デトロイト・メタル・シティ
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『デトロイト・メタル・シティ』(Detroit Metal City)は、若杉公徳によるギャグ漫画。「ヤングアニマル」(白泉社)において2005年から連載されている。
目次 |
[編集] 概要
「ヤングアニマル」第17巻9号、13号、14号(2005年)に読み切り掲載。19号より本連載が開始された。
作中に登場する特異な発言やフレーズと平常時の主人公の性格と行動のギャップや、作者の強烈なコメントなどから、一部にカルト的な人気を誇る。更にネット上での口コミなどでコミックス1巻は発売早々品薄になった。
なお、本作中でみられるデスメタルのイメージは、実際と異なっているものが多い。この件については後述する。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
メタルは嫌いだが才能がある主人公が、本人の意に反してなぜか悪魔系デスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ」(通称DMC)のギターボーカル「ヨハネ・クラウザーII世」として活躍してしまう、という物語。
[編集] 登場人物
[編集] DMC(デトロイト・メタル・シティ)関係者
[編集] 根岸崇一(ねぎし そういち)=ヨハネ・クラウザーII世
- 主人公。「ヨハネ・クラウザーII世」として、DMCのギターボーカルを担当。フレンチポップ(特にカヒミ・カリィ)を好む心優しい青年で、大学進学に伴い大分県犬飼町(現豊後大野市)から上京してきた。しかし卒後は、本人の意に反してデスメタルバンドのギターボーカルとして、順調に人生を誤っていく。
[編集] 性格、設定など
- 穏やかな性格のため暴力的な事を嫌うが、「クラウザーII世」でいる間は社長の命令のため嫌々ながらも彼のキャラクターを演じている。しかし、本人が持つアドリブの才能やテンションの上がりやすい性格のため、腹をくくったり、ライヴなどでテンションが上がった場合は自然にクラウザーII世のキャラになり、ファンを熱狂させてしまう。物語が進むにつれ、ステージ外でもちょっとした弾みでクラウザーII世と化すことが多々発生し、二重人格的なキャラとして描かれるようになりつつある。
- 農作業を手伝っていたためか、ひ弱そうな外見とは裏腹に体力はかなりある。また牛の世話や草刈り、トラクターの運転など、高い農作業スキルを持つ。
- 大学はフランス語専攻。後述のポアゾンのメンバーにフランス語で話しかけるなど、多才な面を持つ。
- オフの夜は、路上で自作のフレンチポップを歌っている。しかしこちらの才能は乏しく、見向きもされない。
[編集] 「ヨハネ・クラウザーII世」のキャラクター
- クラウザーII世の設定は「幼き頃に両親を殺害してレイプしたが、バンド活動のために刑務所から出てきた」というもの。 悪魔のような発言と行動を連発し、熱心なファン達からは「クラウザーさん」と呼ばれ崇拝されるとともに「人間だけでなくタンバリンや東京タワー、さらには空気など、非生物ですら犯す異常性欲者」として恐れられている。
- 高いギターテクニックを生かし、ギターを歯で弾く、ウィンドミル奏法といった奏法を得意とする。なお、これらはファンの間ではそれぞれ「歯ギター」「腕グルグルギター」などと呼ばれている。変形のストラトタイプのギターを使用するが、ライブ時には高確率でこのギターを破壊する。また、後には後述のジャック・イル・ダークより譲り受けたSGタイプの通称「殺人ギター」も使用している。
[編集] そのほか
- ライブ中に偶然、もしくは故意に発生した出来事が、ファンたちにより勝手に解釈されて伝説化されることが多い(「非情なるギター」「魔界のKASOU大賞」など)。常人ならば到底思いつかないような解釈も多く、これが本作の魅力の一つとなっている。また、メンバーの和田は数々の伝説を作り上げる根岸を見て「メタルモンスター」と呼んだ。
[編集] 和田真幸(わだ まさゆき)=アレキサンダー・ジャギ
「アレキサンダー・ジャギ」としてDMCのベースボーカルを担当する。
[編集] 性格、設定など
- メンバー中唯一素でもロッカー気質で、女の事となると気がきく細身で長髪のバンド青年。但し合コンにホストの様な服装で参加するなど、ファッションセンスはあまり良くない。比較的常識人なので、根岸とも信頼し合う仲。
- DMCでビッグになるという夢のために、日々ベースの練習をかかさず、根岸にとっては拷問の様なパフォーマンスのアイディアも進んで出す。ただし根岸とは対照的にアドリブに弱く、ステージ上以外でジャギとして振る舞う事は苦手。そのため本人が気が進まないのにファンを熱狂させてしまう根岸の才能を高く評価している。
[編集] 「アレキサンダー・ジャギ」のキャラクター
- ファン達からは「ジャギ様」と様付けで呼ばれている。それに対してクラウザーII世は「クラウザーさん」と呼ばれているが、これは両者のキャラクター性の違いに由来するのだろう(クラウザーII世は兄貴といった印象であるのに対し、王子に値するのか?)。
- 「クラウザーII世との殺し合いの末バンドに加入した」という設定。最初はジャギという表記だけだったが、後に登場した契約書でフルネームが判明する。
- 口から炎を吹く技を得意とし、ライブ中で多用している(後に根岸のアドリブによって「炎で人を操れる」という設定も追加)。対金玉ガールズ戦(対バン)でやりすぎてしまいライブハウスを全焼させた。ライブでは「焼き殺してー」という物騒な声援が入る。
[編集] そのほか
- 元々ロッカーのためか衣装やベース(サンダーバードタイプ、プレッションタイプ、タルボタイプなど)のストックが多い。劇中でもさまざまな衣装、ベースでライブに登場している。
[編集] 西田照道(にしだ てるみち)=カミュ
「カミュ」としてDMCのドラムを担当する。
[編集] 性格、設定など
- 普段の容姿や服装はステレオタイプなオタク像そのもの。「食い込み戦隊ブルマちゃん」等のキャラクタートレーナーを好み、ケミカルウォッシュジーンズとのコーディネートが多くを占める。
- 読み切り時は小太りの体型の大食いだったが、連載後これに毒舌&変態キャラとしての要素が加わった。「能ナシが」「黙れカス」等、ボソリと人を刺すような台詞が多く、女性に対しては猥褻な言葉しか話さない。
- 行動も発言に劣らず非常識で、楽屋での自慰容疑、自宅での監禁容疑、指名手配容疑など、様々な疑惑を抱える。交流として根岸とゲームソフトの貸し借りをしたりしているが、根岸、和田とはほとんど会話シーンがなく、変態行為の数々もスルーされている模様。
- ただし、ライブになれば後述するような特異な才能を活かし、高いドラムテクニックを発揮する。
[編集] 「カミュ」のキャラクター
- 「死体マニアでそのドラムプレイは昔、特殊警棒で人をタコ殴りにしていた頃に身に着けた」という設定。ピエロを連想させるマスク(最初はメイクのように見えたが、後にマスクを被るシーンが描かれた)を着用する。
- 叩いて音が鳴ればキーボードでも叩き、ジャック・イル・ダークとの対バンでは、コブラをスティック代わりにドラムを叩くという荒技を披露。
[編集] そのほか
- 特異な才能として、頭の中で次から次へと卑猥な妄想を浮かべることで、激しいドラムを叩くことができる。社長はこれを「鬼畜的ドラムプレイ」と呼んだ。
[編集] 梨元圭介=資本主義の豚
- デスレコーズに雇われたライブ時のサポートメンバー。DMCのライブがない日はコンビニエンスストアでアルバイトをしているバツイチ中年男性。達筆。
- 楽器を演奏するのではなく、ライブでクラウザーII世に舞台上で暴行を受けて悦ぶM男役のパフォーマーである。素の根岸は申し訳ないと思っているが、真性のM男なので全く気にすること無く、逆に根岸を励ますなど、お互い信頼で結ばれている。特技は目隠しをしてもクラウザーII世を嗅ぎわけること。
- 一度意中の人のため「資本主義の英雄」になったことがある。
[編集] デスレコーズ社長
- DMCの所属事務所兼所属レーベルの女社長。本名は不明。あまりの非情さと過激さに、根岸と和田に恐れられている。クラウザーII世に火を吹きかけ「DMCは私のものだ」と断言したこともある。物事の良し悪しをすべて、濡れるか否かで判断している。どうやってメンバーを集めたのかなど謎が多い。
- 昼間から飲酒や喫煙はもとより、麻薬すらやっているような描写もある恐ろしい女性だが、甘いもの(生八つ橋)好きという面もある。ジャック・イル・ダークをデスメタルに目覚めたきっかけとして尊敬している。
- 下ネタ好きなのか「怒りでコカンがヘソまで裂けた」など突飛な発言が多い。またジャック同様「ファック!」が口癖のようで、第一声に「ファーック!!」と叫びながら登場することもしばしば。タバコの火を自分の舌に押し付けて消すクセがある。
[編集] グリとグラ
- 社長のデスメタル仲間。本名なのかどうかは不明。ボンテージファッションで大型バイクを乗り回す。それぞれ片眉をそっており髪型はロード・ウォリアーズのそれを思わせるモヒカン&逆モヒカンヘアー。屈強な体で一言も喋らず、無言で笑うことも多い。デスレコーズ社長の忠実なしもべのようで、社長の命令で根岸を拘束したりもしている。
[編集] ロザドニエゴリボサラバロドス
- DMCを逃げ出した根岸の代わりに、社長が代役として使った野球好きの外国人。その外見から南米出身者と思われる。本名かどうかは不明。
[編集] ファン達
- DMCのためならば、何時でもどんな場所にでも集結する熱狂的な人々。メンバーの行動を全て好意的に解釈してくれる(又は無理にでもしようとする)妄信的なファン。無法者のような容姿や行動だが、団結力だけは高い。掛け声は「ゴートゥDMC」。
- 「クラウザーさんに○○なんて関係ないんだ!」「出たぁ! クラウザーさんの公開○○だ~!」などの名言を次々と産みだしている。キャラクター名こそ与えられていないものの、この漫画ではDMCのメンバーに次ぐ重要なキャラクター達として扱われており、とくに根岸が「何時もライブに来るファンの子達」と呼んだ内の男2名(片方のロン毛は読者の間で「レッド」と呼称されている)は、ほぼ毎回出演し、事実上のレギュラーになっている。
[編集] クラウザーたん
- 「デトロイト・モエ・シティ」に登場した幼女。DMCの曲(メス豚交響曲)を歌い、白い液体(ミルク)を飲み、父親に襲い掛かった(抱きついた)のでDMCのファン達から称賛を受けた。
[編集] 根岸をとりまく人々
[編集] 相川由利(あいかわ ゆり)
- 根岸が片思いをしている大学時代の同期生。卒業後は根岸が愛読するオシャレ系雑誌アモーレアムール(通称アモアム)の編集者をしており、CDショップで根岸と再会する。メタルなどの過激な音楽が嫌い。DMCのライブを取材したせいで「豚」という言葉にトラウマを持っている。かなり鈍感なのか、根岸がクラウザーII世だと明確にわかってしまう場面でも気付くことは無かった。今までに二度、クラウザーII世により生贄(豚の黒パンツの刑、豚の黒パンツチラ見えバージョン)にされ、スカートを捲り上げられているが、二回とも下着は黒だった。
[編集] アサト ヒデタカ
- 東京オシャレ四天王の一人。根岸にミニライブを勧めておきながら途中で割って入り「お遊戯」呼ばわりした。相川とは仕事上の付き合いだが、遊園地へデートに誘うなど気があるような節がある。
[編集] 映画「ノ・ビーレ」関係
- クラウザーII世らが出演した映画で、監督はB級映画界の奇才と呼ばれ、熱狂的なDMCファンの沢井スペルマン剛(さわいスペルマンたけし)。代表作は「撲殺コップ」等。
- ヒロインのユウコ役は、根岸が応援している女優の山野花江(やまの はなえ)で、その恋人のタケシ役は東京オシャレ四天王の一人である俳優の外園 誠(ほかぞの まこと)。
[編集] 根岸の家族
- 共に名前は不明だが、母親はどこにでも居そうな農家のおばさんタイプ。息子がクラウザーII世である事は知らない。クラウザーII世のことを「クラちゃん」と呼んでいる。突如家に現れた謎の着ぐるみ男(クラウザーII世)を見てもうろたえず、朝食を振舞うなど度量の広さを持つ。根岸がクラウザーII世になっている時に「地獄の女帝」と呼ばれたこともある。
- 父は農業従事者らしく、たくましい体格をしている。妹は会社員らしい出で立ちだが、共に詳しいことは不明。
- 弟の根岸俊彦は、兄と同じくポップが好きな青年だったが、ラジオで聴いたDMCの虜になり、髪型や服装もDMC信者らしく変えて学校をサボりだし、母親にも反抗的な態度をとりだす。ただし、兄がクラウザーII世である事は知らない。
[編集] 管理人のおじさん
- 根岸の住んでるアパートの隣の部屋に住んでいる親切なおじさん。ラリッたデスレコーズ社長やグリ、グラと、ラリった(フリをした)根岸に弄り回されてからDMCのファンになってしまった。DMCを「デーエムセー」、CDをドーナツ盤と呼ぶ。
- 口癖は「オロロロロ~」。DMCファンになってからは「シャチュガイしぇよ!」との発言も残している。本名は不明だが、根岸は「シゲおじちゃん」と呼んでいる。
[編集] ライバルやそのほかの出演バンドたち
[編集] テトラポット・メロン・ティー
- 根岸を尊敬する大学の後輩、「佐治秀紀」がボーカルを務める三人組のポップバンド。インディーズながらDMCと同じくカラオケに曲が登録されるなど、そこそこの知名度を持っていた。しかし、地方のTV番組出演時に社長命令を受けたDMCにステージを襲撃されて出番を乗っ取られ、それが主な原因となって解散する。佐治は根岸とは対照的に、ポップミュージシャンとしての才能には恵まれているようだ。
[編集] ジャック・イル・ダーク
- 過激なパフォーマンスで有名なメタル界の帝王。「殺人ギター」の通称で知られる伝説のギターを受け継いでいる。「顔のメイクはタトゥーで一生取れない。」、「股間は常に女に咥えさせている」、「ファックは世界共通語」、「ライブ前にはファンの生き血を悪魔に捧げる」などと自伝にかかれており、これがほぼ実際にその通りという危険人物。
- 引退を決意したワールドツアーで「各国の生意気なバンドを潰す」というテーマのもとに来日した際、帝王を名乗るクラウザーII世に目を付け、DMCと対決するが、自分以上の過激さを目の当たりにして敗北を認め、クラウザーII世に「殺人ギター」を譲り渡した。
- 代表曲は「ファッキンガム宮殿」。根岸の妄想では本名を勝手にサム・ハンクスにしていたが、娘もイル・ダーク姓を名乗っているため本名だと思われる。冷静だが不正確な通訳が付いている。
- 連載時には出国時に空港で「逮捕」となっていたが、単行本では「誤認逮捕」に変更されている。根岸から贈られたシイタケを、税関でマジックマッシュルームと間違えられたらしい。
- 娘によると、引退後はジャズを演奏しているという。英字表記では「Jack ill Dark」。
[編集] ケニー・イル・ダーク
- クラウザーII世(=根岸)が伝説のギターを持つにふさわしいかを見極めるべく、来日したジャックの娘。プロジェクト・イル・ダーク(PID)という音楽関連会社の代表取締役。巨乳で整った顔立ちにロックな服装。根岸を試すため道にたむろしていた暴走族に絡んで相手をさせるが、逆に彼らを即興の曲でファンにし、自分の胸を揉むという行動(?)に感服し、DMCをヘビーメタルの大会に出そうとしている。過去に日本への留学経験があるため日本語は堪能。スペルは「Kenny ill Dark」か?
[編集] 金玉ガールズ
- 反男性社会を標榜する、女性のみで構成されたパンクバンド。
- 知名度アップをねらうマネージャー意向により、DMCに対抗する形で「SATSUGAI」をパロディした「デタラメ・マザコン・チェリーボーイ (DMC) 」という曲を発表するが、リーダーでありシド・ヴィシャスを崇拝するボーカルのニナはこれに納得していない。
[編集] デズム
- 関西を拠点とするデスメタル系バンド。初登場時の「俺のクソ食えや」発言からクソ方面にキャラが膨らみ、再登場時はスカトロメタルを名乗っていた。彼らの汚物はファン等に売買されている模様。
[編集] 鬼刃(きば)
- 史上最凶ラッパーの名で呼ばれる男。誹謗中傷をメインとしたMCとダミ声が特徴らしい。本名は、木林 進(きばやし すすむ)。自称ニューヨーク帰りだが、実は根岸と同郷で幼馴染み。精神的に弱い自分を変えるためヒップホップをやっているが、根岸との再会を素直に喜ぶなど根はまともな人。クラウザーII世とのMCバトルに敗れ、蒲焼にされた。
- 鬼刃のアルファベット表記は「KIVA」で、ファンを「KIVAクルー」と呼ぶ。KIVAクルーもDMCのファン同様妄信的。彼らはDMCファンのレッドに喧嘩で敗れた。
[編集] 狂牙鬼走(きょうがきそう)
- 元日本最強のバイクチームのメンバーが結成した轟音メタルバンド。思いつきで出したバンドのように思えるが、第三話の壁の落書きに「狂牙鬼走」の文字があり、伏線は以前から張ってあった。
[編集] ヘルヴェタ
- 北欧のメタルバンド。離陸寸前の飛行機への放火、互いの親族を殺そうとし、高層ビルに爆弾を仕掛けるなど、本物のサタニスト集団。
- 日本の後にツアーで北欧に来たジャック・イル・ダークをステージ上で磔にした上、体に「I AM A PIG」という入れ墨を入れた。
[編集] カールス・マーダー
- ジャックからクラウザーに贈られた「殺人ギター」の元の持ち主。故人。自分のギターに悪魔を宿そうとして、生血を吸わせ続けた結果、殺人犯として捕まった。彼の死後、ギターはジャックの手に渡り(この辺りの経緯は語られていない)、その後クラウザーへと所有権が移った。
- デスメタルの神と呼ばれるほどのカリスマであるため、多くのバンドがそのギターを狙っており、現在ギターはデスメタルの王者が受け継ぐチャンピオンベルトのように扱われている。
[編集] ポアゾン
- TRACK32「SATANIC EMPEROR.1」で登場したフランスのメタルバンド。容姿端麗な「ナポレオン」というパフォーマーを擁している。
[編集] 主な舞台
- デスレコーズ
- 雑居ビルの雀荘とテレクラの間にある、DMCの所属事務所兼所属レーベル。彼ら以外の所属バンドは確認されていない。
- クラブE
- DMCと鬼刃の対決の場となったライブハウス。地下一階にあるが店内で大勢の客が暴れることができるほど広い。
- BAR サンズ・オブ・サタン
- ケニーが留学中に通っていた店。「豚とコウモリの生き血」をクラウザーII世が頼んでも、平然と出そうとした。クラブEと同じく地下にあるが、こちらも店内で大勢の客が暴れることができるほど広い。
- サタニック・エンペラー
- 前述のPIDが富士の樹海で開催した世界中のデスメタルバンドを集めたフェス。会場の入り口は一般と関係者用の他、「前科者専用入口」「指名手配者専用入口」などがあり、社長は「前科者用」に並び、西田は「指名手配者用」に並ぼうとした。
- 会場内では通常のフェスのようにタトゥーの店などもあるが、「チェーンソー」「戸籍」「寅の脳みその煮込み」などを売る店もあるなど、ほぼ非合法地帯となっているようだ。
[編集] DMCの曲
- 現実世界でも、一部のファン達によってDMCの「コピーバンド」が結成されている。DMCの歌詞に対し自作のメロディや演奏を付け、曲としてネットなどで公開する、といった活動もされている。
- SATSUGAI
- DMCの代表曲。ゲリラライブで披露した通常より短い「早殺しバージョン」もある(命名は勿論DMCファン)。原曲は根岸と鬼刃(木林)の小学校の校歌で、激しく演奏すると「SATSUGAI」のメロディになる。「母・父・親・思い出」が並ぶ歌詞も、おそらく校歌を改変したものと思われる。
- 歌詞:「サツガイせよ、サツガイせよ」「俺には父さん母さんいねえ、それは俺が殺したから」など。
- 魔王
- 2ndシングル「グロテスク」のカップリング曲。根岸が痴漢と間違われた際、電車内でこの曲の歌詞を書いていたがため、より疑いを深められた。
- 歌詞:「女は全て俺の奴隷、犯し放題、俺は魔王」など。
- あの娘をレイプ
- 1秒間に10回「レイプ」と発言するとんでもない曲。アルバム「魔界遊戯」では手術前で不安を抱えたファンのために、1秒間に11回レイプ発言バージョンが収録されている(11人目は幻のモンゴル女)。
- 歌詞:「レイプレイプレイプ、あの娘をレイプ」など。
- 恨みはらさでおくべきか
- 痴漢に間違われた根岸が間違った女性への怒りと恨みを込めた曲。
- 歌詞:「貴様の罪は俺が罰する、俺は地獄からの死者」「恨みはらさでおくべきか、恨みはらさでおくべきか」など。
- グロテスク
- 2ndマキシシングル。演奏された回数が最も多い曲。いくつかバージョンがあるのか、サビの歌詞が変わることがある。
- 歌詞:「グロテスク流血噴射、グロテスク精神破壊」など。
- メス豚交響曲
- 「下半身さえあればいい」とサビで繰り返す曲。
- 歌詞:「下半身さえあればいい」「メスは豚だ」など。
- デスペニス
- 根岸の弟登場時に、ラジオから録音したライブ音源が流れていた。
- 歌詞:「ブチブチ込めー、ケツにも口にも、ブチブチ込めー、鼻にも耳にも」など。
- 悪い恋人
- 根岸が学生時代に書いた曲「甘い恋人」を酩酊状態で改変した曲。社長が「ビチョ濡れの名曲(ラブソング)」と評した。
- 歌詞:「朝起きたら君がいて、俺の両親焼いてたさ」「さあ出かけよう、オシャレども殺りにさ」など。
- 改変前:「朝起きたら君がいて、チーズタルト焼いてたさ」「さあ出かけよう、オシャレして町にさ」など。
- スラッシュキラー
- アルバム「魔界遊戯」のインストアイベントで披露された曲。
- 歌詞:「ギャ~~~~~~なぜ生まれてきやがった~~~~~」など。
- マッドモンスター
- ロザドニエゴリボサラバロドスが登場した際に演奏された曲。
- 歌詞:「喰らう腹わた、喰らう脳みそ、喰い散らかす地獄の底まで」など。
- ヘルズコロシアム
- bar サンズ・オブ・サタンでクラウザーII世が店主にCDをかけさせた時に流れた曲。「我思う、ゆえに我あり」という有名な句をもじった歌詞。
- デスヴァギナ
- ライブで仙台へ遠征した回に演奏された曲。デスペニスとの歌詞の関連性は無い。
[編集] その他
[編集] バンド名・キャラクターの元ネタ
DMC中に登場するキャラクターやバンドには、それぞれ元ネタと思われる人物、実在バンドなどが存在する。以下では、各キャラクターおよびバンドの元ネタと思われる人物、バンドなどをまとめておく。
- デトロイト・メタル・シティ
- KISSの1976年のヒット曲「デトロイト・ロック・シティ」からと思われる。そのためかDMCメンバーはKISSのようなフェイスペイントをしているが、容姿全般については聖飢魔IIや初期のXから、ステージパフォーマンスはザ・フーやイギー・ポップなどの影響も見受けられる。クラウザーII世のキャラクターはどことなく初期のオジー・オズボーンやアリス・クーパーを彷彿とさせる。
- 資本主義の豚
- 元ネタはRCサクセションのアルバム「FEEL SO BAD」の収録曲「不思議」の一節ではないかと思われる。
- グリとグラ
- 名前の由来は、ぐりとぐらと思われる。
- 沢井スペルマン剛(さわいスペルマンたけし)
- モデルは三池崇史の可能性が高い。
- 佐治秀紀(テトラポット・メロン・ティー)
- 名前の由来はカジヒデキと思われる。
- ヘルヴェタ
- 実際に殺人事件などを起こしたりしているエンペラーやバーズムなどがモデルかと思われる。北欧ブラックメタルのプレイヤー及びファンの集合体、インナーサークルが溜まり場にしていた店『ヘルヴェテ』から。別名『ブラックメタルの聖地』。
- デスレコーズ
- ブライアン・デ・パルマ監督の映画『ファントム・オブ・パラダイス」に「DEATH RECORDS」 というレコード会社が登場する。
[編集] ヘヴィメタルファンから見たDMCの評価
単行本第1巻が発売されてからDMCの知名度はヘヴィメタルファンの間でも広まった(音楽雑誌に単行本の広告が載った)ようで、純粋なメタルファンの間でも、「ヘヴィメタルを馬鹿にしており、知らない人に誤解を与える」や「作者はメタルを知ってるが、ウケねらいでこのような表現にしているのではないか」「漫画なので誇張された表現があって当然」など賛否両論である。
この反応は音楽バンドの聖飢魔IIがメジャーデビューした際の各音楽業界及びファンの意見と酷似している。しかし、作中でのライブや演奏など、音楽関連の描写はかなり現実感があるうえ、「デスメタル」をわざとステレオタイプ的に描写する一方で根岸はそれを否定する冷静な発言をするなど、敢えて偏見を逆手に取った描写を用いてギャグにしている可能性が強い。作者コメントやインタビュー、作中に出てくるバンドなどから察するに、作者の若杉本人はヘヴィメタルに詳しく、さらにジャンルにとらわれず曲を聴くと思われる。また、作者は実際にカヒミ・カリィのファンだとも公言している。
[編集] 作品について
一見すると構想もあらすじも無く、勢いだけで書かれた作品のようだが、時折細かい伏線が張ってあることもある。90年代初頭の青年漫画を思い起こさせる古い画風や、過激な言葉の羅列によって合わない読者には毛嫌いされる傾向にある。
[編集] 派生
浪曼堂より立体化(ソフビXシリーズ)が決定した。
演奏をネット上に公開するだけでなくコミックマーケット70ではCD化して頒布しているサークルも確認された。
[編集] 派生作品
「ヤングアニマル」以外での登場(他作品上のパロディ含む)を記述する。
- デトロイト・モエ・シティ
- 「ヤングアニマルあいらんど」第5号に掲載された番外編。
- タワーレコード限定漫画
- 渋谷タワーレコードのイベントで公開された、タワレコイベント限定漫画。内容はいつもの通り破天荒な展開で来場者を笑わせた。最後にはクラウザーさんが「No Music No Life タワーレコード」という台詞を決めた。ちなみにこの漫画を描きあげるために作者は寝る暇が無いままサイン会に駆けつけたという噂が飛び交っている。
[編集] 単行本
白泉社より「JETS COMICS」として刊行されている。
- 第1巻(2006年6月5日発行) ISBN 4-592-14351-5
- 第2巻(2006年10月27日発行) ISBN 4-592-14352-3
作者の人気の為アマレスけんちゃん(講談社)という同作者が以前ヤングマガジンアッパーズで連載していた作品が2巻と同日発売されることになった。しかもその価格は獣の数字、666円である。税別では634円。
[編集] 外部リンク
- 電脳処刑場(オフィシャルウェブサイト)
- ファッキンガム宮殿 ~DETROIT METAL COPY~: 劇中曲を再現し演奏・公開しているサイト
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