ハウス食品
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種類 | 株式会社 |
市場情報 | |
本社所在地 | 577-8520 大阪府東大阪市御厨栄町1-5-7 |
電話番号 | 06-6788-1231 |
設立 | 1947年6月7日 |
業種 | 食品 |
事業内容 | 香辛料、スナック、他 |
代表者 | 小瀬昉(代表取締役社長) |
資本金 | 99億4,832万円(平成18年3月31日現在) |
売上高 | 単体:1,623億円(2006年3月期) 連結:1,915億円(2006年3月期) |
従業員数 | 2,408名(2006年4月1日現在) |
外部リンク | www.housefoods.jp/ |
ハウス食品株式会社(はうすしょくひん)とは、東京証券取引所第1部・大阪証券取引所第1部上場(証券コード:2810)の日本の食品メーカーである。本社は、現在2本社体制で、大阪府東大阪市と東京都千代田区にある。英文社名は、House Foods Corporation。通称はハウス食品、ハウス、House。
目次 |
[編集] 概要
カレーの素や菓子類を主力商品とする。中でもカレールーは扱う種類が同業他社(エスビー食品・江崎グリコ)に比べて豊富である。菓子類では、スナック菓子を中心に、ガムや飴なども製造している。
1973年、インスタントラーメン事業に進出、1979年に九州地方限定で発売した、とんこつ風味のラーメン『うまかっちゃん』は、マイルドでクセのない味わいで人気を集め、『うまかっちゃん』の成功を切っ掛けに北海道限定で『うまいっしょ』、近畿(関西)地方で『好きやねん』といった『ご当地ラーメン』を発売、現在は3銘柄全てが全国で発売されている(ちなみに、関東地方限定で『わっしょい』があったが現在は発売されてない)。カップ麺の販売は行なっていない。同じ大阪に本社を置く日清食品・エースコックと並んで在阪インスタントラーメンメーカーの一つでもある。
1983年に『六甲のおいしい水』を発売して以降、飲料事業にも力を入れ、『ウコンの力』や『ニンニクの力』などの健康飲料も発売。さらに、『PURE-INシリーズ』や『黒豆ココア』といった、健康食品の製造・販売も行なうなど、新分野に取り組んでいる。2005年12月26日、武田薬品工業の子会社である武田食品工業の事業を当社と武田薬品が合同出資する新会社「ハウスウェルネスフーズ」に2006年4月に移行し、2007年をメドとしてハウス食品の完全子会社にすることが発表され、健康食品事業を更に強化することになった。
北米では23年程前から豆腐事業を展開し、現在業界2位の位置を手にしている(北米でのハウス食品の企業としての知名度は低い)。これは、豆腐事業に着目した同社であったが、日本では中小企業を守る法律の為大手企業は日本では豆腐事業に事実上参入出来ないという事情による。これは森永乳業も同様である。
CMはフリースポット扱い(他にエバラ食品工業や興和など)だが、一部番組提供扱いもある。
[編集] 沿革
- 1913年(大正2年)11月 - 創業者浦上靖介、大阪市松屋町筋に薬種化学原料店「浦上商店」を創業。
- 1926年(大正15年または昭和元年) - 「ホームカレー」の稲田商店を吸収し、布施市(現、東大阪市)御厨の工場で即席カレー(ホームカレー)の製造をはじめる。※
- 1928年(昭和3年) - 「ホームカレー」を「ハウスカレー」と改称。
- 1934年(昭和9年) - 浦上商店が会社組織になる。
- 1947年(昭和22年) - 株式会社組織に改め、社名を「株式会社浦上糧食工業所」とする。
- 1949年(昭和24年) - 社名を「株式会社ハウスカレー浦上商店」と改める。
- 1954年(昭和29年) - 東京に営業所を設置(現、東京支店)。
- 1955年(昭和30年) - 名古屋に営業所を設置(現、名古屋支店)。
- 1956年(昭和31年) - 福岡に営業所を設置(現、福岡支店)。
- 1957年(昭和32年) - 札幌に営業所を設置(現、札幌支店)。
- 1959年(昭和34年) - 広島に営業所を設置(現、広島支店)。布施市に新工場竣工(現、東大阪工場)。
- 1960年(昭和35年) - 社名を「ハウス食品工業株式会社」と改める。初めての固形ルウタイプカレー「印度カレー」を発売。
- 1962年(昭和37年) - 布施市に本社社屋完成。
- 1963年(昭和38年) - 「バーモントカレー」を発売。テレビCMにも登場し、爆発的ヒット商品となる。
- 1964年(昭和39年) - 仙台に営業所を設置(現、仙台支店)。「プリンミクス」を発売しデザート事業に参入。
- 1965年(昭和40年) - 本社営業部を大阪営業部に改称(現、大阪支店)。
- 1966年(昭和41年) - 奈良県大和郡山市に郡山工場竣工(現、奈良工場)。「シチューミクス」を発売。
- 1968年(昭和43年) - 大阪に営業所を設置(現、大阪支店)。ジャワカレー発売。
- 1969年(昭和44年) - 高松に営業所を設置(現、高松支店)。
- 1970年(昭和45年) - テクノロジーセンター(研究所、現ソマテックセンター)、イデアックセンター(研修所)完成。栃木県佐野市に関東工場竣工。「ククレシチュー」を発売し、レトルト食品分野に参入。
- 1971年(昭和46年) - 東京・大阪両証券取引所市場第2部に株式上場。「ククレカレー」を発売。
- 1972年(昭和47年) - 名古屋証券取引所市場第2部に株式上場。
- 1973年(昭和48年) - 東京・大阪・名古屋各証券取引所市場第1部に株式上場。「シャンメンしょうゆ味」を発売し、ラーメン業界に参入。
- 1974年(昭和49年) - 東京本部を設置(現、東京本社)。「ねりわさび」を発売。
- 1975年(昭和50年) - 「私作る人、僕食べる人」の会話を使ったシャンメンのCMが婦人団体から「女性蔑視」とクレームがつき、放映中止。
- 1976年(昭和51年) - 福岡県粕屋郡古賀町(現、古賀市)に福岡工場竣工。「フルーチェ」を発売、大ヒット商品となる。
- 1977年(昭和52年) - 米国ゼネラル・ミルズ社との技術提携により「ポテトチップス」を発売し、スナック食品分野に参入。
- 1978年(昭和53年) - 「とんがりコーン」を発売。スナックの大ヒット商品に。
- 1979年(昭和54年) - 「うまかっちゃん」を発売。
- 1980年(昭和55年) - "楽しい家庭料理の世界をひろげるハウス食品"を新しいスローガンに、社のマーク及びロゴタイプを一新。
- 1981年(昭和56年) - ロスアンゼルスに営業所を設置。
- 1982年(昭和57年) - 静岡県袋井市に静岡工場竣工。
- 1983年(昭和58年) - 「六甲のおいしい水」を発売し、飲料業界に進出。東京ディズニーランドに企業参加。ほか「カレーマルシェ」「楊夫人(マダムヤン)」を発売。
- 1984年(昭和59年) - 関東支店を設置。
- 1985年(昭和60年) - 電子レンジ専用食品「レンジグルメ」を発売し、コンビニエンス食品の新分野開拓。
- 1988年(昭和63年) - 決算期を11月30日から3月31日に変更。
- 1989年(昭和64年または平成元年) - オーブントースター専用食品「ディッシュアップ」を発売。
- 1990年(平成2年) - 「オー・ザック」を発売。
- 1993年(平成5年) - 千葉県四街道市にソマテックセンター(研究所)を竣工。社名を「ハウス食品株式会社」と改める。この時、一部社員から「ハウス株式会社」にしては、との声もあったが、「建築会社と間違われる」と却下。東京本社、大阪本社の2本社体制に。"知恵ある暮らしをデザインする"を新しいコーポレートメッセージとする。HOUSE FOODS AMERICA CORPORATION 設立。
- 1994年(平成6年) - 「細打名人」を発売。
- 1995年(平成7年) - 「冷しゃぶドレッシング」を発売。
- 1996年(平成8年) - 「こくまろカレー」「北海道シチュー」を発売。
- 1997年(平成9年) - 東京都千代田区に東京本社ビル完成。国際品質保証規格「ISO-9002」全工場取得。上海カレーハウスレストラン有限公司設立。
- 1998年(平成10年) - 環境マネジメントシステム「ISO-14001」静岡工場取得。
- 2000年(平成12年) - 台湾カレーハウスレストラン有限公司設立。全工場「ISO-14001」取得。
- 2001年(平成13年) - 東京ディズニーシーに企業参加。「さわやか吐息」を発売。
- 2002年(平成14年) - 上海事務所開設。上海ハウス味の素食品有限公司を設立し、中国でレトルトカレーを発売。「こくまろシチュー」を発売。
- 2003年(平成15年) - HOUSE FOODS HOLDING USA INC. 設立。初めて「環境レポート」を発行。「黒豆ココア」「やさしい食卓」を発売。生産技術部門「ISO9001・2000年版」取得。
- 2004年(平成16年) - 創業90周年を機に”おいしさとやすらぎを”を新しいコーポレートメッセージとする。中国で香辛調味食品を製造販売する上海ハウス食品有限公司設立。ハウス食品分析テクノサービス設立。株式会社ギャバンと業務提携。六甲工場竣工。「ウコンの力」発売。
- 2005年(平成17年) - 吉川工場(チルド製品製造)竣工。台湾におけるカレーレストラン事業に、株式会社壱番屋資本参加。全工場に加え、東京・大阪両本社、ソマテックセンターでISO14001統合認証取得。「カップシチュー」、「カップdeカレー」発売
- 2006年(平成18年) - 「うるおい美率」「火鍋房」発売
※1926年は12月25日から昭和、1989年は1月8日から平成と改元。
[編集] 歴代のキャッチフレーズ
- 1980年~1993年 - 楽しい家庭料理の世界をひろげる、ハウス食品
- 1993年~2004年 - 知恵ある暮らしをデザインする、ハウス食品
- 2004年~ - おいしさとやすらぎを、ハウス食品
[編集] ハウス食品の主な製品とTVCM
ハウス食品のテレビCMには、ジャニーズ事務所に所属する男性アイドルが数多く出演しているのが特徴的である。また、番組提供以外にフリースポットとして流れることが多く、深夜の時間帯にも多く放送されている。
ハウス食品で発売している製品の具体的な主な種類とCMに起用されたタレントは次の通り。
[編集] カレー・シチュー系
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他、多数 |
[編集] 『バーモントカレー』
[編集] 『ククレカレー』
[編集] 『ジャワカレー』
[編集] 『ザ・カリー』
[編集] 『プライムカレー』
[編集] 『北海道ホワイトカレー・北海道シチュー』
[編集] 『こくまろカレー』
[編集] 『カリー工房』
[編集] 『デリッシュカレー』
[編集] 『カレーマルシェ』
[編集] 『とろける旨さのビーフカレー』
[編集] 『完熟トマトのハヤシライスソース』
[編集] 『シチューミクス』
[編集] 『カップシチュー』
[編集] 『ビストロシェフ』
[編集] 飲料系
[編集] 『六甲のおいしい水』
[編集] 『ウコンの力』・『ニンニクの力』
[編集] 『うるおい美率』
[編集] 『c1000』
※武田薬品工業の子会社である武田食品工業(現・ハウスウェルネスフーズ)から移管。
[編集] 『むぎ茶』
- 浜美枝
- 高橋恵子
[編集] 『黒豆ココア』
[編集] スナック系
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[編集] 『とんがりCORN』
[編集] 『オーザック』
[編集] 『ナチュラルブラウン』
[編集] 『リトルボール』
[編集] めん系
- 終売になっためん系製品
- シャンメン(「わたし作る人、ぼく食べる人」のCMが物議をかもした)
- 本中華
- 王風麺(ワンフーメンと読む)
- 楊夫人(マダムヤンと読む。高級ラーメンとしてCMでも話題に)
- 303(3時3分と読む)
- みそとことん
- 味わい厨房
- 北のラーメン屋さん
- 東京のラーメン屋さん
- たまらんちゃん
- たまごめん
- 細打名人
他、多数
[編集] 『好きやねん』
[編集] 『うまかっちゃん』
[編集] 『たまらんちゃん』
- 安田栗之助
- 西田恭平
[編集] 『うまいっしょ』
[編集] 『本中華』
[編集] 『たまごめん』
- 篠ひろ子
[編集] 『細打名人』
[編集] ドレッシング・たれ系
[編集] 『冷しゃぶドレッシング』
[編集] 『火鍋房』
- 黒木瞳
[編集] 高速調理食品系
- シェフズセレクト
- レンジグルメ(終売)
- ディッシュアップ(終売)
[編集] 『レンジグルメ』
[編集] 『ディッシュアップ』
[編集] デザート系
- プリンミクス
- プリンエル
- ゼリエース
- フルーチェ
- カラダ癒しスイーツ
- 終売になったデザート製品
- フルーツインゼリー
- スカッシュゼリー
- PURE-INゼリー
- シャービック(アイスシャーベット)
[編集] 『フルーチェ』
[編集] 『フルーツインゼリー』
[編集] スパイス・香辛料系
- ラミネートチューブ
- ねりからし
- ねりわさび
- 特選生わさび
- ねり唐がらし(終売)
など
[編集] その他のハウス製品
- スープスパゲッティ
- CM出演 - 村口史子(プロゴルファー)
- マカロニグラタン
- 北海道グラタン
- ハンバーグヘルパー
- 炒飯の素
- おでんの素
- たまごにグー
他、多数
[編集] その他の終売製品
- おにぎり囃子(シブがき隊がCM出演)
- サザエさんちシリーズ(ふりかけ、お茶づけ、おにぎり)
- 汁の里
- 炊き込みご飯の素(地井武男がCM出演)
他、多数
[編集] その他
1980年代、文化放送やニッポン放送などで平日夜11時台の番組内で「ハウス・ハッピージングルスポット」というラジオCMが放送されていたことがある。このCMには大学生が数人ほど出演し、ハウス製品の魅力を語るというものだった。30秒。
[編集] 関連項目
- スタジオジブリ(同スタジオが製作するアニメ映画を同社が特別協賛することが多い。実際にカレー関連商品のCMにもたびたび関与していたことも有名)
- サザエさん(同社から『サザエさんちのふりかけ』が発売されていた)
- Gメン'75(筆頭スポンサー)
- 世界名作劇場(1985年から1997年までの提供スポンサーであるが、1993年までは一社提供だった。また、2007年よりBSフジで復活するのに伴い再び一社提供予定)
- アフタヌーンショー(かつて提供)
- スーパーモーニング(現在提供中)
- ブロードキャスター(現在提供中)
- 東京ディズニーランド(オフィシャルスポンサー)
- 東京ディズニーシー(オフィシャルスポンサー)
- 北海道限定品
- グリコ・森永事件(脅迫状が届いたことがある)
- 日本航空123便墜落事故 - 犠牲者の一人に当時の社長、浦上郁夫。皮肉にも事故が起こった1985年8月12日にはグリコ・森永事件の終結宣言が夕刊に掲載された。
- カレーハウスCoCo壱番屋(関連会社)
- 全東北民謡選手権大会
- キンダーフェスティバル
[編集] 外部リンク
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