リン (北斗の拳)
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リンは、、漫画『北斗の拳』に登場する、架空の人物。
[編集] 声の出演
[編集] 人物
ケンシロウの初登場時に立ち寄った村に引き取られた娘。その村は暴徒Z(ジード)の一団におびやかされていたが、悪に服従するくらいなら死を選ぶほど気丈な娘(その気丈さは、拳王侵攻隊に占領されたマミヤの村やファルコと対峙した北斗の軍でなど、幾度となく見せつけられる事になる)。
目の前で両親(実は養父母)を殺されたショックで喋ることが出来なかったが、ケンシロウが秘孔を突き、喋る事が出来るようになった。
その後、村を助けてくれたケンシロウやバットと行動を共にするようになる。
第二部からは、美しく成長した姿で登場し、バットと共に、中央帝都の悪政に反旗を翻す「北斗の軍」を指揮先導する。
成長後もケンシロウの事を愛していたが、修羅の国でカイオウに、破孔「死環白」を突かれてしまい、一時、視覚とともに一切の情愛を失う。「死環白」は、次に目覚めた時に、どんな下司(げす)であろうとも最初に見た者に、その情愛のすべてを捧げるようになる非道な破孔だった。
ヒョウの懸命な救助もあってリンは保護され、結果としてバットを愛する様になるものの、その状況をよしとせぬバットは、秘孔を突き、リンの記憶を奪ってしまう。リンとケンシロウを今一度引き合わせようとしたのだった。しかしリンは、今までのバットとの想い出の中で、実はバットが素知らぬふりをして自分を助けてくれていた事に、つまりは彼の優しさに気付いて、ようやくバットと相思相愛となる。
後付の設定だが、実は天帝の血を引いており、天帝ルイの双子の妹である。『双星が育てば天がふたつに割れる』という天帝の掟により、ジャコウの命令で葬り去られるところであったが、元斗皇拳のファルコに救われ、養父母に育てられた事になっている。
物語の最初から、ずっと何度も目にしたリンとケンシロウとの感応( 彼女が「ケーン!」と叫ぶことでその場に赴く…など )もこれで一応の説明は付く。『 北斗も南斗も、本来は天帝を護る戦車 』と元斗の者が語っているように、知らず知らず北斗のケンシロウは、天帝の血を引くリンを護ってきたのである。
第1話限りのゲストキャラのはずが、やがてマスコットキャラを経て世紀末の希望の象徴へ、そして天帝の生き別れの妹へと、あまり先のことは考えていないといわれた本作の中でも、屈指の"出世魚"キャラとなってしまっている。
美しい女性に成長した彼女はショートヘアに鉢金を付けて闘っており、当時ドラマ『スケバン刑事III』で主演しブレイクしていた浅香唯がモデルではないかといわれている。