リコリス菓子
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リコリス菓子(りこりすかし、Licorice candy)とは甘草の根およびアニスオイルで味付けされた菓子である。リコリッシュとも言う。
北アメリカやヨーロッパで古くから親しまれ、子供から大人まで幅広い人気がある。。食感は飴よりグミに近く、光沢の有る真っ黒な色をしている。米国ではひも状やチューブのように長い製品が多い。オランダや北欧ではサルミアッキのような塩味がありアンモニア臭のするリコリス菓子が好まれる。これには塩化アンモニウムで味付けがされている。黒い色は食品着色料カーボンブラックで着色される。 米国、英国、オーストラリアにはRed Vinesのような赤いリコリス菓子もある。これにはイチゴやチェリーなどのフレーバーが添加してある。
リコリッシュは本来甘草の意味だが、日本ではリコリス菓子を指す場合が多い。甘草独特の薬臭い味や食欲をそそらない黒い色から日本人にはあまり人気がない。
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[編集] サルミアッキ
Salmiakki (フィンランド語)、salmiak (デンマーク語, スウェーデン語, オランダ語)、salmiakk (ノルウェー語)は北欧と欧州の一部で人気の塩味のリコリス菓子である。主原料は甘草の根と塩化アンモニウム(NH4Cl.)。名前は塩化アンモニウムの古代ラテン語、sal ammoniacに由来する。塩化アンモニウムによる強い塩味とアンモニア臭があるのが、サルミアッキがその他リコリス菓子と違う特徴である。サルミアッキで味付けした製品にウオッカなどの蒸留酒(Salmiakki Koskenkorva)、アイスクリーム、コーラ、豚肉(Salmiakkipossu)などがある。サルミアッキのウオッカは黒い色でドロッとして甘さが非常に強い。フィンランドではもっとも親しまれている酒のひとつで、バーには必ず置いてある。
サルミアッキはその独特な味から伝統的に食べる北欧以外では好んで食べる者は少ない。日本ではテレビやインターネット等で面白おかしく紹介されたため「世界一不味いお菓子」として不名誉な評判が広がってしまった。ただしそう感じるのは日本人が食べなれないためで、北欧五カ国ではその国を代表する菓子と言っていいほど子供から大人に消費されている。
[編集] ドロッペ
オランダでは動物やコインなど様々な形状のリコリス菓子が作られるほど根強い人気があり、ドロッペ(Drop)の名で親しまれている。このドロッペが日本語のドロップの語源になったといわれている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- ミコン フィンランド ショップ(サルミアッキ詳しい紹介)
- 奇食の館(サルミアッキ体験レポート)
- American Licorice Co.(Red Vinesのメーカー)