[編集] ジャッカルとその部下(原作では独立軍団、アニメ版ではKINGの配下傭兵隊)

元ピレニィプリズン(凶悪犯のみを投獄した地底特別獄舎)の脱獄犯で、バイク野党軍団「ウォリアーズ (この組織名はアニメ版のみ。)」の首領。「神をも欺くことができる」と嘯く、狡猾なハイエナのような悪党であり「自分より強い人間とは戦わない」が信条、そのため追い詰められるまでケンシロウと積極的に関わる事を避けていた。多量のダイナマイトを武器として保持しており、体に巻き付けている場合もある。(アニメ版ではダイナマイトを投げつけて、「南斗爆殺拳 !!」と叫んでいたが、果たしてケンシロウに「火薬にたよって何が拳法だ」と突っ込まれている。)
ケンシロウの力により、バットの育ての親トヨの村に湧いた水(オアシス)を狙って、トヨと子供たちを皆殺しにして根城としようとする。この襲撃で子供たちはかろうじて助かるものの、トヨは亡くなってしまい、ケンシロウの激しい怒りを買う。復讐のためケンシロウに追いつめられていくことになるが、軍団の右腕フォックスを平気で見限るなど、逃亡のために卑怯な行動を仲間にも平気で見せつける。
対ケンシロウ用の最期の切り札が、ピレニィプリズンに収監されている超巨漢のデビルであり、以前から周到にデビルの母親の写真が入ったペンダントを手に入れていたジャッカルは、彼の生き別れの兄をよそおい手なずけることに成功する。しかし、デビルも倒され、虫の息になったデビルにつかまってしまい動けなくなった所を、ケンシロウにダイナマイトを仕掛けられて、「(デビルを)説得できたら助かる」と言われたがどうなるわけでもなく爆死する。断末魔は「あろっ!!!」。
映画版ではジャギの部下として登場。ジャギの命でハートを呼び寄せるが、熟睡中のジャギの素顔を見て悲鳴を上げてしまい、目を覚ましたジャギの怒りの一撃を受けて爆死する役回りであった。
ジャッカル率いる「ウォリアーズ」の最高幹部。「跳刀地背拳」の使い手。
彼もまたトヨの村を襲ったとき、ジャッカルとともに悪知恵を働かせ、ケンシロウの怒りを買っていた。別働隊で食料の調達に出たところを、ケンシロウに追われるが、ジャッカルは自身の逃亡のためにとかげの尻尾切りにする。
跳刀地背拳は、敵の虚をついて倒す虚拳で、大地という強固なガードを背負い、全面の敵に集中することが出来るが背面は弱点となる。ケンシロウに挑むも、あっさり拳の性状と弱点を見抜かれて簡単にあしらわれてしまい、激しい蹴りを浴びせられ岩盤に叩き付けられ死亡。亡骸はジャッカルに届けられる。
映画版ではハート同様ジャギの部下として登場、原作と同じように、土中に埋めた村人の首を同じ村人にノコギリで挽かせる残忍な仕打ちを行っていたが、レイの乱入で阻止され、更にそこに現れたケンシロウの一撃を受けて爆死した。
過去700人を殺し、死刑執行されること13回。しかしことごとく生き残り、最終判決懲役200年。別名 『 悪魔の化身(デビルリバース)』と呼ばれ、ピレニィプリズンの地下に繋がれていた獄囚。
ケンシロウの身長から対比すると、躰のサイズは、ゆうに20mを超えるメガトン級だが、その正体は、五千年の歴史を持つ古代インドの殺人拳「羅漢仁王拳」の使い手であった。
ジャッカルは、デビルの母親の写真が入ったペンダントを見せて、「自分は生別れの兄だ」と言って欺き、対ケンシロウの切り札として短時間に手なずける。
巨体のわりには身のこなしが早く、ケンシロウを驚かせるが、風圧を自在に扱う奥義「風殺金剛拳」も、北斗神拳奥義「転龍呼吸法」に対抗され、「北斗七死星点」で深く秘孔を突かれて倒されてしまい瀕死の状態になる。(アニメでの断末魔はひ~~~で~~~ぶ~~~!!!)最期はケンシロウが仕掛けたダイナマイトでジャッカルとともに爆死する。( 尚、「風殺金剛拳」は、アニメ版において、ラオウがケンシロウとの初戦で仕掛けたことがあり、さすがカサンドラであらゆる拳法家の極意を奪い集めて伝承者となった「拳王」だけのことはあるが、どうやって会得したかは不明である。)
  • ホーク
ジャッカルの部下の一人だが、ケンシロウに追い込まれるや否や仲間達とともにジャッカルを裏切り、彼の首を取ってケンの許しを乞おうとしたが、逆にジャッカルに「腰抜けがーっ!!」と言われ、腕に仕込んだ刃物で首を切断される(アニメでは胴体を真っ二つにされる)。残る仲間達もジャッカルのダイナマイト(南斗爆殺拳)でやられた。
  • あべしの元ボクサー
ジャッカルの部下の一人。
ジャッカル一味がトヨの村を襲撃したとき、ジャッカルはケンシロウとの対決を避けようとしていた。が、このジャッカルの部下である元プロボクサーの男は、ジャッカルの制止を振り切りケンシロウを「青二才」「チビヤロウ」等と罵って挑みかかっていった。このためジャッカルにも「バカが。」と見放され「こいつから殺していいのか?」というケンシロウの問いにも「スキにしろ。」と返答されている。
案の定ケンシロウには手も足も出ず「北斗断骨筋」を食らって腕が変形してゆき、最後に顔面が陥没して「あべし!!」と断末魔を残して絶命した。本来名も無い雑魚なのだが、この有名な断末魔を言った男として読者認知度は意外なほど高い。また、「バカ」という呼称も定着している。
ちなみに何故かアニメ版には登場せずファンを嘆かせたが、その代わり、ケンシロウにメッセンジャーとされてしまったウォリアーズの男が、ジャッカルとの合流直後、爆死する際、彼に代わって「あべし!!」と叫んだ。

[編集] アミバとその部下(拳王配下)

トキの評判を落すため、トキに変装して悪事を行っていたが、ケンシロウに敗れる。南斗聖拳、北斗神拳の使い手。
根っからの悪党で、かつては、レイと共に南斗聖拳を学んでいた男であった。アニメ版の設定として同期(もしくは後輩)にネバダがいた(アニメ版ではレイ曰く、修行時代は二人でいつも悪さばかりしていたらしい)。
己をどんな拳法でも、誰よりも早く習得できる天才だと称し、自尊心を傷つけた(顔を軽くビンタした)トキに対して異常な恨みを抱く。しかし、トキとの力の差を知り、彼に罪をなすりつけて悪名高き者にしようと目論む。
トキの格好をして、奇跡の村の村人達を木人形(デク)と呼び、彼らを実験台にし、新秘孔究明のための研究を続けていた。彼のやり方を見ていくと、以前にジャギがケンシロウに対して行っていた事とベース的に似ている。アニメ版の後付として、拳王(ラオウ)の部下として働いていた事が判明したが、原作者がタッチしてないせいか、その後の作品ではほぼスルーされている。ケンシロウに、レイの登場までトキと信じ込ませた程、完璧な変装(顔、声、髪の色や型、身長、体型、背中の傷等。アニメ版ではレイが呆れながら「顔がよく変わる」という趣旨のセリフを発していて、過去にも整形して別人になりすましたことがあり、変装術には拳法以上に長けていたと思われる。)、かつ北斗神拳を巧みに使いこなした。
新しく発明した秘孔でケンシロウを苦しめたかに見えたが、トドメを差さずに独演会をしてしまったせいで時間的余裕を与えてしまい、"秘孔封じ"で反撃され、倒すまでには至らず、立場は一気に逆転。本物のトキだと信じていた部下たちにも見捨てられ、最期は必死の命乞い、情けなく哀れな死に方でフィニッシュ。この判り易く、前半との余りのギャップのあるヘタレさが話題を呼び、人気の高い悪役キャラである。
雑誌ファンロード」の読者投稿型辞典(シュミの特集、シュミ特)にほぼ毎回掲載されることに端を発し、ネット上の辞典にはその種類に関らず、しばしば彼の項目が載せられている。「あ」で始まることから辞書の中でも初めの方に登場するが、普通は先頭を飾ることはない(阻止される)。シュミ特にはアミバのトップを防ぐために「あ」で始まる言葉を投稿する者も多数おり、こちらは大抵採用される。
新ソード・ワールドRPGリプレイのアルミンなど、このアミバをベースにしたと思われる架空人物も後年、登場している。
「アミバ」と語感が似た「マリア」などの単語を含んだ漫画作品がアミバと関連付けてパロディ化されることもあり、アミバ様が見てる(マリア様がみてるのパロディ)などのパロディ作品がインターネット上等で散見される。またアニメ版の最終話において、群衆の中になぜか一瞬だけアミバらしき人物の姿が映る。
なお、アニメ版放映時、エンドクレジットでは最後まで「トキ」として表記され、アミバの声を担当した俳優の土師孝也は後日そのまま本物のトキの声も担当した。
土師氏が演じたアニメ版のアミバは、後日のトキと同じ口調で喋っていたが、後年の音声付きゲームやパチスロ機では、土師氏は口調を変えて両キャラクターを演じ分けており、渋いトキに対してアミバは鼻をつまんで喋ったようなヘタレ感抜群の声色になっていた。
なお、ファンの間では「初登場時のアミバは、実際には本物のトキのはずであった」という噂が語られている。アミバが登場した時、ケンシロウの拳すら軽くいなすなど相当な実力差を見せており、そのまま本物のトキとして話を進めても不思議ではない展開であったが、途中で路線変更があったために、後から「実は彼は偽者であり、本物のトキは別にいる」ということにされた、というものである。ただし真偽のほどは定かではない。
彼の断末魔は、原作では「うわらば」。アニメ版では「拳王様~」に変更されている。原作の断末魔が屈指の出来であったため、残念な変更であったが、パチスロ機やプレイステーションで発売された音声付きゲームでは、声優の土師による「うわらば」を聞くことが出来る。また、断末魔の他にも、ケンシロウの攻撃を受けた際に放った「えひゃい」という悲鳴も傑作であり、非常に有名である。悲鳴以外にも、「ん!?まちがったかな…」「媚びろ~媚びろ~」「俺は天才だ~!」「もう一度言う!俺は天才だ!」など、その自信過剰で他人を人として見ない性格をうかがわせる名台詞を多数残している。
アミバの副官で、アミバの秘孔実験用の人間(デク)を手に入れる拉致部隊の隊長。コンビで行動するギュウキとは正反対に子供のようなサイズの小男だが、アミバの秘孔によって常人を遙かに超える跳躍力を手に入れ、猿のような俊敏な動きが可能。長い棒と鋭いかぎ爪を使った猴拳、またの名を猿拳、その流れを汲む野猿牙殺拳でケンシロウを葬ろうとするが、ケンの秘孔突きで動きを止められ、アミバの元へ運ばれた挙げ句、楯にされてお陀仏。「拳法において背後頭上を取られることは敗北を意味する」など格闘理論を語ったことでも知られる。アニメでは声を担当した永井一郎の抜群の演技のおかげでコミカルなシーンが増え、秘孔のせいで棒から手が離れなくなったハブを、ケンシロウが棒ごと担いで旅をするユーモラスなシーンも。
アミバの部下で、ハブとコンビで行動する巨漢。アミバの秘孔によって剛力を得ており、ハブと共にアミバの秘孔実験用人間の拉致部隊として行動。電動ノコギリを仕込んだ台上で「勝てたら食料1ヶ月分」という条件で腕相撲勝負を行い、プロレスラーを絞め殺したことのある男を圧倒するが、ケンシロウとの勝負で敗北。かろうじて腕の切断は免れたが前腕を豪快に折られてしまった。その後にハブの棒で顔を叩かれた(おそらく死亡)。
  • ゴウダ
アミバの部下で、アミバの秘孔によっての強さを得た男。泰山寺拳法・熊爪両断拳使い手。仲間に、他にもアミバの秘孔術で力を得たカマキリのような男とのような男がいる。3人がかりでケンシロウに挑んだが全く歯が立たず、ゴウダは熊爪両断拳で攻撃するもケンシロウの五指烈弾で指の関節ごと破壊される。原作のウイグルのようなモヒカン頭に刃物を仕込んで倒そうとしたが、「北斗双龍破」で胸の秘孔を突かれてあえなく爆死した。元になったキャラは読み切り版の北斗の拳に登場した同名の警察官である。断末魔は「ごうだー!!!
アニメ版オリジナルキャラクター。アミバの部下で木人形狩り隊の隊長。ハブやギュウキと同じく、アミバの秘孔で肉体改造されており、「常人の数倍のダッシュ力」を身に着けている。「優秀な木人形は全部俺が集めた」と豪語し、ケンシロウを捕らえようとするが、部下はあっさりと全滅。自慢のダッシュ力を活かした槍攻撃でケンシロウの脇腹にかすり傷を負わせ、残った部下3人と四方から攻撃するが、秘孔「考腐」を突かれた部下たちは逆にゴウムを攻撃してくる(「奴らの目にはお前しか映らない」(ケンシロウ談)状態らしい)。ゴウム自身も別の秘孔を突かれてダッシュ力が「常人の百分の一」になってしまったため、逃げることが出来ず、結局部下に追いつかれて槍で刺された後、全員揃って爆死した。断末魔は「とあ~~!!!
  • ゴウムの部下たち
ケンシロウを捕らえるため、ゴウムが率いてきた部下たち。全員がアミバの秘孔によって、驚異的な能力を身に着けているはずだったが、ケンシロウの翻車爆裂拳の前にあっさりと全滅した。ちなみに彼らは円盤投げ、槍投げ、砲丸投げ、ハンマー投げ、棒高跳び、ハードル、跳び箱、鉄棒に野球、果てはグリコポーズと思しき妖しげなポーズなど、およそ拳法とは思えないスポーツ競技でケンシロウに襲いかかっており、アニメ版屈指のギャグシーンとなっている。
  • ネバダ
かつて「義星」のレイと共に南斗聖拳を学んだ同門の男。修行時代からアミバとつるんで悪事ばかり働いていた。アニメ版でアミバがトキに成り代わった際にはその親衛隊長としてレイを迎え撃ったが、レイの姿を見て動揺したことから正体を見抜かれ、結果としてアミバの正体が露見する引き金となった。断末魔は「れろあ

[編集] カサンドラ(拳王配下)

トキの幽閉されていたカサンドラの獄長。
かつて大陸を制覇した蒙古の末裔と言っているが、名前からするとトルコ系である。
泰山流双条鞭、熊胴断波、泰山流千条鞭などの使い手で、特に最も凄まじい必殺技は北斗の拳には珍しい非打撃系のシンプルなショルダータックル、蒙古覇極道である。350kg(TVアニメ版では、500kgに増量。)の巨体から繰り出すその威力は、まともにくらったケンシロウを失神させ、意外にも一時危機的状況に追い込んだ程。おそらく技を見切るために故意に鞭に捕まり蒙古覇極道を受けたと思われるが、予想よりダメージが大きかったのだろう。
役割的には、その後の物語のキーマンとなるトキの重要性を演出するための障壁として登場した。また監獄の番人にもかかわらず「カサンドラ伝説」という強大なイメージを与えられ、背後に控える拳王軍の巨大さと、ラオウの影という今後の大きな流れを期待させる演出に一役かっている。
実際カサンドラ以降の展開はラオウとの対峙に大きくシフトしていることから、ウイグル獄長との対決は恐怖で閉ざされた人々の心の門を解放させ、ケンシロウ自身がラオウの影と対峙する決意を表明する意味を持つ。「ここで倒れるようなら、この先あいつを待ち受けている恐怖には、しょせん勝つことはできん」と、トキの言葉がそれを象徴している。
「あ~、聞こえんなあ」という決めセリフ、残忍かつ嫌味な性格はアミバやハートとともにパロディ化されることの多い人物だが、ラオウが拳法の奥義を強奪した武術家を幽閉するカサンドラの獄長に任命され、トキとケンシロウの邂逅という、ラオウにとってもっとも避けるべき事態の阻止を託されており、ラオウの信頼は厚かった。
1986年の劇場版北斗の拳ではラオウの側近として拳王軍を指揮している。多くの悪役がケンシロウに倒されるや部下に見限られる中、部下たちが仇としてケンシロウに挑もうとしたのも特筆される。秘孔をつかれ、ぼろぼろの身体でなおトキたちの邂逅を阻もうとした、使命感の持ち主でもあった。
アニメ版の断末魔は「たわば!」(漫画版では「をろあ!」)。
  • ザコル
ウイグルの部下。彼の命令でトキの真実に触れようとする者を処刑する処刑部隊長。
トキの情報を各地から得ようとするマミヤを処刑するために派遣され、マミヤの投げたバイクのヘルメットを砕くほどの石頭振りを見せつけたが、ケンシロウとレイの出現により阻まれ、マミヤを使った人質作戦も通用せず、部下達は逃亡し、その隙にケンシロウにこめかみの秘孔を180℃突かれ、「ぽあ!!」の悲鳴を上げたまま数時間の気絶状態になった。
  • 「ひらめ」の処刑人
ケンシロウがウイグル獄長の戦いにおいて、ダメージで一時的に失神した際、断頭台に繋がれた囚人達を処刑しようとしたが、処刑寸前に回復したケンシロウに、背後から秘孔をつかれ絶命。アニメ版の断末魔はなんと「ひ、ひ、ひらめっ!!」 という浦安鉄筋家族並の叫びで死亡。
監獄カサンドラの門を守る二神風雷拳を使う双子の衛士。筋肉質の強面の風貌を持つ巨漢で「動く仁王像」を思わせる。かつて幾人もの挑戦者をその門を通すことなく葬り去ってきており、獄長ウイグルと共に「恐怖のカサンドラ伝説」を成し遂げてきた。
二神風雷拳は、二身一体、同じ血、同じ筋肉、同じ感性を持つ者のみが修得可能な拳法。二人の指は、自壊羅糸のような鋭利なワイヤーで繋がれており、間に挟み込んで敵を切断する。
カサンドラは、別名「鬼の哭く街」と呼ばれ、拳王であるラオウが拳法の奥義を強奪した武術家を収監した不落の監獄島であり、そこに幽閉されているトキを救出すべく門の前に立ったケンシロウと戦うが、一瞬にしてその拳を見切られてしまう。カサンドラの衛士になっているのは、ウィグルに弟のミツを人質に取られているためであったが、二人はケンシロウが、カサンドラの恐怖の神話を崩壊させる救世主と悟り、人質の弟の命を捨てる覚悟で、自ら門を開けて中に通す。
ケンシロウはウイグルを破り、カサンドラにも光と生が蘇ったかに見えたが、拳王親衛隊が侵攻し、ケンシロウとトキとの再会を阻止するため、トキのいる獄舎への道を閉ざそうとする。急行したライガとフウガは巨石で塞がれゆくその通路を確保するため命を捨てる。二人は拳王親衛隊になぶり殺しにされるが巨石を支え続け、ケンシロウを明日への希望と信じ、絶命してもトキを救い出す道を閉ざさなかった
アニメではカサンドラ内部にいた師匠ソウジンとの対決(ソウジンが拳王に忠誠を誓っていたため戦いになった)という下りが追加されている。又、絶命しても巨石を支え続けたくだんも、トキの救出後になっており、二人を殺す役目も、拳王決死隊のブルグというオリジナルキャラが務める。
  • ミツ
二神風雷拳の使い手ライガとフウガの弟。兄二人は拳士でマッチョだが、弟ミツはごく普通。ライガとフウガはウイグルにミツを人質に取られたため、監獄カサンドラの衛士に身を落としていた。
ライガとフウガは、ケンシロウが、カサンドラの恐怖の神話を崩壊させる救世主と悟り、ミツの命を諦める覚悟で自ら門を開けて中に通す。ミツも死す覚悟を決め、まさにウイグルが放った大鷲に襲われ命を奪われるところであったが、「 死の覚悟が決まった奴を殺すのはおもしろくない。」というウイグルの気変わりで命を拾う。
ウイグルが倒され二人の兄と感動的な再会を果たすが、ライガとフウガの死によりごく短い物に終わる。
アニメでは、決意が固く戦おうとしないライガとフウガの目の前で、背中から刀を刺されてあっけなく殺されてしまう。
アニメ版オリジナルキャラクター。獄長ウイグルの部下で、カサンドラの刑務官。黒掌十字拳の使い手。ケンシロウへの刺客として放ったベラの監視役。ベラが任務を完遂出来なかったため、彼女の母とベラを殺害するが、ケンシロウの北斗撃墜指を受け、「ひでぶ」の断末魔を遺して爆死。

[編集] 拳王(ラオウ)の部下

  • 黒王号
ラオウの愛馬にして最強の部下。雌雄の別は不明だが、『王』と名乗るだけにあって牡馬であろう。その足跡は象と見まごうほどの巨体であり、並の拳法家はラオウが手をくだすまでもなく、黒王号に葬られていた。サウザーの配下の殺人バイク部隊も蹴散らされ、踏み潰されて全滅した。現実的には多くのがなまじの格闘者を苦もなく蹴り殺す力を備えているのだが、黒王号の場合、馬種の最大の武器であるはずの後ろ足での蹴りはほとんど使わず、ほとんどの相手を前足で踏み殺し、蹴り殺していた(それも頭部粉砕や胴体分断など凄惨なもの)。
ケンシロウと痛みわけを喫し、配下の者たちから見捨てられたラオウの元にもただ一頭残るなど、その忠誠心は厚かった。ラオウも「俺が身体を預けるのは黒王号のみ」と、それ以外の移動手段を拒絶している。又、相手の拳の強さを認めた時のみ、ラオウは黒王号の背中から降りて戦う。
ラオウ以外で黒王号がその背を許した男は、ジュウザ、ケンシロウ、バット、リュウがいる。
ラオウの死後はケンシロウとユリアのあとについて行き、第2部からはケンシロウの愛馬として登場する。その時からは、片目が潰れているのか、布キレを巻いていた。
原作漫画の終章では、ラオウの遺児リュウとの旅を終え、マミヤと別れた後、ケンシロウがユリアによって記憶喪失になる直前に突然息を引き取った。その亡骸はどこへ行ったのかは不明。主人公のケンシロウを除くと、バット、リンと共に原作の全編に登場するキャラクターでもあった。
あまりのスピード故に、流血の間もなく、傷口(=狼の牙で食いちぎられたり、削がれたような)に冷気を感じるという 泰山天狼拳 を駆使する拳士。
リュウガの宿星「天狼星」は、北斗と南斗のいずれにもくみせず、天空で狼の眼のごとく強く輝き、天駆ける孤高の星である。その真の使命は世が乱れる時、天帝の使者として北斗神拳伝承者の覚醒を促すことにあった。
時代が北斗を望んでいると悟ると、ラオウとケンシロウ、いずれがこの乱世をおさめるにふさわしいかをその目で見定める為、一時ラオウの配下として働き、またケンシロウとの闘いを望む。ケンシロウが真の哀しみに負い、それを怒りへと変えるよう、あえて「魔狼」となって狂気の殺戮に走り、トキさえ殺しめたと見せかけてケンシロウと戦った。しかし、この時既にリュウガは陰腹を(恐らくは自らの拳で)切っており、死と引き替えての闘いであった。「魔狼」の役に幕を降ろし、時代はケンシロウを望んでいることを確信したあと、事切れ、彼を見送るように息を引き取ったトキと共に天へ還っていった。リュウガもまた、その宿命に殉じた男であり、強敵(とも)の一人としてケンシロウの心の中に生き続けた。
実はユリアの兄でもあり、のちに異母兄弟とされたジュウザとも縁組上の血縁ということになる。しかしユリアの親近関係については明快な相関が発表されていないため、どのような関係になっているのかは明らかにされていない。
その外見から、モデルはデヴィッド・ボウイと思われる。登場期間は短いが、比較的人気のあるキャラクターである。
拳王親衛隊。ターバン頭に口髭を付け、巨大な三日月刀を持った、中世の中東の兵隊のような風貌。相方のカシムとともに、ライガとフウガを罠にかけて惨殺したためにケンシロウの大激怒を買い、トキの牢獄前まで追いつめられた挙げ句、ケンに三日月刀を取り上げられてしまう。その際、ケンの持った刀を真剣白刃取りのように両掌で掴み、「これで終わりだ、首長盗刃術をたっぷり味わえ」などと豪語していたことから、何かの技を繰り出そうとしたはずだが、怒り狂ったケンシロウの豪腕になす術無く、頭を刀でぶち抜かれて「あっ、い!? うれえろお!」と断末魔の叫びを遺して死亡。ケンシロウはどんな雑魚クラスの悪役が相手でも、相手が何らしかの技を出す時は出し終わるまで待ち、かつそれを出させ(もちろん効き目は無い)てから倒すことが多いが、この様に技を披露せずに殺されたのは珍しい。
拳王親衛隊でザルカの相方。アニメ化の際、名前を付けられた。ザルカとともにライガとフウガを惨殺してケンシロウの怒りを買う。ザルカの死後も替え玉を使うなどしてトキとケンシロウの邂逅を阻止しようとするが、ケンシロウに秘孔を突かれてトキの居場所をばらしてしまい、拳王の懲罰を恐れていたが、実はすでにケンシロウによって止めを刺されていたため、その心配は杞憂だった。断末魔は「なのォろ…わ」。アニメ版の断末魔は「うーんにゃら、ぴ!」
アニメ版オリジナルキャラクター。ライガ、フウガの師匠であり、風雷拳一族の長。二神風雷拳の源である「風雷十極拳」の使い手。一族の存続のため拳王に忠誠を誓い、ライガ、フウガと対決する。悪役ではあるが威厳ある人物で、かつての弟子との堂々たる対決の末、弟子の成長を認めて敗れ去った。
  • ブルグ(声優:?)
アニメ版オリジナルキャラクター。日本刀を武器に持つ拳王決死隊を率いる隊長。彼だけは鎧兜を身に着けている。ライガとフウガを殺害するも、ケンシロウによって部下は全滅させられる。さらにライガ・フウガの親友であるタカに始末をつけられる。ケンシロウにやられた際の断末魔は「あ、だ、も、す、てぇ~っ!!
拳王親衛隊(偵察隊)の一員で、トカゲのようにクネクネとした外観、暗視ゴーグル着用、そして何よりも異常に長く伸びた舌を持った、爬虫類のような男。その異様な存在感から原作・アニメ共に忘れられないインパクトのキャラクター。戦闘能力は高く動作も俊敏で、単独になったマミヤを襲って追いつめるが、余裕のケンシロウに自分の棍棒で木っ端微塵にされる。アニメでは声を担当した千葉繁が大暴走。更にはシーカーと同じ外観と行動をする部下が大勢登場するなど過激な演出をしたものの、やはりケンシロウの超絶パワーに粉砕された。暗視ゴーグルがグルグルと動いたり、さらに「みゃあ~」という特徴的な口癖のためか、原作よりも強烈な異彩を放った。アニメでの断末魔は「げぁ、ぐるーんぐるーんぐるーん・・・やられたみゃあ」
拳王の部下。老婆の変装をしてケンシロウ、トキ、マミヤの一行を小屋で待ち伏せしていた大男。毒入りの水で殺そうとしたが、殺気立っていたため(というより、あまりに無理のある変装だったため)、ケンシロウに「おまえのようなババアがいるか」と突っ込まれている(しかし、何故かマミヤは全く疑っておらず、この時ケンシロウを咎めている)。襲い掛かるも、顔面への蹴りで敗れた。アニメでは「拳王特殊部隊」を率いている。また、変装がばれた原因として、髭を剃り忘れたというのが追加されている。作中にたびたび登場するインパクト重視の雑魚キャラの1人で読者人気も高く、一部のパロディ作品ではよくネタに使われ(それもユダなどよりも強い人物として)、なんと海洋堂によるフィギュア化もなされている。アニメ版の断末魔は「はがいてー」。攻撃時の掛け声は「けぇぇい!」。
拳王侵攻隊を率いる隊長で、各地の村を次々と襲撃し、最終的にはマミヤの村までをも襲撃した。
体内にガソリンを入れて口から火を吐いて攻撃する火闘術(アニメでは「竜吐火焔術」という名前が付けられている)という大道芸レベルの技で、レイと闘うが、南斗水鳥拳の敵ではなく、体を切り刻まれ体内のガソリンが引火し、「えろばっ!!」の断末魔を上げて爆死した。
拳王ラオウがケンシロウとの初戦で相打ちとなり、その行方が不明となった後、所領の街の一部は、恐怖のタガがはずれた暴徒の手に落ちたが、ガルフもその暴徒の一人である。彼は、拳王の霊薬を作っていた"メディスンシティー"を占拠し、傍若無人の振る舞いを行なった。
犬バカでセキという名の犬を友とし、街に凶暴な狂犬を放つ。『人の命より犬の命が重い』と言う持論で、人を襲った犬に手を掛けた人々を処刑して行く。
ラオウに秘孔・新血愁を突かれ余命3日となり、徐々に破壊されていくレイの肉体の苦痛を和らげる薬を手に入れるため、マミヤはこの街を訪れる。しかし狂犬に襲われ退治てしまい、ガルフ一味に捕らわれ処刑されようとする。寸前のところをケンシロウとレイに救われるが、ガルフはケンシロウを拳王ラオウと五分に渡り合った男と知らずに無謀にも闘いを挑む。
トゲの付いた金属の輪が彼の武器であり、二個一組で攻撃を試みるが、完全にケンシロウにおもちゃにされた上、秘孔を突かれる。爆死する前に、ケンシロウが北斗神拳伝承者と知らされ、加えて「 もしかして自分は…。 」と言う問いかけに、レイより「 うむ…もう死んでいる。」と聞かされるとへたり込んでしまう。おまけに『 この街では犬こそ法律 』と吠えていたが、友である犬・セキに助けを求めると、小水をかけられる。北斗に登場する典型的なヘタレキャラの一人。断末魔は「いってれぼ!!」
映画ではラオウの部下として登場、拳王軍行進の際に沿道に集まった観衆の声援の音頭を取っていて、テンポがズレていた村人の頭を握り潰してしまった。
  • セキ
狗法眼ガルフが友とする犬。ガルフに占拠されたメディスンシティーで死刑かどうかは、セキの一声で決まる。ケンシロウに倒され、助けを求めようとするガルフに小水をかけるあたり、愛情は伝わっていなかったとされている。
ラオウの部下だったが、彼の留守中に村を独占し、『村人投げ大会』を開き、村人達をおもちゃ扱いし、自らが天下を取ったごときに調子に乗っていた所を、ケンシロウに発見され、後から現れたリュウガの泰山天狼拳の餌食にされた。原作では「頭」と呼ばれていたが、アニメで名前を付けられた。部下のゴンズと同じく額に十字の刺青を入れている。また鬼の居ぬ間の洗濯などという諺を使っており多少の学はあるようである。
  • 「あ…新記録」の男 (声優:?)
リュウガ編に登場したモヒカン系ザコ。「あべし!!」の男、「汚物は消毒だ~!」の男らと並ぶ、北斗ワールド屈指の印象派キャラの1人。上司であるアビダ主催『村人投げ大会』の記録係で、ケンシロウに蹴り飛ばされたゴンズを見て「あ……新記録」と口走ったため、アビダのゲンコツによって殺される。ほんの一瞬のみの登場であったが、彼の残した名シーンによって、心にインパクトを深く刻み込まれた読者、視聴者は数知れぬであろう。なお、「北斗の拳」及び「蒼天の拳」関連の某大辞典では、「漢の鏡」、「それほど悪党でもなさそう」等といった投票、書き込みもなされており、かなり人気の高いキャラクターでもある。アニメではゴンズの死後、さらにザコ2人がケンシロウに蹴飛ばされ、「あ、また新記録だ」と口走り、ケンシロウのゲンコツを喰らった。
  • ゴンズ(声優:田中康郎)
ラオウ配下のアビダの部下で、巨漢デブの胴体に跳ね上がったおさげ髪、額には十字架の入れ墨という、想像を絶する容姿が強烈。頭はかなり悪く、名古屋弁のような言葉をあやつるが、ろれつが回っておらず目つきもかなり危ない。村人を鎖でつないで投げる、人間ハンマー投げ大会で新記録を達成したが、大会に乱入したケンシロウに「おまえが飛ぶんだ」と言われながら蹴り飛ばされ、遙か彼方のビルの外壁に激突して破裂死。ついでに自らの飛距離記録もケンシロウにあっさりと破られてしまった。(この時に「あ……新記録」の男が記録を公認)。アニメ版での飛んでいる時のセリフは「だ~て~いで、ばぶ、あぶ
  • 「なにをぱら」の男
拳王配下の部隊のアフロモヒカンの男。ある村で他の仲間とともにフドウを集団リンチにかけていたが、ナイフで止めを刺そうとした瞬間ケンシロウに阻止され自分の頭を刺し、「なにをぱら」という断末魔をあげて死亡。アニメ版ではセリフが変更されている。
ラオウの部下。口ひげを蓄えた燻し銀。側近の一人らしく、聖帝編ですでにその姿が見受けられる。常にラオウの傍らにあって進軍の補佐を担当していたが、ラオウとフドウの戦いで、ラオウの危機を救うためフドウを射たため、ラオウの怒りを買い重傷を負う。その後、ユリアに治療され、諭されて家族の下へ帰った。アニメでもラオウの副官という重要な役回りで登場し、最終章では終始ラオウの側近として行軍に同道。ラオウが全幅の信頼を置いた希有な存在であった。
自称拳王配下最強拳の泰山妖拳蛇咬帯の使い手。拳王軍団の中で最も冷酷かつ非情な男で、実の息子であるタンジとジロをも簡単に捨て去る。
実父に捨てられたタンジとジロは、山のフドウの養子として引き取られ、大切に育てられていたが、あろうことか、ヒルカは、フドウを倒す道具としてタンジとジロをさらい、底なしの流砂に投げ入れる。タンジとジロを見捨てることのできないフドウは、躊躇せず自ら底なしの流砂に飛び込み、助けようとするが深刻な危機状態に陥る。そこに“南斗聖拳最後の将”の元にラオウより先んじていたケンシロウが、急行して引き返し3人を救助する。
ケンシロウが現れると、ヒルカは、手足のように自在に操る布(蛇咬帯)をからめ、ケンシロウの呼気を奪い、体を締め上げて身動きを封じた後、全身に装着した刃による“死の抱擁”でとどめを刺そうとする。しかし、ケンシロウのパワーは簡単に蛇咬帯を破り、ヒルカは、ケンシロウが持ち上げた巨岩に激突させられ、大きなダメージを負う。最期は巨岩に突き刺さったまま放り投げられ、部下がケンシロウに向けて放った矢に顔を射抜かれて臨終となる。
アニメ版においては、タンジとジロはヒルカと同じ一族の者とされ、ヒルカの部下もカラフルな蛇咬帯を使って一斉攻撃を仕掛け、ヒルカの最期も、身体に受けたダメージから力尽き、崖から落下して流砂に飲み込まれるなど、いくつかの設定変更が見られる。
武装したバイクを駆る拳王親衛隊。ド派手なヘルメットと仰々しい外観で、ラオウとの戦いで目を負傷し盲目になっていたケンシロウを襲うが、返り討ちにされて瞬殺される。断末魔は「はかばが」。しかしジャドウの返り血を顔面に浴びたケンシロウは視力を取り戻している(アニメでは視力を蘇らしたのはフドウの死によってであった)。アニメではバイク部隊を率いている。
ラオウの宮殿の執事。ケンシロウに敗れて負傷したラオウをユリアが看病したことについて、「チャンスですよ」「このウサもあやかりたいものですな」等と大胆にも茶化すようなことを言ったためにラオウの大激怒を買い、「もぽえ~っ!ぺいっ!」と異様な断末魔を残して跡形もなく消し飛ばされてしまった。
  • 長槍騎兵
ラオウ軍の中でも最強を誇る精鋭部隊。バイクに跨り、騎兵のようなランスを持つ。南斗最後の将のもとへ向かうケンシロウたちを足止めするために差し向けられた。その強さは本物で、ラオウ自ら「拳王配下の最強部隊」と呼び、ケンシロウの一撃を受け止めた者さえいるほどである(もっとも、二撃目であっさり倒されているが)。名も無き「その他大勢」の雑魚キャラでありながら、ケンシロウの攻撃を防いだのはこの長槍騎兵だけである。それを反映してか、PS版『北斗の拳 世紀末救世主伝説』に登場する長槍騎兵は、こちらの攻撃をガードする強敵になっている。余談だが、同ゲームでは彼等は第7章で登場するのだが、この章はトキで対ラオウ×2戦→以降ケンシロウで対長槍騎兵戦→対ヒルカ隊戦→対ラオウ×2戦と、最強のザコ戦に加えてラオウと4回も闘わなくてはならず、キャラが違っても同じHPゲージを共有しているので下手をすると最終章(ケンシロウ対ラオウ×2戦)より辛い。

[編集] その他

小物ではあるが、原作(第1話目)で、ケンシロウが北斗神拳で初めて倒した記念すべきボスキャラ。Z(ジード)とは、暴徒軍団の呼称であり、その首領の名でもある。一味全員がモヒカン刈りで、頭部に「Z」の入れ墨があり、首領は「Z-666」と彫っている。身長は2.5m程の巨漢。さらに映画版(1986年)では、3m以上はありそうな身長となった。のちにKING(シン)の副官バルコムが、全軍集会の際、Z(ジード)の名をあげていた事から、Z(ジード)軍はKING配下だったと言う可能性もわずかながら考えられる。
外道で荒くれ者ではあるが、ケンシロウに倒された偵察隊のメンバーの亡骸を見て怒り狂う仲間思いな一面や、北斗神拳に掛かって内部から破裂した骸から、死因を特定しようとするなど多少冷静な所も覗える。
水と食料が豊富にある村を狙っていたが、宿敵シンを捜して流浪していたケンシロウが、その村に辿り着くことで、村の牢番をしている少女リンとコソ泥の少年バットに出会うことになる。当初リンは言葉を失っていたが、ケンシロウは秘孔を突き、喋るようになるかどうかは、「後は彼女の心次第だ」とバットに言う。北斗の拳の物語はこの村から始まった。
ついに Z(ジード)が村に攻め入り、首領のZ-666はリンを人質にして脅し、全面降伏を迫るが、ケンシロウはリンを助けるべく歩みを進める。その姿を見て、リンは"心の叫び"を言葉で発する。
Z-666は「北斗百裂拳」を喰らい爆死(アニメでの断末魔は「おわだぐでぶひひでぶ!」、劇場版では「へぇええとぉおおぶぁあああ!!」)、Z(ジード)の軍団は一瞬にして壊滅し、リンも助かり話せるようになる。ケンシロウは、その後バットを連れて、再び宿敵シンを捜す旅に出る。尚原作では、リンはこの章のゲストキャラのはずであったが、のちにケンシロウを追いかけGOLAN(ゴットランド)の章で邂逅する。
アニメ版では「スミス爺さん」と呼ばれた。非力な村の老人だが、種籾を手に入れ耕作によって増やそうとした。核戦争によって秩序が崩壊し、我先に目先の食料を求め争った最中にあり、大きな視野を持っていた彼は、争いの無い「明日」を切り開こうと夢見ていた。また、スペード軍に種籾を要求された際「この種籾が実を結び豊富になれば、あなた方にも分けよう」と悪党にも平等な優しさを持っていた心優しき男性であったが、再度村に侵攻してきたスペードの凶刃によって倒れた。墓前にはケンシロウが彼の種籾を蒔いた。TVゲーム版ではその後のミスミの村が登場するが、稲が実っていることから無事に種籾は成長したようである。また、パチスロ版でも登場するが、スペードによって惨殺されてしまうといった役どころは原作と変わらなかった。
シンの宮殿でユリアの付き人を務めた女性(アニメオリジナル)。ユリアに献身的に使えたが、後に彼女の事情を知ってサザンクロスから逃亡させようとするなど、大胆な行動に出る。結局失敗に終わったが、本来なら極刑ものの行動を取ったサキの処分は「実家に返す」。KING時代のシンとは思えない寛大さであった。
後に廃墟となったサザンクロスにシンの墓参りにやって来たシーンも登場。
サザンクロス近郊にあったジーナ村の女戦士(アニメオリジナル)。ケンシロウ達と出会い、共にKING軍と果敢に戦う猛者ぶりを見せ、後のマミヤを彷彿とさせる活躍ぶりであった。ケンシロウにサザンクロスの場所を伝えるが、KING軍のトウダが指揮する南斗列車砲の大火力からケン達を守るべく、自らが標的の囮になって散っていった。
GOLANに誘拐された少女。目の前で父親を殺されてしまい錯乱状態になるが、ケンシロウが秘孔・定神を押したので、落ち着つきを取り戻し、眠りについた。
  • ケイ
GOLANに誘拐された女性。助けに来た夫の前で、GOLAN部隊長に妻になるよう強要された。
バットの育ての親であり、故郷のちいさな村で子供たちの面倒を見る老女。ケンシロウの力により村に湧いた水を狙って、襲撃してきたジャッカルの軍団に一人立ち向かう。人質となった子供を仕掛けられたダイナマイトから救うが、自身は爆風に巻き込まれて絶命する。これによりジャッカルは、ケンシロウの激しい怒りを買ってしまい、復讐のために追いつめられていくことになる。
バットの弟分。トヨに養子の一人。村の井戸掘りの手助けしてくれる人捜しのため、過酷な砂漠の旅を続け一時的に視力を失う。
バットと共にケンシロウを連れて村に戻るが、トヨに水を飲ませたい一心で隣の村から水を盗もうとして番人に殺される。
アニメ版では変更され、バットと2人で水を盗みに出かけ、その帰路、賊に襲われて危ないところをケンシロウに救われて存命している。
ユリアに瓜二つの容貌を持つ、美しき女戦士。
かつて妖星のユダに囚われ、消えない焼印で傷つけられた過去を持つ(因みに、真に美しいものの前では無力になるユダは彼女に手は出してはいない)。
生還の後、女の感情を捨て、村を守るため戦うようになった。ボウガンや、刃を仕込んだヨーヨー、鋼製の娥媚刺(がびし=自転車のスポークの様な長い針)を使うが、超人揃いのこの物語の中では余りにも非力とは言えど、戦士としてもかなりの腕前ではある。ケンシロウと共に村に現れたリンを風呂に入れてやるなど心優しく女性的な面も。
最初の牙一族撃退後に、報復のため弟コウをケマダに殺害される。
ケンシロウに想いを寄せたが、ケンシロウのほうはユリア一筋(でもマミヤ自身は一度だけドレスを着てケンシロウにアピールをしたことがある)。
後に南斗水鳥拳のレイが命懸けで愛した女性である。レイの死後は村に留まり、天帝編ではアインの娘アスカを預かる事になる。終章にも登場し、ケンシロウに、バットとリンの出来事を告げ、ボルゲ(ケンシロウを復讐心で付け狙う悪党)に捕らわれた窮地のバットを救おうとする。
マミヤの弟。牙一族に捕らわれ、見せしめのため、マミヤの目の前で殺される。
マミヤは、実の弟を失っても、村のリーダーとして冷徹さを貫いたので、レイとケンシロウはいたく心を動かされ、牙一族とさらなる戦う姿勢を見せる。
マミヤの村を狙う凶悪な盗賊集団・牙一族の頭。
劇中の台詞から、牙一族は牙大王を中心とした血族集団であると推測される。村からそう遠く離れていない山一帯を住処とする。首は少々かしげ気味。
ただでさえ硬い肉体を奥義・華山鋼鎧呼法などにより鋼鉄の鎧と化す華山角抵戯の使い手。手下を「我が息子達」と呼び、また手下達からも「おやじ」と慕われるが、窮地に追いつめられるや彼らを捨て駒にして逃げようとする卑怯さも見せた。
「息子達」が大勢殺された復讐をするため、レイの妹・アイリとマミヤを人質にし、ケンシロウとレイとを闘わせようと図るも、2人の作戦にはまり、ケンシロウに、秘孔「大胸筋」を突かれて防御力を無効化され、最期は岩山両斬波により絶命(アニメ版ではその後、溶岩に落ちていくシーンが追加されている)。映画版では人里離れた山奥に一族だけで大人しく暮らす部落の長として登場したが、侵攻してきた拳王(ラオウ)軍に対し、自分たちの部落を守るために戦いを挑むなど、原作ほどの悪党ぶりはなかったものの、秘孔「大胸筋」をラオウに突かれた挙げ句、オーラで吹き飛ばされ粉々に砕け散った。
牙一族の幹部で、灰色の毛皮を着ている。アニメ版で命名された。
マミヤの弟のコウを惨殺し、マミヤの涙を見たケンシロウとレイの怒りを買い、仲間達と共に「華山群狼拳」で挑むも返り討ちにされ、ケンシロウの北斗千手壊拳を喰らって「あわびゅ」の悲鳴を上げ、直後にレイに切断されて倒された。その後しっかり爆死。
牙一族の中で最も危険な男。原作に登場した牙一族の中では唯一名前を与えられた。ほとんど半獣半人のような奇怪な男で、巨大な牙と裂けた口、尋常ではないスピードを持つ怪物。理性などは全くないようで、本能で行動する。ケンシロウに死の香りを感じて発狂、狂ったように戦いを挑むも北斗神拳(北斗破顔拳)で簡単に屠られた。アニメでは、あまりの速さで身体が分かれて見える「崋山分裂拳」という技を使う。また、少しだけ喋った。
  • デスバトルの不敗チャンプ(声優:屋良有作
かつて地下組織の中で発展したデスバトルの不敗のチャンピオンだった野盗のボス。アイリを奪いにきた牙大王の華山角抵戯で鍛錬された頭突により頭を潰されて死亡。
レイの実妹。結婚を控えて幸せの絶頂に、ジャギによって両親、婚約者、その村の村人全員を惨殺された挙げ句に拉致され奴隷としてあちこちで売り回され、最終的に牙一族の手へ渡ってしまった。そのため,「あなたが新しいご主人様ですか。私はどなたの命令にも従います」と繰り返すようになっていた。彼女は己の運命に絶望し薬を浴びて盲目になるも、やがて現れたケンシロウと兄レイによって牙大王から救い出され、更にケンの秘孔治療によって視力が蘇る。
北斗ワールドの中では比較的重位置にいる人物だが、リンやマミヤらと違い、典型的な運命のなすがままに生きるしか出来ない、か弱い女性で、故に兄レイの弱点でもあった。しかし拳王軍の侵攻に果敢に立ち向かう勇気を見せたリンに心打たれ、1人の人間として運命に立ち向かう強さを持つ。
レイの死後はマミヤの村に残り、共に暮らしている。
テレビではピンク色の髪だったが、映画では兄レイと同じく青系統のカラーリングに変更(しかし映画のレイは当初から完全な白髪になっていた)。
  • 「ぱっびっぶっぺっぽおっ」の男(声優:千葉繁
ジャギ配下のザコ。ケンシロウの悪評を広める為に、村人を処刑をしていた所を、ケンシロウによって頭をノコギリで引かれ、「ぱっびっぶっぺっぽおっ」の断末魔を残して死亡。映画版では、レイのノコさばきによって見事に散った。(断末魔は「俺じゃねぇーーーーっ!!!!?」)
  • 自称・北斗神拳使いの男(声優:沢木郁也
ジャギの部下で、「ジャギから盗んだ」北斗の拳でケンシロウに挑むもあっさり敗北、地面に埋められ、これまで虐げられていた村人に引き渡される。アニメでは、ガイラという名前の鉄仮面の男が、このキャラの役割をし、ケンシロウのこめかみの秘孔を突いたところを、ケンに「何秒後だ…!?」と言われて、10秒数えた所で自分が爆死した(アニメで地面に埋められるのはこの後ケンシロウにつかまる別のザコ)。
アキの兄で足が不自由な少年(アニメでは病弱)。兄弟助け合って暮らしていたが、ジャギの身勝手な怒りによってアキが殺され、ジャギが名を偽っていたケンシロウに怒りを向ける。アニメではジャギの秘孔によってマインドコントロールを受けてケンシロウを殺そうとするという展開に変更されていたが、最終的にケンによって救われる。
マコの弟。足が不自由(アニメでは病弱)な兄を献身的に助けて暮らしていたが、優れた弟であったばかりにジャギの逆恨みを買い、砂漠に足かせを付けられて放置され殺されてしまう。死の間際にケンシロウと出会い、ケンの怒りを激増させるに至った。アニメでは死亡に至らず、ケンシロウに救出される。
  • 腕を切断された大男
ケンシロウがギュウキと腕相撲をしようとした際、俺が先だといって割り込んだ男。プロレスラーを絞め殺したことがあるらしい。「食料1ヶ月分」という賞品に目がくらみ、負けたらどうなるのかということを事前によく確認しなかった。今ではチワワやグラビアアイドルが啓発するこのことの重要性を、この男は身をもって読者に教えてくれていたのである。アニメ版には登場していない。
原因不明の腹痛で苦しんでいた少年で、トキに成りすましていたアミバの治療を受ける。アミバはユウの両親には3時間ほどで目を覚ますと嘘をつき、治してくれたら何でもするという父親に秘孔の実験をするが、ケンシロウに新秘孔である激振孔を見せる為に殺害した。ユウが既に手遅れだったことはケンシロウも承知で、安楽死させたらしい。アニメではケンシロウとの激戦中、本当に目が覚めかけるが、ケンシロウが秘孔で落ち着かせた。ケン曰く「放っておけば確実に死んでいた」とのこと。また、母親はケンシロウとの対決中でを人質として利用されるが、命は助かった。
ジャギを倒し、トキの情報を得るべく旅を続けたケンシロウが、偶然訪れた店先で暴れていた大男。名前はアニメ版から付けられた。奇跡(トキ)の村を命からがら逃げ出すものの、アミバによって3日で死ぬ秘孔を突かれて、狂乱から大暴れしヘイスタックと殴り合っていた所を、ケンシロウに諌められ、トキ(アミバ)の事を話した後助けを求めたが、時既に遅く、生涯を終えた。断末魔は「はがが あおが!!」。
  • ヘイスタック(声優:田中康郎)
エラリーの店で大暴れするゲルツを取り押さえようとした大男。ゲルツ同様、アニメ版で名前を付けられた。ゲルツに挑むも力及ばずケンシロウに助けを求めるが、1回目は見放され、2回目をして助けられた。
  • 木人形の元ボクサー
ヘビー級チャンプまでいった男。本人によればそのパンチは時速200キロ、1トンの岩をも砕くという。アミバの人体実験をやめさせ村を救うべく、わざと木人形狩り隊に捕まり単身アミバのアジトに乗り込んだ。拘束鎖を引きちぎり、アミバを殺そうとするも敢え無く捕らえられ、人体実験により死亡。雑魚を一撃で倒すパンチに正義感をあわせもった惜しい男であった。
アニメ版オリジナルキャラクター。一子相伝の秘拳・蘭山紅拳(らんざんくれないけん)の伝承者。全北斗ワールド中、現在まで唯一の女性の拳法使い。少女時代、父の遺言により女を捨て、蘭山紅拳の伝承を決意。しかしその後は、母と共にカサンドラへ囚われの身となってしまう。母を人質に取られ、獄長ウイグルよりケンシロウ暗殺を命じられ、ケンシロウに戦いを挑むも勝負はうやむやのまま終了。ケンシロウに女として生きるよう諭されるが、監視役のターゲルに母を目の前で殺され、ターゲルに立ち向かうも、討ち取られ非業の最期を遂げた。
ユダの副官。隻眼、口髭、赤い西洋の軍服を着たダンディな男だが卑劣漢とされる。
役割としては、軍事・戦略面を補佐しているらしく、ラオウが自身の居城に戻っていないことをユダに報告、この機を逃す手はないと進言している。
ユダの本拠地に乗込んだケンシロウとレイにユダの不在を告げ、ラオウの秘孔によって余命幾ばくもないレイを嘲笑したものの、ケンシロウの怒りを買って激痛が止まない秘孔を突かれ、逆に自らの愚かさを思い知るはめに。実は上官のユダにも全く信用されておらず、ケンシロウの拳を見るための囮にされていたことを知って逆上してユダに襲いかかるが、最期は紅鶴拳によって、体を背中からアジの開きのように真っ二つに切断されて終わった。断末魔は「ごぼば!」(アニメ版では「ぎゃあああ!!!おーろらああああ!!みょおおお!!」「ががががががぎぎぎぎぎぐぐげげごおおお~あああ!!!」)。
雑魚扱いにはされたが、ケンシロウに挑んだ際に、南斗の基本の一つである鳥の翼を思わせる構えを取っていることや、秘孔を突かれて激痛に襲われ、狂乱のあまり手下を切り刻んでいた拳法は、南斗聖拳そのものである。石もしくは金属の分厚い扉を手で削り取っている描写、ユダに殺される際、自身とダガール、ケンシロウの力量を比較するユダのセリフがあることから単なる雑魚ではなくある程度以上の使い手で、恐らくは南斗聖拳108派中、ユダ配下の南斗23派の一人と推定される。彼にとっての不幸は、いきなりケンシロウと対戦したことにあると言えよう。
ダガールは、2006年12月1日付のコミックバンチに掲載された「ラオウ外伝-天の覇王-」にも登場するが、剣も寸断する、中々持って威力がある「南斗比翼拳」と言う拳法を披露している(但し、これが流派名なのか技名なのかは不明)。加えて北斗の拳9巻で使用された状況を見るに、突くよりも切り裂く技を得意とする流派のようである。
ユダの副官。猿の様な小男で、丸い色眼鏡をかけている。
同じ副官のダガールよりはずっと信頼が置かれており、任務としては、諜報役を担っていたようだ。ユダとレイの決戦の最中には、上流のダムを決壊させ、濁流で街を飲ませるなど、ユダの奸計の手助けを忠実に実行した。だが仕上げとばかりに ダムの水に猛毒を仕込もうとしたところにケンシロウが現れ、猛毒を飲まされた挙げ句、急いで吐こうとしたところを、豪快に顔面を蹴り上げられ、手が喉を突き破って絶命。死亡した際、手下が逃亡せずケンシロウに対して襲いかかっており、部下からの信望もあったようである。ちなみに毒、ダム決壊時に流された手下は格闘ゲーム「北斗の拳」においてユダの必殺技に関連して登場する。
アニメでは「鉱支猫牙拳」という拳法(格ゲー北斗の拳においては爪でひっかいて攻撃する拳法として描写された)を使ってケンシロウに挑むも返り討ちにされ、落下しながら爆死した。
コマクの手下。マミヤを誘拐する為の時間稼ぎとして、コマクに煽てられ、ケンシロウと戦う。鉄球を持ってケンシロウに挑むが鉄球を破壊され、北斗撃墜指により殺される。断末魔は「ごーっ、ぎゃぁ!」
  • シカバ
コマクの手下。ゴーギャが時間稼ぎをしている間にマミヤを誘拐するが、ケンシロウに見つかり部下を殺され、復活したレイの南斗水鳥拳により殺される。
サウザーの配下。名前はアニメで付けられた。「ハイハイハイーッ!」の掛け声とともに互いに投剣を投げあい、徐々に間合いをつめて相手を切り刻む南斗双斬拳の使い手である二人組。サウザーの行進を遮ったケンシロウに挑みかかるが、遠近感が狂う秘孔を突かれて互いの投剣を受け損なって絶命した。南斗108派の一つかどうかは、原作のどこにも記述がなく推定の域をでないが、拳法名に「双鷹」「飛燕」「流鴎」などの鳥類に関する語句が入っていないことから、108派に含まれない南斗の流派とも考えられる。
  • 「汚物は消毒だ!」の男 (声優:菊谷隆二、新劇場版:?)
サウザー編に登場した雑魚。モヒカン頭にサングラスというルックスで垂れ眉。土下座を怠った(あるいはひざまずくのが遅れた)老人に火炎放射器を放ち、「汚物は消毒だ~!」の名セリフを吐くも、ケンシロウに火炎放射器を奪われ、「お前の言うとおりだ。汚物は消毒するべきだな……」と予想通りに逆消毒される。
そのインパクトは絶大であり、パチスロ北斗の拳や2006年公開の映画にも登場している。アニメ版ではセリフが変更されている。作中では火炎放射器が4度ほど登場し、近代兵器の名残りを見ることができる。サウザー軍はハーレーとおぼしきバイクやニードル銃を装備しており、他の軍団より近代化が進んでいたと思われる。
ちなみに、2006年に登場した格闘ゲームでは、サウザーがこの台詞を言う場合がある。また、Tシャツまで発売された。
  • オウガイ (声優:大久保正信)
南斗鳳凰拳先代伝承者。サウザーの師父。
孤児であったサウザーを親身に育て、南斗鳳凰拳の次代伝承者として鍛えたが、南斗鳳凰拳の宿命によりサウザーの手で命を落とすことになる。この出来事は本来は心優しかったサウザーをおおいに歪ませることになった。
サウザーからは、原作では「お師」「お師さん」と呼ばれていたがアニメでは「オウガイ先生」と呼ばれている。
2006年の劇場作品「ラオウ殉愛の章」ではオウガイとサウザーの過去について全く語られず、オウガイの陵墓である聖帝十字陵建設の意味も描かれなかった。
聖帝に抵抗するレジスタンスのメンバーの子供。父親が持ち帰った食糧を食べた所、毒が入っており命を落とす。TVアニメ版ではその後、ケンが突いた秘孔によって蘇生した(2006年公開の映画では原作と同じ設定になっている)。
かつて「仁星」のシュウと共に南斗聖拳を学んだ同門の男。拳法名は不明だが、南斗一〇八派中、聖帝サウザーに下った一派だと思われる。
シュウは膝上の筋を切られた状態のまま、聖帝十字陵の頂に置く聖碑を運ぶことになるのだが、ますます広がる足の傷を見かねて、サウザーに、せめて傷に包帯を巻くことを嘆願する。たが、冷酷なサウザーは、リゾとその家族全員の命を代償に許してやってよいと言い、リゾはシュウに詫びるしかなかった。
シュウは、リゾの気持ちを汲み、「今は、お前たちの心が動いただけで充分だ。」と話し、「その心が、いずれこの世に再び光をもたらすことであろう。」と予言する。その言葉と懸命に聖碑を運ぶ姿に、敵の兵士の一部までもが心を打たれる。
南斗六聖拳「仁星」のシュウの息子。息子であるシバの血の中にも「仁星」は息づいており、聖帝サウザーとの初戦で、深手を負わされてしまって捕らわれた、ケンシロウの救出に一人で立ち向かい、最後は聖帝軍の執拗な追っ手もろともダイナマイトで自爆してケンシロウを救った。かつて南斗十人組手の際に、ケンシロウは、シュウに助命されたが、息子のシバにまでも命を救われたかたちとなり、心よりシバとシュウに詫びた。シュウは、そのシバを誇りに思う。原作での出番は上記、ケンシロウの救出シーンだけだが、アニメ版ではもう少し登場場面が増えている。
  • タカ
誘拐した子供を差し出して聖帝正規軍入りを目指す悪党(家屋の壁を破って侵入してきたスキンヘッドの男)に、他の5人の弟妹を守るための犠牲としてさらわれた男の子。 母親の案で、木の箱に隠れているところを、故意に発見されて連れていかれた。アニメ版では、直後に現れたケンシロウに救われ、母の元へと帰ってくる場面が追加されている。
コウリュウ親子に仕える男。コウリュウがラオウに殺されたことをケンシロウに伝えた。原作とアニメ版では姿形が異なる。アニメでは忍者のような格好をしており、身のこなしが素早い。
  • ココ
挿話の中で登場する少年時代のトキの飼い犬(アニメでは鳥)。しかし、ココは悪い狩人に獲物として殺されてしまい、怒れるトキは、北斗の道場を覗いて覚えた拳法で狩人を袋だたきにしてしまう。それを見たリュウケンに拳法の天性の素質を認められ、道場に入ることを許される。何故と言うラオウの問いかけに、トキは、兄ラオウを超えたいからと答え、こうしてココの死をきっかけに兄弟は同じ道を志す。
ある村で女や食料を奪っていた野盗の首領で、横入りしたジュウザに、いきなり口の中に小便をかけられたうえ(これがジュウザの初登場シーンになる)、顔を踏まれ地面に叩き付けようとするも、そのまま膝で首を圧し折られて死亡(アニメではハイキックを受けた直後に圧し折られた)し、ジュウザに食料と女達を奪われた。また、アニメでは「崋山角抵張り手」の使い手という設定が追加された。
アニメで名前が判明した野党の頭目。「泰山破奪剛」の使い手で、地に衝撃波を走らせる剛腕が自慢であったが、自らのアジトに侵入したジュウザと一戦を交えるも、自慢の腕を我流の拳で破壊された上、首は足で、足首は腕できめられ、最期は背骨をばっさり折られて敗死(アニメではその後になぜか爆死)。
アニメ版では、ジュウザが、ゲルガのアジトの女達をさらい、自分の根城に連れて行ったため、ゲルガがジュウザの元に乗り込んでくるパターンになっている。
明確な悪事は何もしていないのにやつあたりで殺されているため、同情するファンもいる。
北斗神拳伝承者候補として一度は修練場の門をくぐったが、リュウケンに才なきと判断されて、雪の降り積もる日に破門された少年。ケンシロウより年長。
修練場を去る途中で転倒したところを、見送りにきたケンシロウと会い、情けは無用と頬をはたくが、破門された悲しみとケンシロウの目に湛える深い哀しみから咽び泣く。最後は、お前と知り合えただけでよかったと告げ、帰って行った。
その顛末を見ていたラオウは、情けは拳を曇らすのみとケンシロウの行動を否定。しかしトキは、他人の哀しみを己の力に変えられるならばケンシロウが一番強くなるかも知れないと語った。
挿話中の僅か数ページの登場だったが、当初リュウケンは4名の養子を取ったという設定に当てはまらないオーパーツ的な人物になっていた。リュウケンはもともと多くの養子を取り、最終的に能力の高い4名に厳選したのではと一部で噂されている。別の拳法の拳士となって再登場を期待する読者もいたが、かなわなかった。
ヒルカの実子(アニメ版では同じ一族という設定)だが、非情にも捨てられてしまった兄弟。山のフドウの養子として引き取られていたが、フドウをおびき出すために、ヒルカにさらわれ底なしの流砂に投げ込まれる。しかし、命がけで流砂に飛び込んだフドウと彼の救援に駆けつけたケンシロウにより命を取留める。面差しからしてタンジが兄でジロが弟と思われる。
山のフドウの養子として育てられている子供たちの一人。
心優しきフドウは、捨てられた子供たちを引き取り、実子のように育てていた。同じく養子のタンジとジロがヒルカに連れ去られたことをフドウに伝えようとしたが、拳王先遣隊に見つかり、いたぶられている所をケンシロウに救われる。ケンシロウは、フドウの危機と察し、“南斗聖拳最後の将”に会うことより優先して救援に向かう。

[編集] 元斗皇拳

[編集] ファルコ

(声優:田中秀幸

北斗南斗の両者を統べ、天帝に仕える「元斗皇拳」最強の使い手にして伝承者。帝都の将軍。別名:金色のファルコ。

かつて、拳王(ラオウ)が軍を率いて、元斗の村(→後の中央帝都)へ侵攻した際、ラオウとの相打ちを予知し、ラオウの死によって統制を失う拳王軍によってもたらされる最悪の事態を避けるべく、みずから右足を切断して差し出し、拳王軍を転進させ、ラオウより「その片足は一国に値する」と評させた男。

ジャコウに天帝を人質に取られた為に、やむなくケンシロウと一戦を交わす事に。光輝と高熱、或いは冷気を発する拳を駆使し、突かれた秘孔の周辺の細胞を滅殺する(この場合は焼き尽くした。因みに胸の中央)という方法で北斗神拳を防いで激闘を繰り広げた。

アインらの活躍によって天帝が救出されるとケンシロウと共闘し、元凶であるジャコウを倒すが、ジャスク(アニメ版での緑光のタイガ)に連れ去られたリンを追って、修羅の国へ向かう。最期は修羅の国にて、無名修羅との激闘後、リンを救えなかった事を心に懸けるが、ミュウから届けられた『元斗の伝書鳩』の手紙を読み、彼女の胎内にて自身の子が宿っている事を知り、ケンシロウに看取られながら静かに逝った。モデルはロッキー4のドラゴ役で有名になったドルフ・ラングレンと思われる。

なお、GIカットのように側面を刈りあげつつ上はやや若干長めに残し、上面を平らに切り揃えるという独特の角刈り、それに金髪という、この独特の風貌は、観る者に強い印象を与えた。ツッパリブームでもあった当時、このヘアスタイルはリーゼント、パーマに次いでツッパリ少年に人気があった。

名前の「ファルコ」は、帝国陸軍航空隊の先鋒として、南方侵攻作戦で活躍した旧日本陸軍一式戦闘機「隼(はやぶさ)」(=ファルコン)に由来する。

彼ら元斗の拳士が仕える「天帝」とは一般的には道教の言葉であるが、この作品中では「帝都東京」に住む「天皇」のもじりになっている。同様に、「元斗皇拳」の「皇拳」は「皇軍」のもじり。

[編集] その他

帝都の将軍。ケンシロウと拳を交えた最初の元斗皇拳の使い手で、ファルコに次ぐ腕を持つ。別名:紫光のソリア。かつて、ファルコと手合わせしたことがあり、その際に片眼を失明している。
アニメ版では総督ジャコウからの天帝の命により、北斗と南斗に係わる者を抹殺するため、マミヤの村の長老を(原作でのファルコに代わって)惨殺した。元斗流輪光斬などの必殺技を駆使してケンシロウを苦戦させたが、北斗百裂拳で爆死。
原作、アニメ版共に描写が短いため正確な点は不明だが、ケンシロウとの闘いにおいても邪念がなく、ファルコに純粋な忠誠を誓っていることからファルコがジャコウに屈した理由を知っていると推測される。
容姿容貌は映画『コナン・ザ・グレート』主演当時のアーノルド・シュワルツェネッガーをモデルとしている。
名前に冠されている「紫光」とは、帝都防空戦に活躍した旧日本海軍局地戦闘機「紫電(しでん)」に由来する(「電」は古語で、日本刀の刀身が冷ややかに照り返す光を意味する)。
帝都の将軍。元斗皇拳の使い手の1人だが、ファルコがジャコウに屈した真実を知る。別名:赤光のショウキ。
暴虐の限りを尽くすジャコウに怒りを爆発させて命を奪おうとするが、天帝を守護しようとするファルコに止められる。友であるファルコはショウキを自由にするため、彼に殺されたかたちで、死体に紛れて中央帝都より送り出そうとしたが、見破ったジャコウの息子シーノ(アニメ版ではオリジナル元斗の戦士、青光のボルツに変更)の槍に貫かれてしまい、発見したケンシロウの胸の中で息絶える。
かってショウキには、自分の村を野党から救ってくれたケンシロウの恩義に報いるため、ケンシロウとユリアに隠れ家を提供し、保護したエピソードがある。第1部でラオウを倒した後、静かに暮らせる場所を探すため、宛のない旅を続けていたふたりにとって、そこは安住の地となった。
恩人であるショウキの死を看取ったケンシロウの怒りはすさまじく、シーノはケンシロウが遠投した槍(=ショウキを殺害した自分の槍)で貫かれ殺されてしまう。
彼が元斗皇拳の使い手の1人と明言されているのはTVアニメだけで、原作でははっきりとその点は語られていない。
風貌のモデルは千葉真一(ハリウッド名:サニイ・チバ)。
名前の「ショウキ」は、帝都防空に多数配備された旧日本陸軍二式単座戦闘機「鍾馗(しょうき)」に由来する。なお、TV版と同時期に発売されたファミリーコンピュータのソフト「北斗の拳2」では「赤光のブロンザ」という別名で登場していた。
アニメ版オリジナルキャラクター。帝都の将軍。元斗皇拳の使い手の1人。別名:青光のボルツ。
原作におけるジャコウの息子シーノがアニメ未登場で、その代役設定で登場。そのためジャコウに組し、元斗の拳士ではあるが、ファルコとショウキに敵対する悪役となっている。(おそらくはジャコウの命もあって、)ケンシロウの恩人でもあるショウキを殺害するが、最期はケンシロウによって、あだ討ちという形で北斗百裂拳で爆死した。原作でのシーノは、ケンシロウの放った槍で即死。シュウに止めを刺したサウザー並みの正確さであった。
アニメ版オリジナルキャラクター。帝都の将軍。元斗皇拳の使い手の1人。別名:緑光のタイガ。
原作におけるジャコウの息子ジャスクがアニメ未登場で、その代役設定で登場。ボルツと同じくジャコウに組し、ファルコと敵対する悪役。
ケンシロウとは唯一、拳を交える事がなかった拳士でもある。帝都崩壊後は原作のジャスクの行動どおりリンをさらって修羅の国へ逃亡するが、直後に名も無き修羅に惨殺される。( 尚、帝都崩壊時の彼の仔細な行動を見ると、原作でのジャスクとは対照的に、天帝ルイが解放された後はジャコウをあっさり見限るが、かといってファルコやケンシロウ側に降伏するわけでもなく、自身の逐電のために「北斗の軍」側の天帝の血を引くリンを連れ去って修羅の国に渡り、抗敵するファルコとケンシロウをさらなる過酷な戦いに巻き込むような少々複雑な所行に及んでいる。)

[編集] その他(天帝編)

[編集] アイン

(声優:山口健

アメリカ国旗を模した衣装を身にまとい、自己流の喧嘩拳法を繰り出す賞金稼ぎで(独特の車も、恐らくは賞金首の一人だろう、彼にボコボコにされた首輪の男を足蹴にし、それを合図に運転させていた。)、血の繋がりのない幼い娘・アスカの為に働く。

「やるじゃない」が彼の口癖となっている。敵と戦う前に「コレ(女)はいるのか?」と小指を立てて質問し、「いない」と答えた相手には容赦なく殴りかかってくるが、愛する女を持つ男とは闘わない主義で、「いる」と答えた相手には絶対に手を出さない。そんな彼のポリシーともいえる行為が、悪党がうろつく世界で、独特の異彩を放つ存在となった。

最初はジャコウが出した賞金首にされたケンシロウと対決するも軽くひねられ、その後バットに乗せられる格好でケンシロウたちの仲間に。

ジャコウの謀略でケンシロウとファルコが対決していた頃、バットやリンと共に帝都に潜入に成功、ジャコウを追い詰めるが罠にはめられて地下牢へ落とされて、そこに幽閉されていた天帝ルイを発見する。その後、彼らを始末しようとしたジャコウが放った落石を「これは大人の仕事だ」と言って身を挺して防いで自らは深手を負うが、残された力を振り絞って放った拳で落石を砕き、水脈を掘る為に岩盤に打たれた杭を自らの拳と引き換えに深く穿つ事で水脈を掘り出してルイたちの脱出ルートを切り開く。これが引き金となってジャコウの野望を阻止する事に成功するが、アインはケンシロウたちの目の前でアスカの事を託しながら息を引き取る。

流派を名のる拳の使い手ではなく、ただ単に喧嘩が強い普通の男ではあったが、その喧嘩の強さが並外れており(流石に北斗・元斗・南斗レベルでは無いが)、そんな彼の活躍と熱意が第2部におけるキーマンとさせた。北斗の拳の世界でも異彩を放つタイプのキャラだけに、彼のファンも少なくない。

風貌のモデルはエルビス・プレスリーで、彼の独特のリーゼントからもみ上げを取り去ったもの。ただ、コミックスのカバー折り返しに書いているように、作画担当の原哲夫は最初今ひとつ上手く似せられず苦労したという。アニメ版は金髪になり、派手さが一層強くなった。

[編集] ハーン兄弟

(声優:ハズ 郷里大輔 ギル 島香裕

南斗聖拳108派 南斗双鷹拳の伝承者。ハズが兄、ギルが弟で、荒くれ者だが厚い兄弟愛で結ばれている。【 南斗双鷹拳は、南斗六聖拳の拳士を除くと、作中にはっきりと登場した南斗108派の拳法である。又、過去登場した六聖拳でない南斗の拳士がそれまで悪役(カーネル=南斗無音拳、聖帝の部下ベジとギジ=南斗双斬拳、ユダの副官ダガール=配下の23派の一つ)ばかりなのに対し、ケンシロウ側に付いた初めての南斗の男たちでもある。】( 尚、ハズの名前については、漫画版でのみ、最初はバズとなっていたが、それ以降は全てハズと呼称されているのでこれを正とする。)

南斗108派の拳士の大半は、北斗、南斗の抹殺を目論む帝都総督ジャコウの命により、元斗皇拳のファルコによって殺害されたが、ハーン兄弟は数少ない生き残りだった。初戦にファルコに敗れたところを、アインに掠み取られてコンクリートに固められた拷問台に繋がれていたが、救出されて北斗の軍に合流し、南斗の宿命の旗印の元、再びファルコに挑む。

個々でも屈強であるが、なんと言っても南斗双鷹拳の極意は、二身一体の攻撃にあり、奥義である「双羽落爪破」は、ハズとギルが手を組んで虚空に舞い、二人のポジションの変化と重心の移動により、加速度をつけて落下して相手を切り裂くという、高度で実にやっかいな、兄弟の息が合ったコンビ技である。しかしファルコクラスの達人が相手ともなると、いとも簡単に軌道を見切られしまい反撃をくらう。これにより兄ハズは致命傷を負い、またもや敗北する。

ハーン兄弟の最期であるが、原作の漫画版とアニメ版ではストーリーが異なる。漫画版は、ファルコの道連れを狙って、瀕死の兄ハズが不発弾を爆発させて爆死するが、弟ギルは命を拾い中央帝都陥落まで北斗の軍に従軍する。しかし、アニメ版では、兄ハズが爆破に失敗した不発弾を、弟ギルが爆発させて、兄弟は壮絶な最期を遂げるものである。

北斗の次兄トキ曰く『 北斗神拳の対決では二対一の勝負はない 』と禁じ手となっているようであるが、南斗は陽拳ゆえ合理的に分派し、実に様々な流派が存在するものと考えられる。北斗の"御法度"とは対照的に、敵を殺傷させるにあたって、双鷹拳のように二人がかりで攻撃することは実に理にかなっている。他にも南斗聖拳は、奥義に武器・武具の使用を認めていて、108派ではないが、鋭利な付け爪を装着したり(南斗無音拳;カーネル)、二人で投剣を投げ合って敵との間合いを詰めたり(南斗双斬拳;サウザー配下のベジとギジ)といかにも実戦的と言える。南斗の流派にもよるが、勝ち負けに手段を選ばない気質のジャギなどは、最初から南斗聖拳を目指しておけば、ああまでも歪まなかっただろう。

風貌のモデルはプロレスラーコンビ「ロード・ウォリアーズ」(アニマルとホーク)である。

[編集] その他

レジスタンス「北斗の軍」と行動する幼い少女。帝都軍に捕らわれた父の救出を待っていた。
海のリハクを軍師に「北斗の軍」を旗上げして、帝都の圧政に抵抗するリンとバットは、マムの父親も繋がれている囚人護送車を襲撃して解放を図る。しかし、守りきれないと判断した帝都兵は、護送車に火を放ち、他の囚人もろとも、マムの父親も焼き殺されてしまって作戦は失敗する。
「 パパは?」と尋ねる幼げなマムの言葉に、いくら賞金首の手配書の金額がはね上がっても、ケンシロウが不在の中、苦戦を続けるリンとバットは涙をこらえるしかなかった。北斗の物語の第二幕はこうして始まった。
帝都の郡司令の一人で「華山獄握爪」の使い手。成長したバットとリンが率いる「北斗の軍」の反攻や、ケンシロウにより各地の郡都が壊滅していることを知っても、自身の郡都の安堵には自信満々であった。
関係のない別人の女をリンと間違えて捕らえ、あえて見せしめのため、「北斗の軍」のリンとして公開処刑を行なう、卑劣な策を廻らそうとしたが、処刑場に現れたケンシロウと一戦を交えることに。
「華山獄握爪」は、体を回転しながら、握った鋼鉄をも引きちぎる技であったが、ケンシロウには全く通用せず、軽くあしらわれた上、秘孔を突かれ空中で爆死。断末魔は「ぺぶしゃ!
バスクの郡都は抵抗軍の手に落ち、戦いの決着がついた後、リンとバットは、ケンシロウと再会できて感涙にむせぶ。
バスクのモデルはプロレスラーのハルク・ホーガン。強者の群雄割拠となった後期北斗の中で、久々にケンシロウが『圧倒的な強さで粉砕』するカタルシス感を味わわせてくれたザコキャラだった。
  • バロナ(声優:田中康郎)
バスクが統治する郡都の副官。間違えて捕らえた女をリンとして公開処刑にしようとしていたが、たびたび「はあ~!」という大きな息を吐いていたためか、現れたケンシロウに「息が臭い」と言われ、怒って挑む。しかし一撃で地中にめり込まされ、おそらく死亡。
モデルはプロレスラー・俳優のミスター・T。なお雑誌掲載時及び単行本では、バスクが黒人のバロナを差別的な語句で卑下する台詞があったため、アニメ版では改変され、愛蔵版・文庫版もそれに準じた台詞に。
  • ザク
ケンシロウに制圧された郡都の司令。拳王配下とは別人。劇中には名前だけが登場した。
帝都の郡司令の一人で、拳法の心得はないが、妖しげな風貌を持つ催眠術師。極度のめんどくさがりで、何をするにも「面倒」と言う言葉を連発していた。
ケンシロウと対峙し、催眠術で操ろうとするが効くはずもなく、本人が「息を吸うのも面倒だ」と言ったばかりに、息が吸えなくなる秘孔を突かれ死亡。
モデルは映画「スター・ウォーズ」のジャバ・ザ・ハットだが、原作であまりにジャバに似ていたせいか、アニメ版では水色の髪の毛が付けられ、似ても似つかない姿になっていた。
天帝ルイを幽閉し、その権威をもって天帝の代理人として総督の地位に就き、ほしいままに権力を振るうが拳法の心得や実力は全く無い。
過去のトラウマから極度の暗所恐怖症・北斗神拳恐怖症になり、暗くなると暴れだす。暗所恐怖症は一人で逃げるときにも自らの両肩にライトを置いていた位の重症(ちなみに帝都の照明は奴隷による人力発電である)。アニメでも千葉繁の分裂気味の声で「くらーい!」「もっと光を!」等の名セリフを生んだ。
悪知恵が働く狡猾で下衆な男で、元斗の村にラオウが侵攻した時も、ラオウにその性格を見抜かれ殺される寸前になるが、ファルコの母をダシに使って命拾いする(これが北斗神拳恐怖症の原因)。
天帝を人質に取られてファルコが手も足も出ない事をいい事に、彼に理不尽な命令を下すなど調子に乗っていたが、アインの命を張った行動で天帝が解放された後、ファルコによって呆気なく始末される。終始憎まれ役で、ロクな所が無かった。
ジャコウの権力の内容は「天帝から全権をあずかる総督」というものである。これは、「我々は天皇の統帥権を補弼する陸軍である。よってそれに逆らうのは統帥権干犯」と周囲を恫喝した旧日本帝国陸軍がイメージされている。
アニメOPでは筋肉逞しい、とてつもなく強そうな演出であったが、本編では原作どおりの強烈なへたれぶりで、そのギャップが笑いを誘った。
アインの幼い愛娘。アインはアスカのために賞金稼ぎを生業としていたが、バットやリンたちに出会い、娘が父を語る時、歴史を作ったような誇れる男になろうとする。
賞金稼ぎ時代より、しばしばアスカを敵から狙われていたアインは、彼女をケンシロウに頼んでマミヤに預けてもらう。こうしてアインは、悪政を敷く帝都軍との戦いに専念して身を置けるようになる。
アインの死を引き替えとした活躍をきっかけに、中央帝都は崩壊し、再び平安は訪れようとする。
愛する父の亡骸を前に、アスカは、自分が泣いたら父は眠れないと話し、気丈にも泣こうとしない。そうして、アインの形見のグローブを、父が喜ぶからとケンシロウに託す。ケンシロウは涙を誘われ、新時代のため戦い、散っていったアインの想いを汲み取り、彼の死を決して無駄にしないよう、アスカに約束する。
また、91年に発売されたゲーム「北斗の拳4 七星覇拳伝 北斗神拳の彼方へ」では、成長した姿で登場していた。
アインと同じ賞金稼ぎの隻眼の大男。ケンシロウに敗れたアインをあざけるが、アインに顔面に一撃を喰らわされ倒れる(おそらく死亡)。こうしてアインは改めて自身の強さを確認し、彼を赤子扱いしたケンシロウの強大さを知る。
初期のナレーションやサウザー等の演技で、アニメ北斗を代表する声優の1人である銀河万丈の、最後の北斗出演である。
  • ゴル
アインの仲間。アスカを狙った賞金首たちが村に攻めてきたことをアインに伝える。
アインの仲間の賞金稼ぎ。日頃からリーダー格だったアインを疎ましく思っていて、ハーン兄弟が収監されているA級反逆者収容所襲撃の際、預けた愛娘のアスカを盾にされ、手出しできないアインを殺そうとするが、助けに来たケンシロウに捕まり、ナイフを頭に突き立てられて、意地悪く始末される。最期の言葉は「やめてとめてやめてとめてやめてぇ!!」で、「とめった!!」という断末魔で強烈なインパクトを残す。
  • シーノ
ジャコウの息子。ジャスクの弟。北斗の軍が攻めてきたとき、北斗の旗を燃やし北斗の軍を挑発するがケンシロウの投げた槍を喉に受け死亡。アニメでは未登場で、青光のボルツという元斗戦士が代役設定で登場。
  • ジャスク
ジャコウの息子。シーノの兄。アインの鉄拳を喰らい壁に激突するが生きていて、帝都崩壊時にリンをさらい修羅の国に逃亡する。が、修羅の国に到着早々名もなき修羅に殺された。アニメでは未登場で、緑光のタイガという元斗戦士が代役設定で登場。
リンの双子の姉で天帝。
ジャコウにより帝都内部の最下層の地底深くに、長らく幽閉されていた。そのため、目が見えずにいる。赤ん坊の頃より生き別れた妹であるリンのことを伝え聞いており、いつも思っていたようだ。
リンの立場を昇格させるためのキャラクターともいえ、明らかに後付けの強引な改編の産物ともいえる。そのためか、天帝編以降は漫画、小説共に一切登場しなかったので、その後彼女も含めて帝都がどうなったかなどは不明。
ファルコに仕える信望厚き少年従者。ファルコ、ミュウらと共に天帝ルイの所在を捜索していた。ファルコがケンシロウとの決戦に出向く前に、帝都に仕掛けられた爆薬の起爆装置を託される。
ファルコは自身が敗れた時は、ジャコウが北斗の恐怖に狂い、幽閉した天帝を殺して逃げ出すことが予見できたので、起爆装置のボタンを押すようにサイヤに命じたのだ。しかし、密偵の報告で起爆装置が見つかってしまい、ジャコウにより、ミュウと共に地下の最下層に落とされてしまう。
同じくして地下に落とされたのは、帝都に潜入して、その場に出くわしたアインと、別行動をしていたリン、バットで、5人はそこで行方がわからなかった天帝ルイと遭遇する。天帝ルイは、罪人が落とされる最下層の地底に幽閉されていたのだ。そして彼女がリンの双子の姉であることも判明する。
アインの命がけの活躍で、地下水脈の噴出に成功し、その水流に乗って地上に脱出したものの、サイヤは帝都内に取り残されてしまい、帝都陥落を知ったジャスクが自暴自棄で帝都を爆破、その爆風に巻き込まれそうになるがケンシロウに助けられる。
アニメ版におけるサイヤは、役回りはほぼ同じであるが、少年従者から青年兵として設定を変えられている。又、ジャコウにより地下の最下層には落とされる場面は、ミュウに加えて、アイン、 リン、バットと共で、5人同時となっている。
  • ミュウ(声優:小川久仁子)
帝都の宮中侍女で、ファルコの恋人。帝都のいずこかに幽閉されている天帝ルイの所在を探るためにジャコウに身を差しだし、表向きはジャコウに使える立場であった。
もしもの時は、帝都に仕掛けられた爆薬の起爆装置のボタンを自分に押させてくれと、愛するファルコに嘆願する。「ファルコの死は、自分の死」という覚悟からであったが、この言葉により、ファルコは思い残すことなくケンシロウとの決戦に向かう。
密偵により起爆装置が見つかってしまい、サイヤ、リンたちと共に地下の最下層に落とされてしまうが、そこで捜していた天帝ルイと偶然再会し、アインの死を賭けた活躍で地上への脱出に成功する。
帝都陥落後は、ジャスクが修羅の国に連れ去ったリンを追って、死の海へ旅立つファルコを見送るが、その後でファルコの子を宿したことがわかり、元斗の伝書鳩で知らせた。修羅の国にいるファルコに懐妊の報が届いた時、彼は命数が尽きようとしており、元斗の血脈が続くことを知って、ケンシロウに看取られながら安らかに逝った。
この時のファルコの子は、ゲーム「北斗の拳4」にて、「白銀のミッシュ」の名で、二人の息子として登場している。

[編集] 北斗琉拳

修羅の国第一の羅将。北斗琉拳の伝承者。ラオウ、トキ、サヤカの実兄。
幼少期、母の死をラオウと共に目の当たりにした事や、ジュウケイに北斗宗家の血を引くヒョウを立てるよう強要された事などにより、これらが遠因で歪んだ性格を持つ。その性格は、相手の気持ちなどはどうでもよく、要は「おのれに従うか、それともか」といった力ずく的な思考であり、その辺りはラオウとよく似ている。
容姿が似ていることからラオウになりすまし、修羅の国の救世主伝説を流す。ヒョウの記憶を奪ったのは、ジュウケイではなく彼であり、北斗宗家抹殺のために実の妹までも殺す様はまさに魔人である。
身体から発する魔闘気を封じるため、全身と素顔を鎧で覆いつくしている。この鎧が裂け崩れると鎧で抑えらていれた魔闘気が大量に放出され、あげく魔界へと堕ちてしまう。カイオウの魔闘気は、鎧を着けていてもなお噴き出す強力なものである。
一度はケンシロウが瀕死の惨敗を喫する程の強さだったが、ケンシロウとの2度目の戦いで自分も北斗宗家の一人であったことを知り、ケンシロウに敗れる。最後は心に正気を取り戻し、ヒョウと共に溶岩の中で死んでいった。顔の傷はいつ付いたのかは不明(ちなみに、なぜか北斗琉拳の使い手は、様々な経緯から額に斜めに傷がついていることが多い)。
鎧姿のカイオウは、スターウォーズに登場するダース・ベイダーをモデルにしたと思われる。なお、映画「ロード・オブ・ザ・リング」にカイオウの鎧姿そっくりのサウロンが登場する。
修羅の国第二の羅将。北斗琉拳の伝承者。ケンシロウの実兄。北斗宗家の嫡男。
ジュウケイによって北斗宗家に関する記憶を封じられ、額にX字の傷を残す(実はジュウケイの記憶封印は不完全で、完全に封じたのはカイオウ。ケンシロウとの闘いの中でその封印は解かれる)。記憶を失いながらもカイオウにはない優しさがある。
部下の中では、ヒョウこそ修羅の国の救世主になるであろうと信じる者もいた。しかし、カイオウが、ヒョウの婚約者である実の妹サヤカを手に掛け殺害、「ケンシロウに殺された」と偽ったため、ケンシロウを敵(かたき)として激しく憎悪するに至り、カイオウの策略にはまる形で魔界へと堕ちてしまった。
羅聖殿にてケンシロウと対峙し、北斗琉拳そのものの原理を見破られたことから劣勢になるかと思いきや、北斗宗家の血に目覚め、伝承されていた宗家の拳により逆襲に転じ、最後の一撃を放とうとした所で、ケンシロウとヒョウが相打ちになるのを怖れたシャチに胸を貫かれてしまう。実は宗家の血に目覚めた中で記憶を取り戻しており、兄弟として和解した後は、ケンシロウの為に封印されていた、カイオウを倒す鍵となる、宗家の秘拳のありかをケンシロウに教える。又、二人が相打ちとならなかった報を聞いて怒れるカイオウが差し向けた、最強の修羅部隊に対し、深手の身でありながら黒夜叉と共に交戦して撃退する強さを見せた。
最後までカイオウを実の兄のように慕い、友達のように思っていて、カイオウが歪んだのは自分の責任だと責め続けていた。最期はカイオウの胸で事切れ、その亡骸はカイオウと共に溶岩の中に埋まった。
成人後はそれほど風貌が似ているようには思えないが、修羅の国の子供たちがケンシロウをヒョウと見間違えて驚く場面がある。
修羅の国第三の羅将。北斗琉拳の伝承者。
疾風のごとき拳速を誇る。血筋は不明であるが、ヒョウが「我が弟」と呼びかけていたことから、ケンシロウの血縁の可能性もある。
ボロに化けたシャチがリンをハンの元に置いていったため、ケンシロウが現れ、激闘を繰り広げる。ケンシロウの過去を知っていた。
床にめり込んだケンシロウをさらに埋めたり、サイキック合戦で大岩をぶつけ合ったりとケンシロウと奇天烈な戦いを繰り広げた。ケンシロウに倒されて以降は、作中に挿話などもなく、一切、名前が上がることがなかったため、ある意味ではジャギ的なポジションだったとも言える。
フレディー・マーキュリーがモデルと思われる。
正統な伝承者ではないが、北斗琉拳の使い手。
赤鯱の1人息子であり、修羅の国の者ではないが、この国の現状を嘆き、北斗琉拳の大老(ターロン)であるジュウケイに請い、鍛錬して拳を身につける。
琉拳の使い手としての実力は羅将には及ばず、第三の羅将であるハンにも通用はしなかったものの、この国で彼を倒せる修羅は皆無で、修羅を喰らう鬼の意味を持つ「羅刹」として畏れられ、修羅として1800勝の郡将カイゼルにも互角渡り合いこれを倒した。
普段からボロ(=戦いに敗れ死にきれず、両足の腱を切られた者たち)を装い正体を隠していたが、ケンシロウやハンからは、いち早く見抜かれてしまう。以後、ボロの変装はしなくなった。
レイアという恋人がいるが、戦いに身を投じているうちは、彼女への「愛」を捨てていた。
当初は修羅の国に渡ったケンシロウを利用して、冷徹にも三人の羅将を倒すための捨て駒として考えていたが、ケンシロウがカイオウに敗れた後、彼をヒョウから守る際、片目を犠牲にしてケンシロウを救った。以後、いつから持っていたのか、父である赤鯱の形見の眼帯を着用していた。
最期は北斗宗家の秘拳とレイアを守るためにカイオウと戦い、叩きのめされるが、女人像の力で立ち上がり、カイオウを退かせる。その後、悔いを残すことなくレイアに看取られて死んでいった。
北斗琉拳の大老(ターロン)と呼ばれる先代の伝承者。カイオウ、ヒョウ、ハン、シャチら4人に北斗琉拳を伝えた師であり、ラオウ、トキ、ケンシロウを北斗神拳のリュウケンの元に送る。
極めると魔道に墜ちる拳の業ゆえ、北斗琉拳の伝承を禁じていたが、暴力に呑み込まれる時代を制するため、禁を破ってカイオウ、ヒョウ、ハンに琉拳を教える。ところが3人は、拳の凄絶さに魂を奪われて羅将と称し、この国を羅将を頂点とした修羅の国へと変えてしまう。
かつてジュウケイは、自身も魔界の入り口に立ち、リュウケンに闘いを挑んで、魔界に入る寸前で救われた事があるが、時すでに遅く妻子を手に掛けてしまっていた。又、修業時代のカイオウに、過酷な試練や屈辱を与えて、人格と行状を歪ませた元凶でもある。
最期はケンシロウの到来により、ヒョウに伝承されている琉拳を封じる北斗宗家に伝わる秘拳のありかの記憶を甦らせるため、彼の元に向かうが、カイオウによる復元破孔の細工から、魔神となってしまったヒョウに斃される。
このように過去の行動が裏目にでた人物が北斗の拳には数多いが、その中でも筆頭にあげられてしまうキャラクターである。
尚「蒼天の拳」でも少年時代の姿で登場している。

[編集] その他(修羅の国)

シャチの父親。海賊船船長。かつては拳王(ラオウ)に仕えていたことがある人物。
一度新天地を求めて100名の兵と共に修羅の国に攻め入ったが、たった15才足らずの修羅一人に敗れる(彼こそが、ファルコに深手を負わせた若き日の「仮面の名も無き修羅」である)。その後は「双胴の鯱」と呼ばれる「最悪の海賊」として放浪していた。
その修羅がファルコに倒されたからか、修羅の国奥深くに子分達と共に入り込み、カイオウに敗北し、瀕死状態のケンシロウを救おうとして逆に窮地に陥ったシャチを、カイオウに硫酸を浴びせる奇策で助ける。しかし、直後にカイオウが放ったボウガンで体を貫かれてしまい、大きく成長した我が子に抱き締められながら息を引き取った。
ケンシロウとの激闘の傷が癒えず手負いだったとはいえ、修羅の国に入ったファルコの義足をもぎ取って致命傷を与えた「仮面の名も無き修羅」。
かつて赤鯱が100名の部下と共に修羅の国に侵攻した際、たった一人の修羅に敗れ去った(その時に赤鯱は、息子のシャチを修羅の国に置き去りにしてしまう)が、その時の修羅が彼であり、まだ15歳にも満たなかったと言う。
技も多彩で狡猾さも合わせ持つ「修羅忍道」の使い手。ケンシロウに刹活孔を突いてもらい、生気を取り戻したファルコに敗北するが、ファルコが倒すのに、元斗皇拳秘奥義「黄光刹斬」を使わざる得ないほど手強い無名の修羅であり、修羅の国の底知れぬ恐ろしさを表現するに十分なキャラクターだった。後に登場してくる"名のある修羅ども"よりずっと大敵である。断末魔は「おごあ」
修羅として1800勝し、支配地で配下の修羅を統治する「郡将」と言う称号を与えられている。傷を付けず一瞬にして内臓や骨を抜き取ることができる「孟古流妖禽掌」の使い手。
リンを連れ去ったシャチを追って対峙し、彼の正体が「羅刹」であることを知っても、その強さを認めて不問にしようとするが、逆に戦いを挑まれ激闘を繰り広げる。かって第三の羅将であるハンに敗北した時に、胸に深手を負っていたが、その古傷を攻められ倒される。シャチはボロを装っていた間に、周到にカイゼルの弱点を探っていたのだ。
修羅として122戦全勝、そのうち105人を2分以内に殺した。2分以内に殺さなかった者は殺す価値もなかったとので見切ったと言う。
郡将カイゼルの命により、リンを追って修羅の国に入ったケンシロウを倒すため立ち塞がる。2分間の砂時計を携行して戦うのが彼のスタイルであり、毒蛾の鱗粉を含んだマントを突かせて視覚を幻惑する「誘闘赤円舞」でケンシロウを倒そうとするが、神速の拳を打ち込まれて、逆に2分以内で葬り去られる。断末魔は「とあ」
シャチの婚約者。タオの実姉。
かつて、退却した赤鯱の船に乗り遅れた彼と出会い、相思相愛の仲となる。だが、彼がジュウケイより北斗琉拳を習い始め、時を経て行くごとに己を見失っていくの見て、彼を捨て、密かに地下室にて私塾を開き、幼児達に愛や情、そして闘いの哀しさ・虚しさ等を伝え続けた。
そんな彼女の信念は、決して揺らぐ事のない確固たるもので、一時期は、修練生となった実弟・タオにまで見切りをつけていた程。中でも「いかなる外道とて、最後に落ち着く場所は」と説いた言葉は有名。シャチが自身を守るために壮絶な死を遂げたことをうけて、より一層胸を張って愛に生きてゆく事を誓う。
レイアの弟。一度はシャチのように強い男になりたいという理由から修羅を目指すも、親友を殺せと言われ、レイアの言う愛を実感する。修練場を脱走し捕まえに来た修羅に殺されかけるもケンシロウに助けられ姉と再会する。明らかに10代前半だが、ジープを運転できる。
カイオウの妹で、ヒョウが思いを寄せた女性。
北斗宗家の血を憎悪するカイオウは、ケンシロウを、兄であり同じく北斗宗家直系であるヒョウと戦わせることで相打ちにさせ、その血脈が絶えることを画策した。サヤカは、その道具として、非情にもカイオウに殺害される。悲しみに暮れるヒョウに、カイオウが、「ケンシロウが殺した」と偽った事で、ヒョウは、カイオウの思惑通りに魔界に堕ち、ケンシロウを敵(かたき)として迎え討つことになる。
サヤカの兄弟はカイオウ、ラオウ、トキであり、カイオウ以外の兄弟との長幼は不明だが年齢から見て彼女が末子であろう。しかしカイオウやラオウの妹とはとても思えないほど美しい女性で(前者の2名がそっくりなのに対し、サヤカは直ぐ上の兄トキに似たのであろう)、登場期間の短さが悔やまれる。
何分、設定の練り込みが浅いせいか不明な点も多く、ややマニアックな人気の高いキャラクター。原作では露出の多い格好をしていたが、アニメ版では変更されている。
修羅の国で北斗宗家のケンシロウに生誕時より遣わされた従者。
北斗宗家の男に代々仕えるという最強の拳士の一人で、北斗琉拳の大老(ターロン)であるジュウケイをも凌ぐ拳を持つと言われる。
魔界に入りし北斗宗家の血を断つのが役目であり、カイオウの策略で魔界に墜ちたケンシロウの兄であるヒョウを倒そうとする。両腕に仕込んだ鉄爪が武器。琉拳の奥義「暗流天破(=ケンシロウがカイオウとの初戦で不覚を取った)」を破る秘拳(遊昇凄舞)を持っていたが、自壊羅糸を周りに張られて、左腕を失い敗北するもケンシロウに救われる。
最期は、ケンシロウとの闘いですべての記憶を取り戻したヒョウとともに、カイオウが差し向けた修羅の陸戦隊を食い止めるために戦う。激戦の末、カイオウ陸戦隊の侵攻を阻止、『 ヒョウ様の北斗宗家の拳と情愛をあの世で自慢できる。』とつぶやき、思い残すことなく死出の旅路につく。
  • コセム
ボロをまとった老人。アニメ版で名前が判明した。修羅の国にラオウが来ることを信じて待ち続けていた。ラオウが来た事を知らされて立ち上がり、囚われの子供たちを助けたが、来たのはラオウではなくケンシロウだった事を知らされ、ブロン率いる修羅に子供たちを殺害される。そして、「あんたが来たせいだ!!なぜラオウ様は来て下さらなかったのだ!!」とケンシロウを激しく拒絶した。
  • ロック (声優:?)
アニメ版オリジナルキャラクター。コセムの息子。ラオウ伝説の到来を信じていたが、父コセムからラオウではなくケンシロウが来た事を聞かされ、仲間とともにラオウ伝説を告ぐことを決意。父と同様、ケンシロウを「なぜこの国の希望を奪った!!」と拒絶するが、後に認めるようになる。ケンシロウとヒョウが実の兄弟であることを知り、ヒョウの軍団に仲間と立ち向かうも歯が立たず、死亡した。
シャチを試すためカイゼルが呼んだ修羅。シャチにいとも簡単に倒される。
シャチを試すためカイゼルが呼んだ修羅。シャチに叶わず逃げようとしたところを、背後からカイゼルに肋骨をもぎ取られて死亡した。断末魔は「はしゅ、はしゅ、はしゅううう」
  • ブロン (声優:田中康郎)
蜂起したボロを鎮圧した修羅。巨大な鉄のブーメランをケンシロウに投げるが、顔に投げ返され絶命。
ケンシロウを待ち伏せしていた修羅。カニに似ている。そのため戦闘の際にケンシロウに「おれはカニ料理は好みじゃない」と言われている。両腕に装着した巨大なナイフで襲い掛かかる(技名:交牙断随)ものの、自分の罠に落とされ絶命。アニメでは場面が変更されている。
嫁探しの途中、死環白に突かれたリンを発見したが、ヌメリに殺されて奪われる。部下は皆不潔であり、本人は高貴ぶっているものの自身の唾液で髪型を整えているので同類である。
サモトをデコピン一発で殺してリンを奪った修羅。アニメではこちらがサモトになっている。リンを目覚めさせて自分を愛させようとしたが、すんでのところでヒョウにリンを奪還され、真っ二つにされて死亡した。
修羅の国の人間は愛を知らない事、普通の悪党であればわざわざ自分を愛させようとせず、すぐさま強姦してしまうであろう事から、彼はただの悪党ではなく、愛を知る人間であるという風評が広まり、マニアックなファンが存在する。
ラオウに修羅の国の制圧を懇願したボロの息子。蜂起の際、命を落とす。
ヒョウの配下の准将(アニメでは副将)。ヒョウを兄のように慕い、いつしかヒョウが目覚め、カイオウを打倒することを願っていた。しかし、ヒョウがサヤカの死をきっかけに魔界に墜ち、カイオウに忠誠を誓ったことから、訣別を告げ、四人の部下と共に闘いを挑み殺された。魔神となったヒョウは、さらに逆賊としてナガトの村を焼き払い、一族までも抹殺してしまう。
  • ママル
モリと共にレイアの教えを受けた少年。修練場で戦おうとしなかったのでレイアのところに連行される。
  • モリ
ママルと共にレイアの教えを受けた少年。修練場で戦おうとしなかったのでレイアのところに連行される。
ブタと呼ばれることが嫌いな太った修羅。ケンシロウに「ブタヤロウ!」と呼ばれ殺される。正直者が好きらしいが正直に「ブタ」と言った場合は怒る。アニメでは髪の毛が付け加えられており、またケンシロウに敗れた後、カイオウに伝言を伝えてくるように言われたが、伝えに来た場所が、間の悪いことにサヤカの葬儀だったので、ヒョウの怒りを買ってしまい、魔人と化したヒョウに魔闘気で吹き飛ばされて死亡した。
鉄鎖を操る修羅。言葉遣いは丁寧だが下卑た笑い方をする。ヒョウに地面に埋め込まれて絶命。
  • ガメレオ
アニメオリジナルの修羅。カメレオンがモチーフ。保護色により姿が隠せる。
  • リュウ
カイオウの飼っていた犬。カイオウの母が死んだ後、愛を捨てるためリュウを殺し、その悲しみを失くすためみずからの体に傷をつけるようになる。
北斗宗家の血を引く姉妹。シュメの姉。シュメの子シュケンに、伝承者の道を歩ませるため身を投げる。息子はリュウオウ。
北斗宗家の血を引く姉妹。オウカの妹。病気のため長くは生きれないことを悟り、伝承者を決める前日に姉の子リュウオウを殺そうとする。
  • リュウオウ
オウカの息子。北斗琉拳。母オウカが死んだことによりリュウオウの家系(カイオウ、ラオウ、トキ、サヤカ)は愛に彷徨するようになる。
  • シュケン
シュメの子で北斗神拳創始者。受け技が極められた北斗宗家の拳に西斗月拳の秘孔の技を取り入れ(蒼天の拳より)北斗神拳を完成させる。
  • ないアルの修羅
ハンの居城付近を統治していた修羅。
これが百戦錬磨の強者か、と思わせる小太りの体型でモヒカンに鯰髭を生やしている。また語尾の巻き舌が強く、中国の北方出身ではと推測されている。
車で領地を巡回していた所をハンの居城を探すケンシロウに襲撃され、地面や岩壁に叩きつけられるなど拷問を受けハンの居城の場所を教えるよう強要されるが「しっ、知らないアルよ!」と頑なに拒む。しかしケンシロウは「ないアル」という言葉尻をつかまえて「あるのかないのかどっちなんだ」と拷問を続け解放されたと思ったら既に秘孔を突かれており「ひょんげ~!!ぶ」と叫んで絶命した。
ところが彼が最期まで彼がハンの居城の場所を吐かなかったにもかかわらず、ケンシロウは直後「あれか…」とハンの居城を眺めている。このことに関しては「ケンシロウが突いたのは本人の意思に反してハンの居城に向かって駆け出す秘孔でそれによって居城を発見した」と解釈するのが一般的だが「実は始めから居城の位置を知っていて気晴らしに拷問したのではないか」という説もあり、それによってケンシロウは人でなしと主張する者も多く、この修羅には「忠義者」「かわいそうだ」「本当はいい人そう」など「あ、新記録…の男」以上に同情の声が聞かれる。
アニメにも登場するが、原作の「~アル」口調がなくなり、場面も変更されている。
  • 「あつくて死ぬぜ~」の修羅
シャチがカイオウに襲撃され、泰聖殿に向かうケンシロウの前に現れた火炎放射器を操る3人組の修羅。
いわゆる修羅の国編における「汚物は消毒だ~!」の男で、3人のうち2人はゴーグルを着けている。ケンシロウに軽く一掃されるが、「あっついぜ~!! あつくて死ぬぜ~!!」とインパクトのある名台詞を残した。ちなみにこの台詞は後年、データイースト社のアーケードゲーム「ならず者戦闘部隊ブラッディウルフ」の敵キャラも使っている。当時の技術レベルゆえか画面上の表記は全てカタカナであり、元ネタとは趣の異なるインパクトを残した。

[編集] 終章

  • リュウ
ラオウの実子。ケンシロウによって北斗神拳の次代後継者に指名される。
その母親については諸説があるが、作中では明記されていない。原作者・武論尊によれば、ラオウとユリアの子であるが、掲載誌が少年誌である都合上あいまいにするしかなかったという。ただ、シンならばまだしもラオウにその機会があったかどうか、原作者の言葉とはいえ、シナリオの整合性に疑問も残る。(ただしラオウの性格ゆえ、ケンシロウ失明時の間、ユリアに強制的な性交を行ったという見解もできなくはない。)
2006年に公開される映画「北斗の拳」ではラオウのラブストーリーが描かれるとのことなので、今まで行っていた原作設定の「ラオウとユリアの子」が覆る可能性がある。
少年ながら身体能力にすぐれ、大男を手玉に取る姿なども描かれたが、ケンシロウらの少年時代の描写と比べると、けして天性の超人などではなかった。一方、野望に走る前の実父ラオウが持っていたであろうようなカリスマ性をしばしば発揮している。
帝都編におけるバットと同様、一人の超人、巨人の力が世の趨勢を左右する世紀末の終焉を象徴するキャラクターであったともいえる。
ちなみに、ゲーム「北斗の拳4 七星覇拳伝 北斗神拳の彼方へ」では父親そっくりに成長した姿で登場しており、主人公の為に北斗神拳の継承者の座を捨てた。
なお、ラオウの兄「カイオウ」は同名の犬を飼っていて、悪に染まる時に惨殺した。
  • コウケツ
策謀と狡猾さでハイエナのように農地を奪い、成り上がった大地主。元はラオウ軍の馬係で、当時のラオウに媚びを売って取り入ろうとするが、『下衆なドブネズミ』と一喝された。
部下を使って人々を言葉巧みにだまし、農奴として荒地の開墾に使役させる。その中には、かってのラオウ軍の武将たちもおり、子供を人質に取っていた。リュウの活躍により人質が解放され、農奴たちの反攻によりコウケツの領地は制圧されてしまう。コウケツの切り札であるマイペット(あらゆる薬物を投与して造り上げた巨人)も、ケンシロウに倒され、最期は自分が仕掛けたトラップにはまり、ドブネズミらしく落命する。
  • バルガ
元ラオウ軍屈指の良将。
時代の趨勢が読めず、部下たちの家族と伴にコウケツの農場にたどり着いた時、息子のシンゴを始め部下の子供たちを人質に取られしまい、農奴として牛馬に身を落としてこき使われる。
リュウが故ラオウの子息だと知ると、彼の魂(かってのラオウが持っていた魂)に突き動かされ、コウケツの一味徒党に反攻して制圧、農奴の解放に助力する。
リュウがケンシロウとの旅で、男の生きざまを知り、哀しみを知る心を刻みつけた後、リュウを託される。
  • アサム
辺境の山岳部にあるサヴァの国の国王。長髪のため気づきにくいが、顔立ちのモデルは俳優クリント・イーストウッドである。
アサムの使う大乗南拳は、肉を切らせて骨を断つ一撃必砕の剛拳であり、国民の前で、巨大な牛を真っ二つに切り裂いて、国王の力が健在であることを誇示するが、実は病んでおり余命は幾ばくもなかった。
かつては神が捨てた地を平定した建国の英雄であり、国民から深く慕われる名君でもある。が、愛ゆえに息子三人を序列無き完全平等で育てた結果、今やサヴァの副王である3人は能力的には優秀でも、黙って相手に譲るという寛容の心を知らぬ傲慢な男になってしまい、次期国王の後継を争った。
サヴァの国は、アサムという一枚岩に乗った国であり、今だ辺境を徘徊する蛮族に狙われているこの国の行く末を案じ、アサムは、ケンシロウを心ある人物とみて、親心を知らず後継者争いを続ける副王3人の再教育を懇願する。ケンシロウのいざないによって、和解を果たした3人の姿を目にすると、安心したのか急激に衰弱してゆき、長兄・カイ新国王(ブコウ、サトラらの仕組んだ)即位式の最中、静かに息を引き取った。
一国一城の主であり、愛ゆえに息子達の増長をゆるしてしまった父というその姿は、聖書の一節「放蕩息子の話」が下じきになっていると思われる。
また、「牛を一撃で倒す拳法の使い手」というガジェットは、「牛殺し」で有名になった極真空手創始者、国際空手道連盟極真会館の総裁・大山倍達のものである。余談ではあるが、『北斗の拳』連載終了から6年後、1994年に大山が他界すると、極真会館には大山の高弟らによる熾烈な後継者争いが起き、結局極真会館は幾つもの団体に「割れ」てしまった。
他にサヴァ王国編に近い事例としては、中世ヨーロッパの時代、フランク王国カール大帝のもとで強勢を誇っていたが、彼の死後、3人の孫による後継者争いの末、後のフランスドイツイタリアとなる3国に分裂してしまった。
  • カイ
サヴァ王家の長兄で副王のひとり。容姿は父アサムに一番似ている。
長兄であるがゆえ、当然王位を継ぐのは自分がふさわしいと思っていた。
大乗南拳を継承しているものの、実力は国王である父には遠く及ばない。ケンシロウと相対し、歴然とした力量の差を見せつけられ、自分の命と引替えに弟二人の助命を請う。こうして父の想いを理解し、兄弟の絆を取り戻してケンシロウに救われる。
弟たちから次期国王の座を譲られ、辺境の蛮族の掃討に出た父を迎えに行くが、親子の涙の再会を果したのもつかの間、蛮族に不意をつかれて命を落とす。死の間際まで父を安心させるため、平静を装い続けるが、深手を負わせた槍には、隣国ブランカの紋章があり、不測の事態を感じたカイは、息を引き取る前にケンシロウにサヴァの国と弟たちを守ってくれるよう嘆願する。
弟たちは命数が尽きようとしている父のため、死したカイを玉座に座させ国民の前で新国王の即位を宣する。
  • ブコウ
サヴァ王家の次男で副王のひとり。3人中一番の巨漢である。
この男も長兄をさしおいて自分こそ国王にふさわしいと信じて疑わなかった。
大乗南拳でケンシロウに挑むものも、まったく歯が立たなかった。自分たちが井の中の蛙で、自らの愚行を父に詫びるため、サトラと二人かがりでケンシロウを押さえ、長兄カイに自分たちもろとも拳で貫くように訴える。
闘いの後すっかり改心し、長兄カイの不時の落命後は、旅に出て弟サトラに国王の座を譲ろうとするが、サトラに先を越されて、事実上サヴァの新国王となる。
余談だが、作品中に何度が顎鬚が消えてなくなる事があったが、最終的には顎鬚は残った。
  • サトラ
サヴァ王家の末弟で副王のひとり。隣国ブランカの王女ルセリは許嫁。
サトラが国王の座に固執して兄たちと争ったのは、隣国の王女を妻とするにはそれなりの地位が必要と考えてのことであった。しかし、ルセリからは涙ながらにそれが過ちであると説かれていた。
彼の大乗南拳もケンシロウに赤子扱いにされて、2人の兄同様改心に至り、ルセリの涙の意味も理解できた。
次兄ブコウにサヴァを託した後、ルセリと会うため極北の聖国ブランカへ向かうが、信仰心の厚き国ブランカは、今や光帝バランが支配する狂信者の国となっていた。光帝バランはルセリを狂愛しており、ルセリは一度は死も決意するが、サトラとの約束を信じ拒み続ける。サトラは彼の命を狙うバランとの戦いに巻き込まれて行くが、ケンシロウの大きな助力を得てルセリを奪回し、その愛で彼女を守り抜くこと誓う。
  • サラ
サヴァ王家の末子で王女。蛮族に襲われたリュウを救う。
病にかかった国王の父アサムを気遣い、副王である3人の兄が後継争いを続けていることに憂えており、強い男を捜すため旅を続けていた。ケンシロウに王家の行く末に援助を請い、サヴァの国へと導いた。
  • バラン
極北の「聖国ブランカ」で「光帝」と名乗り、国民から神以上の絶大な信奉を集める君主。
元々は、蛮族に襲われ殺されそうになっていたこの国の王女ルセリを、たまたま通りがかって救った男であったが、ブランカの国王を幽閉し実権を握るに至った。
幼い頃ラオウに、北斗神拳を教えてくれと懇願したさい、神に復讐するためだと言ったところ、その技を盗むことを許され、拳王軍に従軍して北斗神拳を相当な奥義のレベルまで会得していった。秘孔の知識によって(おそらく原理的にはトキと同じように)病気を治すなどの奇跡を起こし、信奉を集める。北斗神拳の奥義では、北斗剛掌波を得意としていた。
かつて、妹ユウカの死をきっかけに神や信仰への殉教を不合理と考えるようになった彼は「神」を憎み、自分が神より偉大な男になることで、神に人々が殉ずる悲劇を正そうとしたのであった。しかしそれは、神に運命をゆだねた妹ユウカと同じ信条を持つ、王女ルセリへの盲愛に他ならなかった。
ルセリの婚約者サトラは、彼女の奪還に向かう。バランはサトラの殺害を狙うが、同行していたケンシロウに阻まれる。北斗神拳同士の闘いは、正統伝承者のケンシロウに分があり、バラン自身が心酔していた真の北斗剛掌波によって倒される。バランはここで、幼くしてオーラをまとうラオウの実子リュウに遇い、彼の哀しいまなざしとその涙により、自分の過ちを悟らされ敗北する。
バランは過ちを正し、自らを崇める国民の心を解放するため、旧ブランカの国王に治領を返し、旧王族に捕らえられたふりをして処刑台に繋がれ、わざと喚くなどの醜態を晒し、矢を受けて死す。それはみごとな最期であり、リュウは、父ラオウになりかわって男の死に様を教えられた。
バランはヒョウに似た容姿であるが、その設定や死にざまなどから、モデルは1939年のアメリカ映画「汚れた顔の天使」でジェームズ・キャグニーが演じた主人公ロッキーという説が有力と言われる。
  • ボルゲ
ケンシロウがバットと旅を続けていた当時、卑怯にも火炎放射で焼き殺そうとした悪党で、原作漫画における最後の仇役である。そのあまりの残虐非道ぶりは「悪魔でさえ顔をそむける」と評されるほど。これまで登場した強敵とは違ってずんぐりと肥えた体躯に「あっあっあ」という不気味な笑い方が特徴。手の甲にはゾルドによって傷つけられた傷跡があり、自分の体を傷をつけた者に対しては一生根強い恨みを持ち続け、それを晴らすまでは絶対に諦めないという異常な執念の持ち主。
かつてケンシロウを倒して乱世に君臨しようとしたが失敗し、両目を切られ盲目となる。復讐の怨念で生き長らえ、失った目の代わりに聴力を鍛え上げて昆虫的な感覚を会得し、再び現れてケンシロウをつけ狙う。この時、ケンシロウは記憶を喪失しており、それを案ずるバットが身代わりとなりボルゲと戦うも、発達した聴力を活かした素早さによって逆に捕らわれてしまいドリルで体に穴を開けられるなどの拷問を受ける。
しかし、バットの一念の叫びで記憶を取り戻したケンシロウの敵ではなく、復讐心から編み出した秘技「多頭凶蛇棍」も、装甲で固めた頭も北斗神拳にはまったく通じず倒されてしまい(ケンシロウの拳をくらった時のリアクションは「ぼげぶげぺぷちゃべ!」)、最期はバットに始末をつけられる。バットはボルゲと差し違えたかたちとなり、命を落としたかに見えたが、ケンシロウが秘孔を突き、リンの腕の中で蘇った。
  • ジャグゾ
野党である怒愚魔党のボス。ラオウの息子リュウのいる村の食糧を奪い、それらを取り返したリュウにナイフで指先を切断されて逆上するが、ちょうどその時に現れたケンシロウに殺される。
  • リセキ
故ラオウに使えていた老人。ラオウの遺児リュウを預けられ、ケンシロウが迎えに来るのまで、生のままに育てた。
  • ハクリ
リュウに乳を与えた妻と一緒に、隔離された伝染病患者が住む村にいる。コウケツの部下に、妻とともに村は焼き払われた上、矢を受けて殺される。恩人を殺されたリュウは、こうしてコウケツ一族と闘う決意をする。
  • キスケ
コウケツの部下。口八丁で人々をだまし、荒れた土地を耕す農奴を集める。「約束が嘘だったら丸坊主になって舌をひっこ抜く」と自身で話していたが、嘘だったのでケンシロウに髪と舌が抜ける秘孔を突かれ絶命。
  • ジンバ
かつてラオウの部隊で、コウケツを部下として使っていた男。コウケツに成り代わろうとしたが、既にコウケツの配下となっていた元側近たちに殺される。時代が読めない男。
  • シンゴ
バルガの息子。コウケツに捕らわれて人質とされ、栄養失調で盲目となってしまった。父バルガの誇りを取り戻すため人質の自分を殺してくれとリュウに頼むが、リュウに諭されて、ともに闘う決意をする。
  • ヒューモ
長年に渡り、サヴァの国を狙っていた辺境の蛮族の頭。病で余命が幾ばくもないアサムが、死ぬ前に討伐しようとした宿敵。アサムと息子達を侮辱したため、怒ったアサムに一撃で粉砕される。
  • コドウ
アサムの側近。彼に使えて長く、アサムの本心を知る老人。
  • ダイナ
カイの軍の副官。サヴァの国に攻め入った辺境の蛮族であるシュタールの追撃を命じられるが、罠にはまり火責めにされる。
  • ガイラス
ブコウの軍の副官。シュタールのゲリラの追撃は危険と進言するが聞き入れられず火責めに。
  • ヤン
サトラの軍の副官。シュタールのゲリラを追撃し火責めにあう。
  • ラモン
サトラの命で、サトラが聖国ブランカの王女ルセリを迎えに行く為の使者となるが、ブランカ兵の囮に利用され命を落とす。
  • シマム
旧ブランカの宮廷作曲家。処刑されそうになるがケンシロウに助けられる。
  • オルガ
ブランカの将軍。バランに軟禁されている王女ルセリを逃亡させようとするが、バランに殺される。
  • ユウカ
幼少時代のバランの妹。重い病気となり、バランが薬を手に入れてくるが、奪った薬で助かっても神様が許さないと薬を飲まず死んでしまった。以来バランは神を憎み、神に運命をゆだねた妹ユウカと同じ信条を持つブランカの王女ルセリを盲愛する事となる。
  • ルセリ
聖国ブランカの王女。サトラの許嫁。ルセリを欲する光帝バランに国を乗っ取られ、一度は死をも決意するが、サトラとの約束を守るためバランの盲愛を拒絶し続けていた。ブランカに乗込んだサトラとケンシロウの助力により、バランの元から解放され、サトラとの固い愛を誓う。
  • バランの部下の男
バランの側近。顔の左に傷がある。ブランカ入国前からバランに付き従っており、ブランカ王の牢屋番を任されるなどバランからの信頼は厚かった。バランの「すべてを清算し、男の死に様を見せるため」の処刑の介錯人をバラン本人から頼まれその役目を果たす。その時の「お見事でした、バラン様!!」と涙ながらに言う彼の言葉から、バランの心情を知る唯一の理解者であったことがうかがい知ることができる。
  • ゾルド
バットとマミヤが通過した地を縄張りとする屈強なゾルド軍の首領で、白爪妙拳の使い手。かつてボルゲの手の甲に傷を負わしたいきさつから、異常な執着を持つボルゲに襲われる。当のゾルドは全く覚えていなかったが、部下達とともにボルゲに目を切り裂かれ、胸にケンシロウと同じ北斗七星の傷を付けられ、ボルゲの視力を奪ったケンシロウへ見せつけるがごとく殺される。

[編集] OVA「新・北斗の拳」

[編集] ラストランド

ラストランドを支配する王で、セイジの父。
一種の読心術を修得している。自らの支配をより強固なものとするため、トビの弟であるドーハ(ビスタ)の手品や、サーラの持つ秘孔を使った治療術を「神の力」として利用しようとした。暴虐非道な行いがケンシロウの逆鱗に触れ、彼によって倒される。
かつてセイジをより強い男に育てるため、涙をのんで彼を谷底へ突き落としたという過去がある。だが、真意を理解していなかったセイジはそれを心底憎んでおり、サンガの死体の頭は彼に踏み潰された。
ラストランドを乗っ取った謎の男で、正体は彼の息子。
サンガのような強い男になるために武術を磨いていたが、谷底に突き落とされて以来、彼に対して激しい憎しみを抱くようになった。そして、北斗の拳の流派の一つ・「北門の拳」を修得し、サンガ亡き後のラストランドに支配者として君臨する。
ケンシロウと激しい死闘を繰り広げた後、サンガの真意を知ると、自らその命を絶つ。
尚、北門の拳修得のための修業の際、野犬から偶然出会ったサーラを助けており、首筋にはその時の傷跡が残っている。だが、自分がさらったサーラがその時の少女であったことは、最後まで気づかなかったようだ。

[編集] 自由の村

自由の村の住人に協力する情報屋で、作中では本編のバットのような役割を担うキャラクター。
核戦争で弟・ビスタと生き別れたという。そしてその弟と再会した後は、ケンシロウ不在中のラストランドを任されることになるが、セイジの出現によって、独裁を止めることができず、やっとの思いでビスタと共に城を脱出(この時サーラに同行を求めるが、拒まれる。)。打倒セイジのため、市民を扇動し反乱軍を組織。いつしか愚かな信念・狂気等を持ち始め、神・ドーハ(ビスタ)の意志を伝える神官となることで、自らが支配者となり兄弟共に永遠の安息を得ようとするようになるが、セイジによる急襲で重傷を負い、数時間の苦闘の末、ケンシロウに見取られて逝く。「オイラが(同じ人間としての)幸せ求めちゃダメか?」とケンに問いながらの最期であった。結局、最後の最後までサーラへの想いは捨てきれず、また、ビスタを案じ続けた弟思いでもあった。
自由の村の女医。
北斗神拳などに見られる、秘孔を突くといった特徴を医術に転用している。だがその技術を持つが故に、サンガ、セイジと続けざまに利用される。
トビとは親しい間柄だったが、セイジの心に触れることで、トビと共にいたいという思いと、かつての恩人でもあるセイジと共にいなければならないという使命感の間で揺れ動くことになる。
トビ、セイジ亡き後は崩壊したラストランドの指導者となり、民のために尽力する。
生き別れになったトビの弟。
手品が得意で、その才を見抜いたサンガに拾われ、手から聖水を出すことのできる神・ドーハとして利用されるようになる。尚、この時は口がきけなくなっていたらしい。
ケンシロウとサンガとの戦いによって負傷し、生死の狭間を彷徨っている間に、ラストランドはセイジの強襲を受け、彼はトビと共に脱出する。そして、今度はトビがラストランドを守るために、民衆の心を集めるプロパガンダ的存在となる。
ラストランド崩壊後は、サーラと共に民のために尽力する。

[編集] 真救世主伝説(2006年以降の新シリーズ)

[編集] 拳王軍

2006年開始の新解釈シリーズで登場した人物で、ラオウの忠臣。もともとラオウとは修羅の国時代の幼なじみで、長じてからは妹レイナと共に海を渡って拳王軍に参加した。しかしサウザーとの対峙を控えた軍内部の低い志気を引き締めるため、自らの命を捨てた行動に出る。
2006年開始の新解釈シリーズで登場した人物。ラオウとは修羅の国時代からの幼なじみの女性。兄ソウガと共に拳王軍に参加した。拳法の心得はないが剣と馬術に長け、拳王親衛隊長として活躍する。ラオウに愛を抱く。聖帝十字陵戦で負傷し軍から離脱したが・・

[編集] 関連項目

他の言語
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