ルートビア
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ルートビア(root beer)とは、アルコールを含まない炭酸飲料の一種。商品としてのルートビアは、アメリカ合衆国において19世紀の中頃に生まれたとされる。バニラや、桜などの樹皮、甘草の根、サルサ(ユリ科の植物)の根、ナツメグ、アニス、糖蜜などのブレンドにより作られる。使用原料やその配分は厳密に決まっておらず、銘柄によって様々なアレンジが施されている。
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[編集] 歴史
かつてルートビアは、アメリカ合衆国において、家庭で作られる伝統的なハーブ飲料であった。2%前後の軽いアルコール分を含むこともあった。鎮咳消炎薬としても用いられた。商品として作られたルートビアは、1866年5月16日にチャールズ・エルマー・ハイアーが開発したものが最初とされる。ハイアーは1876年、フィラデルフィアにおける100年祭の展示で、ハーブや木の根、スパイスなどをブレンドした紅茶に入れるための粉末を発表した。1893年には、ハイアーは瓶詰めの炭酸飲料として、ルートビアを発売し始めた。
[編集] 各地のルートビア
[編集] アメリカ合衆国
アメリカ合衆国においてルートビアは、飲料市場3%のシェアを持っており、市民にとってなじみ深い飲み物であると言える。また、地ビールのように、地域独自の「地ルートビア」と呼ぶべきものも数多く販売されている。それほど一般的ではないが、自家製ルートビアも造られている。
地ルートビアや自家製ルートビアに使われる原材料としては、冒頭のものに加えて以下のようなものがある。
- スパイス類 - オールスパイス、コリアンダー、
- ハーブ類 - ジュニパー、トウリョクジュ、甘松、ウメガサソウ、ホップ、クローバー、
- 木の皮など - カバノキ、シナモン、
- 木の根など - ショウガ、タンポポ、
- その他 - メープルシロップ、ハチミツ
関連商品としては、ルートビア味のキャンディや、のど飴なども販売されている。また、ルートビアにアイスクリームを浮かべた「ルートビア・フロート」などのアレンジ飲料も広く飲まれている。
[編集] その他の地域
日本においては、アメリカによる占領の経験がある沖縄県や小笠原諸島ではよく飲まれるが(奄美諸島では未確認)、それ以外の地域ではあまり人気がない。甘ったるく薬くさい臭いがする、飲むと体臭が湿布のようになるという意見が聞かれることもあり、その辺りに不人気の理由があると言える。そのため、沖縄以外の地域では、輸入食品店や沖縄の商品を扱う店、物産展などで入手できることはあるものの、通常の食料品店ではあまりみかけない。通常のチェーン店では成城石井にA&W、DADS'が置いてある。(ディスカウントチェーン ドン・キホーテ」等でも確認できた。)なお、各地の米軍基地内の自動販売機には必ずと言っていいほど入っている為、イベント等で入場できる機会がある際に入手する事も出来る。
沖縄には、ルートビアを扱うメーカーのA&Wが経営するファストフードチェーンが進出している。かつて東京や大阪にもA&Wのチェーン店が現れたことがあったが、人気が出ず、すぐに撤退した。 また、類似商品として、バニラを主原料にしたクリームソーダ(沖縄)が各種メーカーから発売されている。こちらは、言われているような湿布臭はない。
東南アジアではSarsaparillaの呼称が一般的で、Sarsi,SARS(どちらもサーシ)、台湾では沙士(サース)と呼ぶが、過去に伝染病SARSが流行したときに、この名称が混乱を拡大する原因にもなった。沙士を飲むとSARSに罹りにくいと言った冗談とも取れるうわさ話が当時の台湾で広がった。