佐藤浩市
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佐藤 浩市(さとう こういち、男性、1960年12月10日)は東京都出身の日本の俳優。身長182cmで、血液型はA型。所属事務所はテアトル・ド・ポッシュ。日本映画史に残る大俳優・三國連太郎を父に持ち(母は三國の二度目の妻であった女性)、映画・テレビドラマ・CMを中心に安定した演技力と圧倒的な存在感で数多くの受賞暦とファンを持つ、現代の映画界に欠かせない俳優である。
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[編集] 来歴・人物
[編集] デビュー・こだわり・父との共演
- 多摩芸術学園映画学科在籍中の1980年にNHK『続・続事件』でデビュー。翌年出演した映画『青春の門』でブルーリボン賞新人賞を受賞。人一倍演技に対するこだわりを持ち、撮影中スタッフと衝突し、殴り合いの喧嘩を起こすことも少なくない。父である三國とは1986年の映画『人間の約束』で初共演するも、直接関わり合う場面が少ないため佐藤本人は「共演」扱いしなかった。しかし、10年後の1996年に公開された映画『美味しんぼ』で本格的な共演を果たした。また、日本アカデミー賞とブルーリボン賞の最優秀主演男優賞ならびにブルーリボン賞の新人賞と主演男優賞を親子2代で獲得するという史上初の快挙を達成。
[編集] 「三國の息子」から「四天王」へ
- 近年は、『あ、春』『顔』『KT』といった政治性および芸術性の高い作品で重厚な演技を披露。これらの作品の映画賞獲得における大きな原動力となっている。また佐藤自身も各映画祭で多くの個人賞を獲得。(以下詳述)以降も、テレビドラマや映画で主演・助演問わず抜群の存在感と演技力を見せ若手俳優らを牽引する力も持ち渡辺謙、真田広之や中井貴一らと共に「中年俳優四天王」の一角を担っている。
- 演技力の高さから舞台への進出も期待されているが「自分は映像で際立つ役者である」ことを理由に一貫して映像作品への進出を貫いている。
[編集] 私生活その他小知識
- 25歳のときにモデルであった女性と結婚するも3年後に離婚。1993年に舞台女優の女性(広田レオナの従妹)と再婚。前妻と現在の妻との間にそれぞれ1児づつ儲けている。
- 芸能界屈指のゴルフ好きであり、頻繁に練習場を訪れている。「フジサンケイクラシック」、「サントリーオープン」、「日本メディアシステムカップ」などの大会に出場しアマチュア部門で優勝したこともある。また、競馬にも興じており、ペットの亀に競走馬の「トウカイテイオー」の名前をつけた。
- 音楽鑑賞、特にヘビーメタルを好み古くはBlack SabbathからMetallica、さらにはSYSTEM OF A DOWNといった最近のバンドまで聴き、さらにカラオケで歌うという筋金入りのマニアでもある。
- 酒はワインから日本酒まで幅広く愛飲。菓子や果物などの甘いものは好んで食するが納豆の粘りとセロリの「繊維感」が大の苦手である。
[編集] 主な出演作品
[編集] 連続ドラマ
- 『青が散る』(1983年・TBS・金子慎一 役)
- 『西部警察 PART-III』(1984年・テレビ朝日)・菅野 役)
- 『ザ・ハングマンIV』 (1984年・朝日放送・竜村新兵 役)
- 『ザ・ハングマンV』 (1984年・朝日放送・伊吹賢司 役)
- 『翔ぶが如く』 (1990年・NHK大河ドラマ・坂本龍馬 役)
- 『親愛なる者へ』 (1992年・フジテレビ・奥寺勢一郎 役)
- 『ホテルドクター』 (1993年・テレビ朝日・力丸良平 役)
- 『素晴らしきかな人生』(1993年・フジテレビ・穂坂新平 役)
- 『炎立つ』 (1993年・NHK大河ドラマ・源義家 役)
- 『横浜心中』 (1994年 日本テレビ・上篠修平 役)
- 『恋も2度目なら』(1995年 日本テレビ)
- 『恋人よ』(1995年 フジテレビ)
- 『翼をください』 (1996年・フジテレビ)
- 『タブロイド』(1998年 フジテレビ・桐野卓 役)
- 『アフリカの夜』(1999年 フジテレビ・木村礼太郎 役)
- 『独身生活』(1999年 TBS)
- 『天気予報の恋人』 (2000年・フジテレビ・矢野克彦 役)
- 『リミット』 (2000年・日本テレビ)
- 『ある日、嵐のように』 (2001年・NHK・土屋和彦 役)
- 『天国への階段』 (2002年・日本テレビ・柏木圭一 役)
- 『高原へいらっしゃい』 (2003年・TBS・面川清次 役)
- 『プライド』(2004年 フジテレビ・兵頭雄一郎 役)
- 『新選組!』 (2004年・NHK大河ドラマ・芹沢鴨 役)
- 『けものみち』 (2005年・テレビ朝日・小滝章二郎 役)
- 『サプリ』(2006年・フジテレビ・今岡響太郎 役)
[編集] 単発ドラマ
- 『温泉サギ師』(1986年・TBS・萩原健一と共演)
- 『砂の器』(1991年・テレビ朝日・和賀英良役)
- 『世にも奇妙な物語』「ライバル」(1991年・フジテレビ)
- 『世にも奇妙な物語』「悲鳴」(1991年・フジテレビ)
- 『忠臣蔵1/47』(2001年・フジテレビ・大石内蔵助役)
- 『世にも奇妙な物語』「知らなすぎた男」(2002年・フジテレビ)
- 『クライマーズハイ』(2005年・NHK・悠木和雅役)
[編集] 映画
- 『青春の門』 (1981年・映画デビュー作)
- 『道頓堀川』 (1982年・深作欣二監督作品)
- 『魚影の群れ』(1983年・相米慎二監督作品)
- 『蜜月』(1984年・橋浦方人監督作品
- 『Mishima: A Life In Four Chapters』(1985年アメリカ作品、監督ポール・シュレイダー)
- 『野ゆき山ゆき海べゆき』 (1986年・大林宣彦監督作品)
- 『人間の約束』 (1986年・父である三國連太郎と初共演)
- 『犬死にせしもの』 (1986年・井筒和幸監督作品)
- 『敦煌』 (1988年)
- 『ころがし涼太-激突!モンスターバス-』(1988年、シネ・ロッポニカ、にっかつ)
- 『文学賞殺人事件/大いなる助走』 (1989年)
- 『チャイナ・シャドー』 (1990年・柳町光男監督作品。ジョン・ローンと共演)
- 『トカレフ』 (1994年)
- 『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(1994年・深作欣二監督作品。この年の映画賞を総なめ)
- 『美味しんぼ』 (1996年・三國連太郎と親子役)
- 『らせん』 (1998年)
- 『あ、春』 (1998年・相米慎二監督作品)
- 『顔』 (2000年・阪本順治監督作品)
- 『ホワイトアウト』 (2000年)
- 『新・仁義なき戦い』 (2000年・阪本順治監督作品)
- 『うつつ』 (2002年)
- 『KT』 (2002年・阪本順治監督作品)
- 『壬生義士伝』 (2003年)斎藤一役
- 『魔界転生』 (2003年)
- 『海猫』 (2004年・森田芳光監督作品)
- 『感染』 (2004年)
- 『亡国のイージス』 (2005年・渥美大輔役・阪本順治監督作品)
- 『THE 有頂天ホテル』 (2006年・三谷幸喜監督作品)
- 『雪に願うこと』(2006年)
- 『陽気なギャングが地球を回す』 (2006年)
- 『スターフィッシュホテル』 (2006年)
- 『暗いところで待ち合わせ』 (2006年)
[編集] CM
- 麒麟麦酒 『冬仕立て』『キリン一番搾り生ビール』
- JCB
- サントリー
- 三共 『リゲイン』
- 日産自動車 『ローレル』(C35型)
- トヨタ自動車 『マークX』(初代)
- MARK X SHORT STORY「走り続ける男たち」(MARX社・佐藤部長役)
- ポッカ 『じっくりコトコト煮込んだスープ』
- 第一三共ヘルスケア 『カロヤンジェルローション1』