対バン
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対バン(たいばん)、及び「対バン形式」とは、ミュージシャンやバンド(主にはロックやポップバンド)がライブを行う際に単独名義ではなく、複数のグループと共演(競演)する事をいう。 また、その共演者の事を単に「対バン」とも呼ぶ。 大規模なロック・フェスティバルなどではこの言葉はあまり使われない。
語源については、「バンド同士の対決」などから来たと見られる。
共演ではあるが、基本的に各グループにそれぞれ時間が割り当てられ、一緒に演奏をするセッションなどが行われる事は少ない。
メジャーデビューを果たしたミュージシャンなどであれば一定の知名度や人気があり、更にテレビやラジオ、雑誌などで広く宣伝を行えるために、大がかりな集客をして興行を成立させる事が可能であるが、活動を始めたばかりのアマチュア(インディーズ)ミュージシャンや、知名度や人気のないミュージシャンではライブハウスの収容人数までの客を集める事が困難である。 そのために、単独では興行を成立させられない者同士で集まり、対バン形式のライブを行う。 特に人気のあるバンドを除いたアマチュアバンドの多くではこの形式が取られている。
単独でも興行を行えるミュージシャンであっても、単純に規模を大きくできたり、競演による相乗効果や、共有によるファンの増加などの理由から、敢えてこの形式を取る場合もある。 こういったイベント的な対バンはメジャー、アマチュアを問わず行われるが、上述した先の理由のものと比べると少ない。
有名なものとして1999年12月23日に東京ドームで行われた、人気ロックバンドGLAYとLUNA SEAによる「The Millennium Eve A Christmas present for the people who love live a lot.」や、2004年の夏に開催されたORANGE RANGEの「対バン」ツアー「LIVE TOUR 004 ~三十路でゴメン DEAD or LIVE~」等がある。